本年度もどうぞよろしくお願い致します。
前回投稿日からかなり日を跨いでしまい、申し訳有りません。
中々執筆出来る時間が限られており、日を跨いで執筆しようとすると何を書けば良いのかわからなくなり、ナーバスになっておりました。
満足行く出来栄えでは有りませんが、ヒスイ編ラストとさせて頂きます。
サトシさんがシンオウ様との決戦に出てから、私達は我慢の限界に達して皆泣き出してしまいました。
サトシさんは無事に未来に帰れたんでしょうか?
私達はもうサトシさんに会えないんでしょうか?
サトシさん…サトシさん…。
でも、いつまでもメソメソなんてしてられません!
何せ大切なサトシさんの大事な愛し子を私達はお腹に宿しているんですから!
うぅ〜…。
もう、泣きません…!
サトシさんが居なくなってから3日の時が過ぎた時、ふと門の方から騒がしい喧騒が聞こえて来ました。
何でしょうか?
私はお腹を冷やさないように少し厚めの服装に着替えてから喧騒の方へと歩き出します。
最近の陰鬱とした町の空気では無く、活気に溢れているような…?
万が一の事が無いように、ゆっくり、ゆっくりと歩を進めます。
喧騒の方に近付くと、大きな人集りが出来ていました。
誰かが来ているんでしょうか?
すると、人集りの中心の方からとある人の名前が聞こえて来ました。
その声を聞いた瞬間、私は駆け出しました。
私以外にもカイさんやガラナさん、シマボシさん達も焦ったように中心に向かって駆け出しているのがわかりました。
皆、私と気持ちが同じようですね…!
人混みを掻き分けながら進むと、遂に中心部に辿り着きました。
「…サトシ…さん…!」
「ただいま、ショウ!」
「サトシさん! サトシさん!!」
私が一番乗りだったようなので、真っ先にサトシさんに抱き着きに行きます。
あぁ〜…。
愛しのサトシさんの匂い…。
心の底から会いたかった人の感触に、私の涙腺が決壊してしまいました。
すると、後から皆も徐々に辿り着いたようで、皆でサトシさんの歓迎をしました。
その日から暫くの間、昼夜を問わずサトシさんの歓迎の宴を催しました。
皆、サトシさんの事、シンオウ様との間に何が有ったのかを聞きました。
サトシさん曰く、無事に勝利を収め、自分自身は未来に帰ったとの事。
そして、今此処に居る自分はアルセウス様の計らいによって生み出された存在で在ると言う事。
だから…
「俺はサトシでは有るが、サトシでは無いんだよ。」
波導の力も失い、唯の人となったらしいサトシさん。
それでも私達からすればサトシさんはサトシさんです。
「そうだな… 俺の事はアッシュとでも呼んで欲しい。 未来にサトシの名を残すのは色々とマズいだろうしな。」
サトシさん…もといアッシュさんはそう言うと、小さく苦笑をしました。
波導の力を失ったとしても、アッシュさんはサトシさんの頃と体格に遜色は無い。
唯の人となった今でもそこら辺の人より十分強いでしょう。
その証拠にディアルガもパルキアも、他のサトシさんが捕まえて来たポケモン達はアッシュさんの言う事をキチンと聞いています。
遠く未来にサトシさんの名前を残せないのなら話は早い。
皆で即座に方針を固め、此処シンオウの王はアッシュさんと名を改めました。
あの日から2日程経ったある日の事、アッシュさんが唐突に虚空に目を向けて独りごちました。
「ん…? お、来たみたいだな。」
私達はアッシュさんの呟きに何事かと思案していると、アッシュさんの目の前の時空が歪み、中からシンオウ様…アルセウス様が飛び出して来ました。
「ゼェーッ…ゼェーッ…」
飛び出して来たアルセウス様は虫の息を吐き、苦しそうにしています。
そんなアルセウス様にアッシュさんは近付き、片膝を付いて語りかけます。
「大丈夫か? 未来で何が有ったか、大体わかるが… 人間を無闇に襲うんじゃねぇぞ。 恨みを抱く気持ちもわからねぇでもねぇが、自分の力を過信し過ぎると今みたいに足元を掬われる事になるからな。」
「人…間…め…!」
「まだわからないか…。 ウォロ。」
アッシュさんはウォロさんを呼ぶと、いつぞやの格好で現れたウォロさんが来ました。
ウォロさんはアルセウス様をしげしげと見つめ、何事かを言いつつ考察しているようでした。
そして、アッシュさんが懐からオリジンボールをウォロさんに手渡してこう言いました。
「ウォロ、コイツを使ってアルセウスを捕獲してくれ。 そして、お前と一緒になって人類の光となる事を願う。」
「わかりました。 さぁ、アルセウスよ! 私と共に、未来を切り開こうでは有りませんか!!」
アルセウス様にボールを投擲し、無事にウォロさんのポケモンとなったアルセウス様を再度繰り出しました。
そして、アルセウス様を回復させた後にウォロさんは最後にやり残した事を思いついたように薄く笑みを零します。
「ではアッシュさん。 そして、今までお世話になったギンガ団の皆様に、一つ祝福を。 アッシュさん、ディアルガの力をお借りしますね?」
「あぁ、構わない。 ディアルガ、ウォロに力を貸してやれ。」
??
何をするのでしょうか?
アッシュさんとウォロさんは最初から取り決めでもしていたかのように語り合い、ウォロさんは時空の裂け目へと身を落としました。
そして、すぐに時空の裂け目から再度現れると、色んな人達を引き連れて来ました。
「アッシュさん、約束を果たしましたよ。」
「あぁ、ありがとうな。 デンボクさん、ムベさん。 貴方方の思い残しを形にしましたよ。」
アッシュさんがデンボクさん達の方を向くと、デンボクさん達の目から大粒の涙が溢れていました。
あぁ…そうか…
ウォロさんが連れて来たのはデンボクさん達の故郷で滅亡した、今は亡き人達でしたか…。
ウォロさんはディアルガの力で過去に向かい、デンボクさんの故郷を救ったんですね…!
デンボクさん達は故郷で亡くなった筈の家族や一族の者達と再開し、抱き合って喜んでいます。
うぅ…私も涙が溢れて来ました…。
良かった…良かったですね…!
アッシュさんが戻って来てから数十年後。
私達シンオウの民とアッシュさんの間には何人もの子が出来ました。
最初産まれた子供達は皆サトシさんの力を引き継いだようで、波導を使って色んな事を成し遂げています。
アッシュさんはそんな子供達を見て満面の笑みを浮かべて教育を施しています。
私達も何度もアッシュさんと体を重ね、アッシュさんとの子を何度も出産しました。
アッシュさんは精力が凄まじく、色んな地方から来た人達とも情事を重ね、孕ませまくってます。
そして、サトシさん、アッシュさんの因子を受け継いだ子供達は成長し、世界へと羽ばたいて行きます。
最初にサトシさんとの子が、年を経てアッシュさんとの子が世界へと向かって行きました。
そして、何十年も経てば、あの当時に居た人達も様変わりします。
最初にユウガオさんが逝去しました。
ホウエンの方へと旅立ったムベさんやデンボクさんは既に逝去している事を伝え聞いています。
ガラナさんやオマツさん達も寝たきりの姿になって久しいです。
私達もお婆ちゃんになり、アッシュさんもすっかりお爺さんです。
コギトさんは…あの人は不老なんでしょうか?
そうしてシンオウの外へと向かう者も居れば、シンオウへ来る者も居ました。
その中でもアッシュさんが驚いていた人も何人か居ました。
「AZ…。」
エーゼット?
この山の如き大きな人と知り合いなんでしょうか?
エーゼットさんとやらとアッシュさんは何かを話した後、アッシュさんはコギトさんが居る庵にエーゼットさんを案内しに向かいました。
私達はその姿を見送った後にでも聞けば良いかな…。
更にその後暫くして、アッシュさんの妻達も次々と逝去していきました。
アッシュさんも妻達が亡くなって逝くにつれて次第に元気が無くなり、とうとうアッシュさんまでもが倒れ伏しました。
かく言う私達残った人達もあまり体調が優れませんが…。
今は私とカイさん、ヒナツさん、ヨネさん、ワサビ、そしてコギトさん達でアッシュさんの看病をしています。
「ショウ…カイ…シマボシ…ヒナツ…ヨネ…ワサビ…コギト…。 俺にもそろそろお迎えが来たようだ…。」
「何を言ってるんですか。 貴方にはまだまだ生きて貰いませんと…。」
「いや、もうすぐ俺はアルセウス様と同化する…。 きっと…先に逝ったアイツ等も待っていてくれているからな…。」
「サトシ…さん…」
皆で涙を流した。
最愛の彼が逝ってしまう事に。
サトシさんはアッシュさんとしての人生を全うした。
未来へ繋ぐ布石を多く打って。
そうして皆で涙を流していると、突如アッシュさんの頭上に歪みが生じ、中からアルセウス様の顔が現れました。
そして、アッシュさんを凝視し、一言呟きました。
「サトシ…いや、アッシュ。 君は人生を全う出来たのでしょうか?」
「アルセウス…様…。 俺を此処に連れ戻してくれて…ありがとうございました…。 アルセウス様のお陰で、ショウ達の事を最期の最期まで見守る事…見送る事が出来ました…。」
「それは良かったです。 貴女達もありがとう。 私の我儘で連れて来たサトシを愛してくれて…ね。」
アッシュさんが逝く…
そんなの私達は耐えられません。
私の思いは一つ。
またサトシさんと共に在りたい。
サトシさんがアッシュさんとしての人生を全うした事を見送ったのならば、この世界にもう未練も何も有りません。
私はこの思いをアルセウス様に語り掛けます。
「アルセウス様、アッシュさんを連れて行った暁には、私の魂も未来に…」
「ショウ! 抜け駆けは許さないよ!」
アルセウス様に思いを伝えようとしたその時、カイさんから言葉を遮られました。
カイさんの目を見たらわかる。
カイさんも同じ気のようですね。
カイさんと目を合わせ、一つ頷く。
そして、他の皆にも目を合わせると同じように頷く者と頷かない者。
コギトさんはそのつもりは無し…ですか…。
私達が老いぼれて尚、若々しい姿を保つコギトさんの事ですから、何か考えが有るんでしょうね。
そうと決まれば話は早いです!
皆で頷くと代表してコギトさんに後の事を頼みます。
「コギトさん、私達が旅立った後の事、宜しくお願いしますね?」
「うむ、任せよ。 妾が責任を持って今後を執り成すでな。 遥か未来にまた逢おうぞ。」
「はい! では、アルセウス様、アッシュさん。 私達の魂を、先に逝った人達の魂を未来にお願いします!」
ヒスイ編はこれにて終了とさせて頂きます。
当初考えていたモノと変わっていると思いますが、当初何を考えていたか思い出せません。
当初やりたかったストーリーが描写出来なくなったので、今考えられるストーリーとして取り敢えずこのまま進めて行きます。