※この作品はR-18です。

道具の愛され方   作:ハルバードマカロン

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★ごーるでんどろっぷ

「ぢゅ……ちゅぅ、ぢゅるるっ! じゅぷっ、ぢゅううぅ…………あむぅ……ちゅるるる……」

 

 暗闇の中で長い銀髪がモゾモゾと動いていた。外からの微かな光を反射する銀髪は必死に何かに食らいつくように頭を前後に動かし、ピチャピチャと下品な音を響かせている。

 その音が耳に入るたび急所とも言える場所が生暖かい舌でなぞられ、俺の腰が浮いた。

 

「じゅううぅ……んぢゅむっ! 身体跳ねすぎ。カリ弄ったらすぐこうなる」

 

 シュリは俺の竿から口を離し、ニヤリと笑った。一糸纏わぬ姿で俺の膝の間に収まり、奉仕するその姿は、髪色も相まってサキュバスに見える。頭を軽く撫でてあげるとシュリは嬉しそうに目尻を落として、もう一度咥え込んだ。溢れ出てくる透明な汁を飲み込みながら彼女は藪から棒に切り出した。

 

「この前学校の廊下でハボタン先輩に会ったんだけど」

「へえ。だいぶ長い間会ってないな。元気そうだった?」

 

 ボタンとはコンテストの一件から一度も会っていない。賞を獲れたのかどうかも俺は知らなかった。あの柔らかい笑顔にもう一度会いたい、なんて考えていると、突き刺すような視線が飛んできた。

 

「兄さんあの人にも手出したでしょ」

「いっ……⁉︎」

 

 冷徹な妹の声。それと同時に股間に痛みが走った。歯を立てられ甘噛みされている。

 さっきまで穏やかだったシュリの目はいつの間にか光を失って、軽蔑しきったものに変わっていた。その瞳に冷や汗が流れ、俺は目を逸らした。

 

「気のせいだと思う」

「……挨拶した時は普通だったのに、『ナオさん、元気にしてますか?』って聞いてきた時だけ明らかに雰囲気違った。どこにでもいる美人って感じの人なのに急に恋焦がれる乙女になった。どう考えても兄さんと関係を持ったとしか思えない」

「考えすぎだって。冷静になってみてくれ。妹の先輩に手出すと思うか?」

「アルラ」

 

 シラを切る俺を無視して、シュリは静かに小屋の隅に佇むアンドロイドに訊いた。

 アルラは顔色ひとつ変えず即答する。

 

「思いっきりハメ倒してました」

「俺にプライバシーとかないの?」

 

 バラすにしてももう少し躊躇ってほしかった。仮にも俺の従者のはずなのに。

 シュリはアルラの答えを聞いてはあ、と大きくため息を吐く。

 

「今更兄さんがヤリチンなのは突っ込まないけど、それってハボタン先輩のロボット制作手伝ってた頃のことでしょ?」

「そうだけど……」

「私に挿れるより先に、出会って二、三日の先輩に挿れたのは許せない」

「どういうプライドなんだそれ」

「悪いと思うなら、奥まで挿して」

 

 シュリは口を大きく開けて見せる。暗くとも口蓋垂まで見えるほどの大口。果たしてそれが罪滅ぼしになっているのか疑問だが、機嫌を取るためにも望み通りにしなくてはならない。

 シュリの頭を掴んで喉の奥深くまで捩じ込む。

 

「ん、ごっ⁉︎ っぐぉ……ごっ、ぅ」

 

 苦しそうにシュリがえずいた。しかし彼女は俺の目を見て頷き、そのままやり抜くよう伝えてくる。

 俺は多少心配になりながらも、虐待に近い行為に満たされるものを感じてそのままシュリの髪を掴み、口でシゴかせた。

 

「んおっ、ごぉ、ん、じゅぅ、お゙っ! ん゙っ、ぐぉっ!」

 

 ドンッ、とシュリが拳でベッドを叩きジタバタと暴れる。息苦しさにじっとしていられないのだろう。目から涙も溢れてきている。

 それでも彼女は一切抵抗せず、唇や舌をピッタリと俺の息子に密着させバキュームを緩めなかった。

 俺も大きくなる快楽の波にペースを緩めるどころか加速させて、シュリの口内を行ったり来たりさせた。

 シュリがもがく毎にシーツのシワが増えていく。くしゃくしゃのティッシュに見紛うほどベッドが荒れ果て、そろそろシュリも耐えきれなくなってきた頃に俺は射精した。

 

「おぉ、ぐっ⁉︎ …………ぢゅるっ! んぢゅるるるるるっ♡」

 

 ポタポタと涙の粒を落としながら、彼女は一滴残らず受け止めた。射精が止まったところで俺が手を離すと、シュリは口から竿を引き抜いた。そして口を手で覆い、激しく咽せる。

 

「ぉごっ、ごほっ、ごほっ! おぇ…………」

「だ、大丈夫か⁉︎」

「だい、じょうぶ…………ごくんっ♡ ふぅ……痛くて苦しくて楽しい♡ 兄さんので頭クラクラする……♡」

 

 酔いしれた目でシュリは濡れた息子に頬擦りし始めた。

 危険な世界を開きつつある気がしてゾッとする。そのうち首締めとかやらされたらどうしよう。俺もノリノリでやってしまったが、これ以上過激なことはしたくない。

 

「これ以上マゾに目覚めないでくれよ」

「難しいかも。兄さんに道具扱いされるのハマってきてるし。過激化してほしくないなら、これから私にマゾ以外の開発してね。……ちゅ♡」

 

 すっからかんになった玉にキスをして期待の目を向けてくる。とりあえず「頑張ってみるよ」とだけ返してその顔をスマホで撮った。

 ちょっと行き過ぎたスキンシップを終え、お互い裸のまま布団に包まると、ピタッと寄り添ってきたシュリが思い出したように言った。

 

「明日、朝起きたらすぐに出発だから」

「出発ってどこに?」

「ハボタン先輩の家。相談があるから兄さん達呼んでほしいって頼まれたの」

 

 俺とアルラは顔を見合わせた。アルラも相談とやらがなんなのか、見当もつかない顔をしている。

 

「私もなんの話かは知らない。でも念の為、愛銃の用意はしておいたほうがいいかも」

「たった今残弾ゼロにされたところなんですが……」

「連日連戦できないなら複数人にマーキングなんてすべきじゃない」

 

 ごもっともで返す言葉もない。

 

 ◆

 

 久しぶりに訪れたハボタン邸は相変わらず俺が知っている"家"という概念からかけ離れていた。

 門の前にはすでにメイドが立っていて、シームレスに敷地内へ通される。豪奢な建物に足を踏み入れると、エントランスホールにもメイド達が並んでいて仰々しく頭を下げられた。

 明らかに高級っぽいグラスのウェルカムドリンクを渡され、シュリがその場に立ち尽くす。

 

「これ家なの?」

「本人曰く、そうらしい」

 

 俺も慣れない対応にソワソワしながらグラスを煽って待っていると、パタパタと小さな足音を立てて正面の大きな階段から家主が降りてきた。

 黒く艶やかな髪に水色のパーティドレス。麗しいという表現がここまで似合う女子高生もそういない。ボタンはこちらを見つけた途端に顔を綻ばせる。

 

「皆さん、こんにちは! ずっとお会いしたかったです!」

 

 尻尾を振る子犬のようにこちらに駆け寄ってくるボタン。その愛らしさに俺とマキナが「「かわいい」」声を揃えて言うと、俺だけアルラとシュリに肘で小突かれた。

 だからどうして俺だけ……。

 

 

 

 再会の挨拶もそこそこに、俺達は客間へ案内された。真っ白なテーブルを囲んで座るとメイドが音も立てずに紅茶を準備してくれた。何から何まで丁寧で恐れ入る。

 

「まずはお礼から。皆さんのおかげで無事にコンテストで優秀賞を獲れました。ありがとうございます」

 

 ガラス製のトロフィーを見せながらボタンは深々と頭を下げた。

 

「ちゃんと獲れたんだな。ボタン頑張ってたし当然っちゃ当然だけど、良かった」

「いえ。私ひとりじゃどうにもならなかったです。最優秀賞に届かなかったのは心残りですけど……良い経験になりました。本当にありがとうございました」

 

 随分大袈裟な気もするが、表情を見るに本心からの言葉であることは明白だった。

 

「また何か手伝ってほしいことがあったらいつでも言ってくれ。最近は仕事が増えてるからすぐに対応できるか分からないけど」

「そうだったんですね。以前は仕事に困っていたようなので安心しました」

 

 ホッと息をついて安堵の表情を浮かべるボタン。女子高生に心配されるとはなんと情けないことか。

 

「あ、そうそう。相談したいことって何なの?」

 

 マキナが思い出したように訊ねた。俺もすっかり忘れていた。ここに呼び出された理由について俺たちはまだ何も聞かされていない。

 ボタンの顔を伺うと、彼女は少し言いにくそうに頬を掻いた。

 

「えっとその件なんですけど……」

 

 一度言葉を切り、ボタンは真っ直ぐな目を俺達に向ける。

 

「皆さん、こちらの家に引っ越しませんか?」

「引っ越しぃ?」

 

 唐突すぎる提案に語尾が上がった。全員が困惑しているのをボタンはしっかり感じ取って、苦笑いを浮かべる。

 

「はい。順に説明しますね。実はつい先日、私の両親がこの家に遊びに来たんです」

 

 十一人の子供を持つ例の資産家夫婦だ。どちらも大企業の社長らしいが、その正体について俺は何も知らない。怖いから知りたくもない。

 

「それで両親が一週間家に泊まって一緒に過ごしていたんですけど……唐突にこの家、狭くない?と言い出しまして」

「なんでだよ」

 

 静かに聞こうと思ったのに口をついて出た。言葉を発したのは俺だったが、アルラもマキナもシュリも、壁際で静かに並んでいるメイド達ですら俺に同意するように頷いていた。

 ボタンはあはは……と力なく笑う。

 

「私もこの家で不便していることはないし、このままでいいと言ったのですが、二人とも聞く耳を持たず、別の土地を買って新しい家を建てようと計画し始めたんです」

「スケールが違うなあ」

「これ以上大きい家を貰っても手に余ります。ですから他の方々も住んでいるから、急な話は困ると両親を止めたいんです」

「メイドさん達も住み込みで働いてるんだろう? それで説得できないのか」

「うちの両親も決してメイドの方々を疎かにしているわけではないのですが、あくまでメイドはメイド。雇用主である両親の意見を覆すほど発言権が強いわけではないんです」

 

 チラリとメイド達の顔を伺うと、そうなんです、と言いたげな目をされた。庶民には分からないがそういうものらしい。

 

「それで、どうでしょうか?」

 

 ハボタンが恐る恐るといった様子で訊ねてきた。彼女も自分が突飛な提案をしている自覚はあるのだろう。

 

「どう、と言われても」

 

 こんな相談はされたことがない。とりあえず他のメンバーと顔を見合わせた。

 

「私はどこでもいいけど。ナオが近くにいるんなら」

「私も同じく。マスターが行きたい場所に付いていくだけです」

 

 マキナもアルラも俺の判断に委ねるとのこと。試しにシュリにも訊ねてみる。

 

「シュリは?」

「引っ越しなんてそんな簡単に決められる話じゃない。実家からも学校からも離れてないから高校通ってる間なら住んでもいいとは思うけど、どっかの誰かさんがいきなり居なくなったせいで、母さん達は『家を出る』ってワードに敏感になってる。なんて言うか分からない」

 

 後半は聞き流すとして高校生のシュリがそう簡単に決められない話なのは確かだった。

 全員の視線が俺に向く。

 俺は多くの目に居心地の悪さを感じて頭を掻いた。

 

「引っ越しかあ」

 

 場所は大都会とはいかないものの、栄えている街だ。駅、スーパー、コンビニ、ショッピングモールなど、生活圏内に欲しいものは全て揃っている。

 建物は使いきれないほど広く、綺麗で豪奢。優秀なメイド達が食事の用意も掃除も行ってくれる高待遇。恐らく家賃も発生しないだろう……というかこんな豪邸の家賃、請求されても払えない。

 立地も設備も何かも良い条件。シュリとも会いやすいし、断る理由はないはずだ。

 だが、やはりすぐに答えを出せないのはあの作業場と町を気に入ってるからだろう。あそこには都会にはないノスタルジーがある。あの退廃感漂う場所でのダラけた生活は手放し難い。

 

「……もう少し考えさせてくれ」

 

 その場で答えは出なかった。

 ボタンは少し寂しそうに俯いて「そうですよね。急に言われても困りますよね」と無理やり笑顔を作った。そんな顔をされると引っ越します!と即答してしまいそうになるからやめてほしい。

 ボタンはパンッと手を叩いて空気を変えると、明るい声音で言った。

 

「この話は一旦忘れてください。……そうだ! 皆さんにこの前の依頼のお礼がしたくて色々用意したんです。今日はうちでゆっくりされてください」

「やったー!」

 

 マキナが遠慮なくはしゃいで立ち上がった。

 

「前は大浴場と大部屋ぐらいしか使わなかったから他の部屋も見たかったのよね」

「普段使っていない部屋も開けてあるので、ご自由に過ごしてください。一階中庭にプール。三階にシアタールーム。四階はフィットネスルームがありますので」

 

 客間を後にしながらボタンが各階の説明をしてくれた。それを聞きながらシュリが俺の顔を見る。

 

「……これ家なの?」

「たぶん違うと思う」

 

 どう考えてもホテルのノリで作られている。これより大きい家とは一体……。

 シアタールームがあると聞いてマキナが映画を見たいと言い出しため、皆で映画を観た。流石に映画館ほどの広さはなかったが三百六十度スクリーンで囲まれたシアタールームにマキナは目を輝かせていた。

 そこまで映画に興味がない俺やシュリも部屋に足を踏み入れた時点で心躍ったのだが、マキナがチョイスした作品がスプラッタホラーだったこともあり散々な目にあった。

 二時間たっぷり赤黒い景色を堪能してようやく解放されたが、深層心理にまでトラウマを植え付けられたシュリは立ち上がることすらままならず、アルラにおんぶされていた。

 

「シュリ様。大丈夫ですか?」

「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ許してください私が悪かったからごめんなさい……」

「ダメですね」

 

 アルラの声が聞こえていない。ギュッと目を瞑ったまま、うわ言のように誰かに許しを乞うていた。俺も足が震えるほど怖かったが、普段からマキナがホラー作品を作業場で流しているおかげか、シュリほど酷い状態にはならず、なんとか絶叫を上げるだけで済んだ。

 

「まさか公開したばかりの映画も観れるなんて思わなかったわ。SNSで人気だったから気になってたけど、やっぱり最高ね! 赤ん坊の首がバチンってなるところとか、ワクワクした!」

「あれは監督もお気に入りのシーンだそうですよ。かなり臨場感ありましたね」

 

 廊下を歩きながら目の前でマキナとボタンが感想会を開いている。意外にもボタンはあの手の映画を平然と観れるらしい。俺とシュリが震えているのを見てクスクスと微笑んでいた。

 

「この後はどうします? 少しお疲れでしょうから、コーヒーでも淹れましょうか?」

「そうね。のんびりしたい気分。シュリちゃんもあんなだし」

「でしたら書庫へ向かいましょう。この家で一番落ち着く場所ですよ」

 

 どうやらちょっとした図書館レベルの蔵書が集められた場所もあるらしい。俺はアルラの背中にしがみついているシュリの耳に口を近づけ、教えてあげた。

 

「聞いたか? 書庫があるらしいぞ」

「……しょこ? 本?」

「ああ」

「……見たい」

 

 それまで完全にノックアウトしていたシュリがむくりと体を起こし、アルラの背中から降りた。

 生気を取り戻したシュリにマキナが興味深そうな顔をする。

 

「本好きなの?」

「うん。特に歴史書が好き。ここ数百年の歴史は明かされていない謎も多いから気になることがいっぱいある。……本当はマキナの昔話も聞いてみたかったけど、色々あったみたいだし、あんまりズケズケ聞くのもあれかなって思って聞けなかった」

「気にしなくていいのに。私も忘れたこといっぱいあるから質問に答えられるか分からないけど、知ってることなら教えてあげるわよ」

 

 書庫に向かいながらシュリはマキナに昔の暮らしや、住んでいた街の風景について質問し始めた。よっぽど聞きたいのを我慢していたのか、前のめりになって捲し立てている。

 そんな二人を横目に見て、ボタンが俺に小声で訊いた。

 

「あの。マキナさんって見た目よりずっと大人だったりします?」

「そういえばボタンには言ってなかったか。マキナは俺達よりかなり歳上だぞ」

「そうなんですか……てっきり私やシュリさんとそう変わらないと思ってました。おいくつなんですか?」

「四百歳ちょっと」

「へ?」

 

 どういうこと?とボタンは困惑していたが、説明するのが面倒で俺はそのまま足を進めた。

 

 ◆

 

 日が暮れた頃、中庭のプールに出た。

 プールサイドには紫の淡い光を放つライトが等間隔で並べられていてムーディーと表現する他ない雰囲気が漂っている。

 

「アルラ行くわよ。ほっ!」

「ハボタン様。どうぞ」

「あわわっ……え、えい!」

 

 プールにはすでにマキナ、アルラ、ボタンの三人が入っていて、彼女達はビーチボールで遊んでいる。

 優秀なメイド達がそれぞれの水着をきちんと用意していて、三人ともタイプの違うビキニを着ていた。

 マキナは黒のワンピースタイプ。一見すると裾の短いドレスのようだが、れっきとした水着らしい。背中がばっくり開いていてカジュアルさとエレガントさが程よいバランスでデザインされている。変に谷間を見せびらかしてないのが上品でいい。

 ボタンは青と白の縞柄の三角ビキニだった。形状がシンプルな分、模様で可愛らしさを出している。お淑やかなボタンにしては布面積少なめの物を着ていて、ギャップがある。谷間はもちろん、鼠蹊部まで見えるのが素晴らしい。

 そして、うちの自慢のアンドロイドは……。

 

「アルラさんの水着。その、なんというか……」

「エロいわよね」

 

 せっかくボタンが濁したというのにマキナがストレートに言い放つ。風情のない褒め言葉だが、それが一番しっくりくる。言われた本人は「エロい……」とピンと来ない様子で自分の身体に目を落とした。

 アルラのビキニは真っ白のクロスタイプだった。トップのフロントが交差していてバストがしっかり包み込まれている。それが余計に谷間を強調していて三人の中で最も暴力的な見た目だった。クールなアルラが大人なデザインを着こなすと、遊び慣れてるお姉様感が強くて火傷させられそうだ。

 同性のボタンでさえ目のやりどころに困るほどの色気。俺ですら直視していいのか分からなくなる。あとでメイドにお礼を言っておかなくては。

 そんな三人を俺はサンラウンジャーから眺めていた。不思議と中に混ざる気にはならない。そのままずっと三人でキャッキャ、キャッキャと遊んでいてほしい。

 

「にしてもシュリ遅いな」

 

 彼女もメイドに連れられて水着を着せられているはずなのだが、何分待っても一向に現れない。

 まだ来ないのかと、何度も周りを見回しながら妹を待つ。それから十分ほど経って、ようやくシュリが姿を見せた。

 

「おまたせ」

 

 どこか浮かない顔をしながら俺の元へとやってくる。俺はその姿を頭の先からつま先まで見た後、率直な疑問を投げかけた。

 

「なんでパーカー羽織ってるんだ」

「私だけ貧相な体晒すことになる」

 

 ギュッとパーカーの裾を握ってシュリは身を守るかのように肩を縮こませた。小動物感ある行動にグッとくるものの、俺は必死に隠している水着の方が気になる。せっかくビキニ姿を見れると思ったのにこれとは。

 

「気後れするなよ。綺麗なんだから堂々としてればいい。観衆の目に晒されるわけでもないんだし」

 

 俺が言うとシュリはプールで遊んでいる三人を見た。

 三人とも文句のなしの美貌とプロポーションをしている。ボールをトスするたび、バストやヒップが揺れてふとした瞬間に水着から溢れる落ちるのでは、と心配になるほどだ。

 そんな三人を目にしてシュリは自分に自信をなくしていた。気持ちは分からなくもないが、俺もそう簡単に諦める気はない。

 どう言葉をかけてもパーカーを脱ぐ気配がない彼女に、軽く手を広げて見せた。

 

「ほら。おいで」

 

 シュリはうぅ、と唸った後、ゆっくりと歩み寄り、俺に腕の中に収まる。

 

「自分をエサにするなんてズルい」

 

 文句を言う彼女の顎を持って口を向けさせると優しく唇を奪う。

 

「……チューすれば私がなんでもするとか思ってる?」

「違うのか?」

「違くない。お兄ちゃんも分かってきたね」

 

 すぐに機嫌が良くなった。俺の胸板に身体を預けたままシュリは上目遣いで唇を突き出す。

 軽く彼女の口を啄みながら、俺はシュリの背中に手を回した。柔らかく抱きしめてキスを繰り返す。

 

「ちゅむっ……んっ…………ちゅう♡ んぅ……っふ…………ふふっ」

 

 幸せそうに笑みを溢すシュリを見て、俺はゆっくりとパーカーのファスナーに手をかけた。シュリは観念したのか何も言わずに俺と唇を合わせていて、ファスナーは抵抗なく最後まで下げられた。

 そっとパーカーを脱がす。

 現れたのはフリル付きのピンクのバンドゥビキニ。子供っぽいデザインがシュリのイメージから若干外れていて、新鮮に感じる。幼さの残るアイドル衣装のような見た目にしばらく見惚れた。

 

「なんだ。やっぱり似合ってるじゃないか。隠す必要ない」

「……口じゃなんとでも言える」

 

 褒められたのが恥ずかしいのか、シュリが耳を赤くする。

 思わずニヤつきそうになるのを堪えて「舌、出して」と命令すると、それを待ってたと言わんばかりにシュリが口角を上げる。大人しく舌を出したシュリと互いの唾液を交換しあった。

 

「んむぅ……じゅるる…………んぢゅぅ、あぅ…………ぢゅううぅ……♡」

 

 緩やかに脳が溶かされていく。俺もシュリも本能的な接吻に酔い始め、気づいた時には互いの身体を触り合っていた。

 俺がシュリの胸を揉むと、彼女も俺の股間を撫であげる。水着越しの触れ合いが焦ったくて二人とも身を捩った。

 

「ぢゅ、んっ……ぢゅるるっ、んふっ♡ 触り方、えっち」

「そっちの方がやらしい」

「もうバキバキになってる。これ以上ナデナデしたら暴発しちゃう?」

「正直、結構頑張って耐えてる」

「お兄ちゃんの早漏。情けなくて可愛い」

 

 楽しそうに煽ると、シュリは俺の海パンに手をかけ、太もも辺りまで下ろした。弓形の男根に「おっき……」と目を丸くして、自分のボトムのクロッチ部分を少しだけずらし、ゆっくりと中へ導いていく。

 

「んっ…………あぁ♡ 今日の兄さん、過去一かも」

「キツいか?」

「ううん。勝手に声出ちゃうだけ……あ、ぅ♡」

 

 腰を下ろし、ズブズブと俺の竿を飲み込んだだけでシュリの肩が震えた。俺のが過去一だと言ってるが、シュリもいつも以上に身体が反応している。今までにないシチュエーションだからだろう。

 完全に腰を下ろしきると、シュリは俺に抱きついて呼吸を整えた。

 

「ふー、ふー……♡ 私もすぐイキそうっ」

「俺が動く?」

「ダメ。一発目は私。兄さんにボコボコにされるのはベッドに行ってから」

 

 しれっとこの後の予定まで確保して、シュリは腰を動かし始めた。俺の肩に手をついた状態で前後にゆったりと動かす。

 

「ふっ……あぁ…………んっ、はあ……ぐちゅぐちゅ言ってる♡」

「中濡れすぎ……」

「兄さんこそ……硬くて…………赤ちゃん部屋、抉られる♡ ちゅぅ……ちゅむっ…………♡」

 

 激しく動いていないのに擦れる股から粘液の音がした。シュリの一番奥にピタリと先端がくっ付いて、強烈な刺激が身体に走る。

 中でビクビクと震えているのを感じ取ったシュリが優しく言い聞かせてきた。

 

「力抜いて。私に全部任せて」

 

 抱擁感に満ちた甘い声。いつもと違う雰囲気に、胸を触っていた手の力が増す。

 シュリは俺の頭を撫でて、完全にロールプレイのスイッチを入れた。

 

「お姉ちゃんのおっぱい。もっとギュッてしていいよ」

 

 許可が降りた途端、俺は水着の中に手を入れて直接胸をまさぐった。揉むというより握るに近い乱雑な触り方でシュリの呼吸を乱す。それでもシュリは柔らかく腰を動かすのを止めなかった。

 

「あんっ♡ ……乳首クリクリ……上手♡ おまんこ、あったかい? 好きなとこ触って、安心しておトイレしていいからね。お姉ちゃんが全部受け止めてあげるから……ひうっ♡」

 

 余裕ある態度をするものの、彼女も限界で腰の動きが早まった。子宮も降りてきたのか、竿が上から圧迫される。

 身体の小さな姉に全て委ねて全身の力を抜くと一気に込み上げてきた。

 

「んっ、んぅ……い、いくっ♡ お姉ちゃんにせーえきちょうだいっ! ……イっ…………んっ〜〜〜♡」

 

 声にもならない悲鳴をあげて俺とシュリは同時に果てた。二人して大きく腰を跳ねさせ、絶頂に浸る。

 長い余韻を楽しんでいると接合部から白い液体が溢れ出てきた。

 

「いっぱい出てる……偉い偉い。お射精上手な男の子、お姉ちゃん大好きだよ。ふふっ。ご褒美に……ちゅー♡」

 

 甘酸っぱいご褒美を何度も食らわされて、脳がビリビリする。完全に骨抜きされた。

 心地いい敗北感を楽しんでいると、シュリの背後からニョキっとマキナが顔を出した。

 

「なーに二人だけで面白いことしてんの。見せつけるみたいにイチャラブしないでよ」

 

 プクッと頬を膨らませて態とらしく拗ねた表情を見せる。マキナだけでなく、アルラやボタンもプールから上がって面白くなさそうに俺を見ていた。

 

「ナイトプールの時点でこうなるのは読めてましたが、私たちを尻目に二人だけの世界に入られるとは思ってませんでした」

「そういうこと始めるなら一声かけて欲しいです」

 

 刺すような視線が気まずい。咄嗟にシュリの目を見て助けを求めたが、「ハーレム野郎の末路」と俺の腰から降りてあっさり見放した。

 味方がいなくなった。とりあえず手を合わせて三人に頭を下げる。

 

「一人ずつ相手するから時間をください……」

「やだ。後回しにされたら残滓しか貰えないもん」

 

 マキナが言うと残りの二人もコクコクと頷く。そう言われても無限に出せるわけではないのだからどうしろと。俺が訊ねるより先にマキナが動いて、ラウンジャーに座る俺の股の間に割って入り、半脱ぎ状態だった俺の海パンを引ったくった。そして水着に包まれたままの大きな胸で、萎えた俺の竿を包み込む。

 

「とりあえず再装填して。これだけの女の子前にしてフニャチンのままなんて失礼でしょ」

 

 張りのいい胸を両側から潰し、圧迫してくる。絵面だけで燃えるものがあるというのに、きちんと俺の弱いところを責めにくるあたり手慣れていた。

 そんなマキナにアルラとボタンが焦ったように言う。

 

「ちょっと。どさくさに紛れて自分が二発目を貰おうとしてますよね? やり方が姑息です」

「ズルいです。そんなやり方されたらナオさんすぐイッちゃうじゃないですか」

 

 アルラが右に、ボタンが左について、二人も俺の息子に胸を押し付けてくる。

 

「待ってくれ! これやばっ……」

 

 唐突に始まった三人同時攻撃に、萎えたものもビクンと跳ねる。

 冷たい目でボソリとシュリが呟いた。

 

「やっぱり大っきい方が好みじゃん」

「貧乳フェチでもこんなの耐えきれないだろ!」

 

 俺の叫びにシュリはため息を溢した。しかし彼女もある程度理解できるのか、三人の胸に釘付けだった。

 股間部がフワフワとした感触に覆われる。三人とも下から上にと、絞り上げるように乳房を揺らす。

 血が巡ってきて赤く腫れ上がった亀頭が、胸に隠れては顔を出して、また隠れる。目の前の光景が強烈すぎて目が離せない。

 

「尿道のとこパクパクしてる……。そろそろ我慢汁出ますか?」

 

 ボタンの問いに頷いてみせると、ボタンはパクリと先端に食いついた。

 

「ん、ぢゅるるるるるるるるっ♡ ……んぷっ! しょっぱいの久しぶり……さっきのせーえきも残ってます♡」

 

 はしたなく音を立てて吸い上げるボタンに息を呑んだ。普段の彼女からは想像できない言動。それを目の当たりにするたび、強く脈打つ。

 三人とも身体を止めず、テンポよく擦り上げる。奪い合うように乳房を押し付け合って、俺の息子が右に、左に、前にと振れる。

 

「そろそろ二発目来そうね。で、誰がごっくんする?」

「ほ、欲しいです」

「ハボタン様はさっき啜ってたでしょう。私は一滴も貰ってません」

「それ言ったら私も今日は貰ってないわ」

「お二人はいつでもナオさんとイチャイチャ出来るじゃないですか。私はたまにしか会えないです」

「いつでも出来るから今日はいらない、ということはないです。今日の味は、今日にしかないんです」

「アルラに同意見。特に今日はいつもより濃いのが出そうだし、簡単に譲りたくないのよね」

「むう……」

 

 三者とも決して譲る気はないようで、激しく火花が散った。そうこうしているうちに俺も限界まで来ていた。

 瑞々しい胸をたゆん、たゆん揺らしながら睨み合ったのち、「まあ、でも」とアルラが俺の顔を見た。

 

「まとめて三人にぶっかけたいって顔に書いてますが」

「書いてますね……」

「書いてるわね」

 

 数秒前までバチバチにやり合っていたというのに、急に意見が合致した。そんなに分かりやすい顔はしてないはずなのに。

 

「顔射マニアの兄さんのために撮っておいてあげる」

 

 シュリが俺の頭の上からスマホを構えて全員を画角に収めた。バラバラだった三人の動きが噛み合い、ラストスパートへ突入する。

 モチモチした肌と、ツルツルの水着の肌触り。それらひとつひとつを鮮明に脳に刻んで、俺は腰に力を入れた。

 

「きゃうっ!」

 

 勢いよく打ち上がった白濁液に、ボタンが驚いて飛び跳ねる。

 下半身を囲む三人に熱い体液が振り撒かれ、顔や髪、胸が穢れていった。

 

「髪までベトベト……くんくんっ。えっちな匂い、もわってします♡」

「せっかく可愛い水着用意してもらったのに、汚されちゃった」

「でも、まだ新品の匂いがします。もっとマスターの匂いを染みつかせないと」

 

 三人は満足げに笑うものの、まだ足りないという意思を明確にこちらに伝えてくる。

 

「少しは手加減してほしいんですけど……」

 

 流石に身の危険を感じてそう伝えたが、三人ともふふっと、不敵に笑うだけだった。

 おまけに。

 

「私も身体の外側にマーキングされたい」

 

 妹までそんなことを宣う。

 生きて帰れる気がしない。もしかしなくても一人に対して四人は多すぎた。

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