放課後、HRにて坂上から中間テストの日程と範囲が知らされた。
龍園
「いいか、赤点組は明日から金田、椎名、タケルの元、確り勉強しろ!いいな!」
「明日、朝には場所を教えるから赤点組は強制参加、他に自信がない奴も参加しろ、後は自由参加だが、赤点だけは避けろよ」
俺は教室を出て坂上を追った。職員室前で坂上を呼び止め、空き教室の使用許可をPtで購入した。
その後、堀北学に『小テストと中間テストの過去問を売って欲しい』とメッセージを送った。
夜、「多分今日だよな、綾小路の片鱗が見れるのは」と部屋を出てそれらしい場所にやって来た。
すると、綾小路の姿を発見した。
気配を経ち先回りをする、茂みに隠れていると堀北兄妹のやりとりも見れた。堀北兄が堀北妹を投げる姿勢で綾小路が割って入った。
「中々、2人共やるな」と感心しながら見惚れていた。3人のやりとりが終る頃合いを見計らって茂みから姿を現す。
「感心しないですよ、先輩」
3人の視線が集まった。
堀北
「皇、何時からいた」
「割と最初からかな、 2人共中々でしたよ」
綾小路の顔に不快感が漂ったのを確認した。
堀北
「そうか、鈴音上を目指すなら足掻くしか無い」
「先輩、アレをお願いしますね」
堀北
「ああ、分かっている」
そう言って背中を向けて去って行った。
綾小路は俺に対して警戒心を高めていた。
「自己紹介がまだだったね、Cクラスの皇タケルだ宜しくな」
綾小路
「俺はDクラスの綾小路清隆だ」
堀北
「・・・堀北よ」
「綾小路清隆と堀北・・鈴音、俺と連絡先交換しないか?」
綾小路
「構わない」
堀北
「兄とは、どういう関係?」
「そうだな、連絡先を交換したら教えてあげるけど」
堀北
「・・・分かったわ」
2人と連絡先を交換した。
堀北
「したわよ、教えて」
「お兄さんとは、入学式当日に知り合って生徒会に誘われた、その時からの知り合いだよ」
堀北
「それだけ?」
「そう、それだけだ」
堀北
「さっきのは、アレって何のこと」
「ああ、それは悪いけど教えられないな」
堀北
「そう」
「では、僕は帰るよ」
その場を離れた。寮に帰ると堀北兄から、小テストと中間テストの過去問が送られてきた。
「過去問も手に入った、綾小路と堀北先輩とのバトルも見れた、いつか手合せしたいな」
翌日、朝のHRが終り、放課後の空き教室の場所を教えた。
金田と椎名には先日の小テストをやる様に指示をだした。
そして放課後、坂上から鍵をもらい金田に預け、俺はモールの本屋に向った。
本屋で小学5年、6年、中学1年から3年まで問題集を有るだけ購入した。すると、2袋分のかなりの重量となる。
「アルベルトを呼ぶべきだったな」
ボヤキ、空き教室まで行く。そして、赤点組にはその問題集を休み期間中にやる様に指示をした。
基礎が分かって無いと幾ら勉強会を開こうが意味は無い。
基礎学力向上はこのクラスの生命線だ。ただ、過去問を暗記しただけではダメだ、この先に行われる試験のためでも有る。
テスト1週間前に、テスト範囲の変更が言い渡された。過去問を使いテストを受けさせ間違ったヶ所の解き方や憶え方を解説して行いく。
そして、中間テスト3日前に教室で、勉強会に参加していない奴等に渡し暗記させた。
赤点組にはみっちりと過去問をやらせ、基礎学力の中学までのおさらいもさせた。
中間テストが終わった。
「(アニメでは須藤が過去問の英語で寝落ちし赤点を取るが、この世界ではどうなるか結果が楽しみだな)」
そして、3日後朝のHRが始まった。
坂上
「お見事です、このクラスからは退学者が出ません」
すると持って来た紙を白板に貼りだした。5教科全て1位には俺の名前があった。椎名や金田の名前も教科によってあったが、全ての教科の満点は俺1人だけだった。
坂上が教室を出て行き俺が教壇に立った。
「良くやった赤点組、そして椎名、金田2人に感謝する」
俺は教壇から頭を下げた。
「赤点組も2人には感謝する様にな。それと無事に初の試験を乗り越えた褒美として打ち上げを開く参加者はこの紙に名前を書いてくれ」
ノートを窓側1列目に置いて、俺は教室から出てトイレへと向った。Bクラスの前を過ぎようとした時、後ろのドアが開いて白波が突然飛び出してきた。俺は白波を避け白波の走る後ろ姿を見ていたら一之瀬が教室から出て来て俺とぶつかった。
「ッう」
一之瀬は俺に覆い被さり俺の手のひらは一之瀬の胸を掴んでいた。
「おい、いい加減どいて欲しいんだがな」
一之瀬
「ご、ごめん・・・」
俺の手のひらの感覚があった一之瀬は、直に身体を起こして顔を赤くしていた。
宮野
「一之瀬さん」
後を追って宮野が教室を出て来ていた。
宮野
「皇くん」
「宮野か、おい一之瀬、事故だからな」
一之瀬
「にぁに、わ、分かってる、ぶつかったのは私だから」
宮野
「大丈夫、一之瀬さん」
一之瀬
「う、うん」
「俺の心配は無しか」
宮野
「そうだね、キミは平気そうだね」
「そうだな、だが」
俺は手のひらを見ていた。一之瀬は顔を真っ赤にしていた。
宮野
「ホントに大丈夫?」
前のドアから星之宮が出て来て、宮野の後ろからは続々と集まっていた。
星之宮
「皇くん、何かあったの?」
「一之瀬とぶつかっただけだけど」
星之宮
「一之瀬さん大丈夫?」
一之瀬
「は、はい」
宮野
「白波さん平気かな」
「何かあったのか?」
宮野
「其れを、キミが言うのかい」
「金づるのサイコを心配するのは、当たり前だろ」
一之瀬
「千尋ちゃんはサイコじゃ無いから!そんな言い方しないでくれるかな」
と一之瀬から睨まれた。
宮野
「酷いね皇くん」
星之宮
「困ったわね」
「そうか、褒め言葉として受け取っておくが、星之宮何があったんだ」
星之宮
「皇くん先生と付けなさいね。赤点を取ったのに手続き出来ないのよ」
「ふーん赤点ね。どの教科?まさか、全部じゃ無いよな」
星之宮
「英語だけ、2点足りなかったよ」
「そうか、なぁ一之瀬、サイコを救いたいか?」
一之瀬
「・・・・出来るの?」
宮野
「可能なのかい?」
「其れは、お前達次第だがな」
宮野
「僕達次第?」
一之瀬
「どういうこと?」
「タダで教えるとでも」
宮野
「また、僕達からPtを取るんだね」
「そうだよ、悪いか」
宮野
「・・・・幾らだい」
「追加で2万、と言いたいが今回は、100万で教えるよ、俺はコレからトイレに行くから、それまでにどうするか考えといてくれ」
一之瀬
「・・・・・」
宮野
「分かった」
「また、皇か」「白波って疫病神か」「退学でもいいんじゃん」
等の声も上がっていた。
トイレで小便をして出ると星之宮が待っていた。
星之宮
「どう言うつもり」
「ん、ああ白波から毎月入るPtが惜しいからな」
星之宮
「キミ、凄いね。どうしてそんなに貪欲なの?」
「それは、この学校の卒業生なら分かる筈だ」
星之宮
「何故知ってるの・・・でも、そうだね」