審議会に向けて、俺は石崎、近藤、小宮にある事を徹底させた。
それは、礼儀正しく。相手の意見を遮らない。反論、意見は必ず挙手をして発言の許可をえてからする。
そして、審議会を迎える。
俺達は、審議会が開かれた会議室のドアを叩き、挨拶をして、入室をする。
橘
「そちら側の、席に座って下さい」
と手で座る側を指定された。
坂上、俺、石崎、近藤、小宮の順で椅子に座った。
生徒会長の堀北学と同席していて、目が合い会釈をした。
暫く待つとドアが叩かれ、茶柱を先頭に須藤、堀北、綾小路が入室し、橘に手で座る方を指定されて着席した。
須藤は座ると片肘をついてそっぽを向いていた。
橘
「双方、揃ったので只今より審議会を開きます。生徒会書記の橘が僭越ながら進行役を務めさせて頂きます」
「宜しくお願いします」
俺が頭を下げると続いて、石崎、近藤、小宮も「お願いします」と頭を下げた。
茶柱
「随分と礼儀正しいな」
「普通だと思いますよ。片肘ついて不貞腐れてる誰かと違いますからね」
須藤は席から立ち上がる
須藤
「んだど、てめぇケンカ売ってるのか」
その言葉を無視を決めこむ。
茶柱
「いい加減にしろ須藤」
舌打ちをして席に着いた。
橘
「それでは、事の経緯を説明させて頂きます」
の言葉を皮切りに橘が、暴力事件のあらましを説明した。
橘
「それでは、訴えを起こした方からお聞きします、今、話した事に相違はありますか?」
石崎
「いえ無いです」
近藤
「間違いありません」
小宮
「その通りです」
橘
「それでは、何故、須藤くんを部活終わりに呼出したのですか?」
近藤
「それはですね、須藤くんに原因があります」
須藤
「なんだと」
橘
「静かに」
橘
「原因とは何ですか?」
近藤
「はい、須藤くんは直にキレて恫喝をする、気に食わなければ暴力に訴えるからです」
須藤
「ふざけんなよ、近藤」
堀北兄
「静かにしろ!これ以上騒ぎ立てるなら退室させるぞ」
須藤
「チッ」
小宮
「いいでしょうか」
橘
「どうぞ」
小宮
「はい、須藤くんが、過去に起こした事件が有るので、先輩達に迷惑が掛かると思い、退部をお願いしたんですが、キレられて殴る蹴る等の暴行を受けました」
橘
「その過去の事とは何ですか?」
石崎
「いいですか?」
橘
「どうぞ」
石崎
「はい、それは過去須藤くんが、試合中に相手選手達に暴力を振るった事があったからです」
須藤
「アレは彼奴等が、隠れて汚い事ばかりしたからだ」
「よろ「いや・・・やめて・・綾小路く・・くん」えっ」
綾小路
「何をしている、反論しなければこのまま負けるぞ」
綾小路が堀北の脇を掴み手を動かしていた。
堀北
「すみません、私から質問してもよろしいでしょうか」
堀北兄
「何を今更だが、構わない」
堀北
「はい、すみませんでした。先ずは石崎くんは部外者ですが何故あの場にいたのでしょうか?それと、近藤くん小宮くんは須藤くんの過去の事件を知っていたのですか?」
石崎が最初に挙手をする、橘が指名した。
石崎
「それは、あの日部活終わりに、須藤くんに退部をお願いすると聞いたからです。勿論、暴行の事も聞いていましたから、友達を心配して行動を共にしたんです」
近藤
「それは、僕達は皇くんから須藤くんの過去を聞いて、このままでは、休部になると思って呼出しました」
「よろしいですか」
橘
「どうぞ」
「何故、須藤くんの過去を知っていたかと言うと僕はその場にいたからです。バスケが好きで他校の試合を良く観戦していたので、初めは気づかなかったのですが、思い出してその事を2人に打ち明けたんです」
須藤
「ふざけんな、俺は真剣にバスケをしてただけだ!悪いのは彼奴等だ!」
堀北兄
「静かにしろ!須藤は退室しろ!」
須藤
「けっ!やってられるか、勝手にしろ!」
須藤は勢い良く立上りドアを乱暴に開けて退室した。
「あの日の映像を入手したのですが、ご覧になりますか?」
堀北兄
「観ようか」
橘にUSBを手渡し堀北がパソコンに差込み橘がスクリーンを用意した。
そのスクリーンからは須藤が石崎を殴り、止めに入った近藤、小宮を殴る蹴るの暴行を繰り返す映像だった。
橘
「此処までとは」
堀北兄
「観てられないな」
「コレを観て頂いて会長は、どの様な裁定を下しますか?」
堀北兄
「夏までの停学、DクラスからCクラスへのCpの譲渡だな」
「提案があります」
堀北兄
「聞こうか」
「はい、須藤に停学は無意味だと思われます。過去の事件もそうですが、今回の事も有ります。其れに、須藤のせいでクラスメイトが迷惑するのも可哀想ですので、須藤にはPPの剥奪とバスケ部からの追放というのはどうでしょか?」
堀北兄
「茶柱先生はこの提案をどう思われますか?」
茶柱
「生徒会の決定に従う」
堀北兄
「Dクラスの弁護側はどうする?」
堀北
「そうですね、決定的な証拠も有りますので、決定に従います」
堀北兄
「Cクラスの皇からの提案を受け、須藤のPPの剥奪、以後の支給されるPPは全て近藤、小宮に譲渡、バスケ部から須藤を追放とする。以上」
俺達は立上り、堀北先輩に頭を下げた。
一方Dクラスの堀北、綾小路は一足遅くに立上り頭を下げた。
坂上、茶柱が退室して俺達も退室すると、堀北先輩から呼び止められた。
堀北兄
「コレもお前が描いたシナリオか?」
皇
「半分は」
堀北兄
「剥奪と追放といったところか」
皇
「流石です先輩」
堀北兄
「だが、Cpの譲渡を断った」
皇
「多分ですが、夏に特別試験が有るでしょ」
堀北兄
「ほう、何故分かる」
皇
「テストだけで、クラス変動は起きないですからね、其処でがっぽり稼ぎますよ」
堀北兄
「どうだ、生徒会に入らないか?」
「何度も、お誘い頂いて申し訳無いですが、その気にならなくて」
堀北兄
「そうか、わかった」
堀北兄、橘先輩と別れて歩き出す。
綾小路
「動画はお前だな皇」
「そうだよ」
綾小路
「なる程」
「まぁ俺はお前の敵では無いよ」
綾小路
「何の事だ」
「そう警戒しなくても、刺客じゃ無いし、あの施設自体に興味が無い」
綾小路
「信じろと」
「何なら、手を貸してやってもいいぞ」
綾小路
「考えとこう」
「一つ忠告しておくが、理事長が変わる時は、親父さんの差し金で、来年には刺客がくるだろうな」
綾小路
「何故分かる」
「秘密だ」
背中を向けてその場を後にした。