石板はユウガオさんに渡し、ガチグマと一勝負しにヘドロ台地に向かった。
道中、達成出来る依頼を熟しつつ、図鑑タスクを埋める作業や、素材集めで寄り道をしながらフラフラとあっちに行ったりこっちに行ったりと忙しなく動き回った。
ヘドロ台地に着くと、リングマが
一方的にガチグマを下し、ユウガオさんから秘薬を投与され、ガチグマは盛大に吐いた。
ガチグマからだいちのプレートを貰い、ガチグマにも騎乗可能になった。
ギンガ団本部に戻ると、デンボクさんとイモヅル亭店主のムベさん、セキさんが居た。
どうやら峠クイーンのドレディアが荒ぶっているらしい。
ヒナツはセキさんにも言わずに、コトブキ村に来たようだ。
ヒナツを探すよう命じられ、俺はまたコトブキ村を立ち去った。
ガチグマの鼻と、俺の波導でヒナツを見つけだした。
ヒナツはどうやら、ポケモンに追われている際に味を挫いたらしい。
ユウガオさんも俺達に合流し、無事に和解したようだ。
ガチグマは荒ぶったドレディアの花粉を浴びて、おかしくなってしまったようだ。
ヒナツもドレディア用のシズメダマを作っていたらしく、セキさんが来て、シズメダマをドレディアの居る舞台の戦場に持って行ってくれるらしい。
「ヒナツ、連れて行ってやるよ。 ほら、俺に体を預けろ。」
「え…サトシ?」
「ほら、良いから乗れ。 荒ぶったドレディアをさっさと救いに行くぞ。」
「あ、ありがとう…!」
「大丈夫かい? ヒナツならワシと相棒のビーダルで連れて行ってやっても良いんじゃが…。」
「お気になさらず。 ユウガオさんは自分の身を大事にして下さい。 俺はヒナツを抱き上げていても強いんで。 よし、じゃあ行くか!」
俺はヒナツをお姫様抱っこしてあげ、舞台の戦場へと向かう。
「サトシって凄いね…。 彼処からあたしを抱き上げて此処まで息一つ乱さないなんて。」
「鍛えているからな。 ヒナツが何人居ても軽いもんだよ。」
「かっこいいよ…! ごめんね…あたし1人で抱え込んじゃって…。」
「皆に迷惑かけたくなかったんだろ? でも、周りの人の力を借りるのも良いかもな。 人は1人じゃ生きていけない。 こんなに鍛えている俺ですら…な…。 だから、もっと周りを頼って良いんだ。 セキさんや、デンボクさん達に頼り辛いってんなら、いつでも俺を頼れよ。 いつだって力を貸してやる。」
「うん…うん! ありがとう、サトシ!」
「応! よし、そろそろ着く頃か。 じゃあちゃちゃっと回復してやるからな。 最後は自分の足で行く末を見たいだろ?」
「え、良いの?」
「良いさ。 じゃあ、ジッとしてな。」
ヒナツの左足の患部に波導を流し込む。
ヒナツの足は完治し、寧ろ怪我する前より好調になってるくらいだろう。
「す、凄い…! 全く痛くないよ!! サトシって本当に凄いんだね!」
「よし、治ったな。 じゃあ行くぞ。」
セキさん達とも話し、ドレディアを救けに向かった。
ドレディアとのバトルでは、特にイワーク達もやる気が無いようなので、手持ちのヒスイ産のポケモン達に頑張って貰いつつ、図鑑のタスク埋めに協力して貰った。
大した苦労もせずにドレディアを救い、みどりのプレートを受け取る。
ヒナツも改めてユウガオ達と話し、自らの過ちを謝罪した。
コトブキ村に帰ると、ムベさんにも認められたようだ。
ムベさんが初めてニッコリと俺に微笑んでくれて、良かった。
デンボクさんに報告するが、やはりデンボクさんからは疑いの目を向けられている。
時空の裂け目から落ちて来た俺。
それを期に狂い始めたキングやクイーンとくれば、そうなるのも仕方ない。
ラベン博士達と例の如くイモモチを食べ、帰宅した。
家に帰宅し、湯浴みが終わったのでゆっくりしていると、引き戸から声をかけられた。
「サトシ、居る?」
この声はヒナツか?
「居るぞ。 ヒナツだな? 入って来て良いぞ。」
「お邪魔するね! って!」
上半身裸で出迎えたからか、ヒナツは俺の上半身を見て赤面しているようだ。
「別に下を履いてない訳じゃないんだから、そんな顔すんなよ。 湯浴みが終わった所だからな。」
「そ、そうなんだ…! 少しお話ししても良い?」
「良いぜ、取り敢えず上がりなよ。」
今日はショウもヨネも居ない。
ヒナツを迎え入れ、奥の寝室へと向かう。
「お邪魔するね! それで話しなんだけど…」
ヒナツは語る。
まずは荒ぶるドレディアを鎮めた事と、足の怪我を回復した件について感謝をされた。
そして、聞きかじった知識で自分勝手に行動した件で改めて謝罪された。
俺の中ではもうその件は終わった話しだし、もう謝らなくても良かったんだがな…。
後、ついでに明日からこの家の向かい側に有る散髪屋で働くから、良かったら来てくれとの事。
俺も暫く散髪していないから、ヒナツの顧客になるのも吝かじゃない。
客第一号にでもなるか。
「それでね、サトシに何かお礼をしてあげたいんだけどね、何を渡すにしても、あんな凄い事を出来るサトシが普通じゃない事はわかってる。 きっとあたしが持ってる全ての物にしても、サトシが持っている物の方が凄いんだろうな〜って事はわかってるつもりだよ。」
そこでヒナツは一度言葉を区切り赤面する。
「だからね… あたしの体をお礼代わりにしても… 良いかな…?」
恥ずかしそうに目を反らしながら、そう口にしたヒナツ。
そのような事を言われ、我慢等出来ようも無い。
「ヒナツ、良いんだな? 抱くぞ。」
「来て、サトシ…!」