※この作品はR-18です。

サトシの野望   作:イマクニ

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カケルVSシン


第98話

 

 

 

 次の対戦のカケルさん達が出て来るのを待っていると、勝利したグリーンさんがやって来た。

 

 「よぉ、お前等! 応援してくれたか?」

 

 「キクコさんに良いようにされてましたね?」

 

 俺がたっぷりと皮肉を込めて言い返す。

 

 「ハッ! 可愛くねぇ奴! ワタルの野郎に勝っても、俺には勝てねぇからな! まだお前に負ける訳にはいかねぇんだよ!」

 

 とはいえ、次のカケルさんとシンさんも十分チャンピオンになれる逸材だろう。

 グリーンさんもウカウカしてられないぞ?

 

 「グリーンさん、次の対戦はどっちが勝つと思います?」

 

 「ポテンシャル的にはお互い良い勝負だが、実力的にはカケルだろうな。 シンの奴が修行で甘さを消す事が出来たのかが問題だろう。 手持ちのポケモンに甘さを残してるようじゃ勝ち上がれねぇよ。 それ次第じゃ、勝負はわからねぇって所だろうな。」

 

 成る程な。

 シンさんの師匠だからこそ見えて来る物が有るのだろう。

 

 「じゃあ俺とシゲルのポテンシャルはどっちが上です?」

 

 俺がそう聞くと、シゲルが物凄い表情で俺を2度見して来た。

 

 「俺の息子だ! と、言いたい所だがお前だろうよ。 お前は別種だ。 宇宙人か何かじゃねぇか? シゲルと同じ時期に旅に出てあそこまで強くなれるとか意味わかんねぇだろ。」

 

 中々鋭い事を言ってくるな。

 その時、次戦のアナウンスが始まった。

 

 「おっ! そろそろアイツ等が入場するみたいだぜ? 応援しようぜ!」

 

 「カケルさん達の立ち回りとポケモン達、じっくり見せて貰いましょうか。」

 

 このマスターボールクラスの戦いを目に焼き付けて、俺の、いや、俺達の糧にするんだ。

 父さんに追い付き、追い越す為には必須だろう。

 片や父さんの弟子にして俺の師匠のカケルさん。

 片やグリーンさんの弟子にしてシゲルの師匠のシンさん。

 勉強させて貰うぞ。

 

 ピカチュウを頭に乗せたカケルさんと、ガラガラを伴って歩くシンさんが入場してきた。

 バトルコートに辿り着くとお互い話し始めた。

 

 「初戦の相手がシンとは運が悪い。 シンとは決勝戦で戦いたかったよ。」

 

 「まぁ確かにな! カケル! お前が相手なら本気でやるしか無いよな? 行くぞ!」

 

 シンさんはモンスターボールを上に投げ、キャッチしてから突き出してそう言った。

 ついにカケルさん対シンさんのバトルが始まる。

 

 カケルさんはオムスターを、シンさんはサンダースを繰り出した。

 サンダースの10まんボルトがオムスターに当たるが、ステルスロックを撒かれてしまう。

 2発目の10まんボルトでオムスターは戦闘不能になり、カケルさんは2匹目にアローラのサンドパンを繰り出した。

 

 サンドパンはドリルライナーを繰り出すもサンダースの、にどげりでお互い大ダメージを負う。

 サンダースはそのまま10まんボルトをアローラサンドパンに当て、撃破した。

 先にカケルさんが2匹落とされる結果となって、会場も湧いている。

 

 だが、カケルさんは3匹目にエビワラーを繰り出し、マッハパンチでサンダースを戦闘不能にさせた。

 シンさんは2匹目にヤドランを出すも、ステロでのダメージが入る。

 カケルさんはヤドランを見た瞬間に交代させ、ピカチュウを繰り出した。

 即座にピカピカサンダーがヤドランを襲い、ヤドランも戦闘不能となる。

 

 シンさんはガラガラを繰り出し徹底抗戦の構えだが、ピカチュウにはざぶざぶサーフが有る。

 大波がガラガラを襲うが、ガラガラもピカチュウへとホネブーメランを放つ。

 投げた骨がピカチュウの顎をカチ上げ、戻って来た骨がピカチュウを大波へと叩きつける。

 凄いコントロールだな。

 どうやらカケルさんもピカチュウも、ガラガラに此処までヤられた事が無かったようだ。

 ガラガラは弱点ダメージを受けて大ダメージを負ってしまったが、ピカチュウもホネブーメランのダメージ+大波へと叩きつけた事によるダメージでフラフラになっている。

 ピカチュウがフラフラになっている隙に、ガラガラはあなをほるを使って地中へと逃げて行った。

 ピカチュウが走り回りながら周囲を警戒していると、ピカチュウの真下から、ガラガラがボーンラッシュをしながら出て来た。

 その攻撃により、ピカチュウまでも戦闘不能になってしまった。

 カケルさんも驚きつつピカチュウを戻し、再度エビワラーを出してマッハパンチでガラガラを戦闘不能にさせた。

 

 シンさんは次のポケモンにピジョットを繰り出し、メガシンカさせた。

 カケルさんもそれを見てエビワラーをボールに戻し、ガルーラを繰り出してメガシンカさせる。

 メガピジョット対メガガルーラの戦いが始まる。

 カケルさんは即座にねこだましを使用させ、ステロ+ねこだまし2回のダメージを与える。

 メガピジョットもこれでかなりのダメージを受けてしまった。

 だが、メガピジョットの反撃が始まる。

 大きな翼を羽ばたかせると、猛烈なぼうふうをメガガルーラへと浴びせる。

 すると、ガルーラの子供が吹き飛ばされ、場外へと飛んで行った。

 子供のそんな状況にガルーラも混乱したようで、守れなかった悔しさからか、ぼうふうの追加効果なのかはわからないが、自分を責めているようだ。

 カケルさんはそんな状況に、ガルーラをボールに戻すと、子ガルーラもボールに入って行った。

 その隙にメガピジョットは、はねやすめで回復している。

 カケルさんは次にブースターを繰り出した。

 メガピジョットはブースターに高速で接近し、おんがえしでダメージを与えに行く。

 高速で接近するメガピジョットに、どう対応するのかと思えば、甘えたようにメガピジョットに擦り付く。

メガピジョットとブースターが交錯した後、何故かメガピジョットの変化が解けたが、戦闘不能にはなっていないようだ。

 俺自身も混乱していると、ブースターの口に何か石のような物が咥えられているのが見えた。

 ブースターはその石をバトルコートの外へと吐き出す。

 メガストーンか!

 道理でメガピジョットの変化が解けた訳だ。

 ゲームでは当たり前に意味が無い行動でも、現実だから出来た芸当だろう。

 また一つ勉強になった。

 ブースターが炎を身に纏い吶喊する。

 ピジョットも再度おんがえしを当てようと肉薄する。

 全力のフレアドライブとおんがえしのぶつかり合いで、激しい衝撃波が辺りに迸る。

 土煙が晴れると、ブースターもピジョットも倒れていた。

 両者戦闘不能。

 カケルさんもシンさんも、悔しそうにしながら、だが心底楽しそうな表情だった。

 認め合ったライバル同士って感じだな。

 

 これで両者共に残り2匹だ。

 カケルさんはメガガルーラを、シンさんはギャロップを繰り出した。

 ギャロップが出るとステロのダメージ+メガガルーラのねこだましが再度当たりダメージを喰らうが、シンさんもまだまだ諦めていない。

 ギャロップはメガガルーラをさいみんじゅつで眠らせた。

 そして眠っているメガガルーラの近くまで向かってから、必殺のつのドリルがメガガルーラを戦闘不能にさせる。

 ゲームでも有ったコンボだが、現実になると非情だな。

 

 カケルさんは最後の1匹、エビワラーを繰り出す。

 シンさんは一切手を抜くつもりも無いようで、おにびでエビワラーを火傷にさせた。

 だが、エビワラーの執念も舐めたものじゃないようで、必殺のきあいパンチがギャロップを戦闘不能にさせた。

 シンさんも最後の1匹だ。

 ラフレシアを繰り出すが、ステロのダメージが入る。

 ダメージが入ったラフレシア対火傷で攻撃値が半減+微ダメのエビワラー。

 勝利の女神はどちらに微笑むのだろうか?

 

 エビワラーがからげんきをラフレシアに叩き込んだ。

 返しにムーンフォースがエビワラーに弱点ダメージを与える。

 それでも尚、エビワラーの不屈の闘志は消えない。

 からげんきでラフレシアをぶん殴るも、ラフレシアもまた倒れない。

 返しのムーンフォースがエビワラーに当たる。

 

 勝負有ったか?

 

 会場の誰もがそう思っていた。

 

 だが、エビワラーは防御姿勢で耐え切った。

 こらえるか?

 超速のマッハパンチがラフレシアを吹き飛ばすが、殴った体勢のまま、エビワラーは失神してしまった。

 ワタルさん対カンナの試合のように、両者戦闘不能で幕は閉じた。

 だが、今回は先にエビワラーのマッハパンチでラフレシアが戦闘不能になったのは誰が見てもわかるだろう。

 カケルさんの勝利だ。

 カケルさんとシンさんは握手をしてから、2人で会場の皆へと手を上げてお互いの健闘を称え合った。

 

 

 

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