クラスのダウナーJKと同人AV作り。お金のためと言いつつ子作り交尾を求める姿がエロすぎるんだが 作:どまだれ
「来たか雄助! おはようさん!」
「おはようございまっす! 今日はよろしくっす!」
日曜の朝九時。俺はカメラ屋店長と近所のコンビニにて挨拶を交わしていた。強くなりたい旨を昨晩相談した結果「んじゃ明日俺について来い!」と言われたのだ。
聞いて驚いたが、店長はカメラ屋のみならずジムも経営しているらしい。その中に格闘技のコースもあるらしく、体験見学に誘われたという経緯である。
「おう! んまとりあえず車に乗んなっ!」
「ういっす!」
促されるまま黒塗りの高級車に乗り込む。たしかSUVと呼ばれるタイプの車だっけか。左ハンドルなので俺は右の助手席。なんか運転席に座ってるみたいですげぇ緊張する。
店長はすぐに車を走らせはじめるが、母の軽自動車とは比べ物にならないほど車内は静かだ。
「にしても雄助が格闘技に興味あるたぁなぁ」
「俺もビビりましたよ。まさか千崎さんが格闘技やってるなんて。こないだ会ったとき強そうなオーラ出てたんで話してみたんですけど、マジ正解でした」
「おいおい見る目あんじゃん!? まぁオレについてくれば絶対強くなれっから安心しとけ!」
前を向いたまま機嫌良さそうに高笑いする店長。薄青のサングラスは似合ってはいるが、凄みがあるせいでそっち系の人に見えてしまう。
ちなみに店長の名前は『
「そういえば見たぜ、雄助のサークルの動画。あの女の子めっちゃ可愛いじゃねぇか。やっぱ彼女か?」
「……まぁ大体そんな感じっすね」
「おいおい雄助も隅に置けねぇなぁ! 界隈でもかなり話題になってたぜ? とんでもねぇ美少女JKが現れたってな」
無料動画をアップしてから一日と少し、すでに再生数が百万回を突破しているのだ。
サークルのフォロワー数も七万人を超えており、わずか一日で無料動画の収益化を達成。昨晩は律と電話で喜び合った。
有料動画については現在編集中。顔のモザイク処理だとか、二視点の繋ぎ合わせだとか。案外時間がかかっている。今日中には仕上げて販売を開始したいところだ。
ゲーセンでリンチに遭った話で爆笑をとっていると、あっという間に目的地へと到着する。車から降りた俺は、『DragonGym』と看板が掲げられた二階建ての建物を見上げる。
「でっけぇ……。これが千崎さんのジムっすか?」
「おうよ、ここがオレん城だ。一応全国各地にある」
「おぉ……」
「一階はスポーツジム、二階は格闘技ジムになってる。地下にはプールとかスパもあんぜ?」
「マジですげぇっす。そのうえカメラ屋まで持ってるとか」
「あっちは元々親父が経営してたんよ。今はオレが後を継いでるが、ほとんど撮影機材置き場みてぇになっちまってるな」
「はえぇ……」
いやはや千崎さんガチぱねぇわ。チャラい見た目からは想像し難いが、実はかなりエリートなのではなかろうか。憧れの眼差しを送りつつ、ジムの中に足を踏み入れる。
予想に反してかなりオシャレな内装。俺が持っていた汗臭そうなイメージとはかけ離れている。
「すげぇ綺麗っすね。なんか思ってたのと違いました」
「きったねぇジムじゃ女性の入会が見込めねぇんだわ。臭くて不衛生でした的なレビューされたらたまったもんじゃねぇしよ」
「なるほど」
経営者目線のコメントに感心していると、雅やかな雰囲気の女性が静々と近づいてくる。
歳は二十代後半くらいだろうか。茶髪のアップヘアで、シャツをミニスカートに入れている。いかにも秘書っぽい感じの身なりだ。スタイルも素晴らしく、尻を揺らしながら歩く姿に周囲の男たちもチラチラ目をやっている。
俺らの前で立ち止まった美女は、俺に一瞥をくれてから口を開いた。
「おはよう龍くん。……それで、こっちのイケメンくんが例の?」
「そうそう。雄助、こっちはオレの秘書をやってくれてる恵さんだ」
「はじめまして、
「田西雄助って言います。千崎さんのご厚意で見学しにきました。今日はよろしくお願いします」
「あらあら行儀がいいのね。すごく私のタイプ」
「あ、えっと……」
「いやいや恵さん、雄助と恵さんじゃふた回り近く年の差が……いや、なんでもねぇっす……」
「……そう?」
千崎さんが助けを求めるように俺をチラ見してくるが無視。飛び火はマジで勘弁だ。
「んん゛っ、まぁいいわ。じゃあ龍くん、私もあとで行くから上に案内してあげて」
「お、おう。んじゃ雄助、行くか!」
「ういっす」
千崎さんに連れられ二階へと上がる。一階のオシャレ内装とは違い、コンクリートに覆われた無骨な室内。真ん中には黒いケージが有る。漫画で見た地下格闘技場みたいだ。
その周囲では様々な練習が行われている。鈍重な音を響かせサンドバックを打つ者。踊るようにシャドーを打つ者。謎の器具で謎の練習をしている者。とにかく多種多様だ。
「へぇー色々あるんすね。ちなみに千崎さんはどの格闘技をやってるんすか? やっぱボクシング?」
「んー……言うなれば
「全部っ!?」
「ああ。総合格闘技ってわかるか? 通称MMAって言うんだが」
「なんか名前は聞いたことあります。詳しくは知りませんけど」
「マジで簡単に言えば、好きなように闘って相手をブチのめす。もちろん反則技もあるが……んま実際に見せたほうが手っ取り早ぇか」
千崎さんは近くにいる強面の男たちに声をかける。男たちの対応からは千崎さんへの憧憬の念が滲み出ている。ケージに入った男たちは拳を向け合い、合図を皮切りに取っ組み合いはじめた。
空手のように前蹴りしたり。ボクシングのようにストレートを入れたり。ムエタイみたくハイキックしたり。プロレスみたく寝技に持ち込んだり。路上の喧嘩みたく馬乗りになってボコスカ殴ったり。なるほど確かに
ハッキリ言ってめちゃくちゃに泥臭い。だが不思議と目が離せない。なにがなんでも勝とうとする執念が凄まじいのだ。
「どうだ、生で見るMMAは」
「すげぇ迫力っすね。お互いガチってのがひしひし伝わってきますし」
「まぁ格闘家なんてもんは全員負けず嫌いだからな」
「俺もこれやれば強くなれるっすかね……」
「……MMAが格闘技最強とまで言うつもりはねぇが、あらゆる状況への対応力で言えば群を抜いてると思う。格闘技やると何よりもメンタルが成長するしな。強くなりてぇなら、ぜってぇに守りてぇモノがあんなら、やって後悔ねぇはずだぜ」
試合を眺めながら白い歯を見せてくる千崎さん。その目は童心あふれる少年のように煌めいている。決着がつき拍手を送っていると、千崎さんが不意に肩を組んできた。
「っし、んじゃ試しにオレとやってみっか!」
「えっ!!? いきなりっすか!?」
「おいおいオレじゃ不満か? これでも現役時代はぶいぶい言わせてたんだぜぇ~?」
「いや、強そう過ぎて不安なんすけど……」
「安心しろって、オレは手を出さねぇからよ。好きなように攻撃してこい」
「りょ、了解っす」
「んじゃこっち来い。そのカッコじゃアレだかんな」
更衣室に向かい、手渡された短パンに着替えて手足にサポーターを付ける。軽く準備運動をしたあと手にグローブをはめ、ケージの中に入って千崎さんと向かい合った。
脱いだ千崎さんはスゲェ体だ。俺の体が圧倒的ヒョロガリに見えてくる。数年前までプロのMMA選手だったらしく、一線を退いた今も鍛錬は怠ってないのだとか。いや勝てるわけねぇだろこれ。
「おし、打ってこい。いつでもいいぞ!」
「ういっす!」
千崎さんは腕を構えた状態で微動だにしない。とりあえず腹めがけて回し蹴りしてみるが、当然の如く腕でガードされる。ならばとパンチを打ってみるが、やはり腕にガードされてしまう。
見よう見まねでタックルもしてみても普通に
マラソン直後レベルで息を切らしていると、終わりを告げるタイマーが無慈悲に鳴り響いた。
「ん、終わりか。まぁ初めてにしては上出来だな」
「はぁ……はぁ……はぁ……あざっす……」
満身創痍の俺に対し、千崎さんはノーダメージだ。余裕そうに俺の肩をポンポン叩いてくる。
そもそも千崎さんは一切攻撃していないのだ。絶望的なまでの差とはこのこと。決してナメていたわけではない。が、死ぬほど悔しい。
感情が
「ふ、やっぱいい顔するな雄助。悔しいって気持ちが湧くなら格闘技向いてるぜ。ま、スポーツ全般に言えることだがな」
「そっ……そっすかね……」
「ああ。それにパンチはかなりよかった。未経験であれなら才能有りだと思うぜ? たぶん体のバネが強ぇんだろうなぁ」
元プロが言うなら間違いないのだろう。自分でもびっくりの隠れた才能だ。普通にうれしすぎる。
「どうだ、オレと一緒に強くなる気になったか?」
「……はい、俺を強くしてください千崎さん。ガチで頑張ります」
「よっしゃ! よく言ったぞ雄助! オレが責任もって最強にしてやんよ!」
言って破顔した千崎さん。その振舞いはカリスマにあふれている。この人について行けば律を悪漢の魔の手から守れるよう強くなれるだろう。そう確信できる謎の信頼感があるのだ。千崎さんの分厚い手とがっしり握手する。
こうして俺は『DragonGym』所属のMMA練習生となったのであった。