子ども扱いを不満に思っていても、『母性』に抗えないのは本能なんだろうか。愛おしむような優しい手つきと甘い体臭に心底安心感を覚えてしまう俺。
それでいてチンポをいきり勃たせているのは、もう子供とも言えない証なんだろう。抱き寄せられおっぱいに沈み込んだ右腕に感じる心地よい弾力が生殖本能を酷く刺激していた。
そんな魅惑の肉体の持ち主たる綾子さんだが、俺の頭を撫でていた手をゆっくりと、焦らすように下ろしていく。側頭部、耳、頬と辿ったのち、顎をそっと持ち上げ俺の顔を自らの方へと向けさせた。
そうして対面した顔には切なさと共に慈愛に満ちた表情もまた浮かんでいるのだ。
その優し気な顔がどんどん近づいて来る。これはさっきのやり直し兼、『次の機会』への約束のキスと言う事だろう。
もちろん俺は受け入れ態勢を取り、顎を少し上げ目を閉じる。視界が閉ざされる瞬間に垣間見た瞳の奥には、慈愛だけでなく欲情もしっかり備わっていた。
唇を包み込むしっとりした肌の感触、今度は余裕をもってそれを味わう。
やっぱり綾子さんの唇も柔らかい。年齢は違ってもその辺優達と変わらないみたいだ。多分女性の唇はみんなこうなんだろう。
そのぷるぷるした上下の唇が様子見もせずこっちの口先を啄み、もみくちゃにする。ただそれだけなのに、予想以上に気持ちが良くて驚いてしまった。
いや、「それだけ」なんてとても言えない。そこには経験に基づく確かな技が込められていた。
一見好き勝手に貪るように感じるがそんな事は無い。唇を挟む強さ、タイミング、息遣い。どれを取っても俺達がするキスとは明らかに違う。どうすれば相手を気持ち良く出来るか、それを熟知している動きに感じるのだ。
言っちゃ何だが、優と佳奈子にされるのよりも気持ちがいい。
綾子さんのキスに比べれば、俺達のそれは正に児戯だ。キス一つとってもそこには技術が有り、上手下手の差がある。それを俺に教え込ませるような貪りに翻弄されつつも、その技に感動していた。
(やっぱりエッチは奥が深い。俺も……)
翻弄されるだけじゃなく、自分も同じ動きが出来るように少しでも学び取りたい。
されるがままだった俺は相手の動きに合わせ唇を動かした。下手糞なりに気持ち良くしようと、必死に動きを真似ていく。
「はぁ……ん……あん……んふふ」
綾子さんはそんな俺を受け入れ、好きにさせてくれた。俺の必死さが嬉しいのか、唇同士の接合部から洩れた吐息に微笑まし気な気配が見え隠れする。
そうして俺が一通り動き回ると攻守を交代し、「こうするんだよ」と教え導くように唇を啄んでくれるのだ。
そんな身体を張った授業は口内でも続く。
頃合いとばかりに俺の唇を舐め回した綾子さんは、反射的に開いた口へするりと舌を侵入させた。
その舌使いもやはり絶妙だ。あえてすぐにはこっちの舌に絡まず、焦らすように歯茎や頬の内側を舐め回す。
それも確かに気持ちがいいんだが、ディープキスの醍醐味はやっぱり舌の絡ませ合いだ。しびれを切らせた俺が舌を突き出すが、しかし綾子さんは意地悪でもするように同じ分だけ舌を引っ込めていくのだ。
俺は当然、そりゃ無いよと綾子さんを追っていく。
やがて唇の繋ぎ目を超え相手の口内に侵入すると、突然俺の舌が上下の唇にパクリと拘束された。
すぐに口の奥へと引きずり込むよう強く吸い付かれ、そこで待ち構えていた綾子さんの舌に、俺の舌は蹂躙された。グチョグチョに舐め回され、吸い付かれ、唾液を搾り取られた。
待ち望んでいた刺激だったが、これもまた予想以上のとんでもない気持ち良さだ。
やっぱり舌を絡める動きの一つ一つが俺達とはまるで違う。その技術を盗み取ろうとしたが、唇の時以上に気持ち良すぎて余裕がない。ただただその快感を受けきるので精一杯だ。
そうして俺と綾子さん二人分の口内を行き来して暴れ回った舌は、唇の結合が途切れる間際、おまけとばかりに俺の口内へ暖かい液体を注ぎ込む。
舌の架け橋から流れ込むそれは綾子さんの唾液だ。優や佳奈子の物と同様、なぜか甘く感じるそれを喉を鳴らして嚥下していく。
女性の体液はそのどれもが男にとって最高の媚薬になるんだろう。喉に送り込む毎に湧き出る多幸感が俺の思考を薄ぼんやりとさせ、逆に股間を熱く滾らせるのだ。
至近距離からそんな様を観察したのち、にっこり笑顔を浮かべる綾子さん。最後にチュッと口付けしてから俺を抱き寄せる手を離した。
そこで初めて綾子さんの乳房を掴んでいた事に気付く。快感に翻弄される間、溺れる人が何かにしがみ付く感覚で手にして弄っていたんだろう。
結構力を込めて握っていた手をこりゃいかんと離そうとすると、そこに綾子さんの手が重ねられた。
「いいわ、そのまま触ってて」
余裕の笑顔でそう言われたので、お言葉に甘える事にする。
触っていいならずっと触っていたい。そんな見事なおっぱいなのだ。
俺の頭を一撫でした後、綾子さんは反対側を向く。
そこでは勝也が身を屈め爆乳に顔を埋めていた。俺達がキスをする間、ずっと乳首と戯れていたようだ。
「勝也」
「……ん?」
呼ばれた勝也はおっぱいの先端に吸い付いたまま声のする方を見上げ、そこへ従姉弟の手が伸びる。
俺の時と違い綾子さんは遠慮無く勝也の下顎を持ち、ぐいと自身の顔に近付けた。
数瞬なすがままだった勝也だが、お互いの唇が触れる寸前で何をされるのか気付いたらしい。
「あ、ちょ、待っ!……んむ!」
制止を掛けようとするが、それに構わず弟分の唇へと食らいつく綾子さん。
そうなった後はもう俺の時と同じだ。相手の口先から口中までを貪るように舐め、吸い尽くす。
「ンンッ!……ンッ!……ンッ!」
抵抗するようその身体を強張らせていた勝也だが、自身の後頭部をがっちり手で抑えつけられ顔を離す事も出来ない。
更にはもう片方の手でチンポも責められると抵抗も段々少なくなり、やがてはさっきの俺と同様、熟練の愛撫にされるがままの身となった。
ディープキスの終わり際、やはり綾子さんからたっぷりの唾液を流し込まれたらしい。勝也の喉がこくりこくりと嚥下を繰り返す。
その顔は終始気持ち良さそうではあったが、さながらレイプでもされたが如く、瞳の色が濁って見えるのだった。
「綾子姉ぇ……勘弁してくれよぉ、陽一と間接キスしちまったじゃねーか……」
お互いの顔が離れた後、唇を拭いながら勝也が言う。その口調は複雑そうだ。キスで得た悦楽と恨み節が複雑に交わっていた。
言われて気付いたが、俺とぐちょぐちょのディープキスを終えた直後に勝也の唇へ吸い付き、同等の激しい愛撫を施していたのだ。
結果勝也は綾子さんの唾液だけで無く、名残として残っていたであろう俺のものまで味わってしまった訳だ。ご愁傷様と言うしかない。
回し飲み回し食いは平気な俺達でも、性に関わる事となれば慎重にならざるを得ない。
優と佳奈子のおっぱいを交換した後も自分の唾液を拭う配慮はしていたが、綾子さんはそんなのお構い無しだ。勝也の抗議にも悪びれず返す。
「いーじゃない別に。今更でしょ」
「や、良くねーわ!流石にキツいって!」
これには俺も同感だ。間接とは言え、男同士の行為には嫌悪感が拭えない。
だが抗議を続ける勝也に対し、別の方向から異議が唱えられる。
「でもあんた、さっきもしてたじゃない。私が陽一とキスした後に」
「陽ちゃんも、わたしがかっちゃんとキスした後にしてたよね」
「「……」」
二人の指摘を受け、俺達の動きが止まった。
思い返すと確かにそうだ。佳奈子と俺が初めてキスした後、彼女はうがいなどする事なく、その後も俺や勝也と何度もキスを繰り返している。
それは優も同様で、うがいをしたのはフェラチオの後だけだ。俺もまた、勝也の痕跡が残る口内を味わった事になる。
(……マジか……)
やっちまったという思いが胸中を蝕んでいく。その影響は当然下腹部にも及び、股間の熱が引いていくのが自覚できた。
カッチカチだった勃起が、次第にその緊張を解きつつある。俺の心と同様にナイーブなチンポは今、萎えそうになっていた。
だが、それを阻止せんと救いの手が伸びる。
綾子さんが俺達のチンポをむんずと掴み、巧みな手捌きで扱きだしたのだ。そして諫めるような口調で話し出す。
「はいはい、二人ともそんな凹まない!……いい?多人数でエッチをすれば同性との接触は多かれ少なかれ必ずあるわ。あなた達これからもみんなでエッチする度にそんな顔するの?」
「「うっ……」」
チンポへの刺激よりも、言われた内容に対して呻き声が漏れてしまう。
「佳奈子ちゃんと優菜ちゃんが他の人とキスする度に一々うがいさせるの?今のお前とはキス出来ないって……そんなの失礼すぎるでしょ?」
「「……」」
揃ってぐうの音も出ない。
そんな俺達に対し、綾子さんは口調を和らげ続ける。
「慣れなさい。それが出来ないって言うのなら、恋人とだけエッチするしかないわ。じゃないとスワッピングも、多人数のエッチも、とてもやっていけないわよ?」
みんなでエロい事をするにあたって、俺は覚悟を決めたつもりだった。自分の恋人を勝也に抱かせる覚悟だ。
しかし、それだけじゃまだ足りてなかったらしい。優や佳奈子とエッチする最中、行為によっては勝也と接触する事もあるだろう。確かに、それでいちいち萎えてたらみんなでエッチなんて出来やしない。
「でも別に男の子同士でエッチな事しろって言ってる訳じゃ無いからね?もう一つの自分の身体、程度に考えればいいの」
一瞬頭に思い浮かんだ嫌な想像を即座に振り払う。
ふと目が合った勝也も同じらしく、お互い引きつった顔で苦笑いだ。
だが、もう一つの自分の身体、という言い分にはなるほどと思えた。考え方を変えれば嫌悪感も薄れる気がする。
「じゃ、それを踏まえて……陽一君、ん」
綾子さんが俺に向けて唇を突き出す。早速覚悟を見せろという事だろう。
他の面子からも強い視線を感じる。
勝也からは、「俺もやったんだし、お前も当然やるよな?」といった同調圧力が。
そして優と佳奈子からは、強い欲情を孕んだ熱視線だ。二人とも胸と股間に置いた手を蠢かせ、期待の眼差しで俺を見つめている。やっぱり今の俺達はいいオカズになるらしい。
最早逃げ道は無い。ご期待通りに覚悟を決めて、俺は差し出された綾子さんの唇に自分のそれをそっと重ねる。
慎重に慎重を重ねた俺の接触に対し、そんな躊躇いを嘲笑うかの如く舌先が攻め入ってきた。
今度は俺を焦らすような事をせず、とにかく交わる事が目的とでも言うように、蛇がのたうつ勢いで俺の舌に絡みつく。
数秒その舌を味わって思う。綾子さんの唾液はさっきと変わらず甘い味で、勝也の気配は一切感じられない。その事実に心底ホッとした。
考えてみれば、勝也とキスした後の優の唾液もいつもと味が変わらなかった。悪い方へ考えすぎだったのかもしれない。
(きっとあれだ、男の唾液は女性の口に入った途端浄化されるんだ。そうなればもう俺も勝也も関係ない。全部女の子の甘い体液だ……うん、絶対そうだ)
自分の為にもそう思い込む事にする。
ある種のエッチに於いては、深く考えない方がいい事もあると俺は悟った。
とまぁそんな感じに口内で散々暴れ回った綾子さんの舌だが、俺の欲情が本格的になる前にあっさり引き上げていった。あくまで試しのキスだったらしい。
だが気持ちいいのは変わらない。手コキと合わせた刺激のお陰で萎えかけていたチンポは無事硬度を取り戻す事が出来た。
綾子さんも俺の覚悟に満足してくれたようだ。微笑みを残してから反対側に向き直る。
「勝也も、もう一回ね?」
「……わーったよ。いくぞ?」
鼻から息を大きく噴き出した勝也がしゃーないとばかりに口を寄せる。
そこからはもう躊躇いが無かった。割り切って楽しもうとする姿勢が、ちらりと覗き見える舌の動きからも見て取れる。手も遊ばせずに綾子さんの爆乳を捏ね回していた。
やっぱりその辺の思い切りの良さは勝也に適わない。そういう姿勢を目の当たりにすると、うじうじ考えているのがみっともなく思えてくる。
覚悟を決めた弟分を褒めるように、勃起を握る手の動きも巧みさが増す。萎えかかっていた長チンポはたちまち天井に向け勃ち上がり、再び我慢汁を漏らし始めた。
程なく二人の唇は離れていく。さっきと同様、翻弄された勝也の表情に余裕は無い。対して綾子さんは満足げに微笑んでいた。
「うん、二人の覚悟は受け取ったわ。ま、何事も慣れよ慣れ。その内気にならなくなるから」
軽い調子でそう言って、俺達の頭を撫で回す。
(その手はさっきまでチンポ弄り回してたんだけどな……)
そう思ったが、それも含めて気にしたら負け、と言う事だろう。
撫でる手の心地良さだけに集中し、俺もまた綾子さんの爆乳を揉み返すのだった。
「ちなみにさ、綾子姉はどーなんだ?その辺」
俺と綾子さんのキスが一段落付いた後、その反対側で爆乳を弄りながら勝也が尋ねる。
「ん?女の子同士でって事?」
「おう。全然抵抗なさそーだけどさ、慣れてんのかなって」
それは俺も気になっていた。優と佳奈子に触れるのも触れられるのも全く躊躇が無い。マンコの匂いを嗅いだり、愛撫を求める位だ。
「そうね、慣れてるわよ?女の子同士でエッチする事もあるし」
「……マジか」
何気ない感じでカミングアウトする。
もしかしてそういう経験もあるんじゃないかと思っていたが、こうはっきり言われると流石に驚く。
それは他の三人も同様で、目を丸くしながら綾子さんの紡ぐ言葉に聞き入っていた。
「あ、別にレズビアンって訳じゃ無いからね?プレイの一環で絡んだりする訳よ」
その言葉は優と佳奈子に向けられた。
二人を警戒させない配慮だったのかもしれないが、その心配は無さそうだ。むしろ興味深々の体で優が聞き返す。
「……ど、どうでした?」
「そうね、良かったわよ?女の気持ちいいポイントはやっぱり女が一番良く解ってるんだなって思えたわね。男の人とエッチするのとはまた違う良さがあると思うわ」
「「へぇ~……」」
その見識に優と佳奈子が感嘆の吐息を吐き出していた。
確かに、女性の身体のどこがどれくらい気持ちがいいかを男性が体感する事は出来ない。愛撫で得られた反応から察するだけだ。
だけど女性同士の場合、自分の身体での経験から相手の感じるポイントや感度をある程度予測する事が出来るんだろう。そうなれば愛撫の強弱の調整もし易い訳だ。
「それに、可愛い女の子が好きなのは男女共通だと思うわ。男が抱きしめて気持ちいい身体は女が抱きしめても気持ちいいのよ」
そういう物らしいのは何となく納得できる。
同じ部活の橋中美紀もその小さくて可愛らしい見た目故か、同性から抱きつかれ愛でられてるのをよく見かける。
それでなくても女子は男子より互いのスキンシップが多いように思える。同性同士で触れ合う事への抵抗は男ほど強くないのかもしれない。
「ま、佳奈子ちゃんと優菜ちゃんに同じ事してとは言えないけど、エッチのいいアクセントになるのは確かね」
そして、二人に対し少しねっとりした視線を送る。
「でも、どうかな?折角だし、キス位はしてみる?」
その言葉を受け、俺達四人全員が固まった。
今ここに、スワッピングとはまた違う、新しいラインが提示された訳だ。
自分が対象者じゃ無いにも関わらず、俺の心臓が早鐘を打ち始める。
優と佳奈子が綾子さんとキスをする場面を想像した途端、興奮が一気に突き上げてきたのだ。
「いいじゃん!お前らもやってみろよ!綾子姉のキス、すっげぇぞ!」
勝也も俺と同様なのか、二人に向けて鼻息荒く勧めている。
もちろん俺もその流れに乗る。勃起を握り締めながら、辛抱堪らんという体で扱きだす。
「やってみてよ!俺、二人が綾子さんとキスする所見てみたい!」
「俺も見てぇ!オカズにさせてくれ!」
勝也もまた二人に向けてチンポを突き出し、扱き始めた。
そんな様を見せつけられ、二人は逡巡と共に互いに顔を見合わせる。佳奈子はもちろん、優であっても緊張の面持ちを隠す事が出来ないようだ。
でもそれも仕方ない。今までのエッチとは明らかに方向性が違う、同性との直接的な接触だ。マンコの匂いを嗅ぐ事以上に壁は高いだろう。
だが、俺が思っていたよりも沈黙は長くは続かなかった。二人で頷き合った後、意を決した優が口を開くと、佳奈子もそれに続いていた。
「やって、みたいです」
「……私もです。いいですか?綾子さん」
それは、「やってもいい」じゃなく、「やってみたい」だった。
俺達や綾子さんの誘いに配慮した訳じゃ無く、自らの欲求に従った返答だ。それが何よりも嬉しい。
「もちよ!じゃあじゃあ、二人ともこっち来て!陽一君と勝也は場所交代ね!」
満面の笑みの綾子さんが二人を招き寄せる。
俺と勝也が腰を浮かせてその隣を譲ると、代わって優と佳奈子が遠慮がちに腰を下ろした。
そんな二人を待ってましたとばかりに綾子さんが抱き寄せる。最初はふわりと包むように、密着した後はしっかりと逃がさないように。
そしてぺろりと舌を覗かせ唇を舐める様は、獲物を捕らえた捕食者を思わせるものだった。