おもちゃ箱を広げたような街だった。
並び立つビルはどれもこれも雲にまで突き刺さりそうなほど高く、その間を無数のビークルが飛び回っていた。ビークルの種類も様々で二人乗りの小型の物、翼の生えた物、バイク型の物、UFOのような円盤型の物と様々な空飛ぶ乗り物達がヒュンヒュンと風を切っていく。
陸には人の群れがずっと向こうまで続いている。皆んな談笑しながらどこかへ忙しなく歩いていて、都会特有の余裕のない感じが新鮮だ。
時々、人に混じって道路を通ったり、歩道の隅でゴミ拾いをしているアンドロイドが見えた。所有する側になったからか、真面目に人の生活を支える彼らに目が行く。心の中で静かに感謝を述べていると、ビークルの後部座席から降りたマキナが俺の隣で震え始めた。
「これがこの時代の都会……⁉︎ おいおい、いつも住んでるとこと全然ちげえじゃねぇか!」
人目も憚らずに彼女は叫ぶ。通行人の不思議そうな視線に居心地の悪さを感じながら俺はマキナに指摘した。
「口調、崩れてるぞ」
「おっと。……だいぶ雰囲気違うわ。私達が住んでる町、どんだけ田舎なのよー」
田舎から出てきたお転婆娘から一転、育ちの良いお嬢様を装うとマキナは都会の雰囲気に率直な感想を述べる。
口調が崩れるのも無理はない。ここには何度か来たことがあるが、俺も未だに驚かされる。科学技術で塗りたくったような街並みと、ひしめく人々の喧騒。
俺が暮らしている町とは月と赤血球ぐらい違っていた。
◆
俺たち三人が来たのはニュー・セントラルという大都市だった。ビークルを飛ばして二時間。かなりの距離だがそれだけの時間を掛けて来る価値はあるだろう。なんせ乾いた風しか吹いていない過疎町とは比べ物にならないほど活気に満ちた場所だ。たまに来ると本当に楽しい。
この街に来たのはうちにあった不要品の数々を売るためだ。重い腰をようやく上げてパンクし掛けていた倉庫を片すことにした。
三十階越えの巨大な商業ビルに着いて、ビークルを駐車場に停めると荷台から持ってきたコンテナボックスを下ろす。中には俺が直した機械類が入っている。古臭い物が多いが、こういうのはマニアも多い。そこそこの値段で売れるはずだ。アルラと俺とでボックスを持って十階にあるリサイクルショップへ向かった。
査定中、俺は二人の格好を眺めていた。アルラとマキナはお出かけ用に少しお洒落をしている。さすがに都会に行くのに普段着で行くわけにもいかず、ネットで服を何着か注文しておいたのだ。
アルラは黒の長袖ブラウスに赤のネクタイ。下はグレーのタイトミニスカート。黒髪と赤い瞳に合わせたファッションで見事に似合っている。
「何か?」
ジロジロと見られていることに気付いてアルラが俺に目を向けた。
「似合ってるなと。意外と自分のファッションセンスを信じてみるもんだな」
「ファッションの良し悪しは分かりませんが、マスターが若干邪な目で脚を見てくるくらいには気に入っているようで何よりです」
「そんな目で見てないって。……見てない」
否定したものの、ミニスカートから生える太ももに目が吸い込まれる。あまりに眩しくて直視出来ない。なのにどうしても気になってしまう。
「見てるじゃない。自分で着させておいてそんな風に見るのってどうなのよ」
「ここまで破壊力あると思わなかったんだ。実際、女性目線で見ても中々だろう?」
「ま、そうね。だいぶアダルティな感じするわ」
マキナが素直に認めると、アルラは自分の服装に目を落として首を傾げた。俺たち二人の感想が本人はよく理解出来ないらしい。
一方のマキナはアルラよりラフな服装だった。パステルピンクのフード付きTシャツに、膝が露わになるダメージジーンズ。頭には黒いキャップを被っている。マキナの服については俺がチョイスした物ではなくて、本人が自分で選んだ物だった。都会の若者感満載の格好で似合ってはいるものの、彼女が四百歳越えなのを踏まえて見るとちょっと感想に困る。
「ふんっ!」
「いだっ⁉︎」
唐突に鋭いローキックが飛んできた。
「今失礼なこと考えたでしょ」
「なんで分かる」
「神だもの」
「便利だな神様設定」
「設定とか言うな」
ベーっと舌を出してマキナはぷいっと背いた。機嫌悪そうな雰囲気を出してはいるものの、今日の彼女は相当テンションが高い。街並みを見ただけであれだけの反応をしていたし、目に映る全てが輝いて見えるのだろう。そんな楽しげな反応を見せてくれると、服を揃えた甲斐があったとこっちも嬉しくなる。
「マキナのあのTシャツ、買ってよかったな」
「高かったですからね。あれ」
「なんで無地のTシャツであんな値段するんだろうな。あいつも値段見てポチってくれればいいのに……」
俺達のそんな会話もいず知らず、マキナは向かいのアパレルショップに惹かれて入っていくところを、アルラにとっ捕まえられた。
買い取りが終わるとその後はビル内を見物して回ることにした。俺の見立て通り買取金額はそこそこ高くて少しくらいなら遊べる余裕が出来た。
「あ。ジェラート屋ですってよお兄さん。食べたーい」
通り掛かったカフェの隣に構えるジェラート屋を指差して、マキナが強請ってくる。目がキラキラしていて断ることも出来ずストロベリー味を買ってあげた。彼女は子供のように夢中になって頭が痛くなりそうな勢いで貪って、無邪気に笑顔を溢した。
ついでにバニラも買ってプラスチックのスプーンをアルラに向ける。
「食べるか?」
「いえ、私は結構です。食べたところで"美味しい"という感覚も分かりませんし」
「味だけが食事の楽しさってわけでもないと思うけど。雰囲気くらいは味わえるんじゃないか?」
俺がそう言うと、もうコーンまで食べ始めているマキナがポツンと呟く。
「誰かと食べるって特別な事よね」
その言葉にアルラはジッとスプーンを見た。そしてそっと受け取ると「ひと口だけ……いただけますか」と控えめに頼んでくる。
俺がジェラートを向けると、アルラはスプーンでひと掬いして口に入れた。
「どうだ?」
「乳製品ですね」
「なんだその感想」
「感想なんて聞かれても思い浮かびません。まあ、美味しいんじゃないですか」
「微塵も思ってなさそうだな……」
「マスターはどうですか? これは美味しいと思えますか?」
アルラがもうひと掬いして俺の口に入れた。ひんやりとした感覚と、濃厚なバニラの風味が駆け抜けていく。
「え、うま。このお店、結構良い店なんじゃ」
「当たりよね、ここ。ストロベリーもよかったわ」
素直に味に感動していると、アルラが雑踏に消えそうなほど小さな声で呟く。
「……なるほど」
何かに納得したように柔らかい表情をしていた。その表情と言葉の意味が分からず、質問しようと思ったその時。
「――兄さん?」
不意に背後から声を掛けられ振り返った。五メートルほど離れた場所に、通り掛かり気味に俺を見つめているセーラー服姿の女の子がいた。小柄でスレンダーな体格にセミロングの銀髪、そして深い青の瞳を持っていた。前髪が目に掛かり気味で少し暗い印象を受けるが、アンニュイな雰囲気が逆に際立った存在感を放っていて、浮かび上がるように周囲をただの背景にしていた。
俺とは似ても似つかないビジュアルと空気感。しかし彼女は紛れもなく俺の妹だった。
「シュリ? 何してるんだこんなところで。学校は?」
「……今日は午前中で授業終わり。ご飯食べるついでに本買って帰ろうと思って、寄った。兄さんこそ、こんな都会に来るの、珍しい……」
「ちょっと売りたい物があったのと、普通に買い物」
「そう、なんだ。……後ろの人達は兄さんの友達?」
窺うようにシュリがアルラとマキナに目を向ける。目が合ったアルラとマキナはそれぞれ会釈と笑顔で返した。シュリも困惑しながら会釈を返して俺に冷ややかな目を向ける。
「……二股?」
「違う。勝手に関係性を汲み取るな。黒髪のはアルラ。俺のアンドロイド。赤髪の方はマキナ。ただの知人だ」
「知人だなんてひどーい。あんなことまでしてあげたのに」
「ちょっと黙ってくれ」
余計なひと言を挟んでくるマキナの口を塞いで黙らせる。ただでさえ二股疑惑を掛けられてるのにどうして火薬を追加するのか。
マキナの声はシュリにしっかりと届いていたようで、疑惑の目が強くなった。なんとかして話を逸らそうと実家の話題に逸らした。
「そ、そういえば母さん達元気か? 最近あんま連絡取ってないけどどうしてる?」
「元気。父さん達も兄さんのこと心配してた。兄さん、物弄ってるとご飯食べなくなるから」
「ちゃんと食べてるよ。アンドロイドに生活習慣矯正されてるんだ」
「そう」
チラリとシュリはアルラを覗き見た。アンドロイドに触れる機会はそう多くないからシュリも気になっているようだ。
俺に目を戻すとシュリはスクールバッグを肩に掛け直した。
「じゃあ、私はもう行く」
「ああ。勉強頑張り過ぎるなよ」
「うん」
コクンと頷くとシュリは去って行った。その後ろ姿をアルラが見送る。
「マスターの妹様ですか。あまり似てませんね」
「血が繋がってないからな」
「そうなの?」
興味深そうにマキナが俺の顔を覗き込んでくる。
「シュリは元々孤児なんだ。五歳ぐらいまで施設で暮らしてたけど、俺の両親が引き取った。だから髪色も家族で唯一の銀髪。綺麗だよな」
「ははーん」
「なんだその『なるほどねえ』みたいな顔」
「銀髪が好きなのはそういうことなのね」
「い、いや、別に、妹の髪色だから好きとかじゃなくてね? たまたま好きな色が銀とかグレーだったっていうか……」
妙な疑いを掛けられているようで必死に取り繕う。マキナのニヤニヤと笑みを深めていく顔がうざったくて、そっぽを向いた。
「別に今更引きませんよ。マスターがシスコンだったくらいで」
「だからそういうのじゃ……」
貼られたレッテルを剥がすことは出来ずに、ショッピングが再開された。
これ多分、またどこかでイジり倒されるやつだ。特にマキナはしつこく擦ってきそうで怖い。
街を練り歩いてそのまま半日を潰した。早めに夕飯を済ませると、マキナは今日一日に満足したようでグッと背伸びをした。
「あー、楽しかった!」
空はすっかり暗い。だが街は未だ賑わいを見せていて……いや、それどころか昼間より騒がしい。赤、青、黄、白。ビルや街灯の電光が容赦なく瞬いて、刺激的な光に当てられたのか、人々も昼間より落ち着きがない。街全体が夜中の遊園地のよう。
俺も少しテンションが上がっている。こんなにも騒がしい夜を経験したのは人生でも数える程度な気がする。
そんなパレードじみた日は俺に不慣れなことをさせてきて、自然と口にしていた。
「ちょっと寄りたい場所がある。一緒に行こう」
「今からですか? そろそろ出ないと自宅に着くのが遅くなります。距離もありますし、道も混んでいるでしょうし」
「いや、急で悪いけど今日は泊まる」
二人が本当に急だなと、驚いた表情を見せた。
「私は別にいいけど、どこ行くの?」
「……ホテル行きたい」
言い慣れない言葉で少しつっかえた。マキナは何度か瞬きを見せた後、歯を見せて笑った。
「ここまで来たらとことん楽しまなきゃね」
◆
取った部屋は一見標準的なラブホテルの一室だった。……ラブホに来るのなんて初めてで標準的がどういうものかは、俺のイメージでしかないが、少なくとも奇抜な部屋でないのは確かだ。
部屋の真ん中に大きめのベッドが置いてあって、小さ目のお風呂とトイレがある。紺の壁と天井、そして間接照明が大人の雰囲気を感じさせる。その雰囲気作りが上手いからか、初めて訪れたのに緊張はしなかった。
「ん、ちゅ……あ、んぅ……むぅ……はぁ……ちゅっ、ん」
部屋に入るなり俺はアルラと唇を合わせながらお尻に手を回す。スカート越しに輪郭を確かめて、容赦なくその柔らかさを堪能した。
「ん、んむっ……ちゅぅ、ん……お尻、触りすぎです。ずっと気になってたんですか?」
「ああ。外で触ろうか迷った」
「まったく……んちゅ、ちゅ、んん……ちゅるるっ……んむぅ……」
呆れながらアルラは舌を絡めて俺の股間を撫でてくる。あっという間にズボンの中で膨らんで、主張が激しくなった。
彼女の唇とお尻に夢中になっていると、袖をクイっと引っ張られた。
「女の子を放置して別の子に夢中になるのって失礼だと思うのよ」
不満顔のマキナが上目遣いで訴えた。
決して忘れていたわけではない。マキナとはまだキスを交わしたことがなくて、勝手にしていいものか悩んでいたのだ。だが文句も言わずにここまで付いてきた以上、向こうもその気らしい。
マキナの体も抱き寄せて乱暴に唇を奪う。勢いが付き過ぎたのか、彼女は一瞬驚いた顔をして、舌を合わせてきた。
「んちゅ、んぅ……はあ♡ あ、んちゅ……むっ、んん……あ♡ もうっ。お尻触っていいって言ってない♡」
勝手に彼女のお尻も弄る。大きさの違う女性を両手で楽しみながら、それぞれと交互にキスを重ねた。これ以上ない贅沢に興奮が止まらなかった。
「私とアルラ。どっちのお尻の方がいい?」
「アルラ」
「最低。はぐらかしてくれた方がマシだった」
「脱いだら評価変わるかも」
「もっとサイテー」
そう言いながらマキナは俺の手を自分のベルトに誘導する。俺はマキナをベッドに押し倒してジーンズを脱がせた。
ジーンズの下には白いショーツがあった。小さなピンクのリボンが飾られている。
「子供っぽいかも……ホテル来るならもっとエッチなやつにすればよかった」
「でも好きだぞ、子供っぽいのも。可愛い」
勢いそのままにTシャツも脱がせると、これまた白いブラが現れた。可愛らしい下着姿だが、下着のデザインと裏腹にスタイルは"大人"を匂わせた。アルラほどではないが、膨らむところは膨らんでいて、引っ込むところは引っ込んでいる。
恥ずかしげもなく、その谷間に顔を埋めた。
「きゃっ。……おっぱい好きね。もしかしてずっと私のおっぱいも狙ってた? アルラの散々味わってるのに欲張りよね、ホント」
頭を優しく撫でられる。みっともない事この上ないが、本能には抗えなかった。
我慢できなくてブラを外して、胸の頂点を見た。神座から出した時も見たが、綺麗な桃色だ。思い切って齧り付き、吸ってみると「え」仄かに甘い味がした。
咄嗟に顔を上げてマキナを見る。
「……神様だし、母乳ぐらい出るわよ」
「神様ってなんなんだ……」
「私も分かんないけど、人が望む存在じゃないかしら。あなたがおっぱい飲みた過ぎて出たってことにしましょう」
「そ、それが事実だったら死ぬほど恥ずいんだけど……」
「飲みたくないの? ほらほら。ママのおっぱいでちゅよー」
自分の胸を持ち上げて、俺に見せつけてくる。顔を赤くした俺をイジり倒す気でいる。それが分かっているのに抗うことはできず、もう一度、乳首を口に含んで啜った。優しいミルクの味がする。もう、息子が暴発寸前だった。
アルラが俺の後ろから寄りかかって、手際良く俺のズボンとトランクスを脱がせた。ようやく外に出た息子を仰向けのマキナに向ける。
「もうドロドロじゃない。興奮し過ぎ」
自分でも驚くほど先端が濡れていた。一気にシゴこうとしたところを、背後のアルラに止められる。彼女は俺の肩口から顔を出して舌を絡めながら、俺の竿を擦った。
「んぢゅ、ん、んむぅ、んぁ……私がシコシコします。マスターは何もせず、そのまま射精しましょう。……んぢゅるるっ、ん、ちゅうぅ……」
スタートから手の動きが早い。根元から搾り上げるようにしたと思ったら、先端をグリグリと撫で回してきて、予測できないリズムと角度で責め立てられる。
あっという間に込み上がってきて、体がブルリと震えた。
「い、くっ!」
無抵抗のマキナにぶち撒ける。
女神の素肌を遠慮なく汚して、あんなに夢中になっていた美しい造形の胸も、ドロドロにした。
「あ、あっつ。せーえき……いっぱい……」
これでもまだ足りず、マキナの体に跨って乳首に直接濡れた先端を押し当てて擦り付けた。
「何してるのよ」
「マーキング」
「ナオの所有物になるなんてひと言も言ってないわ」
「ダメだ。今日から俺のもの。……咥えて」
「完全にオスの顔になっちゃってるじゃない。……あーんむっ。んぢゅるるるるっ! んむぅ、ぢゅううぅ……お風呂入ってないからチンカス付いてる♡ おしっこの匂いもするし、酷いわ。れろぉ……」
マキナにここまでしっかり咥えられるのは初めてだった。アルラより拙いが躊躇いのない舐り方で、また反り返ってくる。
俺はベッド脇のリモコンを取って、操作した。ポチポチとボタンを押すと、紺一色だった壁や天井が突然景色を変えた。
所々雲が浮かぶ青空。並び立つオフィスビル。後ろを振り返ると大きな駅があった。さらにはリアルタイムで動く人々まで投射される。彼らには俺たちの姿が見えていないようで、駅前でのありきたりな日常が繰り広げられていた。
「や、やばっ。こんなこと出来るんだ、この部屋」
まるで街中に急に転移されたかのような現象に、マキナは自分の胸をパッと腕で隠した。
これは色んなシチュエーションを楽しむために、景色を変えることができるこの部屋の機能だ。最近のラブホにはよくあるらしい。あくまで壁や天井、床に景色の映像を映しているだけだから、周りの人から俺たちの姿は見えていないが、あまりにもリアルな映像で本当に衆人の中で露出プレイしているような気分になる。
こちらに目もくれず過ぎ去っていく人々にホッと息を撫で下ろしたマキナは、ゆっくりと腕を下ろして胸を曝け出した。
「凄い時代ね……ドキドキする」
当然、外で自分の股間を曝け出したことなんてないから、開放感に心が落ち着かない。だが嫌になるほど興奮して、俺は上着も脱ぎ捨てて全裸になった。
「白昼堂々、スッポンポンになってちんぽ、バッキバキですよ。やっぱりマスターは変態ですね」
「胸で頼む」
「……仰せのままに」
ベッドから降りて立ったまま言うと、アルラは俺に従ってしゃがんだ。赤いネクタイを解いて、ブラウスのボタンをひとつひとつ外していく。開いたブラウスから、豊満な胸とそれを支える黒いブラが現れた。アルラは特に下着を必要としていないため、今回初めて付けて貰ったが……下着姿というのはどうしてこうも扇情的なのだろう。下手したら全裸よりクる。
そんな俺の心情を察したのか、アルラはブラを完全には外さず、上にずらして乳首を曝け出す。
「では、失礼します。……ん、ぢゅるるるるるっ!」
胸で包み込んで、赤く顔を出す先端を大きく音を立てて啜る。
ただでさえ刺激が強いのに、青空の下、自分のアンドロイドにこれをさせていると思うと、腰が砕けそうだった。
アルラは両手で胸を潰して圧迫しながら、上目遣いで我慢汁を吸い上げる。
「ぢゅるるるるっ! ん、んんっぷ! ……今日のおちんぽ、いつもより硬くて大きいです。お外でフェラ、気持ちいいんですね。んぢゅる、んぷっ、ちゅううぅ……ろれろれろれろ……いつでも精液おしっこしていいですよ」
鈴口を舌でなぞって、いつでも出してくださいと、大きく口を開けるアルラ。上から見下ろした彼女の顔があまりにも淫らで頭を撫でた。
一対一の時間を味わっていると、後ろからマキナがもたれかかってきた。
「だーかーらー、私のこと放置しないでよ。せっかく三人で遊んでるんだから。……お尻、舐めていい?」
「あ、ああ」
「じゃあ、遠慮なく。ぢゅううぅ……♡」
急な提案に戸惑ったがあまり考えず許可するとマキナは俺の尻の穴を舐め始めた。いや、舐めるどころか熱烈にキスしてくる。
未知の感覚に、膝が震える。
「ま、マキナっ。えぐっ……」
「んちゅ、むぅちゅぅ……ん、ぢゅううぅ……♡ 恥ずかしいねえ……駅前で、人がいっぱいいる中で、お尻の穴広げてられて舌でほじくられるなんて♡ ねえ、気持ちいい? 正直に感想言ってくれたら、もっとしてあげるわ」
「気持ちいいっ! もうイキそうっ」
「んふっ。素直でナオ可愛い……ん、ぢゅるるるるるっ、んちゅ、じゅぅ……れろれろれろれろぉ……♡」
うねうねと、後ろでミミズのようなものが這いつくばる感覚が登ってくる。
羞恥心が快感に拍車を掛けていて、頭が真っ白になる。
「んっ、んっ、んむぅ……ぢゅぅ……んぱっ。アナル舐めとパイズリフェラ、同時に喰らって幸せですね。凄い顔してますよ。イキたい、おしっこ出したいって顔に書いてます。ぢゅるるるっ、んっ、じゅる、あっむ、んぢゅううっ、ちゅ、んぢゅうぅ……出してください。私の口便器に……ぢゅるるるるっ!」
前後から一切加減のない攻撃を喰らって、俺は人波のど真ん中で果てた。
アルラがその口で先端を覆って、一滴も溢さず受け止める。ここ最近で一番長い射精だったかもしれない。何度も体を震わせた後、ようやく俺の息子が落ち着いて、ゆっくりと引き抜く。
アルラの頰に手を当てると、察しのいい彼女は大きく口を開けた。
「あー……」
いつもならそのまま飲み込むところを、今日はそのまま待ってもらった。
急いで脱ぎ捨てたズボンからスマホを取り出して口を開けるアルラの写真を撮った。そしてようやく彼女に飲み込んでもらう。
「ごくっ……ん。何故、写真を?」
「エロ過ぎて思わず。ダメだったか?」
「いえ。勿論そんなことはありませんが。……そうですか、写真を撮るのはエロいんですね」
何か、特記事項を自分のメモリに書き込んだらしい。うちのアンドロイドは物覚えが良くて俺の体が持ちそうにない。
なんてことを考えていると、周りの景色が変わった。今度は最初と同じ紺の壁のホテルの一室だが、ひとつ違うのは照明がピンクと紫の中間のような色になっていた。振り返るとさっきまで俺のお尻を責めていたマキナがリモコンを使って景色を変えていた。
「はあ♡……ごめん。もう我慢できない」
彼女はショーツも脱ぎさって股を開き、自分の恥部を曝け出す。
「挿れて」
赤らんだ顔で求めていた。
真正面から見るマキナの穴はグロテスクで、でも本能的に惹かれる何かがあった。花に誘われるようにマキナの元へ寄り、まだまだ元気な息子を当てがう。何も考えずそのまま彼女を貫こうとしたところで、ふと気になった。
「……大丈夫なのか?」
「なに? 童貞卒業に怖気付いた?」
「そ、そんなことないけど」
「ノリと勢いでやっちゃわないから童貞なのよ。ほら神様まんこで筆下ろししてあげるからパパッと挿れてよ」
挑発的な笑みでマキナは煽る。それでも躊躇している俺の思考を察したようで。
「……もしかして私が昔レイプされたってのが気がかり?」
「怖くないのか?」
「言ったでしょ? もうトラウマじゃなくなってる。四百年も経ってるのよ? ……女の子に何回も言わせないでよ」
最後のセリフだけは珍しく恥ずかしそうに小声になった。そんな顔をされるとこっちはすぐに熱が上がってしまう。
彼女の言葉を信じて息子を蜜壺に侵入させていった。
「んっ……あっ♡ おちんぽ、きたぁ……」
「う、あ、あったか……」
「ふふっ。どう? 筆おろしの感触は」
感想を求められてもどう表現すれば良いのか分からない。フワフワで、ギュッとされて、ヌルヌルで。ただ気持ちいいとしか言い表せない感触。
気づけば更なる快感を求めて腰を動かしていた。
「んっ……ふ、……はあ……♡ そんなゆっくりじゃなくてもいいわ。好きに動いて」
「いや、これダメだっ。これ以上の早さだとすぐ出るっ……」
「あらら……ナオすっごい気持ち良さそう。よかったねえ、念願のおまんこ出来て。……チューして。おっぱいも触っていいから」
スローペースで腰を前後させながら、マキナの胸を揉みしだいて舌を絡める。これだけのことを同時に行うのは難しくて、ぎこちない動きばかりになってしまう。それでもマキナは子供を教育する先生のように、優しく褒めてくれた。
「あっ、ん……ちゅうぅ、んぢゅる、ぁあ♡ そう……そうやって乳首コリコリって……あっ♡ そんな摘んだら変な声出る……や、ん♡」
勢い余って、彼女を完全に押し倒し、上から被さった。唇を重ねながら、硬くなった乳首をギュッと引っ張る。そして腰のペースはどんどん上がっていった。
「あ、ぅ、んっ♡ んっ……どんどん乱暴になってるってばぁ♡ んんっ♡ ……ちんぽグリグリってされるの好きぃ……乳首、おっぱい出ちゃうぅ♡」
段々とマキナも余裕が無くなってきたようで俺の首に手を、背中に足を巻き付けて密着してきた。
素人ながらに何度も彼女に腰をぶつけて高めていると、お尻にヌルッとした感触が走る。
「じゅるるるっ、ん、ぢゅうううぅ……れろれろれろ……お尻舐められるの、気に入ったようなのでこっちもしておきます。……ぢゅるるるるるっ!」
後ろからアルラの声が聞こえる。体の中に這いずってくるものを感じながら、ラストスパートをかける。
「マキナっ」
「ん、んっ、もうイク? いいよ。出して♡ そのままびゅーって出しちゃえ♡ ……ナオのせーえき、最初におまんこで受け取るのは私だから……んっ、あっ! んんっ♡」
甘い言葉に脳を焼かれ、グッと一層強く突き刺すと、マキナの奥深くで打ち出した。ビクビクと体を痙攣させながら溢れ出るままに注ぎ込んだ。
マキナも俺を抱きしめたまま、その全てを受け止めて嬉しそうに微笑んだ。
「せーえき……いっぱい流れてくる。お射精上手だねえ。えらいえらい」
「その子供扱いやめてくれ。恥ずかしい」
「そういう反応が子供っぽいのよ」
そう言ってマキナは俺のおでこにキスを落とした。実のところ、子供扱いされるのはそんなに悪い気分でもなかった。出てくるワードがアダルトなせいだからか。
精一杯吐き出して虚無感が訪れる。ゆっくり息子を引き抜くとマキナの股から白い液体が溢れ出た。
「こんなに出して……妊娠しちゃうかも」
「え、神様って妊娠するの?」
「さあ? わっかんない」
「わっかんないって、お前……いや勝手に出した俺が悪いけども。ど、どうしよう」
「まあまあ、子供が出来たらそん時考えましょ」
「そんな軽いノリで……」
「そんなにリスク負うのが怖いなら、今日はもう辞めにしてもいいけど……どうする?」
マキナが再び足を開いて見せつけてくる。
そんなの、答えは一択しかなかった。
「……ヤリたい。まだまだ出し足りない」
「んふっ。そう言うと思った。アルラ、一緒におちんぽ勃たせましょ。私がタマタマ舐めるから、もっかいアナル舐めてあげて」
「夜通し性行為に耽るのはあまりお勧めできないのですが……じゅぷっ、んぢゅるるるるるっ! こんなに興奮しているマスターをそのままにするわけにもいかないですね」
下品に舐め回される音が部屋に響く。久しぶりの夜更かしに俺の体もはしゃいでいるようで、すぐに元気を取り戻す。
夜はまだこれからだった。