クラスのダウナーJKと同人AV作り。お金のためと言いつつ子作り交尾を求める姿がエロすぎるんだが 作:どまだれ
夏休みが明け、我が校では体育祭の練習が盛んである。授業は言わずもがな、放課後まで時間を奪われるのが心底めんどい。
そこそこ運動ができる俺は選抜された種目も多いのだ。当然拘束時間も長い。誰かこの地獄の祭典を希望者制にしてくれマジで。
そんな感じで学校生活を送り、ついに迎えた体育祭当日。晴れ晴れとした青空の下、耳をつんざくような大歓声が各組のテントから響き渡っていた。
「うぉぉぉぉ~~~ッッ!!!」
「いいぞ~~ッッ!!」
「頑張って~~~っっ!!」
現在は午前の部まっただ中。いつメン四人で固まり、一年男子の綱引きを応援中。俺らの陣営は黄組で、目下最下位街道を爆走中だ。
俺はそこまで一位への執着は無いが、真横で声を張り上げる剛と皆川さんは全力で勝ちに来ている。この精神性が欲しかったとつくづく思う。
惜しくも黄組が敗れると、剛が惜しみない拍手を送りながらクソデカボイスで言ってくる。
「いや~これやべぇな! 俺たちで巻き返すしかねぇぞ雄助ッ!」
「もうすぐリレーだよな。マジめんどくせぇ~……」
「おいもっとやる気出せって! 一緒に栄冠を手にすんぞッ!!」
「そうだよ田西くん! ほらりっちゃんももっと元気出してっ!」
「あーはいはい。頑張りやす」
「……うん」
律は完全にこちら側の人間だな。もう全身からダルいですオーラが出てて笑う。
「んじゃ雄助! そろそろ俺らも行くかッ!」
「だな。ふたりとも行ってくるよ」
「がんばってね! りっちゃんと応援してるから!」
「頑張って」
次の次が組対抗リレー。各組がそれぞれ二チームずつ編成し、計八チームで戦うというもの。
バックレたいほどダルいが、律にいい所を見せたいという気持ちもある。母も応援に来ていることだ。まぁ選出された以上全力を尽くすとしよう。
一年女子の棒引きが終わり、いよいよリレーが始まる。
「雄助、べつにビリで来てもいいぞ。俺が全員抜いてやっからよ」
「ふ、言ってろ。ぜってぇ一位でバトン渡してやる。つか剛こそコケんじゃねぇぞ? あれは確か小学生のころ……」
「それは言わないでくれ! あぁ~思い出したら恥ずかしくなってきた……」
味方を応援しつつ、緊張を誤魔化すように軽口を叩き合う。そうこうしているうちに順番がやってきた。
俺は最後からひとつ手前。剛がアンカーだ。我がチームは現在真ん中あたり。悪くない順位である。このまま繋げば運動神経の鬼である剛がなんとかしてくれるはず。
トラックに立ち待機していると、ふと真横の男子と目が合う。ニヤリと笑みを浮かべてきた。いい勝負にしよう的なアレか? 少年漫画かよコイツは。
肌の焼け具合的におそらく運動部であろう。陸上部であれば正直分が悪い。しかし俺も短距離走なら得意なのだ。負ける気は一切ねぇ。その想いを込めて笑い返す。
俺と横のそいつに対し、ほぼ同時にバトンが渡される。一斉に猛ダッシュをかけ、200m先にいる剛を目指す。
グングン加速し、四位を抜いて三位に浮上。すでにトップスピードだが、少年漫画男はぴったり俺の真横につけてくる。徐々に徐々に追い抜かし、ついには体ひとつ分前に出やがった。いやマジ早ぇわコイツ。
剛までの距離は残り1/4ほど。一位から四位まではほぼ団子状態。
わずかだけ前に出た少年漫画男だが、俺と一定の距離を維持したまま先に行こうとしない。何かを窺うようにチラ見してくる始末。
なんとなく違和感を覚えはじめた瞬間、ふいに少年漫画男が足をもつれさせたのだ。そのままバランスを崩し、ジャストタイミングで俺の体に激突してきた。肘が俺の脇腹にクリティカルヒットする。
「ぐぉっ……!」
ふたり仲良く転倒する俺たち。聞こえてくるのは外野たちの悲鳴と放送部の実況。
不幸中の幸いだが受け身を取ることに成功。被害は最小限に済んだ。受け身を教えてくれた千崎さんには大感謝だ。
すぐに体勢を立て直し、馬鹿デケぇ声を張り上げる剛のほうに駆けだす。なんとか剛にバトンを繋ぎ、トラックの内側から剛を応援する。
結果として、俺らのチームは三位であった。俺のせいで一時は最下位まで落ちたのだ。これも剛のおかげである。マジ頭が上がらねぇ。
剛と共にテントへ戻り、出迎えてくれた面々に頭を下げる。
「ごめんみんな、やらかした」
「気にしないで! 田西くんは巻き込まれただけだししょうがないよ!」
皆川さんを筆頭に多くのクラスメイトたちが励ましてくれる。涙腺を緩ませかけていると、律が静かに寄ってくる。
「律、恥ずかしいとこ見せちまったな」
「ううん、カッコよかったよ。それより怪我はない?」
「まぁなんとか」
「そっか。……にしてもぶつかってきたやつ許せない。絶対わざとでしょ」
「まぁまぁ。さすがにわざとってことはねぇと思うけど……」
プンプンしている律を宥める俺だが、違和感が鎌首をもたげているのも事実。今にして思えば綿密に計算された動きだった気がしなくもない。
とはいえ少年漫画男のチームは最下位であった。自チームの点数を下げてまで妨害する意味が分からない。きっと思い過ごしだろう。まぁ謝罪もなく姿を消しやがったのはクソの極みだが。
「俺は無事だったし考えるのはもうやめようぜ」
「……ん。じゃあそろそろ出番だし行ってくるね」
「おう、頑張って」
「うんっ」
テンション全開の皆川さんに引きずられて待機場所に向かった律。律たち二年女子が次に行う競技は借り物競争である。
去年はかなりの盛り上がりを見せたこのプログラム。大多数のお題は無難なものだが、ごく一部だけキワモノのお題が紛れているのだ。漫画などでよく見るアレである。
タチが悪いのは、キワモノを引いた人は放送部にインタビューされるという点。
通常のお題は白い紙だが、キワモノはピンク色であるため周りからも一目瞭然。律は白い紙来い……!と祈っていることだろう。
プログラムは進み、お待ちかねの借り物競争が開始される。今回のキワモノは合計で三枚らしい。
まずはくじを引き、合図と共にお題を確認。そこから目当てのモノ、ないしは人を探し回るという流れだ。白を引いた女子は見るからに安堵。さながらタイの徴兵制度である。
十組くらいが終えたころ、ついに一人目の犠牲者が現れる。可哀想なくらい悲痛な面持ちだ。
皆の注目を受けるなか、当の女子生徒は一人の男子生徒を捕まえてくる。お互い顔が真っ赤。青春すぎて目が焼けそう。
気になるお題は『一番カッコいいと思う人』だそうだ。女子生徒はサッカー部のマネージャーらしく、部員の中から適当に選んだと言い訳しまくりであった。
二人目の犠牲者は超絶ギャル女子。一人目とは正反対に満面の笑みだ。迷いなく一人の男子を捕まえ「アタシの彼氏で~す!」と声高らかに紹介。
保護者席から「なに~ッ!!?」と聞こえてきたが、おそらくギャル女子の父親だろう。グラウンド全体が爆笑の渦に包まれていた。ちなみにお題は『将来いい旦那さんになりそうな人』だそう。
その後しばらく犠牲者無しで進行し、ついに律の番が訪れた。残すピンクは一枚。息を吞んでくじ引きを見守る。
箱から取り出したのはピンクの紙。いやどんな確率だよ!? 思わず「マジかよっ……!」と口走ってしまう。周囲の男子たちもクッソざわめいている。
中身を確認した律は、心底気だるげにため息をついてから動きだす。膨大な数の視線を歯牙にもかけず、いつもどおりの歩調で俺らのテントに近づいてくる。
「うぉ、甘枝さんこっち来るぞっ……!」
「ぜったい俺だ!」
「もしかして僕っ……?」
「いや俺ッ!」
にわかに色めき立つ黄組の男子たち。律はそれを無視しつつテント前で立ち止まり、中をキョロキョロ見回しはじめた。
すぐにテント後方に立つ俺と目が合い、ジッと無言の圧力をかけてくる。頬は朱に染まり、若干上目遣い気味だ。横にいる剛が肩に手を載せてきた。
「おい雄助、こっち見てんぞ」
「……だな」
見つめ合ったまま微動だにしない膠着状態。さすがに何を求められているかは分かる。俺の前方にいる男子たちは「俺!? マジで俺!?」と絶賛大興奮中である。
行くしかないか……と、半ば諦観染みた心境になり覚悟を決める。そして一歩踏み出した瞬間、律が目を逸らしてどこかへ走り去ってしまった。呆然と立ち尽くす俺。
「え、甘枝さんどっか行ったが」
「……だな」
ややあって律が再び姿を現す。横には妹である奏を伴っており、二人揃ってゴールを決めた。
当然インタビューを受ける律だが、一切喋らず放送部をガン無視。代わりに奏がマイクを持って話しはじめる。
「どもっ、妹です! お姉ちゃんすっごい恥ずかしがりだから許してあげて!」
「ややっ!? これは妹さんでしたかァ! では妹さん、ズバリお題は!?」
「えーっとこれです!」
ピンクの紙を提示する奏。お題は『一番大切な人』だったらしい。まぁ奏が相手なら負けるのもしょうがない。
誇らしげに胸を張っている奏は遠目にも可愛い。付近の男子たちも美少女姉妹に大興奮である。
大手を振る奏に引っ張られ退場していった律。間もなくして借り物競争は閉幕し、午前のプログラムすべてが終了。
リレーでの出来事に若干の不穏さを覚えつつ昼休憩に向かった。