※この作品はR-18です。

異世界侵犯黙示録   作:特迷鬼謀

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 汝、ふぃーりんぐを崇めたまへ
 妄想力を侮ることなかれ
 頭空っぽにして、楽しめるとこだけ楽しめ
 読み飛ばしたっていいのだ
 ネット小説はそうやって楽しんだ者勝ちなのである

                ――頭空っぽの特迷鬼謀


第一章 違法探索編
ぷろろーぐ『全ての元凶たる天災』


 

 

 長針が短針に重なり、零時を指す。

 

 ちょうどその時、青髪の幼い容姿の少女は目前に出来上がった最高傑作の魔法陣を前に深夜テンションから堪えきれず上機嫌にニヤニヤと口元を緩ませていた。

 

 

 

「やった、やった、やった……っ! ついに! ついについについに! 私のオリジナルが……完成する……っ!」

 

 

 

 苦節五年。一般の魔法開発に掛ける期間としては、常識を覆すだろう短さではあるが、当時すらまだ幼なかった彼女にとっては、物心ついてからの人生の約半分を費やしたため、あまりにも長く続いた実験の日々にしか思えなかった。

 

 失敗に失敗を重ねて、新しい方法を試して、失敗して。その繰り返したすべてがたった一つの降りてきた天啓によって無意味となり、努力とは唾棄するものだという考えを一層強固にして。

 

 まだ学生として見做される年齢にして世界五賢人のうち三位の称号を手にした『天災』のミルファ=キディオートは、混成魔法の究極化の解にたどり着いた。

 

 

 

「相反する性質の魔法は削り合うから、混成魔法は親和性の高い魔法同士でのみ成立する。であれば、その連鎖を続ければやがては相反する魔法も結びつく──誰でも思いつきそうな究極魔法。でも、結局は誰も成し遂げなかった。そもそも多くても三属性持ちくらいしかいないし、魔法開発に取り組むほど理論に長けた魔法使いも少ないものね」

 

 

 

 「しかたないよね」と、まるで余韻に浸るように、ミルファは鼻歌混じりに精霊の粉を黒墨インクに配合して混ぜ合わせながら、一人で口ずさむ。

 

 

 

「まぁ、仮にできたとしても、結果は消滅するだけなんでしょうけど♪」

 

 

 

 最後の仕上げに、まだ未使用の白霊鳥の翅ペンの先にインクを補充する。

 

 あと一点。幾何学文様の核心となる部分。

 

 点と点を線で結べば、用意してある巨大魔石を燃料にしてあとは自動的に陣は動き始める。

 

 そしてその時、中心に立つミルファは、史上初めて、混成究極魔法の使い手となれるのだ。

 

 

 

 引き起こす魔法事象は、接続、同期、反転、適応の四つ。

 

 ミルファの空論が正しいことを、彼女自身疑わなかったのは、それは天啓があったからに他ならない。

 

 神様信仰の根強いこの世界で、神の声を聞いたという証言は枚挙に暇がないが彼女は確かに、自分に似た声が、自分と同じ言葉で、結論(イコール)を出した。それがあまりにもしっくりきすぎていて、恐らくはただの勘であろうとも根拠のない自信が確信させてくるのだ。これが正解なのだと。

 

 

 

「ふふふっ、ダーリンも喜んでくれるよね? ずっと私のこと応援してくれてたし、あとでいっぱいありがとうって言って、ヨシヨシされて……えへへへ」

 

 

 

 とにかく、早く、自分の成果を確認したい。

 

 その意思でミルファは、書き慣れた筆を取り、仕上げに一本の線を引いた。

 

 

 

「…………あっ」

 

 

 

 そして、気づいた。

 

 この筆って、と振り返った先には先ほど作り置いたインクと翅ペンがあった。

 

 やらかしたのだ。

 

 

 

「魔法陣は……そりゃ起動しちゃってるよね」

 

 

 

 残念ながら緊急停止はできない。止めたら反動でミルファは死にそうなので。

 

 一気に魔力を吸い始める最高傑作に冷や汗を浮かべながら、この後のことを想像する。

 

 一部上級魔法陣程度であれば、愛用するダーリンからの贈り物のこのペンのインクでも問題はなかっただろう。

 

 だが、今行なっている超級魔法陣の核として使う分には、耐久性に欠けて、今目の前でちょうど起きたように光って消滅してしまうのだ。

 

 

 

 これはもう、受け止めたら死ぬ。

 

 暴走した魔法陣から身の危険を察したミルファは一目散に背を向けて部屋からの脱出を試みるが、扉開けて出ようとした時に、ふわりと体が宙に浮いた。

 

 

 

「えっ、あっ……うそ……」

 

 

 

 振り向けばそこには、無があった。

 

 黒く、何もかもを吸い尽くすような小さな穴。

 

 そこに部屋にあったあれやこれやが飲み込まれていき、ミルファはその魔法陣が完成する前に真っ暗な闇に飲み込まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だから、ここから先は彼女が知らない世界の話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 受け止めるものが存在しない無を受け入れたのは、星だった。

 

 何もかもを吸い尽くした闇は広大な大地を、世界を覆い隠して、やがては消滅するようにかき消えた。

 

 そこで終わったかに見えたが──否、魔法は続いた。

 

 

 

 

 

 世界は、次元を超えて、また別の世界へと接続された。

 

 概念が上書きされるように同期を開始する。

 

 相反する性質の同居による消滅の事象を受け止めるために反転が行われて、矛盾が星に具現化され、そこに住まう生命は、新しい世界に適応する。

 

 

 

 

 

 

 

「なんだ、これは……」

 

 

 

 そして、世界中で発見されることになる。

 

 異世界に繋がってしまった穴。

 

 ダンジョンと呼ばれる、かつてミルファが己のモノにするはずだった魔法のなれ果てを。

 

 

 

 こうして、二つの世界は一つの穴によって、繋げられたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、おまえはどこの誰なんだよ」

 

「カルッサ聖皇国筆頭魔法使い、世界五賢人が一人にして人呼んで天才美少女、ミルファ=キディオート。特別にミルファ様と呼ぶことを許可してあげるわ!」

 

 

 

 そして、彼と彼女は、アパートの狭い一室で邂逅した。

 

 

 

 





名称/ ミルファ=キディオート
年齢/ 不明
所属/ カルッサ聖皇国 賢者の塔
容姿/ ロリ顔 青髪ツーサイドアップ 華奢 Bカップ 安産型
服装/ 白の襟付き黒のロリータワンピース 白ブロックのアクセサリー付き髪留め 白ハイソックス+白ガーターベルト 厚底ローファー
状態/ 健康
備考/ 魔法の名家キディオート家期待の三女。家の繋がりで同じ年齢の落ちこぼれな婚約者がいて、ダーリンと呼んでいる。うっかり気質で、たまに事故る。世界ぶっ壊し系ガール。




ブクマ感想評価ここすき待ってます!
ちなみにノクターンで主に投稿してましたが真名バレする前に一章は完結しようと思います!(挑戦状)

性癖調査:どのヒロインでBSSする? 

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