「新手が来るぞ。」
ドガーンッッ!
壁が突然大破する。
その大穴からロケット団とは別の制服のロケット団が現れる。
「ビシャス様! テメェ等、ビシャス様をお助けしろ!」
そこから乱戦が始まる…と思ったが、そこまで時間をかけずに鎮圧された。
父さん、グリーンさんに四天王、他にも強者が多数居るんだ。
それに俺も参戦し、散々に蹴散らした。
全員捕縛して、飛行艇をマサラタウンへと降ろす。
その後、マサラタウンへと皆が降りる。
サカキは改めて、今回の拉致被害者へと謝罪する。
ロケット団の幹部も全員、土下座の体勢で謝罪した。
特にラムダはビシャスに騙されたとは言え、マサラの女性達に強姦してでも情報を引き出すように指示している。
自分の命をもって償わせて欲しいと懇願していた。
マサラの住人も憤怒の形相でラムダ達ロケット団を見るも、ラムダ達を殺しても意味が無いと諦めている。
だが、実際にマサラの女性に強姦した団員は、四天王ワタルが処刑する事になった。
他の関与していない団員、幹部、首領サカキは、罪状を精査し、追って沙汰を出すとの事だ。
だが、そのロケット団でも逆に全く罪に問われない者も居る。
ムサシとコジロウだ。
ブルー達を救い出した功績が大きく、寧ろマサラの住人から2人は何の罪にも問わないで欲しいと懇願さえされている。
そして、今回の事件の最悪の要因たるビシャスは、全国各地にまで仕出かした事を広められた上で、即日処刑となった。
まっさらな町、マサラタウンは今回の事件で大きな傷を負った。
ロケット団の資金を全額用いて町の復興、住人への賠償、心的ストレス等の慰撫等、あらゆる事柄への賠償を負った。
マサラタウンの女性は皆カウンセリングを受けている。
された事がされた事だ。
多くの女性が心に深い傷を負っている。
母さんやブルーさん達も気丈に振る舞っては居るが、心に傷を負っているだろう。
父さんやグリーンさんは暫くの間、チャンピオン、ジムリーダー業務から離れて家族と共に居るよう、ポケモンリーグ本部から通達が有った。
産まれてから今まで、家族とずっと一緒に居るなんて事は無かった。
今は家で母さんの心の慰撫、外へ出れば女性達への慰撫とずっと動き回っている。
ムサシとコジロウ、ニャースもマサラタウンに残り、ロケット団の贖罪をしながら働いている。
ムサシ自身、過去にレイプされた経験が有るからか、親身になって町の女性と話し合っている姿を頻繁に見かける。
セレナも町の復興の手伝いや、住人への慰撫等、精力的に働いている。
皆が奔走している事で、町の住人にも少しずつ、前向きになろうとする気力が湧いて来たようだ。
あの事件から一ヶ月経った。
町の復興は既に終わり、ポケモン達もすっかり元通りになっている。
女性達も完全とは言えないものの、前を向いて生活しようと活動し始めた。
あんな事が有っても皆、頑張ろうとしている。
この人達の笑顔を、ずっと絶やさないようにしていきたいと本気で思う。
更に1週間が経つと、遂に父さん達が業務に戻るようで、家を出る事になった。
「貴方、一ヶ月と少しだけど、本当にありがとう。」
「いや、守ってやれなかった。 すまない。」
「父さんが居たから母さんも他の皆も救えたんだよ。だからそんなに自分を卑下しないでくれよ。」
「あぁ… だが、サトシ。 お前のその力は、場合によってはハナコよりも悪い人間から狙われるぞ。 あまりに強力過ぎる。 仮にお前が俺を超えるトレーナーになっても、その危険性は常に付き纏う事になる事を努々忘れるな。」
「わかったよ。 父さん、必ず俺は父さんを超えるトレーナーになる! それまで負けないでくれよ?」
「ふっ… 誰に言ってるんだ。 サトシが俺を超えるまで、誰にも負けるつもりは無い。 それまで己もポケモンも本気で鍛え上げなさい。」
「あぁ! そのつもりだよ!」
「うん。 じゃあ、そろそろ俺は行く。 またな、ハナコ、サトシ。」
「貴方、また帰ってきてね。」
「父さん、達者で!」
父さんはリザードンに乗り、ポケモンリーグまで飛んで行った。