※この作品はR-18です。

サトシの野望   作:イマクニ

213 / 264
お休み頂きありがとうございます。
また更新再開しますね。


第203話

 

 

 

 天冠の山麓に到達した。

 

 洞窟前でノボリさんと話していると、ツバキの邪魔が入る。

 何やらグダグダと饒舌に語っているが、五月蝿い事適わないな。

 

 「さっきからうるせぇな。 荒ぶってるマルマインに対して何も出来ねぇなら、さっさと失せろよ。」

 

 「……ッッ!! 失礼な人ですね!!」

 

 ツバキは悪態をつきながら洞窟へと消えて行った。

 

 「荒ぶることでポケモンも苦しんでいるのに何と身勝手な意見でしょう。 サトシ様、どうなさいますか?」

 

 「行くしか無いでしょうよ。」

 

 「道中は危険ですが、わたくしのモットーは安全運転でございます サトシ様、オオニューラに会う為、こちらの迷いの洞窟を抜けねばなりません。 洞窟に暮らすポケモンは暗闇が平気なゴルバット達。 暗くなっておりますので、足元にご注意くださいませ。」

 

 ノボリさんの案内のもと、洞窟内を行く。

 松明は消されていたが、何も気にせずに洞窟内を歩いた。

 道中、ノボリさんからほのおを使うポケモン(シャンデラ)の事や、自分と似た男(クダリ)の事を聞かされた。

 記憶喪失だが、断片的にでも思い出となる記憶が有るんだな。

 障害となるクロバットのオヤブンもあっさりと捕まえ、洞窟を抜ける。

 

 ツバキが松明を消して回っていたようなので、軽く捻り潰す。

 自分のとこの団長が負けてるのに、俺に勝てると思ったのかね。

 

 古代の石切場に入るとウォロが現れた。

 ウォロはどうやらノボリさんと俺が同郷では無いかと邪推しているようだ。

 確かに俺とノボリさんは同郷だが、会った事は無い。

 俺はノボリさんの本当の為人を知らない。

 だからそれには答える事が出来ないし、する気も無い。

 ウォロに俺の情報を教える必要も無いしな。

 ウォロと別れ、俺達は古代の石切場を抜ける。

 

 「まっすぐに切りたった崖の上、人が登ることは適わないでしょう。 ですが、オオニューラの力を借りれば容易く登ることも可能です。 まるで秘伝技…ロッククライムのように… はて? 秘伝技…? ヒスイにそのようなものは存在しません。 何かを…思い出せそうです。 ヒスイ地方にやってくる前のわたくしは何者だったのか? 空から落ちて来た… つまり別の世界に居たであろう。 あなたさまとポケモン勝負をすれば、何か思い出せるやも… サトシ様! わたくしとお手合わせ願えますでしょうか?」

 

 ノボリさんもちょくちょく失った記憶を断片的にでも思い出して来ているようだな。

 

 「良いでしょう。 ()りますか!!」

 

 「では…ゴーリキー、出発進行ーッ!!」

 

 元とはいえサブウェイマスターのノボリさんだ。

 弱いポケモンを使ってはいるが、腕前の片鱗が見える。

 サブウェイマスターの強いノボリさんとも戦ってみたいものだ。

 

 勿論大して苦戦等していない。

 だが、今までヒスイで戦ったトレーナーで、一番思考を働かせたような戦い方で有った。

 腕の立つトレーナーと戦えて無かったから、少しは楽しめた。

 

 ノボリさんと戦った後、オオニューラと邂逅する。

 オオニューラに俺の笛の音色を聴かせると、オオニューラからもうどくプレートを貰った。

 これで俺も崖が登れるようになった訳だが…

 実際、俺はオオニューラに乗らなくても崖程度登れる。

 無用では有るんだが、オオニューラの背に乗りたい気持ちも有る。

 どんな乗り心地かね〜。

 

 散々オオニューラやアヤシシを乗り回し、大量にポケモンを捕獲して行く。

 この辺一帯に居るポケモンは粗方取り尽くしたので、そろそろ迎月の戦場に行くかね。

 

 迎月の戦場に着くと、ツバキが待機していた。

 性懲りも無く喧嘩を吹っかけて来た上、多対1をして来たツバキを鎧袖一触で倒した。

 その上、マルマインの好物を知らないと来た。

 コイツ、キャプテンの自覚あんのか?

 

 するとセキさんが来たようで、またもやツバキが言い負かされている。

 コイツも学ばないな。

 セキさんが来た事により、無事にシズメダマを製作する事が出来た。

 

 

 

 マルマイン戦も俺の身体能力をフルに活用し、ガンガンシズメダマをぶつけて行く。

 無数のビリリダマやエレキボールが面倒では有ったが、何とかマルマインを鎮める事に成功した。

 マルマインからいかずちプレートを貰い、直ぐ様アルセウスボールに収納する。

 

 セキさんとツバキが来てツバキはセキさんから嗜められる。

 そこにノボリさんが到着し、また新たに記憶が蘇ったようだ。

 

 「サトシ様と行動を共にし、いくつか思い出したことがありましてね。 わたくしが記憶を失う前に居たであろう世界での話です。 殆どの人がポケモンを捕まえ、仲良く支え合って生きています。 中でもポケモントレーナーと呼ばれる者は、己とポケモンを鍛え高みを目指し、只管ポケモン勝負を繰り返していました。 そうすることで、共に戦うポケモン、相対するトレーナーとそのポケモン、全てとわかりあっていったのです。 ポケモンと人が力を合わせて道を切り開く。 ポケモンだけが強い。 ポケモンを必要以上に恐れる。 それでは時代は変わりません。」

 

 ノボリさんがそう言うと、セキさんが俺に質問をした。

 

 「なるほどな。 サトシがいた世界もそうか」

 

 「そうですね。 俺はノボリさんとは会って居ないですが、似た世界から来たようですね。 俺達ポケモントレーナーとポケモン達は家族のようなものですよ。」

 

 「そういう世界もあるのか。 ポケモンと人が力を合わせる…か…。 キングの異変で騒いでいる俺達に出来るのか? 何か試されているのかよ?」

 

 「なるほど… ツバキにはわかったよ! ポケモンだけが強くなるのではなく、ツバキこそがポケモンを強く出来る程、強く逞しくあるべきだとね。 今の言葉が達成できた暁には、シンオウ様はお喜びになるのか。 アニキ! コンゴウ団に伝わるシンオウ様の教えを話してくれ!」

 

 「良く聞けよ! 悲しんではいけない。 怒ってはならない。 あらゆるものを友とせよ。 悲しんではいけない。 怒ってはならない。 シンオウ様が悲しむ。 時が止まる…だ…。」

 

 ノボリさんはそれを聞き、俺達に激を飛ばす。

 そして、一足先にノボリさんはデンボクさんに報告する為、コトブキ村に帰って行った。

 

 「これまでの歴史を大事にしつつ、よりよい未来の為に…  それが宇宙を造り、時間を司る。 シンオウ様の御心なのかもなぁ〜…。」

 

 そんなセキさんの呟きを聞きつつ、俺もこの辺のポケモンの捕獲と調査をしながらコトブキ村へと帰還した。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。