※この作品はR-18です。

サトシの野望   作:イマクニ

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第218話

 

 

 

 テンガン山にコギトと一緒に向かうと、何やら騒がしい。

 どうやら此処等一帯のオヤブン達や、オヤブンに従えられたポケモン達が大挙してギンガ団やコンゴウ団、シンジュ団達と争っているらしい。

 

 何だ?

 何が起こっている?

 こんな事はゲームでは無かった筈だが…。

 

 そう思っていると、傷付き倒れている人達が見えた。

 

 「大丈夫ですか!?」

 

 俺はアヤシシから飛び降り、倒れている人達へと駆ける。

 ギンガ団のサザンカさんやキネさんが倒れ伏している。

 他にもギンガ団の調査隊のメンバーや、シンジュ団員やコンゴウ団員までもが倒れ伏していた。

 彼等、彼女等を俺の波導で癒して回復させる。

 その間、周りに居るポケモン達を俺のポケモンに蹴散らして貰った。

 

 「大丈夫ですか?」

 

 「あぁ…サトシ君ね…! 本当にありがとうございます! 後方支援として此処で待機していたらこの通り、沢山のポケモン達が大挙してやって来て…。」

 

 キネさんが言うには、ギンガ団のデンボクさんとシンジュ団のカイ、コンゴウ団のセキさんが合同で異変の有るテンガン山に登って行ったらしい。

 此処には後方支援としてキネさん達を置いていたようだが、突如として色んな方向からポケモン達がテンガン山の山頂へ向けて大挙して向かって来たようだ。

 キネさん達も手持ちのポケモンを出して戦ったが、後方支援組は持っているポケモン達も弱い。

 鎧袖一触で倒され、ドカドカと走り去るポケモン達の雪崩に散々な目に有ったらしい。

 そして、気絶していたようだった。

 

 「あんた…ありがとうよ。 お陰で助かったよ。」

 

 「サザンカさんも建築隊なんですから、無理はしないで下さいね。 …よし、皆も回復したようなので、俺は先に行きます。」

 

 喋りながら回復している間に、俺のポケモン達の手により周囲のポケモンは掃討されたので、此処でキネさん達とは別れる。

 上の方はもっと凄い事になっているだろうしな。

 

 「どうかお気を付けて下さいね! デンボク団長達の事、よろしくお願いします!」

 

 「あんた、頼んだよ!」

 

 「わかりました。 では、いってきます!」

 

 俺はキネさん達の護衛にユクシーを置いておき、頂上に向けて走り去った。

 

 

 

 

 

 頂上に行く迄の間にも、色んな人達が倒れ伏していたので、その都度回復と殲滅を同時に行いながら登って行く。

 倒れ伏していたメンバーの中に、ペリーラさん迄もが居たのには驚いたが、しっかりと回復する。

 流石にペリーラさんも他のメンバーを守りながらオヤブン達との戦いは厳しかったようだ。

 登りながら考える。

 何が原因で、此処までコイツ等が暴れているのか。

 あれやこれやと考えるが、原因はわからない。

 

 

 

 

 

 山頂へと至る洞窟までの間にもかなりのポケモン達を蹴散らし、時に捕獲しながら向かう。

 そして洞窟に入ると、ムベさんとショウ、シマボシ、各キャプテンが戦っている真っ最中だったので、俺もポケモンを出して背後から挟撃する。

 恐らく先頭のムベさん達の居場所が一番激化しているだろう。

 此処にエムリットとクリスタルイワーク、リングマを配置し、俺は壁走りをして強引に突破してムベさん達に合流。

 ムベさん達はやはりオヤブン達と戦っているようで、かなり連戦していたからか、苦境に立たされているようだ。

 

 「助けに来ましたよ!」

 

 「サトシさん! ありがとうございます!」

 

 「サトシ! はぁ…はぁ…! ワシのような老骨にはこの数は痺れるのぉ〜…。」

 

 ショウ達から各々礼を言われるが、それを流しつつ俺もバサギリを繰り出す。

 バサギリはこの1団のボスらしきオヤブンガブリアスを見て、やる気十分のようだ。

 

 「バサギリ、指図はしない。 思う存分に暴れろ。」

 

 「ッシャャャーーー!!」

 

 バサギリはガブリアスに吶喊し、がんせきアックスを振り下ろす。

 ガブリアスもドラゴンクローで迎え撃つが、大上段からの一撃こそ受け止め切れたが、それと同時に袈裟斬りに振り被ったがんせきアックスがガブリアスを深々と斬り裂く。

 流石にガブリアスといえどもこの一撃には膝を屈したようで、即座に俺もモンスターボールを投げて捕獲した。

 1団のボスが鎧袖一触で敗れ去った事を認め、1団は恐慌に陥った。

 恐慌状態に陥ったポケモン達を潰すのは楽な物だ。

 この辺一帯のポケモン達を全て蹴散らす。

 今まで大量に作っていたモンスターボールは四方八方に投げつけ、此処に居る全てのポケモン達を捕獲完了し、此処の安全を確保する。

 

 「よし、終わりましたよ。」

 

 「サトシさん、本当にありがとうございました! もう駄目かと思いましたよ…。」

 

 「サトシ、助力に感謝する。 磨り潰される所だった…。」

 

 「我が忍びの術も最早これまでじゃと観念する所じゃった…。」

 

 思っていた以上に損耗していたらしい。

 皆一様に額から汗を垂らし、座り込む者まで居る。

 そこでシマボシが此方に声をかける。

 

 「他の場所からも山頂に行くポケモン達が居るかもしれん。 団長達の事、頼めるか?」

 

 「任せろ。 それじゃあコギト、行くぞ。」

 

 「うむ。 わかっておる。」

 

 コギトは此処まで付いては来たが、手持ちのポケモンが居ない為、見学に徹していた。

 コギトをお姫様抱っこで抱え、俺は山頂へと駆け出す。

 

 

 

 

 

 「ちょっ! サトシさん!? その人は…って…行っちゃった…。」

 

 「サトシの新しい女だろう。 今までも、これからも女を増やすだろうな。 ショウ、私達はドンと待っていれば良い。 必ず帰って来るからな。」

 

 「はい! そうですよね!」

 

 

 

 

 洞窟を出ると、激闘の真っ最中だった。

 それもヨノワール、ギャラドス、ドンカラス、エレキブル、ムウマージ、ハガネールのオヤブン6匹に、まさかのディアルガとパルキア同時出現。

 それ等に対するは、デンボクさんとカイ、セキさんの3人とキャプテン達の中で随一の実力者で有るワサビ…だが…。

 

 「救援に来ました!! 援護するので下がって下さい!!」

 

 「サトシ! ごめん! もう持ち堪えられない!」

 

 カイ達の悲痛な叫びと共に皆の最後のポケモン達が倒れ伏す。

 デンボク達団長とワサビの敗北。

 そんな所に俺は4匹だけで挑まなくてはならない。

 ()れるか?

 

 「バサギリ、リングマ、イワーク、エムリット、出て来い!! 先ずはオヤブン達を撃退しろ!!」

 

 先ずはオヤブン連中の一掃を…そう思っていた所、新手が来た。

 途轍も無い叫び声と共に現れる、5匹のポケモン達。

 とあるポケモンは、がんせきアックスでエレキブルを倒した。

 とあるポケモンは、リーフブレードでドンカラスを倒した。

 とあるポケモンは、フレアドライブでハガネールを倒した。

 とあるポケモンは、クロロブラストでギャラドスを倒した。

 とある超巨大なポケモンは、ひょうざんおろしで残りのヨノワールとムウマージを同時に撃破した。

 

 「お前等! 来てくれたのか!!」

 

 俺の目の前には森キングのバサギリ、峠クイーンのドレディア、島キングのウインディ、洞窟キングのマルマイン、雪原キングのクレベースが眼光鋭くディアルガとパルキアを睥睨している。

 ディアルガとパルキアはそんなキングとクイーン、そして俺に向かって敵対的な意思を示し、2匹同時に雄叫びを上げた。

 

 2匹の神が雄叫びを上げると、激しい力が天を衝く。

 そして、俺達目掛け、巨大な雷光が落ちてきた。

 キング、クイーン達はそれぞれの技でその雷を迎撃し、バサギリ達も各々に迎え撃つ。

 そんな最中、リングマは俺を庇おうと雷を受け止めてしまう。

 

 「リングマ!?」

 

 リングマの全身が光り輝き、プス、プスと全身真っ黒焦げになり俺に向かって倒れた。

 そんなリングマを回復させようと、波導で力を流し込みながらアルセウスボールからあらゆるアイテムを投与する。

 

 「死ぬな! 死ぬんじゃねぇぞ!!」

 

 そんなリングマをバサギリ達は見つめ、憤怒の形相でディアルガ達に攻撃を加える。

 ディアルガ達も迎撃し、激しい乱戦になった。

 

 真っ黒焦げになったリングマは頭上から雷の一撃を受け、左目は完全に潰されて弾け飛んでいる。

 死の淵に瀕している事は見るだけでわかる。

 そんな最中、1匹だけ戦闘に向かわなかったエムリットがこちらにやって来て、一つのアイテムを俺に渡して来た。

 

 『これ使って! じゃないとその子、死ぬよ!?』

 

 「こいつは…。」

 

 それは以前、ガチグマライド中に掘り起こしてくれたピートブロックだった。

 だが、リングマは頑なにピートブロックの使用を拒否していた。

 リングマの許可無しに使用しても良いのか?

 そう一瞬だけ考えたが、リングマが死ぬよりはマシだ。

 ピートブロックを手に取り、ピートブロックにも波導を流し込みながらリングマの左目付近にかざす。

 

 「リングマ、起きろ!!」

 

 眩い発光が周囲一帯を覆い、思わず目を閉じる。

 

 視覚的にはわからないが、リングマが復活した事を気配で感じる。

 その力は途轍も無く荒々しく、まるで今までのリングマが羽化する前の繭で有ったかのような力を感じる。

 

 「リングマ! 良かった!」

 

 未だに目が眩むが、若干輪郭だけは朧げに見えた。

 ガチグマのような大きな体躯にどっしりと2足で立ち上がるその姿は…。

 

 「え…? リングマ…?」

 

 

 

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