※この作品はR-18です。

サトシの野望   作:イマクニ

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第166話

 

 

 

 イブキ達を抱いた次の日の翌朝

 

 俺のアルセウスフォンに着信が入る。

 寝ぼけ眼を擦りながら出てみると、オーキド博士だった。

 

 「サトシ君か!? 大変じゃ! ハナコさんが攫われてしまった!!」

 

 「え!? 何でですか!? 場所は!?」

 

 「場所はグリーンフィールドじゃ! すまない。 ワシが付いておきながら…。」

 

 「わかりました! すぐに向かいます! 俺が向かうまで、無理に刺激しないで下さいね!」

 

 この世界では無いと思っていた結晶塔の帝王が始まったか。

 俺は皆の注目を浴びながら、博士が話した事を伝える。

 

 「グリーンフィールドという所で、俺の母さんが攫われたそうだ。 俺はすぐにそちらへ向かう。 ナナコ達は待機していてくれないか? 俺とリーフ、カスミ、セレナで向かう。」

 

 そこでイブキとジーク、ヒガナが心配そうに言う。

 

 「私達は向かわなくて良いの?」

 

 「ありがとう、でも大丈夫だ。 俺達だけでも過剰戦力だろう。 頼めるか?」

 

 「う〜ん… わかったよ! イブキ! 一緒に頑張って、戻って来た時にサトシ君達をアッと言わせてみようよ!」

 

 「ふふっ わかったわ。 サトシ君の事だから、万が一の事も無いでしょうけど、負けないでよ? 貴方は私よりも強いんだから。 …頑張って。」

 

 イブキがハニカミながら、そう言う。

 

 「おう! それじゃあリーフ、ミュウを出してくれるか?」

 

 「わかった! ミュウ、お願い!」

 

 リーフかミュウを繰り出すと、案の定イブキ達が驚いていた。

 

 (また何か事件でも起こったようだね。 またアタシの力を借りたいのかな?)

 

 (何度もすまない。 俺の母さんが攫われたようだ。 場所はこの辺りなんだが…頼めるか?)

 

 俺は映画で見た光景をイメージして、ミュウにそのイメージを飛ばす。

 

 (あ〜わかった! 中々凄い事になってるね〜 オッケー! 今回は変なポケモンが暴走してるみたいだから、アタシも手を貸すよ〜!)

 

 ありがとうと言おうとした瞬間にはミュウにより、グリーンフィールドにテレポートしていた。

 

 

 

 グリーンフィールド郊外

 

 俺達がミュウによりテレポートすると、映画に出ていたリンに似た可愛い娘とオーキド博士が居た。

 

 「新手!?」

 

 「ぬおぉ〜!? サトシ君か!! いきなり現れたから腰が抜けるかと思ったぞ! ワシ等が付いていながら、すまんのぉ〜…。」

 

 「オーキド博士! それと…」

 

 「あぁ! 私はリン! 私達の目の前で貴方のお母さんが攫われちゃったの! 何か催眠術?みたいなので操られてたっぽくて、伝説のポケモンみたいなモノの背に乗せられて行っちゃった… 私達が付いてたのに、本当にごめんね…」

 

 リンは申し訳無さそうに目を伏して謝る。

 

 「大丈夫です! 俺達が母さんを助けに行くんで! よし、行くぞ!」

 

 俺達はリンを置いて、足早に結晶塔までリザードン達に騎乗して向かった。

 

 

 

 結晶塔に近付くと、尖塔にエンテイらしき影が見える。

 

 「すぐに避けられる準備! 攻撃が来るぞ!」

 

 俺の言葉に皆の表情に緊張が走る。

 エンテイからかえんほうしゃを浴びせられるも、先に注意していた事により難なく避けた。

 その後も何度もかえんほうしゃを浴びせられるも、次々に躱して行く。

 そうしていると、結晶の棘が次々と生え始め、俺達の行く手を塞ごうとする。

 

 「リザードン! あの壁にかえんほうしゃ!」

 

 「カイリュー! 同じ所にりゅうのはどう!」

 

 俺のリザードンのかえんほうしゃと、リーフのカイリューによるりゅうのはどうで、結晶で覆われた外壁に穴が空いた。

 そこへ俺達は飛び込んで行く。

 そして、上へ上へと目指して駆けて行くと、エンテイに乗った美人が現れた。

 

 「ミーだな? 俺の母さんを返して貰いに来たぞ。」

 

 「あら? 此処には私のパパとママしか居ないわ。」

 

 俺達が問答をしていると、セレナが前に出て来た。

 

 「サトシのお義母様を返してあげてくれないかな?」

 

 「此処には居ないって言ってるでしょう? そんな事よりポケモン勝負しよ!」

 

 「…わかったわ。 サトシ達は先に行って。 もっと上にお義母様は居る筈よ。」

 

 「あぁ、わかった。 セレナ、頼む。」

 

 そう言って、俺達は上へ駆けて行った。

 映画のタケシよりセレナの方が圧倒的に強い。

 やられはしないだろう。

 

 その後、上の階でカスミが、その次にリーフが単身ミーと戦う為に残ってくれた。

 因みにセレナが相対したミーは18歳くらい、カスミが相対したミーは10歳くらい、映画では居なかった3人目のミーが14歳くらいっぽかった。

 どのミーも中々に唆られる。

 特に14歳くらいのミーと、18歳くらいのミーは今すぐにでも犯したい。

 まぁ流石に実年齢5歳のミーに体は出来ているとはいえ犯すのはマズいか?

 

 俺は単身になって全力ダッシュしながらそんな事を考えていると、母さんとミーが居る部屋に着いた。

 

 「サトシッ…!! 来てくれたのね!」

 

 母さんが俺に駆け寄ると、ミーが悲しそうな表情に変わる。

 俺はそんなミーにも近付き、母さんと一緒になって抱き締めた。

 

 「ミー、母さんが居なくて、父さんが居なくて寂しかったんだろう? 俺の母さんの事を母さんって思ってくれても良いからさ、そんな顔をするなよ。 ほら、あれだったら、俺の事もお兄ちゃんって呼んでくれても良いんだぜ?」

 

 俺がそう言うと、ミーも戸惑った表情になる。

 

 「ごめんなさい… お兄ちゃんのママなのに、私の我儘で…」

 

 「大丈夫だよ。 父さんも急に居なくなったりしたのか?」

 

 俺の問いに、ミーはポツポツと語り出す。

 父が居なくなってから、アンノーンの描かれたカードを触った事。

 そうしたらアンノーンが沢山出て来て、エンテイが現れた事。

 エンテイを父と慕い、母を求めると俺の母さんを連れて来た事。

 母さんから諭されて、自身の過ちを理解した事。

 泣きながら話すミーを優しく抱き締め、その頭を撫でる。

 

 「寂しかったんだな… 大丈夫。 此処にはミーのお兄ちゃんとお母さんが居るんだからな。 俺達に任せろ!」

 

 「ごめんね…お兄ちゃん、ママ…。」

 

 俺達3人で抱き合っていると、エンテイが現れる。

 

 「ミー…。」

 

 「パパ、こんな事させちゃってごめんなさい…。 ミーは大丈夫。 パパのお陰で、こんなに良いお兄ちゃんとママに出会えたよ!」

 

 ミーが駆け出し、エンテイに抱き着く。

 微笑ましい光景を眺めていると、ミー達とリーフ達が登って来た。

 俺達で微笑ましく、そんな光景を眺めていると、アンノーン達がやって来た。

 そんな仲睦まじい風景を邪魔するかのように。

 

 「お前等、出て来い!!」

 

 俺は手持ちの6匹を全て出し、アンノーン達に対峙させる。

 アンノーンは暴走を始め、エンテイ達を目掛けて結晶で攻撃し始めたので、俺達も対抗する。

 俺達の超火力に、流石のアンノーン達も一気に崩れ始める。

 そして、綻びの生まれたアンノーン達に、俺は一気にを波導叩きつけた。

 俺の波導を浴びたアンノーン達の動きが止まり、逃げるように立ち去って行く。

 アンノーンが立ち去ってすぐに、結晶化したこの場から結晶が取り除かれて行く。

 

 「ミー… 私とはもうお別れのようだ… 最後にこの力を全てミーに注ぎ込む。」

 

 エンテイの体から粒子が溢れ、ミーに注ぎ込まれて行く。

 すると、本来なら結晶で生み出されたポケモン達は結晶化から解放されて消える筈だが、ミー達は今だに健在、結晶で生み出されたポケモンも健在だった。

 

 「パパ… これが、パパのあの力なの…? パパ… パパー!!」

 

 泣き出したミーが、近付いた俺の胸に飛び込む。

 俺の胸でわんわんと泣くミーを優しく撫でて励ます。

 

 「エンテイとミーはずっとお別れじゃないぞ! エンテイはミーの中で生き続けてるんだからな!」

 

 「うん、うん! パパ、ありがとう! お兄ちゃんもママもありがとう!!」

 

 晴れやかな表情に戻ったミーと、屋敷の外に出る。

 元通りに戻ったグリーンフィールドを眺めていると、オーキド博士達やリポーター達が大挙してやって来る。

 

 これにて万事解決だろう。

 直にミーの父も母も来る筈だ。

 これで俺の義理の妹にも、本当の笑顔が戻る…そんな確信が有った。

 

 

 

 

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