コギトさんの住居へと赴く為、紅蓮の湿地の辺境へと向かう。
遠目から見てもわかる。
あれがコギトさんの居る場所だろう。
こんな誰も来ないような場所で1人で暮らしていて、不便じゃないのだろうか?
少々疑問に思いつつ、コギトさんの家へと赴く。
近付いて行くと、コギトさんは外のティーテーブルで優雅に紅茶を飲んでいた。
「来たか。 そなたが来るのを待っていたのじゃ。 長い話しになるのう…。 参れ。 自慢の庵に入れてやる。」
コギトさんの案内で、コギトさん自慢の住居へと入る。
「時空の裂け目はのう。 いくつもの時空に繋がる穴という… その一つ、遥か向こうの時空におられるのがシンオウ様。 此処まではそなたはわかるな?」
「はい。」
「往古来今 謂之宙《これ宙という》 四方上下
コギトさんはそこで一拍置き、再度口を開く。
「コンゴウ団、シンジュ団のように時間と空間のどちらかだけを凄いと言えるものかのう?」
「どちらも宇宙で有り、どちらも必要なものでしょうね。 片方だけ凄いという単純な問題じゃあないです。」
「まあ異なる時代を知るそなたにはわかる話よのう。さて、改めて使命の内容を伝えようぞ。 シンジ湖、リッシ湖、エイチ湖。 それぞれに心を表すといわれるポケモンがおってな。 湖の3匹の試練をこなし、授けられたものを霧の遺跡にもってゆくのじゃ。 そこで得られる「赤い鎖」なら 世界を繋げられるらしいでな。 …此処までは既にそなたも知っておる通りじゃ。」
「そのポケモン達を…捕まえても構いませんか?」
「ふむ…まぁ、捕まえても問題にはならんじゃろ。 いずれはそなたに頼むつもりでも有ったからの。」
ユクシー達も捕まえていないから、この際に捕まえておこうかな。
それと、俺の視界に映るものを頂こうか。
「コギトさん、最後にこれを貰って良いですか?」
「ん? まな板が欲しいのかえ?」
「これ、まな板じゃないですよ。 これはせいれいプレートです。 代わりに未来のまな板を置いときますね。」
「なぬ? プレート? ちょいと見せるのじゃ! へぇ〜…そなたが集めているというプレートと同じ形じゃのう… 何やら文字が刻まれていてのう、微妙な使い心地じゃった。 じゃが、切った材料の味が良くなったのもまな板…いや、プレートのお陰じゃったのか。」
「まぁそういう事なんで、このプレートは貰い受けます。 この時代じゃ作れない未来のまな板で料理を作るのも一興でしょう? いつかコギトさんの手料理を食べてみたいものです。」
「そなたも酔狂よな。 良いじゃろう。 その時を楽しみにしておれ。 さて、後は何か無いか?」
最後に俺はコギトさんに近付き、コギトさんの唇を奪った。
しっかりと抱き締め、コギトさんの口内に舌を入れて絡め合わせる。
「んんっ!? んっ! んちゅっ… んんっ…」
コギトさんも興奮し始めたようで、俺の舌に自身の舌を絡め合わせ、お互いの唾液を交換し合う。
熟れた体を優しく抱き締め、その肢体を撫で回す。
コギトさんも興が乗って来たようで、俺の肉体を触り始め、興奮し始めた。
10分程、お互いにキスし合い、お互いを求め合う。
そして、俺はコギトさんから離れ、出発する為に支度をする。
「それじゃあコギトさん、俺はそろそろ行きますね。 続きはまた後で。」
「そなたは罪な男じゃ… いけずじゃ… 妾の下に必ず帰って来るのじゃぞ…?」
「はい、必ず戻りますよ。 貴女のような美女を放っておく訳が無いでしょう?」
「わ、わかったわかった…! は、早く行って参れ…!」
コギトさんの普段ならまず見られないだろう羞恥に染まった表情を見て、微笑みながら立ち去る。
「それじゃあ、行ってきます。」
庵の外へと出ると、ウォロが覗いていたようだ。
「コギトさんが…あんな表情を… サトシ君は凄いですね! コギトさんのあんな表情、自分初めて見ましたよ!」
「こんにちは、ウォロさん。 コギトさんの事は、放っておいた方が良いですよ。 今コギトさんにお会いしても、普段通りに喋れないと思いますので。」
「ええ、ええ。 そうでしょうね! 今は止めておきましょう! 貴方はこれからどちらへ行かれるんですか?」
「ちょっと湖の方へ行きますよ。」
「自分も同行しても良いですか?」
ウォロが仲間になりたそうに此方を見ている!
仲間にしてあげますか?
はい
▶ いいえ
「いや、俺1人でちゃちゃっと終わらせるつもりなんで、付いて来れないと思いますよ?」
「成る程… 付いて来れれば同行しても良いんですね? わかりました!」
コイツ…!
ならば、さっさと巻くか。
「まぁそれで良いです。 じゃ、行きますよ。」
「はい! って! うわっ!!」
俺はウォロをほったらかしにして、爆速で一番近いリッシ湖に向けて駆け出した。
遠く後ろでウォロが何やら叫んでいるようだが、知った事では無い。
リッシ湖に辿り着き、ウォーグルに乗ってアグノムの居る間に入る。
ちゃちゃっとオヤブンハリーマンをどつき回して捕獲すると、アグノムが出現した。
そして、アグノムからテレパシーが送られて来る。
『諦めない意思を確かめたい。 シズメタマを投げ続け、当ててみせよ。』
確か、ゲームだと絶対に当てられ無いんだったよな。
それならば必ず当ててみせる。
丁度此処にはシズメタマが有るようなので、両手の指の間に袋をぶら下げ、臨戦態勢に入る。
「必ず当ててやる。 覚悟!」
まず一投するが、軽々テレポートで避けられる。
そして、二投、三投と投げるも、テレポートで逃げ回るアグノム。
此処まではわかり切った事だ。
そして、四投。
今まで投げつけたシズメタマと衝突し合い、跳弾し合い、アグノムが次にテレポートした位置に最初に投げたシズメタマが向かった。
『えっ!?』
そこに残りのシズメタマをバラバラに投げつけ、跳弾させまくる。
テレポートで逃げ回る度、そこにシズメタマが向かっていき、何度もアグノムはシズメタマを喰らった。
『うっ…うぅ~…』
前後不覚に陥ったアグノム目掛け、俺はモンスターボールを投げる。
アグノムはボールに吸収されて、無事に捕獲完了した。
「よし、アグノムゲットだぜ!」
『違~う!! 試練!! 試練だから! 何で捕まえるのっ!? おかしいでしょ!?』
折角俺が捕獲したポーズを取ったのに、アグノムは直ぐ様ボールから飛び出て、俺に悪態を付く。
「いや~、そりゃ捕まえられるなら捕まえるだろ? 俺はポケモントレーナーなんだし。 それに、今捕獲しなかったとしても、いずれ捕獲しに来るぜ? 早いか遅いかの違いだろ?」
『何なの君は!? あんな頭のおかしい行動するわ、僕の出てくる場所が全てわかってるかのように跳ね返し続けるわ! …まぁ、僕の主人になる人ならその位、出来て欲しいけど、あんまりだよ!』
「まぁまぁ。 落ち着いて落ち着いて。 最初の威厳が無くなってるぞ。」
『威厳も何も、君の珍妙な行動に消し飛んだよ! 全く…。』
アグノムがご立腹のようだな。
まぁ仕方ないか。
波動をアグノムに流し込みながら、優しく撫でる。
「まぁ落ち着けって。 ほ~ら、よしよし。」
『うぅ~… でも、君の撫で撫で気持ち良いかも~…』
取り敢えずアグノムの機嫌が治るまでは、こうやって撫でておこうかな。
次の目標であるシンジ湖とエイチ湖の攻略をどうするか考えながらアグノムを撫で続けた。