※この作品はR-18です。

サトシの野望   作:イマクニ

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サトシVS◯◯◯


第88話

 

 

 

 カスミとの激闘が終わったので、セレナに会いに行くと、マサラの住人達と一緒に俺の応援をしていたようだ。

 

 「あ、サトシ! カスミに勝利おめでとう! 私、カスミに負けちゃって落ち込んでたんだけど、サトシでもカスミに5匹もやられたのを見てたら、何だか悩んでるのがバカらしくなっちゃった! 本当にあの試合凄かったよ! すっごく皆と興奮したんだよ!」

 

 セレナも俺達の試合を見て、吹っ切れたようで良かった。

 

 それに、マサラの女性達が特にウットリとした目で俺を見てくる。

 これは大会が終わってからの方が大変だろうな。

 皆、口々に凄かったとか色々褒めてくれた。

 母さん、ブルーさん、ナナミさん、アユミ、オーキド博士、カケルさん、シンさん、それにマサラの住人達まで皆だ。

 でも、次の試合ももうそろそろ始まる。

 皆はそっちに行って貰って、俺は一足先に出る事にした。

 大会の各試合は、後でビデオで見れるしな。

 決勝の相手は誰か、今から楽しみだ。

 

 

 

 明けて翌日

 

 今日はハイパーボールクラスの決勝戦だ。

 興奮して寝付けないって事も無く、完璧に寝れたし、体調も絶好調だ。

 その上、気持ちが変に昂っている事も無く、極めて冷静だ。

 気持ちが凄く澄んでる。

 最後の相手が誰で有ろうと、負ける気がしない。

 全力で叩き潰すのみだ。

 

 ゆっくりとスタジアムへと向かう。

 道中色んな人から、激励の言葉を貰いながらも、ぐんぐん進む。

 いつものようにスタジアムの前で、マサラの住人とセレナは昨日会ったので一緒に居るようだ。

 皆から激励の言葉を貰い、早速スタジアムへと入る。

 

 

 

 手持ちポケモンの確認が終わって、静かに待機する。

 

 目を閉じ瞑想をしていると、大会スタッフからの呼び出しがかかる。

 モンスターボールをホルダーに入れてから控室を後にし、入場口を歩く。

 バトルコートを見るも、まだ対戦相手は来ていないようだ。

 暫く観客達をグルリと眺めていると、父さんやグリーンさん、四天王の人達がVIP席から見ていた。

 あの人達に啖呵を切ったんだ。

 無様なバトルは見せられない。

 深く深呼吸してから、気持ちをバトルに集中させる。

 そうして、父さんと同じように帽子を目深に被り直して、対戦相手を待つ。

 

 すると、どうやら対戦相手が来たようだ。

 

 シゲルだったか。

 

 黒い外套を羽織っている。

 

 今から決勝戦が行われる事を感じた観客が大歓声を上げる。

 

 「やあ、サトシ。 決勝戦の相手が君で良かったよ。 僕も勝ち上がって来たよ。 君も数多くの強者を打ち負かして来たんだろう? それは僕も同じさ。 この勝負、君には絶対に負けない! マスターボールクラスに上がるのは、この僕さ!」

 

 シゲルの気迫が見えるが、勝ち上がるのは俺だ。

 

 「奇遇だな、シゲル。 俺も今日は負ける気がしねぇんだ。 マスターボールクラスに上がるのは、俺だよ! さあ、バトルしようぜ!」

 

 握り拳を作り、バトルに意識を埋没させる。

 

 「それではハイパーボールクラス、決勝戦を行います! サトシ対シゲル! 両者構えて! バトルスタート!」

 

 開戦の火蓋が切って落とされた。

 

 「行け、カメックス!」

 

 「行くよ、ハッサム!」

 

 相手はハッサムか。

 剣舞を積まれるのは厄介だ。

 

 「ハイドロポンプ!」

 

 「つるぎのまい!」

 

 やはり積んで来たか。

 だが、先に落とすのは俺だ!

 

 「ハイドロポンプ!」

 

 「バレットパンチ!」

 

 カメックスのハイドロポンプを、ハッサムは素早く躱してバレットパンチをカメックスに叩き込む。

 あの威力、テクニシャンだな。

 剣舞でこうげき値を上げているとはいえ、耐久に自信のあるカメックスが、苦悶の表情を浮かべている。

 

 「ハイドロポンプ!」

 

 「バレットパンチ!」

 

 次はカメックスにバレットパンチを叩き込まれるのを待ってから、至近距離でハイドロポンプを当てた。

 それにより、ハッサムは大きく吹き飛び、戦闘不能になった。

 

 「ハッサム、戦闘不能! カメックスの勝ち!」

 

 勝ちはしたものの、げきりゅうが発動するくらい削られている。

 

 「中々強いね。 ハッサムが負けるとは思わなかったよ。 それじゃあ行くよ、ブラッキー!」

 

 「だくりゅう!」

 

 「あくのはどう!」

 

 ブラッキーのあくのはどうが、先にカメックスを戦闘不能にさせた。

 

 「カメックス、戦闘不能! ブラッキーの勝ち!」

 

 「ありがとう、カメックス。 行け、カイリキー!」

 

 弱点を突く為、カイリキーを繰り出した。

 

 「ばくれつパンチ!」

 

 「リフレクター!」

 

 リフレクターで威力減衰されるも、ブラッキーをこんらんさせた。

 

 「かわらわり!」

 

 「バトンタッチ!」

 

 いくらカイリキーが特性ノーガードで必ず攻撃が当たるとはいえ、いない相手に放ったかわらわりがリフレクターを破壊するだけに留まる。

 

 「惜しかったね。 行くよ、ブーバーン!」

 

 「ばくれつパンチ!」

 

 「おにび!」

 

 これはキツい。

 やけどで威力が半分に下がった。

 さっきリフレクターを破壊しておいた良かったよ。

 

 だが、ブーバーンもこんらんしている。

 

 「じしん!」

 

 「サイコキネシス!」

 

 お互いタイプ不一致だが、弱点を攻める。

 お互いに第ダメージを負うが、やはりブーバーンのサイコキネシスが早いな。

 それにサイコキネシスで転ばされてしまった。

 

 「じしん!」

 

 「サイコキネシス!」

 

 此処で、ブーバーンが混乱して自傷した。

 その隙に、カイリキーが体勢を立て直して、じしんをブーバーンに放つ。

 このじしんにより、ブーバーンが戦闘不能になった。

 

 「ブーバーン、戦闘不能! カイリキーの勝ち!」

 

 よし、良い流れだ!

 このまま一気に押し切る!

 

 「良くやった、ブーバーン。 行くよ、エレキブル!」

 

 此処でシゲルのエレキブルを出すのか!

 カイリキーに指示するが、落とされるだろうな。

 

 「じしん!」

 

 「でんこうせっか!」

 

 やっぱり使うよな、それ。

 じしんを放とうと、飛び上がるカイリキーをエレキブルのでんこうせっかが弾き飛ばす。

 相変わらずの威力だな。

 

 「カイリキー、戦闘不能! エレキブルの勝ち!」

 

 「ありがとう、カイリキー。 行け、ドサイドン!」

 

 エレキブル対策のドサイドンを繰り出す。

 だが、対策しているのはシゲルも同じだろう。

 

 「じしん!」

 

 「けたぐり!」

 

 ドサイドンがじしんをしようと四股を踏むも、エレキブルがけたぐりをして来た。

 だが、ドサイドンもタダでは転ばない。

 脚で打てないなら、腕で打つまでとでも言うように、両椀を地面に叩きつける。

 腕によるじしんが、エレキブルを襲い、ダメージを与える。

 

 「じしん!」

 

 「けたぐり!」

 

 既に倒れているドサイドンに、再度けたぐりをするエレキブル。

 だが、その脚に向かいじしんのエネルギーが籠められた腕が叩きつけられる。

 お互いに吹き飛び、地面へと転がる。

 

 「両者、戦闘不能! 次のポケモンを出して下さい。」

 

 まさかの相打ちか。

 

 「まさかエレキブルがやられるとは… ドサイドン相手でも勝てるように育てたんだがね。 ありがとう、エレキブル。」

 

 「俺もエレキブル対策のドサイドンがやられるとは思わなかった。 やっぱり強いな、エレキブルは。 ありがとな、ドサイドン。」

 

 お互いにこれまでの健闘を称え合うと、次のモンスターボールを取り出す。

 同じタイミングで次のポケモンを繰り出した。

 

 「行け、フシギバナ!」

 

 「行くよ、ニドクイン!」

 

 出し負けたか。

 だが、これで残りは判明した。

 体力の減ったブラッキーとカメックス、恐らくメガカメックスだろう。

 それなら他の手持ちで十分勝てる筈だ。

 まずは此処でニドクインを削らせる。

 

 「ねむりごな!」

 

 「だいちのちから!」

 

 ニドクインを眠らせる事には成功したが、明らかにダメージが多い。

 特性ちからづくか?

 今の内に、回復させとくか。

 

 「ギガドレイン!」

 

 2度ギガドレインを入れ、後続を意識してにほんばれも行うと、ニドクインも眠りから覚めた。

 

 「ソーラービーム!」

 

 「だいちのちから!」

 

 ようりょくそで素早くなったフシギバナのソーラービームが、ニドクインを戦闘不能にさせた。

 

 「ニドクイン、戦闘不能! フシギバナの勝ち!」

 

 体力も十分、戦える。

 

 「すまない、ニドクイン。 行くよ、ブラッキー! あまごい!」

 

 「ソーラービーム!」

 

 先にソーラービームのチャージが終わり、発射するも、あまごいが決まって雨が振り始める。

 ブラッキーはソーラービームの一撃で、戦闘不能になった。

 

 「ブラッキー、戦闘不能! フシギバナの勝ち!」

 

 「最後によくやってくれたよ、ブラッキー。 さあ、サトシ。 僕の最後のポケモンはコイツだ! カメックス! メガシンカ!」

 

 やっぱりメガカメックスか!

 あまごいで水タイプの技の威力も上がっているので、厄介だろうな。

 

 「どくどく!」

 

 「ふぶき!」

 

 メガカメックスを猛毒にさせるが、返しのふぶきがフシギバナを戦闘不能にさせた。

 

 「フシギバナ、戦闘不能! カメックスの勝ち!」

 

 次はメガカメックスに圧をかけるか。

 

 「フシギバナ、良くやったぞ! 行け、リザードン! 進化を超えろ! メガシンカ!」

 

 帽子のツバを持ち、後ろにやってからリザードンを繰り出し、キーストーンを起動させる。

 黒炎の繭がリザードンを覆い、黒炎が弾け飛ぶと中からメガリザードンXが顕現した。

 シゲルのカメックスを倒すのは、あの日捨てられていたコイツの役目だろう。

 お前の真価を見せつけてやれ!

 

 「げきりん!」

 

 「ハイドロポンプ!」

 

 狂化したメガリザードンXにハイドロポンプが襲いかかる。

 そんな大質量のハイドロポンプを意にも介さず、メガカメックスに一撃を喰らわせる。

 

 「ハイドロカノン!」

 

 そこへ待ってましたとばかりに、メガカメックスの究極技である、ハイドロカノンがメガリザードンXを押しやる。

 流石に大ダメージを負うも、尚もメガリザードンXはメガカメックスへと吶喊し、げきりんの嵐を喰らわせた。

 

 1度、2度と喰らわせると、とうとうメガカメックスの変化が解け、カメックスは地に伏した。

 

 「カメックス、戦闘不能! リザードンの勝ち! よって優勝は、サトシ!」

 

 これまでの比では無い程の大歓声が、鼓膜を打ち震えさせた。

 

 「負けた…負けたよ…。 この僕が君のポケモンを上回っていると思っていたんだけどね… 最後の1匹の姿すら見せられずに負けた…。」

 

 「いや、シゲルもかなり強くなっているじゃないか! 正直ヒヤヒヤしてたんだぞ! メガリザードンXですら、あそこまで消耗させられたんだ。 負ける気はしなかったけど、此処まで追い詰められるとは思わなかったぞ! 実際お前の実力ならハイパーボールクラスを超えてるってのは十分わかる。 もっと研鑽すれば、今の俺を超える事も出来る筈だ! 自信を持て! シゲル!」

 

 「ふっ ありがとう、サトシ! 僕が必ず君を超えてみせるからね! マスターボールクラスでも、君の勇姿を見ているからね!」

 

 そうして、俺達はお互い歩み寄り、握手してから、その手を高々と上げた。

 そんな俺達へと観客から惜しみのない拍手が送られた。

 

 

 

 

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