俺はシゲルとの戦いに勝利した。
シゲルはまだまだだが、もっと強くなるだろう。
そして、此処には錚々たる面子が揃ってる。
四天王、前チャンピオンのグリーンさん、現チャンピオンで世界最強のトレーナーの父さん。
言いたい事を言う為、俺は口を開く。
「俺はいずれ、貴方達を倒します。 貴方達が強いのはわかってます。 ですが、必ず貴方達を倒す。 カンナさんの氷も溶かします。 シバさんの格闘もぶっ倒します。 キクコさんの幽霊も消し去ります。 ワタルさんのドラゴンも地に沈めます。 グリーンさんのジム戦用じゃない、最強の手持ちも叩き潰します、そして…世界最強の父さんを超える! だから…」
そこで言葉を区切り、獰猛な笑みを浮かべ、言う。
「首洗って待ってろ」
瞬間、6人から溢れる闘気や殺気。
「あらあら、生意気言うじゃない? 氷漬けにしてあげる。」
絶対零度の笑みのカンナさん
「来い 受けて立つ」
迸る闘気を放つシバさん
「言ったねこの餓鬼ッ!! あたしが叩き潰してやるよ!!!」
凄まじい殺気を放つキクコさん
「ほう この俺を超えると?」
轟々と迸る覇気を出すワタルさん
「ハッ! この俺を叩き潰すだぁ~? やれるもんなら、やってみろよ!」
漲る自信で持って返すグリーンさん
「………。 頂点で待つ…。」
帽子を目深に被り、静かに言う父さん
「ちょ! サトシ何考えてるんだ!? 今、喧嘩売る所じゃないだろ!?」
シゲルが珍しく取り乱す。
「あん? 今しかねぇだろ? この面子の前で臆して言えないようじゃ話にならねぇだろ。 俺はポケモンマスターになる男だぞ?」
そう返すと、先程までの張り積めた空気が弛緩する。
「ポケモンマスター? 大きく出たわね。」
「ふむ、未来の好敵手よ。 そうでは無くては。」
「フェッフェッフェッ! オーキドの悲願でも成就させようってかい?」
「そうなると、彼の軌跡が楽しみだな。」
「レッド! てめぇの息子大丈夫か?」
「………。 僕にはわからない…。 だけど…サトシなら…成すんじゃないかな…?」
「あ~吃驚した! サトシ! やりすぎ!」
リーフが胸をギュッと掴み、注意してくる。
その後も皆、口々に褒めてくれたり、感心したり、心配したり、称賛したり、欲情したりと騒がしかった。
「お~そうじゃそうじゃ! ポケモン図鑑を与えるのを忘れとった! 取りに戻る! 待ってなさい!」
そう言って駆け出すオーキド博士に後ろからキクコさんが「耄碌してんじゃないよ、ジジイ!」とヤジを飛ばす。
「ふう… オホン! では、このポケモン図鑑を君達に託す。 色んなポケモンを見つけ、捕まえて、この図鑑に記録して欲しい! では、頼んだぞ!」
これが本物のポケモン図鑑か〜
何だか本当にポケモントレーナーになったんだなって思う。
やっぱポケモン図鑑を持つってのがポケモントレーナー!って思う。
「サトシ、僕は先に行く。 君には絶対負けない。 君じゃないけど、僕が先にお父さん達を倒すからね? 君は僕のライバルなんだから、君より先を行く。 何歩も何歩も先に。」
「それでこそシゲルだ! そうこなくっちゃ! …負けんなよ?」
「誰に言ってるんだい? サートシ君? 僕は君を超えるトレーナーだよ?」
シゲルのクセに挑発してくる。 腹立たしい。
「っだ〜!! ついさっき俺に負けたクセに偉そうに!」
そう憤慨すると、周りがドッと湧く。
皆、愉しげに笑い合う。
そんな空気に釈然としないまま時間は過ぎてく。