※この作品はR-18です。

サトシの野望   作:イマクニ

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グリーンVSキクコ


第97話

 

 

 

 ワタルさん対カンナの試合は、僅差でワタルさんの勝利だった。

 本当に後少しの差でカンナの敗北だ。

 俺との修行でカンナも随分と自信が付いてたんだがな。

 それでも四天王の中でかなり強くなっただろう。

 もしかすればワタルさんより強くなるかもしれないな。

 これからのカンナの努力に期待しよう。

 

 次戦はグリーンさん対キクコさんだ。

 グリーンさんは前チャンピオン、キクコさんも元チャンピオンの座に就いていた。

 グリーンさんはタイプに偏りの無いオールラウンダーなトレーナー。

 キクコさんはゴーストと毒タイプの専門家で、ゴーストタイプの扱いに関して、右に出る者が居ないとされている。

 そして、グリーンさんは前チャンピオン、キクコさんは元チャンピオンの屈指の実力者同士の戦いだ。

 会場の皆も、こちらに来たカンナも、俺も期待している。

 

 そして遂に決戦が始まる。

 最初にグリーンさんが登場し、観客達を湧かせる。

 バトルコートに辿り着くと、杖を突いたキクコさんも入場口から出てくる。

 妖しく纏う気配はグリーンさんが相手でも弱まる所か押し潰しそうな程の濃密な殺気となってグリーンを襲う。

 そんな濃密な殺気を当てられてもグリーンさんの自信に満ちた笑みは塗り替えられないようだが。

 

 「相変わらずやべぇ殺気だな、キクコさんよぉ! だがそれだけじゃ、また俺にヤられるだけだぜ? アンタも含めて全員ぶっ倒してレッドに挑むのは、この俺だ!」

 

 「フェッフェッフェッ! 相変わらず糞生意気な小僧だね! だが、アタシも今までのようにはヤられないよ! 各地の伝手を頼って、信頼する仲間を得た! 今までと同じとは思わない事だね!」

 

 キクコさんもワタルさんと同じく、色んな地方のポケモンを有するようになっているようだ。

 まぁカントー地方にはドラゴンタイプはカイリュー系統のみ、ゴーストタイプはゲンガー系統のみだしな。

 ワタルさんも各地のドラゴン使い達に伝が有るように、キクコさんも長い年月強者として君臨していたからか、色んな地方に伝が有るのだろう。

 ゲームみたいに実質毒使いでは無いという事だろう。

 

 グリーンさんはプテラを、キクコさんはムウマージを繰り出した。

 グリーンさんは即座にステルスロックを指示し盤面を整え

、キクコさんはムウマージにわるだくみを指示し特攻値を向上させた。

 その後、かみくだくでムウマージを攻撃するが、返しのかみなりでプテラが一撃で戦闘不能になった。

 グリーンさんは2匹目にバンギラスを繰り出す。

 バンギラスがバトルコートに出るなり、特性のすなおこしですなあらし状態となる。

 キクコさんは弱点を攻めるべくマジカルシャインを指示したが、攻撃が当たった瞬間にバンギラスが狂化した。

 そのままバンギラスはムウマージにかみくだくで攻撃し、ムウマージが戦闘不能になった。

 キクコさんは2匹目にジュペッタを繰り出した瞬間に悟ったようだ。

 

 「じゃくてんほけんかい! 味な真似をしおって。」

 

 「ヘッヘーン! 各地に伝手が有んのはアンタ等だけじゃねぇんだぜ? 別地方の有用な道具を集めるのも戦術だぜ?」

 

 保険金詐欺バンギラスか。

 先程の弱点攻撃でバンギラスの攻撃値と特攻値が二段階向上している。

 キクコさんは向上した攻撃値を逆に利用し、あやしいひかりでバンギラスを混乱させた。

 バンギラスが自傷している間にゴーストダイブでジュペッタは消える。

 キクコさんが杖を一定の間隔で3度地面を叩き、間を置いて2度叩く。

 キクコさんの独特な指示の出し方だ。

 バンギラスの後ろに出現したジュペッタがマジカルシャインでバンギラスを攻撃するも、バンギラスもじしんを使用しジュペッタを戦闘不能にさせた。

 グリーンさんが結構楽に勝てると思ってたんだがな。

 結構押されている。

 キクコさんはヨノワールを繰り出し、かげうちでバンギラスを戦闘不能にさせた。

 

 グリーンさんは次にギャラドスを繰り出す。

 かみくだくでヨノワールを攻撃させたが、おにびで火傷にさせられた。

 その上、かみなりパンチで攻撃しようとしてきたので、急遽とびはねるで回避した。

 ヨノワールは両手に電気を纏わせて、迎撃の構えだ。

 そんなヨノワールに上空からふぶきが襲いかかる。

 カンナのふぶきとは威力が全然違うが、ヨノワールがこおり状態となってしまう。

 グリーンさんは今の内とばかりにりゅうのまいを積み、トドメの一撃のかみくだくでヨノワールを攻撃した。

 ヨノワールはその一撃で戦闘不能になったが、ギャラドスも戦闘不能になった。

 またキクコさんが杖で地面を突いていたから、タイミングを指示してみちづれさせたんだろうな。

 婆さんになっても老獪な戦術で第一線級に居続けているだけは有る。

 

 グリーンさんは4匹目にメガリザードンYを、キクコさんはアローラのガラガラを繰り出した。

 良いなぁアローラガラガラ。 欲しい。

 グリーンさんはメガリザードンYで逆転を狙っていたようだが、アローラのガラガラを出された事で躓く。

 とはいえ、アローラガラガラもステロのダメージが辛いだろう。

 シャドーボーンで骨を投げつけるガラガラに、メガリザードンYがほえるを使い、投げられた骨共々モンスターボールに入って行った。

 

 ガラガラの代わりにデスカーンが現れる。

 ゲンガー、恐らくメガゲンガーは居るだろうから、キクコさんの残り手持ちは判明したな。

 キクコさんは何とかメガリザードンYを削ろうと、のろいを指示し、メガリザードンYに圧をかける。

 メガリザードンYはかえんほうしゃデスカーンを削るが、デスカーンがおきみやげで戦闘不能になる。

 その上、おきみやげの効果でメガリザードンYの攻撃値と特攻値が下がってしまった。

 のろいのダメージも有るのでメガリザードンYを下げ、ドサイドンを繰り出す。

 ガラガラ、ゲンガーどちらが来ても対処可能だろう。

 キクコさんは再度ガラガラを出すが、これで残り体力は半分。

 ガラガラでドサイドンを落とせないのは明らかだが、じしんで戦闘不能になるも、先にふぶきで一矢報いる。

 ハードロック有りでも4倍弱点なのでかなりのダメージがドサイドンに入った。

 

 最後の1匹は、やはりメガゲンガーだ。

 さいみんじゅつを使いドサイドンを眠らせ、更にスキルスワップでメガゲンガーが特性ハードロックになる。

 最後の1匹でも3タテを狙う気は十分なようだ。

 シャドーボールでドサイドンを倒し、次に備える。

 グリーンさんが次に繰り出したのは、ピジョットだ。

 メガゲンガーはさいみんじゅつと、残り一つの技で対抗しなければならない。

 ピジョットは出てすぐにメガゲンガーへと翼をはためかせ、すなかけを行う。

 メガゲンガーは10まんボルトでピジョットにダメージを与えるも、ピジョットははねやすめで回復する。

 休んでいるピジョットにさいみんじゅつを当てようとするも、すなかけの効果か外れてしまう。

 回復したピジョットは、またもすなかけをしてメガゲンガーの目にすなをかけていく。

 それでも10まんボルトを喰らってしまい、ピジョットも戦闘不能になった。

 グリーンさんも最後の1匹だ。

 

 メガリザードンYを繰り出すと、また天候が晴れになった。

 天候晴れで強化されたが微ダメの有るメガリザードンYと特性ハードロックを得たものの、命中率に難の有るメガゲンガー。

 この対決で勝負が決まる。

 メガゲンガーのさいみんじゅつをメガリザードンYは躱して、みがわりを置く。

 これでさいみんじゅつが封じられたメガゲンガーは10まんボルトを放つも、みがわりに当たりかえんほうしゃを喰らう。

 そしてメガリザードンYは天へと飛翔し、全力のブラストバーンをメガゲンガーへと叩き込む。

 メガゲンガーもシャドーボールで迎撃するも、ブラストバーンに掠ってしまい、戦闘不能になった。

 

 「ゲンガー、戦闘不能! リザードンの勝ち! よって勝者、グリーン!!」

 

 グリーンさんの勝利だな。

 たらればで言えば、先程カンナが実質勝てたように、キクコさんもグリーンさんに勝てたかもしれない。

 だが、結果としてキクコさんはグリーンさんに敗北してしまった。

 

 「惜しかったな、婆さん! 俺が停滞してた間に随分と強くなってんじゃねぇか! 俺も修行し直しか〜」

 

 「まぁそれでもアンタに届かなかったがね。 此処じゃ結果が全てさね。 アタシも新しい戦いに路線を変えてみたんだがねぇ…。 こりゃあ、そろそろ潮時かねぇ…。」

 

 「何言ってんだよ、婆さん! こんだけ俺を追い詰めといて良く言うぜ! 婆さんなら生涯現役でもやっていけると思うぜ?」

 

 「フェッフェッフェッ! 次こそは叩き潰すよ! それにあの小僧にも一泡吹かせてやらないと、気が済まないしねぇ!」

 

 「サトシの事か? そうだな! その意気だぜ、婆さん!」

 

 グリーンさんとキクコさんがそんな会話をした後、握手してから立ち去って行った。

 グリーンさんが勝つと観客の多くが思っていただろうが、蓋を開けてみればキクコさんの大健闘とは思われてはいなかったようで、盛大な拍手を送られた。

 俺達もキクコさんとグリーンさんの戦いに、大きな拍手をして見送った。

 

 

 

 

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