ヤマブキシティから再度タマムシシティに向かうと、野生のイーブイが傷だらけでヨタヨタと歩いていた。
セレナが慌てて駆け寄り、リーフもイーブイを出して敵対心を抱いて無い事を示しつつ駆け寄る。
俺もアナライズの感情を読み取る力を使い、何故イーブイが傷だらけなのかを確認する。
どうやらこのイーブイ、ロケット団により痛めつけられたようだ。
ムコニャじゃないだろう。
アイツ等はそんな事はしないだろうし。
セレナがゆっくりと擦りながら、きずぐすりを使いイーブイを回復させる。
急いでタマムシのポケモンセンターに預けて全回復させると、イーブイがセレナに懐いていた。
一先ず安心して別れるようにするも、イーブイがセレナに着いて来るので
「私と一緒に来たいの?」
と聞くと、イーブイも一緒に来たいらしい。
セレナのモンスターボールに自分から入り、セレナの手持ちになった。
セキチクシティを目指し、移動しているとエビワラーがシャドーボクシングをしている光景が見えた。
暫く見ていると、エビワラーのトレーナーらしきおじさんが来る。
その後ろからおじさんの娘らしき人が来て、家に帰るよう説得していた。
説得してるのに逃げてくおじさんにため息をつき、こちらを見てトレーナーなのか確認してくる。
そうだと答えると、さっきのおじさんがP−1グランプリに御執心らしく、打ち破って家に帰らせるようにして欲しいらしい。
こんなマイナーな大会で優勝した所でシバさんのポケモンを1匹も倒せないと思うぞ。
まぁそれならばと俺達はポケモンセンターに向かい、ゴーリキーとオコリザル、ニョロゾを送って貰った。
ゴーリキーをこちらに送って貰う際に、カイリキーに進化した。
ニョロゾにみずのいしを使用しニョロボンに進化させ、リーフ、セレナ、カスミに出てみるかを確認すると、リーフとカスミが出てみたいらしく、特にカスミはニョロボンを使いたいと指名までしてきた。
リーフはカイリキーとオコリザルのどちらを使いたいか尋ねるが、オコリザルは使える気がしないとカイリキーを所望された。
それから暫く技と連携の確認をして、形になったのでP−1グランプリにエントリーした。
出場者達を眺めていると、変装したムサシが居た。
ムサシにこっそり聞くと、色々仕事してたらサワムラーをくれたらしく、サワムラーを育てる目的も有り参戦したらしい。
よく見ると変装したコジロウもエビワラーを出して参戦していた。
こりゃ中々面白くなるなと思っていると、1回戦が始まるアナウンスが聞こえる。
1回戦は俺対おじさんらしい。
初っ端から引導を渡してくれると意気込む。
「君が初戦の相手か。 君を倒して今度こそ優勝するんだ!」
何やらおじさんが意気込んでいる。
「おじさんを倒して家に帰らせるんで。 じゃ、やりますか。」
おじさんはエビワラーを、俺はオコリザルを繰り出す。
ゴングの音が鳴り響くと同時に、両者が動く。
「エビワラー、こうそくいどう!」
「ビルドアップ!」
まずはお互いに能力を上げる。
「れんぞくパンチ!」
「インファイトだ!」
エビワラーがれんぞくパンチをするも、オコリザルがガードしながらエビワラーの懐に潜り込み、強烈なアッパーカットを決める。
エビワラーが起き上がるも、既に足にきているようで、ガクガクと震えている。
「インファイトでトドメ!」
「エビワラー!」
おじさんが落ち込んでいるが、これで一先ずは任務完了だ。
2回戦で知らないトレーナー同士のバトルが終わり、3回戦はリーフが圧勝し、4回戦はコジロウがダメージを負いながらも勝利した。
5回戦はムサシが圧勝し、6回戦はカスミが圧勝した。
準々決勝で俺と知らないトレーナーが戦うも、一撃もダメージを貰う事無く勝利。
リーフ対コジロウは中々白熱するも、リーフが勝利した。
カスミ対ムサシも中々に良い勝負をするも、ジムリーダーの貫禄を見せてカスミが勝利した。
俺対リーフの試合が始まる。
「本気でかかってこいよ?」
「もっちろん! 全力で行くよ!」
意気込むリーフに俺は秘策を使用する事にした。
「ビルドアップ!」
「どくづき!」
カイリキーのビルドアップで能力が上がるも、どくづきでどく状態になる。
「!? 短期決戦よ! ばくれつパンチ!」
「ドレインパンチ!」
オコリザルのドレインパンチで回復した後に、ノーガードばくれつパンチが当たる。
オコリザルはこんらんになるも、普段からこんらんしてるようなもんなので関係無いだろう。
「インファイトだ!」
「ばくれつパンチ!」
クロスカウンターのようにインファイトが先に当たり、カイリキーは戦闘不能になった。
「あ~負けちゃった。 サトシ強かった~!」
「リーフも強かったぞ。 負けるかと思った。」
カスミ対知らないトレーナーはまたもカスミの圧勝。
そして決勝戦
「やっぱりカスミが上がって来るよな。」
「勿論よ! 私とニョロボンの相性も良いし、もし良かったら私にくれない?」
「その辺は後で。 試合に集中しろよ?」
「わかったわ。 じゃあ、ニョロボン! 攻めて攻めて、攻めまくるわよ!」
ゴングが鳴り、試合が始まった。
「ニョロボン! たきのぼりよ!」
「どくづき!」
お互いにダメージが入るも、追加効果がどちらも発生しなかった。
「たきのぼり!」
「どくづき!」
今度はどく状態になるニョロボン。
「「インファイト!」」
同時に始まる壮絶な殴り合い
どちらもマトモには殴られないよう受け流しつつ殴られ、殴り返している。
膠着状態かと思えば、ニョロボンは毒のダメージで膝を屈する。
オコリザルは膝を屈したニョロボンの眼前で拳を止め、握り拳を解き、立たせようとする。
ニョロボンは悔しそうにその手を掴み、立ち上がる。
そして、オコリザルの手を取り、高々と上げた。
勝負有り、だな。
これで俺の優勝だ。
すると、おじさんが近付き俺のオコリザルを譲ってくれと言ってくるが、舐められたものだ。
「おじさん、俺に負けたのにそれは無いでしょう。 酷い事を言いますが、おじさんには才能が有りません。 熱を上げるなとは言いませんが、おじさんにオコリザルを譲った所で、リーフと闘ったエビワラー使いにも、カスミと闘ったサワムラー使いにも、勿論リーフにもカスミにも勝てませんよ。 そろそろ家族を大事にした方が良いんじゃないですか?」
そう冷たく言い放つと、おじさんは愕然とするも娘さんからもこっぴどく叱られ、意気消沈して一緒に帰って行った。
俺の言葉に皆も納得しているし、これで良いだろう。
あの家族の為にもな。