大変お待たせ致しました。
次話も一週間以内には投稿致します。
レックウザが現れてから特性の影響からか、悪天候が綺麗さっぱり無くなった。
今は空の柱周辺は普通の天候だ。
だが、もっと奥を見てみると、今だに悪天候が無くなっている訳では無い事がわかる。
嵐が吹き荒れる箇所も有れば、快晴の箇所も有り、グラードンとカイオーガの暴れている影響が見える。
今はレックウザとユウキがバトルの真っ最中だ。
ユウキはオオスバメとマグカルゴを瀕死にさせられ、ホエルオーとフライゴンが体力を削られている状況だ。
流石伝説のポケモンという訳か、ユウキも結構強いがそれでも押し切れていない感じだ。
ユウキも流れを変えたいのか、フライゴンに決死の覚悟でドラゴンダイブを指示する。
だが、ドラゴンダイブが当たる直前にレックウザはしんそくで回避した。
そして、無防備なフライゴンにドラゴンテールを喰らわし、ユウキの下へと弾き飛ばした。
「つ、強い…! 戻れ、フライゴン! こうなったら… 行け、キノガッサ!」
ユウキの5匹目はキノガッサか。
ゲームじゃ害悪なポケモンだったが、現実となった此処で何処まで
ユウキはキノガッサにキノコのほうしを指示した。
これが当たればレックウザも眠りについて何も出来なくなるが、レックウザはキノコのほうしが当たる前に自発的にねむるを使用し、体力を回復させる。
ユウキはそれに気付かず、キノコのほうしが命中したと勘違いしていた。
今まで出したポケモン達で減らした体力が回復しているとは思って無さそうだ。
此処は一つアドバイスしよう。
「ユウキ、レックウザは自分で眠りについているから残り体力に気を付けろよ。 そいつ回復してるぞ。」
「マジで!? そいつは知らなかったぜ! サンキュー! よし、じゃあ俺の相棒の出番だな! 戻れ、キノガッサ! 行け、ケッキング!!」
ユウキの最後のポケモンはケッキングか。
御三家じゃない事が意外だったが、さて、ケッキングの実力を見ますかね。
「れいとうパンチ!」
ケッキングはレックウザに向けて飛び掛かり、拳に冷気を纏わせてレックウザをぶん殴った。
それが目覚めの一撃となり、レックウザは怒っているようだ。
ケッキングは特性のなまけでレックウザの攻撃を受けると思っていたが、レックウザの攻撃を回避したり防御したりしている。
「…なまけないケッキングか。」
「へへ! 俺のケッキングはバトル中は、なまけねぇ〜んだよ! っしゃあっ! ケッキング! アームハンマー!」
ケッキングはレックウザの頭上に飛び上がり、両手を握り込んでダブルスレッジハンマーをレックウザに叩き付ける。
レックウザは脳天を叩き付けられ、屋上に落ちて来た。
「よし、今度こそ! 戻れ、ケッキング! 行け、キノガッサ! キノコのほうし!」
レックウザはキノガッサのキノコのほうしを受け、眠り状態となった。
ユウキは眠っているレックウザにハイパーボールを構える。
「よっしゃ! 捕まってくれ、レックウザ!」
ユウキはハイパーボールをレックウザに向けて投げた。
一度レックウザはハイパーボールに入るも、直ぐ様ボールから飛び出して来た。
「チッ! もう一度だ!」
ユウキはまたもハイパーボールを投げるも、レックウザは尻尾でハイパーボールを叩き潰した。
レックウザの体力も結構減っている上、眠っている筈だが、それでも伝説のポケモンの意地なのか勇壮たる姿を見せる。
「な、何なんだよ… これでも捕まえられねぇってのか…?」
ユウキは焦燥感漂う雰囲気を醸し出す。
余り今まで苦労してなかったんだろうか?
相手は伝説のポケモンだぞ?
性能の高いハイパーボールとはいえ、たった2投放っただけで捕まえられると思うのは間違いだ。
「ユウキ、たった2投しただけで弱気になんなよ。 もっと削るとか、試行回数を稼ぐとかやりようは有るだろ? 相手は伝説のポケモンなんだ。 今までのポケモンと比べて捕まえ難いのは当たり前だ。」
「そ、そうだよな! けどもうハイパーボール持ってねぇよ… どうすりゃ良いんだ~…。」
「レックウザ相手にするのにハイパーボール2個しか持って来て無かったのか? 俺のやるよ。」
「良いのか!? ハイパーボールは高価なんだろ!? ありがてぇ~!!」
懐からハイパーボールを出し、ユウキへ向かって放る。
ユウキはハイパーボールをキャッチし、即座にレックウザへ向けて投擲した。
「いっけ~!!」
ユウキが全力で投擲したボールは、レックウザの顎下に当たった。
レックウザの一番の弱点である逆鱗に当たったしまった。
これで捕まえられなかったら、後が恐いが…。
一度、二度とボールが動く。
ユウキはレックウザがボールに収まってくれるのを神頼みするかのように両手を握る。
そして、三度ボールが揺れる。
…捕まるか?
だが、レックウザはハイパーボールを破壊して飛び出して来た。
「キリリリリュー!」
憤怒の形相をしたレックウザがユウキを睨む。
ヒッ! と、ユウキが小さな悲鳴を出すも、レックウザは意に介さない。
ユウキも萎縮してる。
ヒガナもこんな筈ではと言った表情だ。
「ユウキ、焦るなよ。 もっと
俺はそう言って自身の胸を叩く。
「気合い入れろ!!」
「!! わかったよ! キノガッサ! マッハパンチ!」
キノガッサはレックウザの前に躍り出てマッハパンチを当てようとするが、レックウザは尾を屋上に叩き付け、目眩ましをした。
マッハパンチは先制技とはいえ、相手に近付くのは自身の脚の速さだ。
目の前にさえ居れば確かに先制技として機能するが、距離が離れれば先制技とは思えない程当てづらい。
ゲームとリアルで違う所だろう。
レックウザからの目眩ましに、キノガッサは行方を探す。
キノガッサからはレックウザの行方は見えていないようだが、ユウキにはわかるだろう。
「2時方向! マッハパンチ!」
キノガッサはユウキの指示を信じ、2時方向から迫るレックウザに向けてマッハパンチを打った。
レックウザの鼻っ柱に渾身のマッハパンチがめり込み、レックウザは怯んでいる。
そこへ更に追い討ちの指示をした。
「今度こそ! キノコのほうし! からの、みねうち!」
レックウザが眠った事を確認してから、みねうちでレックウザの体力をギリギリまで削る。
準備を終えたユウキにハイパーボールを手渡す。
「さぁユウキ、捕まえてみろ!」
「サンキュー! 捕まってくれ! レックウザ!!」
ユウキは俺からハイパーボールを受け取ると、額にボールを当てて願掛けする。
そして、ユウキはハイパーボールを全力で投擲する。
レックウザはハイパーボールに入り三度転がる。
次こそ捕まるか…
捕まった事を知らせる音が鳴った。
ユウキは喜んで駆け寄るかと思ったが、全身が脱力したようでその場にしゃがみこむ。
「やっ…たの…?」
ヒガナはゆっくりとユウキに近付く。
「…おめでとう、ユウキ。 貴方は新たなる歴史の伝承者になった。 レックウザが真の姿になる為の最後の鍵を伝えるわ。 レックウザのみが扱える技…ガリョウテンセイを。」
「ハ、ハハハハハッ! 俺、本当にやったんだな! ありがとう! サトシ! ヒガナ! これでグラードンとカイオーガを止められる! 教えてくれ! そのガリョウテンセイってやつを!」
ヒガナは祈り始める。
そして、ユウキの左腕のキーストーンに力が宿る。
「よし、それじゃあ最終伝承を…って言いたい所だけど、早くグラードンとカイオーガを止めに行かないとね! レックウザに乗せて貰って早く行こう!」
「その前にレックウザを回復させとこう。 ユウキ、レックウザを出してくれ。」
先を急ごうとするヒガナに俺は待ったをかけ、レックウザの回復を優先する。
「お? おう… サトシには借りを作りっぱなしだなぁ~…。 レックウザ! 出て来てくれ!」
俺はボールから出て来たレックウザの喉元を触り、回復の薬を振りかける。
レックウザの体力が見る見るうちに回復する。
レックウザの体力が全快になった事を確認して、俺はミュウを出す。
ミュウはレックウザを一目見てからユウキを見て、俺に振り返る。
(この子も人間に捕まったんだ。 へぇ~… ふぅ~ん… この子も良い感じだね! それで、アッチに送って欲しいの?)
(嫌だろうけど、頼めるか?)
ミュウを見たユウキとヒガナがギャーギャーと騒ぐも、それを意図的に無視する。
(うぅ~ん… わかった。 けどアタシはあの子達が怒ってる気持ちもわかるから、争いには関わらないよ。 それでも良いなら送る。)
(それで構わない。 そもそもミュウは俺のポケモンじゃないんだから、最初からバトルに頼る気は無いしな。 それじゃあ俺達を送って欲しい。)
(オッケー! じゃあ送るよ~!)
そして俺達は空の柱からグラードン達の場所へとテレポートした。