ミュウにより俺達はグラードン達が争っている場所へとテレポートした。
だが、本当にギリギリの戦いだったようで、テレポートしてすぐにゲンシカイオーガのこんげんのはどうが俺達…正確に言えば後方のサカキ達に向けて発射された。
ミュウは驚きつつバリアーを展開し、メガレックウザもふぶきでこんげんのはどうを氷漬けにしていく。
威力が弱まった氷の礫がバリアーに当たって砕け散り、ダイヤモンドダストのようにキラキラと光落ちる。
俺はサカキ達を労うように口を開いた。
「サカキ、待たせたな。」
首だけ回し、片目だけでサカキ達の無事を確認した。
どうやら戦闘不能なポケモン達は居るようだが、命を落としたポケモンや人間は皆無のようで安心した。
「キリリリリュー!!」
テレポートしていきなり攻撃された事に、レックウザが御立腹のようだ。
尾をバンバンと地面に叩き付けている。
すると、ミュウツーも俺達の下へとサイコパワーで浮かんで来た
「お前がミュウ…! 話したい事は色々有るが、私はやるべき事が有る。」
ミュウツーがミュウにそう話しかけると、我先にとゲンシグラードンとゲンシカイオーガの下へと飛んで行った。
御立腹なメガレックウザもミュウツーに先を越されて堪るかと飛んで行った。
「お前達はもう休んで居てくれ。 後は俺達が
そうサカキ達に言うと、俺もメガレックウザ達の後を追って、駆け出した。
ミュウツーがかめはめ波のような体勢でサイコパワーを集め、ゲンシグラードンへと放つ。
メガレックウザもガリョウテンセイをゲンシカイオーガへと放った。
この2匹による攻撃に、堪らずゲンシグラードンとゲンシカイオーガもタタラを踏み、大幅に体力を削られた事を如実に表す。
此処で俺もポケモンを出すと、確実に勝利が見える…そう思っていると、けたたましいアラートのサイレンが耳に入る。
巨大な隕石がホウエン地方に迫っています!!
繰り返します!
巨大な隕石がホウエン地方に迫っています!!
落下予測地点はルネシティです!!
ルネシティ近郊に居る方は至急避難して下さい!!
だ〜!!
次から次へと厄介な!!
トクサネ宇宙センターからの警報に後方から大きなどよめきが起こる。
サカキ達はポケモン達の回復の真っ最中だ。
前方に居るダイゴさん達も倒れたポケモンの回復中。
戦力として期待は出来ない。
俺はリザードンを繰り出してメガシンカさせる。
その背中に飛び乗り、大空へ向けて飛翔した。
巨大な隕石が落下してしまえばタダでさえゲンシグラードン達の争いでボロボロになったルネシティ近郊が、復興不可能になりかねない。
少しでも隕石を弱体化させなければならない。
グングンとメガリザードンが耐えれるまで飛翔していくと、隣にミュウがテレポートして来た。
(一大事だね〜 こっちだったらアタシも手伝うよ!)
「サンキュー! 頼むよ。 おっ 見えてきたな。」
轟々と音を立てながら、大きな隕石が此方へ向けて飛んで来た。
本来ならレックウザが居たから、こんな事にはなって無かったんだろうが、生憎と今はゲンシグラードン達に掛り切りだ。
俺達で何とかするしか無い。
(取り敢えず、勢いを落とせるだけ落とすね!)
「頼んだ! 無理はするなよ!」
(うんっ!)
ミュウのサイコパワーで巨大な隕石のスピードが少しずつ遅くなって来た。
ミュウが時間稼ぎしてくれている間にピカチュウを繰り出し、わるだくみを3回積ませる。
更に隕石の威力を弱める為、メガリザードンに指示をする。
「かえんほうしゃ!!」
威力を弱める為なので、一発の威力より継続的に放射出来るかえんほうしゃを選択し、威力減衰を狙う。
徐々にスピードが落ちて来ているのがわかるが、より一層隕石に纏う炎の威力は上がったようだ。
そこへ更に追撃を指示する。
「ピカチュウ! 全力でピカピカサンダー!!」
ピカチュウのピカピカサンダーが隕石の外殻を消し飛ばし大きく体積を減らす。
これならぶっ飛ばせる。
リザードンの背から大きくジャンプして隕石へ向けて飛び跳ねた。
「俺の星に、落ちてんじゃねェェェ〜!!!」
波導を込めた拳を思いっ切り隕石にぶつける。
隕石が粉々に割れ、中から1匹の生命体が現れた。
「やっぱりお前か、デオキシス。」
メガリザードンの背に再度乗り、デオキシスを見る。
無感動の瞳で俺を、俺達を見るデオキシス。
眼下を見ると、俺達で破壊した隕石の破片をメガレックウザやミュウツー、ゲンシグラードンとゲンシカイオーガが大きな破片をうっとおしそうに攻撃して消し飛ばす。
残りの破片をユウキ達、サカキ達、ダイゴさん達の回復させたポケモン達で薙ぎ払ってくれたので、隕石の被害は防げたようで安心した。
後顧の憂いを絶つ事が出来たので、改めてデオキシスを見据える。
デオキシスがフォルムチェンジし、スピードフォルムへと変化した。
自慢のスピードで俺達を撹乱しようとするが、俺のピカチュウを舐めて貰っては困る。
「1!!」
ピカチュウの長年のバトル感と予測により、デオキシスが移動した先にばちばちアクセルが叩き込まれる。
だが、デオキシスも即座にノーマルフォルム→ディフェンスフォルムへと変化し、ばちばちアクセルを受け止める。
そして、再度ノーマルフォルム→アタックフォルムへと変化し、ピカチュウへ攻撃を加えようとするのが見えたので、メガリザードンに指示をする。
「ほのおのうず!」
メガリザードンのほのおのうずがデオキシスを包み込み、攻撃の手を止めさせる。
ピカチュウを受け止め、炎の結界に阻まれたデオキシスに攻撃を指示する。
「4!」
ピカチュウのピカピカサンダーがデオキシスに叩き込まれそうになった所に、スピードフォルムで脱出された。
ならば速度を強引に落とす。
「でんじは!」
ピカチュウのでんじはがデオキシスに当たり、デオキシスは麻痺した。
目に見えて動きが鈍くなったデオキシスに、追撃を加える。
「りゅうのはどう!」
メガリザードンのりゅうのはどうがデオキシスを飲み込み、デオキシスが墜落して行った。
墜落先に向けて、懐からモンスターボールを取り出し投擲する。
デオキシスはモンスターボールに吸収され、そのボールを追ってメガリザードンに飛翔させる。
空中でコロコロと不規則に動き、デオキシスが捕まった事を知らせる音が鳴った事を確認してから空中キャッチした。
デオキシス、ゲットだぜ!
地上へと舞い降りると、ゲンシグラードンとゲンシカイオーガも暴れ終えてスッキリしたのか、ゲンシグラードンは地中へ、ゲンシカイオーガは大海へ向けて帰って行った所だ。
ミュウもこれ以上の追撃は必要無いと言うので、放っといても大丈夫なんだろう。
すると、俺達が降りて来た事を確認したサカキ達とダイゴさん達が此方へ向かって駆けて来た。
「サトシ君! グラードンとカイオーガは撤退して行ったのかい? 隕石はサトシ君が破壊してくれたのかい?」
「えぇ、ダイゴさん。 グラードンとカイオーガはもう放っといても大丈夫そうです。 隕石は此方で破壊しました。 隕石の欠片の処理、ありがとうございます。 皆もありがとう。 お陰でホウエン地方の被害も最低限で済んだよ。」
ダイゴさん達皆へ向けて深々と頭を下げる。
「よ、止してくれよ! ゲンシグラードン達も去った! 隕石も大元はサトシがぶっ壊してくれた! だから俺達がした事なんて、欠片の処理くらいなんだしな。 サトシが来てくれなかったらレックウザも力を貸してくれなかっただろうし…サトシが来てくれなかったらって考えるとゾッとするよ!」
「少年の言う通りだ。 サトシ、また君には命を助けられた。 今回はシルバー達を含めてな。 サトシよ、私はこの命尽きるまでサトシに忠誠を誓う。 私を使ってくれ!」
サカキがそう言うと、シルバーや此処に集まったロケット団達がサカキに追従するように集まって、サカキと同じように頭を下げた。
『ありがとうございました!! これからもよろしくお願いします!!』
「あ、あぁ、わかった。 これからもよろしく頼むな!」
俺達がそう会話していると、マグマ団のマツブサ達とアクア団のアオギリ達が歩み寄って来て、いきなり土下座をし始めた。
「今回の一件、誠に申し訳有りませんでした。 私達の浅はかな野望でこのような事態を招き、
「すまねぇ!! 俺達の仕出かしたケツを拭いてくれて、本当に申し訳無い! あんな化け物が出て来るたぁ思わなかった…! 本当に! ほんっとうにありがとう! 俺達のせいでホウエン地方が終わってしまう所だった!!」
マツブサ、アオギリを筆頭に深々と頭を下げるカガリとホムラ、イズミとウシオ。
ホウエン地方の悪の組織がこうして頭を地面に付けているが、ダイゴさんとミクリさんにどうするか訊ねてみるが、返答はあんまりなモノだった。
「ん〜サトシ君に一任するで良いんじゃない? どう思う? ミクリ?」
「私もダイゴに同意見だね。 君に全て任せよう! 君なら私達が裁くよりも、より良い結果になるだろうからね! 彼等の事は頼んだよ!」
ホウエンの危機を招いた組織に対してこの対応か。
ダイゴさん達はワタルさんのように悪即斬なタイプでも無いし、そんなもんなんだろうか?
でも普通捕まえねぇのか?
そう思って訊ねてみるが、ルネシティ以外ではあの天候で思わぬ副産物も有ったようで、水不足や日照不足で野菜等の収穫が例年より上がったようで、湖の貯水量もかなり上がったり、地盤が不安定だった所もしっかりと補強され直したようで、グラードン達の御業の一端が垣間見えたような状態らしい。
今まで早急な問題では無かったが、インフラ関係で悩んでいた所が思わぬ解決を見せた事に安堵の気持ちも有るようだ。
だが、ルネシティの被害は勿論有るので、マグマ団とアクア団の資産だけは没収とするようだ。
そして、ルネシティ復興にマグマ団とアクア団の下っ端は駆り出されるよう、すぐにマツブサ達をチャンピオン権限で動かした。
マツブサ達もそれに否とは言えず、マツブサ達自身も精力的にルネシティ復興に尽力した。
そして、サカキ達の手伝いも有り、ルネシティは見る見る内に復興を見せ、たった数日で元通りどころか、張り切り過ぎた連中のせいで元より良い街になった。
ルネシティの不便さは影を潜め、住みやすく動きやすい、ルネシティへの交通も便利になって、ニュールネシティと言っても過言では無いレベルになった。
これにはミクリとアダンもニッコリだ。
俺はホウエンの英雄という称号もアルセウス様から頂き、色んな人達と関わり合えた。
各ジムリーダー達が心配しに来て挨拶を交わしたり、四天王まで来てたので話したり、インタビュアーの綺麗なお姉さんからインタビューを受けたり、復興作業をアオギリとウシオと共に力で手伝ったり、インフラ整備をマツブサとホムラと共に手伝ったりと、中々に充実した毎日だった。
あの日1日は中々にハードな1日だったが、終わってみれば悪くない1日でも有った。
久しぶりに全力で動けたから、今の波導込みでの身体能力にも思考が追いつけるようになったし、その力の使い方もわかった。
そして…
「は〜い! サトシ様! あ〜ん」
「カガリばっかりズルいよ! サトシ様、私のも食べて! あ〜ん」
復興も終わって、今は大宴会中だ。
俺の両隣に居るカガリとイズミから美味しいご飯を食べさせて貰っている。
あの一件が起こってからカガリ達は毎日食事の際は俺の両隣を占有して来る。
俺に奉仕するのが務めだと言わんばかりに、競って俺に食事を与えようとする。
可愛いカガリとセクシーなイズミと両手に花なので役得だから文句等無いが。
「旦那ァ〜! 食ってますか!」
「アオギリ、喧しいぞ! サトシ様、こちらのお料理も大変美味です。 こちらもどうぞお召し上がり下さい。」
酒に酔って上機嫌なアオギリが絡んで来て、それと咎めながら料理を持って来るマツブサ。
マツブサに礼を言いつつ、アオギリにもちゃんと返事をし返していると、サカキがグラスを片手に近寄って来た。
「ボス、此処の任務は完了したが、次は何処に目標を定める?」
「今は取り敢えずサカキ達は休暇にしとこうぜ? 休んで体の調子を整えるのも仕事の内だろ。」
早速次へと向かおうとするサカキを制止し、休暇をさせる。
ずっと頑張ってきてくれたサカキ達には相応の労いをしなければ俺の立場が無い。
俺はブラックな組織運営はしたくないし。
だがと言い募るサカキを制止させ、今後の予定を話す。
「休暇が明けたら、此処ホウエンに居る巨人の伝承を探して貰いたい。 出来るか?」
「巨人? そんなものが居るのか… わかった。 尽力しよう。」
サカキとそう話し、カガリ達と食事の再開をする。
カガリは俺が食べる度にうっとりとした表情をし、イズミはその巨乳を俺の腕に態と当てながら食事を与えて来る。
これはもう夜は彼女達も食べるしか無いだろう。
俺はそう心に決意をして、彼女達を抱き寄せた。
35歳になりました。