※この作品はR-18です。

仲良く楽しくみんなでエッチ!   作:諏訪部始終郎

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みんなでお手伝い その2

(唇って、みんなふにふにしてるんだなぁ)

 

 憧れの人が突如及んだ行為でまず感じたのがそれだ。

 ほんのり温かく、とても柔らかい物が口回りを覆うように押し付けられている。その感触だけならあまり個人差は無いんだな、と他人事のように現状を俯瞰する俺だった。

 

(…………いや、これちょっとまずいんじゃないか?)

 

 しかし嗅覚を刺激する情報が現実からの逃避を許さない。

 鼻呼吸と共に取り込んだ体臭に優とは異なる確かな個性を感じ、俺は唇を奪われたんだとはっきり認識するに至った。

 

 と言っても別に綾子さんとキスするのが嫌な訳じゃ無い。むしろ光栄だ。

 だが、俺自身は良くても優はどうだろう。

 俺が佳奈子とキスする事に抵抗を見せず、むしろそうなるよう仕向けてくれた優。

 しかしそれはあくまで佳奈子だからであって、綾子さんが相手となると話が違ってくるんじゃないかと思うのだ。

 

 確かに俺と綾子さんは、お互い裸を見せ合い、フェラチオをし、おっぱいを愛撫する仲だ。それを優も認めてくれている。

 しかしそれだけの事をしても、やっぱりキスは特別だと思う。

 ある意味優の半身とも言える大親友の佳奈子には許せても、綾子さんが同じ事をするのはいい顔をしないかもしれない。エッチのいろはを教えてもらうという恩があるとしてもだ。

 

 小心者の俺だけに段々とその辺りが心配になり、弁解も兼ねて優の様子を伺いたくなってくる。

 

(振り返って鬼みたいな顔してたらどうしよう……いや、俺に興味を無くしてゴミでも見るような目をしてるかも……でも、キスをしたのは俺の落ち度だ。何を言われても全て受け入れよう)

 

 そういう心持ちで顔を少し引き、唇の結合を解いていく。

 添えられた手で頭の後退を止められるかと思ったが、果たして綾子さんはすんなり俺を開放してくれた。

 

 やがてその表情全体が視認できるようになる。

 と、そこにあるのは「やっちゃった!」とでも言いたげないたずらっぽい笑みだった。

 

 邪気の欠片も無い魅力的な笑顔にあてられ、自分でも自覚する程目を泳がせる俺。

 文句どころか何を言えばいいのか判らなくなってしまい、結局当初の目的通り優のご機嫌を伺う事にした。

 そんな様子もまた微笑ましそうに見つめられてしまうが、その眼差しから逃れるように顔を背けた所で件の優とバッチリ目が合った。

 

(……)

 

 互いにジッと見つめ合い、その目に映る色を探る。

 幸い、俺という存在を真っ直ぐ捉えるその黒い瞳には、怒りも侮蔑も宿っていなかった。

 代わりにあるのは強い欲情だ。それを証明するかのように、綾子さんの太ももではなく自身の股間で今も指先が蠢いているのだ。

 

(そんなに興奮したのか!?俺と綾子さんのキスで……)

 

 予想外の状況に少し混乱してしまう。

 だが、このまま黙ってる訳にもいかない。とりあえず声を掛けてみる事にした。

 

「あの……優、その、キスしちゃったんだけど……」

 

「うん。すっごくドキドキした。もっと続けて?」

 

「…………え?いいの?」

 

「うん。いいよ?」

 

「……」

 

 何を悩む必要があると言わんばかりに笑みを浮かべる優と、恋人のあまりの大らかさに驚きを通り越して拍子抜けする俺。悶々と葛藤してたのが急に馬鹿らしくなってきた。

 

 そんな姿を見兼ねたのか、佳奈子が苦笑交じりに言う。

 

「陽一はさ、キスを特別視しすぎだと思う。何に影響されたのかしらね?勝也はそうでもなさそうなのに」

 

 確かにスワッピングでしたい事を四人で確認した時、キスを拒否したのは俺だけだった。

 その価値観が何によって形成されたか今となっては自分でも分らないが、これまで見聞きした漫画や小説、テレビドラマの何某かに影響されたんじゃないだろうか。

 

「どうせ優菜が嫉妬して怒ると思ったんでしょ?」

 

「あ、うん……」

 

 図星を刺された俺は素直に頷いた。

 

「え~?別に怒ったりしないよぉ」

 

「今更よね。っていうか、これだけエッチな事してるのにキスはお預けとか、そっちの方が怒られるわよ」

 

「あはは……まぁ怒りはしないけど、実際堪んなくなって陽一君の唇奪っちゃったわ。キスに思う所があるのは知ってたんだけど……ごめんね?」

 

 片手で拝みながらペロリと舌を出す綾子さん。美人はそんな表情も美人だ。

 

「……あ、いえ。俺も綾子さんとキス出来るのは嬉しいですから」

 

「あら嬉し。じゃあいっぱいしましょ」

 

 そう言いながら俺を誘うように両手を差し出すのだった。

 

 

 

 色々と認識のズレがあったみたいだが、優が問題ないと言うならそれでいい。今言った通り、綾子さんとキスする事自体はとても嬉しいのだ。

 

 それはそれとして、綾子さんへの愛撫を忘れオナニーに没頭してしまうほど優は興奮してくれていた訳だ。恋人の俺が他の女性とキスをする光景で。

 その辺本当に俺達は似た者同士なんだと思え、嬉しくなると同時に心底ホッとしてしまった。そうして軽くなった心に綾子さんとキスしたい衝動がむらむらと沸いてくる。

 

 そんな矢先、佳奈子から制止の声が掛かった。

 

「ごめんなさい綾子さん、ちょっと待って貰えますか?」

 

「ん?どしたの?」

 

 俺に差し出す手を下ろし、綾子さんが聞き返す。

 

「一度確認しておいた方がいいと思ったんです。……どこまでするか」

 

「……それは陽一君と勝也が、私とって事よね?」

 

「はい」

 

 佳奈子がはっきり頷いて返すと、綾子さんは自身の胸に顔を埋める勝也を見下ろす。

 

「ごめん勝也、身体起こしたいからちょっといい?」

 

「ん?……おう」

 

 ここまで黙って様子を見ていた勝也がのっそり起き上がると、続けてよいしょと身を起こす綾子さん。そのまま脚を崩して座ると、俺達もそれに倣って車座になり向かい合った。

 

「佳奈子ちゃんと優菜ちゃんは、どこまで許せる?」

 

 二人に向けて微笑みつつも口調は真面目だ。

 その問い掛けに、まず佳奈子が答えた。

 

「私はエッチの種類というか、どういう事が出来るのかは、まだあまり解りません。でも、少なくとも私が経験した事は全部構わないと思ってます」

 

 勝也と目線を交わした後、綾子さんを真っ直ぐに見据えながら言った。その口調に迷いは無い。

 

「……セックスまでしちゃってもいいって事よね?」

 

 重要な事を確認するよう聞き返す。

 経験した事を全部と言うなら、セックスも当然含まれる。

 

「はい。……もちろん、勝也と綾子さんがよければ、ですけど」

 

 やはりはっきりと佳奈子は頷いた。

 

「ふんふん。そっかぁ」

 

 その答えに対し何か言うでもなく、相手を変えて問いかける綾子さん。

 

「じゃあ優菜ちゃんはどうかな?」

 

「……わたしも、全部大丈夫です。陽ちゃんがちんちん入れてる所も見てみたいなって思います」

 

 それは佳奈子に追従して言った訳じゃ無い。優の言葉には彼女の意思がしっかり込められてると確かに感じた。

 恋人が他の女性とセックスするのを見たいと言うのだ。優が俺に対してそういう願望を抱き、そういう状況を見て興奮してくれる。その事実が俺の背筋をゾクゾクとした悦びで震わせる。

 

「そっかそっか。……佳奈子ちゃんも、私と勝也がセックスする所、見たいのよね?」

 

 再度佳奈子へ問いかける。

 優と同様、恋人が他の女性を抱いている所を見たいのか。その願望の有無を確かめたいらしい。

 

「見たいです」

 

 やっぱり佳奈子は迷わなかった。その表情には開き直りとは違う確かな意思があるように見えた。奇麗な顔立ちの彼女にはそんなキリリとした表情が良く似合う。

 

「でも勝也!陽一もだけど、私達以外でエッチしていいのは綾子さんだけだからね?そこを勘違いしちゃだめよ?」

 

 照れ隠しなのか、直後にちょっと怒ったような調子で釘を刺してきた。

 同時に優からも強い眼差しを向けられる。表情はいつものニコニコ顔だが、その瞳に宿る圧は強く、俺は少し気圧されてしまった。

 

 似たような注意を夕飯前にも受けていたが、あの時とは違いほんの少しの警戒感が見て取れるのが謎だ。その違いが気になるが、聞かない方がいいという予感があるので気にしない事にする。

 何にせよ、二人が感じているのは杞憂でしかないのだ。俺達四人はいつもつるんでたし、そこにあえて割り込もうという子が今更いるとも思えない。

 

「だいじょぶだって!そんな心配される程おれも陽一もモテやしねーよ」

 

「だよなぁ。今まで告白どころかラブレターの一つも貰った事無いし」

 

「「……」」

 

 そんな俺達の自虐に笑って同意してくれると思ったが、返ってきたのは真顔と沈黙だった。ついでに目線もスッと逸らされる。

 あれ?と首を傾げる俺と勝也を他所に、二人は取り繕ったような笑みを浮かべつつ姉貴分へと話しを振った。

 

「そ、そんな感じです。綾子さんはどうですか?」

 

「あはは……」

 

 何故かニヤニヤしながら一連のやり取りを眺めていた綾子さん、水を向けられると佇まいを直して言う。

 

「そうね、私もあなた達とやれる事は全部やってみたいわね。みんなの仲間に入れて貰えて嬉しいし、私が覚えたテクニックを全部使って気持ち良くしてあげたいわ」

 

 妖艶な笑みを浮かべつつ、俺と勝也にねっとりとした視線を送る。

 

(綾子さんがやれる事全部って、どれだけ気持ちいいんだろう……)

 

 全く想像がつかないが、それこそ天にも昇る気持ち良さなんだろう。思わず生唾を飲み込んでしまった。

 

「でも、それは出来ないのよねぇ……前にも言った通り、最初から色々体験しすぎるのは良くないから。全力は出せないけど、楽しくエッチしましょ」

 

「情けねーけど今のおれじゃ綾子姉の全力についてけねーだろーからな。男のレベルが上がるまで待っててくれや」

 

「俺も出来る限り綾子さんを気持ち良くするんで、俺達の事鍛えてください」

 

 全力じゃないというフェラチオでヒーヒー言わされた身としては謙虚にならざるを得ない。

 勝也が言う通り、俺達はまだまだレベルが足りないひよっこだ。いつか万全の技を味わうためにも今は自分を鍛えたい。文字通り胸を借りて。

 

「もちろん鍛えてあげるわよ!そういうのも楽しいしね!……ふふ、この身体を使って男の子を立派に育て上げるってのも、燃えるわよねぇ……」

 

 自らの身体を抱き寄せ、ゾクゾクとした表情でチロリと舌を覗かせる。そして俺達に向け熱視線を送る様は、まるでカエルを狙う蛇のようだった。

 そんな捕食者じみた雰囲気を纏いつつ、全員を見据えて綾子さんは続ける。

 

「でね、私も大分堪んなくなっちゃってさ、もうオナニーだけじゃ物足りないのよ。みんなに触って貰ってもね……」

 

 今もそうだが、何だかんだと自慰を中断させてしまっている。それもあって快感の要求値が高くなっているのかもしれない。

 だからこそ、俺と勝也に向けこんな誘惑をしたんだろう。

 

「そこで提案なんだけどさ……二人とも、私とセックスしてくれないかな?」

 

 寸止めを繰り返したせいか、綾子さんは言葉を続ける毎に欲情だけでなく切なさも滲ませるようになってきていた。

 その表情は優と佳奈子へ愛撫をせがんだ時と似ている。男なら誰でも言う事を聞きたくなるような、あの愁いを孕んだ蠱惑的な面持ちだ。

 

 そんな力のある表情を向けられたせいか、俺も勝也も言葉の意味を噛み砕いて理解するのに少し時間が必要だった。そこへ、追い打ちがかけられる。

 

「それにね」

 

 するりと伸びてきた掌が俺の勃起を掴んで扱きだす。勝也のモノも同様だ。

 すぐに心地よい刺激がチンポの根元へと蓄積され始める。その快感から否が応でも綾子さんの膣の気持ちよさを連想させられた。

 

「おマンコをおチンポでイカせる方法、実際に入れてみた方が手っ取り早く教えられると思うのよ。私も気持ちいいし、あなた達もエッチが上手くなる。ウィンウィンってやつじゃない?」

 

 今度は俺達の頬にちゅっちゅとキスを降らせてきた。手コキもより巧妙な手捌きになっている。

 強い刺激が幾重にも重なり、段々と思考能力が奪われてくる。

 

 そんな俺達を優と佳奈子がじっと見つめていた。

 綾子さんとセックスする所を見たいと言っていた二人だが、今は後押しせず黙って事の推移を見守る体勢らしい。

 ただ、右手だけは控え目に股間を弄っている。甘く責められる俺達の姿は彼女らにとっていいオカズになるみたいだ。

 

 そして勝也はというと、佳奈子の目を気にする余裕も無さげに情けなく悶えていた。

 従姉弟と言えど、いや、従姉弟という近しい間柄だからこそ手加減無しの誘惑を受けているらしく、もう本当に堪らない、今すぐセックスしたいと言わんばかりの有様だ。

 

 もちろん堪らないのは俺も同じだ。

 綾子さんとのセックス、憧れの人とのセックス。それを今、一つ頷くだけで体験できるのだ。

 そんな思考が脳を蝕むように侵略してくる。このままだと頭が無意識に頷いてしまう。

 別にそうなる事が悪いという訳じゃ無い。俺も綾子さんとセックスしたいし、この場の誰も非難したりしない。むしろ望まれているのだ。

 

 だが、俺は即座には頷けなかった。欲望に流される寸前の最後の意志力でもって、無二の親友へと顔を向けていた。

 

 果たして勝也も同じタイミングでこっちに意識を向けてきた。そして、ほんの一時交わる視線。

 それだけで十分だった。お互いの意思を確認、理解、納得できた。

 

 直後、綾子さんが俺達へ向け再び問いかける。

 

「どうかな?」

 

 その短い言葉に強い想いが込められている。

 それをよく理解した上で、俺が先に口を開いた。

 

「……すいません綾子さん。今はまだ、綾子さんとセックスは出来ないです」

 

 憧れのお姉さんからセックスしようと誘惑されている。その事自体、もの凄く嬉しい。

 でも、今はそれに乗るわけにはいかない。

 

「……」

 

 NOを突き付けられた憧れの人は、じっと俺の瞳の中を覗き込む。手はチンポを扱いたままでだ。

 

「わりぃ、おれもだ。最初にも言ったけど、まずは佳奈子をチンポでイカせてやらねーとな」

 

 やはり手コキは止めないまま、今度は勝也をじっと見つめて言う。

 

「…………佳奈子ちゃんと優菜ちゃんはしてもいいって言ってるけど、それでも?」

 

 勃起を扱く手は竿の上部へとスライドし、亀頭に掌を被せて捏ねるように愛撫を加える。

 その強烈な快感に悶えつつ、俺達は答える。

 

「うぁっ……つまんねぇ拘りだってのは、解ってんだ。でも、やっぱ、一度決めた事だからさ」

 

「お、俺も、綾子さんとセックス出来るのは、凄く嬉しいです……でも、先に約束したのは、佳奈子なんです」

 

 益々強くなる快感に耐えながら、俺は佳奈子を見据えて言った。

 

「俺の初めては、優にあげる事が出来ました……二番目は、佳奈子がいいんです」

 

 勝也もまた、優に視線をやって言う。

 

「おれも、綾子姉とやりてぇ。すげぇやりてぇ……でも、二番目は優菜がいいんだ」

 

 そう言い切った俺達の視線を優と佳奈子は受け止めてくれている。

 一秒二秒と時間が進むごとに、その眼差しが強い熱を帯びてくるように見える。

 

 そうして場を沈黙が支配する事約十秒、綾子さんが大きなため息を吐き出した。

 

「はぁ~~~~~……フラれちゃったぁ……そこまで言われちゃ引き下がるしかないわぁ……自信無くなっちゃうな~」

 

 二本のチンポからスッと手を離し、わざとらしくイジイジと身体を竦めてくねらせる。

 それも俺達に負い目を負わせないためだろうか。おどけるような調子を見せてくれるが、誘ってくれた女性に恥をかかせたのは事実だ。

 

「や、今日は無理だろーけど、次に会う時は楽しみにしててくれよ。絶対綾子姉をチンポでイカせてみせっからさ」

 

「俺も、頑張って上手くなります。だから期待しててください」

 

 フォローになるかは解らないが、次への約束をする。

 これは優と佳奈子を先にチンポでイカせる云々(うんぬん)と同じ、絶対の契約だ。次に綾子さんと会うまでに、俺達はチンポで恋人を満足させられるようにならないといけない。

 

「ふふふ……そうね。男の子がそこまで言ってくれるなら、女としては期待して待つしかないわね!」

 

 一転、花が咲いたような笑顔で嬉しそうに答えてくれる綾子さん。俺達を大胆に両手で抱き寄せると頭を撫でてくれる。

 

(この扱い……まだ子供に見られてるなぁ)

 

 そんな仕草に少し不満を抱きつつも、慈愛に満ちた掌の感触に浸るのだった。

 

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