この島々には俺がヒスイで活動していた頃にゲットしていたポケモン達の子孫や、各キング、クイーンの子孫が生息している。
俺がヒスイからこの時代に帰った後、俺の分体…アッシュから聞いた話を元にコギトがシンオウの発展と共にこの島々へとポケモン達を逃がしたらしい。
かつての俺と関わったポケモン達が、自然淘汰や後の世代達による乱獲等で絶滅する事を嫌ったからだとか。
規模こそ縮小したが、ヒスイの大自然そのままの生態系がこの島々ではそのまま繁栄されている。
前世で言うところの択捉島にはヒスイウインディやバサギリ、ドレディア、アヤシシ等が生息し、ウルップ島にはヒスイクレベースやオオニューラ、ガチグマ、ウォーグル等が生息している。
それに伴い、各島々それぞれに生態系を成している感じだな。
シンオウ全土に居たポケモン達が此処に集った事で、手狭にはなっているが、絶滅するよりはマシだ。
コギトには感謝しか無い。
定期的にビーナスの治療に向かいつつ、平原を開拓して俺達の住居を作る。
そして、その際にヒスイで捕まえた俺のポケモンの子孫達、各キングやクイーン達の子孫に挨拶をする。
皆も俺の事は先祖達から聞いていたようで、最初こそ警戒されたものの無事に仲良くなれた。
そして、早速平原の一角を開拓する事の許可を得て、開拓作業に勤しむ。
材料等は既にアルセウスボールに積み込みが成されているので、後は俺の分身体達を総動員し、ヒスイの地で学んだ建築作業を行う。
リーフ達もそれぞれにやれる事を熟し、ミヤモトに至っては過去に1人で何十年も生活していた事から、率先して客員に激を飛ばしつつ作業をしてくれた。
島に着いてから1週間程で旧ギンガ団本部をも超える邸宅が作られた。
なるべくギンガ団本部の形に近い形にしたかったのは、シロナやリーフ達の要望によるものだ。
シロナはヒスイの地で建てられた建造物を直に見たいという理由から、リーフ達は俺がどんな環境で生活していたのかを見てみたいからという理由からだ。
ヒカリ達もかつて自分達が生活していた場所を見て、現代に復刻したこの建物を見て、感嘆の声を上げる。
そして、シロナはシンオウチャンピオンとして大会を見に行かなければならないので、この建物を建造した所で途中離脱となった。
コウキの出るシンオウリーグ、スズラン大会。
確か、アニポケではライバルのシンジと、あの伝説厨のタクト?の出る大会だったか。
コウキが何処まで食い下がれるか観物だが、さぁ、どうなるかねぇ〜。
俺達は俺達で、まだ開拓の途上だ。
温泉施設の建造や、皆がそれぞれに使用する邸宅、物置等をどんどん作り、開拓作業に勤しんだ。
そして、こうして開拓作業が一頻り済んだ所で、ナミから依頼をされた。
曰く、オレンジ諸島のラプラス達を此処の海域に連れて来ないか、との事だ。
オレンジ諸島という故郷から離れさせるのはラプラス達にも悪い気持ちは有るが、悪い人間から遠ざける為で有れば、此処はラプラス達に取っても住み易い環境だろう。
とはいえ、ラプラス達次第では有るから、取り敢えずラプラス達に聞きに行く事を決めた。
カンナもオレンジ諸島のラプラス達を見に行ってみたいと言うので俺はあの日、ラプラス達と別れたリーフ達と、フルーラ達、ナミ達、カンナを加えてオレンジ諸島に帰還する。
俺達はラプラスを繰り出し、ラプラスの群れを捜索する。
波導でサーチを行うまでもなく、遠くにラプラスの群れを発見するに至った。
大海原を優雅に泳ぐラプラス達の下に向かうと、あの日別れたラプラスが俺達に気付き、鳴き声を発する。
俺達のラプラスもその声に呼応し、共鳴し合う。
ラプラス達の綺麗な鳴き声が響き渡り、大合唱を聴いているようだ。
そんなラプラス達にほんわかしつつ、群れのリーダーに俺達の島に来ないか勧誘してみる。
俺達の島に来たら故郷で有る此処とはお別れとなるが、密猟団に遭遇する可能性は無くなる。
それに温暖な此処とは違い、アチラの方がラプラスの肌に合うだろう事を事細かに伝えた。
カンナもカンナで、アチラの環境がカンナの手持ちのポケモンにも性に合っているらしく、ラプラス達にポケモン達が説得しているようだ。
ラプラス達の中にも、一時仲間になったラプラスを筆頭に興味を持った者、故郷で有る此処に後ろ髪引かれる者と半々に別れた。
だが、群れのリーダーのラプラスは1度見てみる事を決めてくれたらしい。
そういう事なので、1度俺のモンスターボールにラプラスの群れを入れてテレポートする事にした。
そして、ラプラスの群れをこの島に連れて来ると、ボールから逃がす。
早速俺達のラプラスやマナフィ、フィオネ達と戯れ合い、ラプラスの群れはこの島に上手く溶け込めた。
暫くラプラスの群れと俺達のポケモン、この島に移り住んでいる野生のポケモン達の戯れを見ていると、ラプラスの群れのリーダーが此方にやって来た。
リーダー曰く、俺達の説得通り、此処の環境やポケモン達はとても素晴らしいらしい。
恐怖に怯える日々と離れられるのなら、此処に住まわせて欲しいとテレパシーで伝えて来た。
そして、連れ戻してくれたラプラスは自分が確りと鍛えたので、俺達の旅に是非同行させて欲しいとも言われた。
「ラプラスは本当にそれで良いの?」
『らぁ〜♪』
「ラプラスもリーフに着いて行きたいらしいぞ? リーフ、改めてラプラスを捕まえてやりなさい。」
俺の言葉にラプラスも、リーダーも、カンナ達も頷くと、リーフが決心したように頷いた。
「うん、わかった! じゃあ改めて! ラプラス、お願いね!」
『らぁ〜♪』
リーフの持つ、かつてラプラスが入っていたボールにラプラスが鼻先を付けると、ボールに吸い込まれた。
リーフも正式にラプラスを自分の手持ちに加え、ほくほく顔を浮かべる。
それを見届けたラプラスの群れは、1度この海域周辺を回遊する事を決めたらしく、最後に大合唱をしてから泳いで遠ざかって行った。
そして、一息付いた所で、マサラタウンに帰省して来た俺の母、ハナコの分体から俺に着信が入った。
「もしもし、母さん?」
「もしもし、サトシ? 今さっきマサラタウンに戻ったんだけど、色んな地方から手紙が来てるから帰って来てくれない? 後、報告が有るの。」
「手紙? まぁ良いよ。 明日には戻るよ。 それじゃ、また明日!」
そう言って通話を切ると、俺は邸宅へと直行する。
此処に居るリーフ達は勿論、開拓作業ばかりで疲弊しているであろう皆を労わないとな。
そして、キクコさんが未だに悩んでいる事を解決させなきゃいけない。
オマツがキクコさんに転生し、何十年もの間にキクコさんとして生き続け、ヒスイから戻って来た俺と再会し記憶を取り戻した。
今までの記憶とオマツとしての記憶。
やっと俺との再会を果たした時には既に老婆の身だ。
その気持ちは想像を絶するだろう。
オマツとして抱いてやりたいが、老婆となったキクコさんを抱いてしまうと殺してしまう可能性も高い。
どうしてやるのが一番良いか、考えながら本邸へと皆を連れて帰還した。