ようこそエロMODが導入された教室へ 作:さんかく
この週末はとても充実した日々だった。
指、舌、そして"挿入"こそしないものの、俺のナニを用いた諸々の性処理。更にはこれまで集めてきた玩具やーーその他、今後必要となるアイテムの効果の確認。
そうした櫛田への責めに疲れたら飯を食い、合間に仕事の指示出しと場所確保を行う。そして櫛田にも飯を食わせてから再び虐め、玩具を櫛田に着けて、食材の買い出しに出向く。疲れたら寝て、以降その繰り返し。
一見すると退廃したーー俺目線だと非常にストイックな修行生活を2日半続けて、あっという間に月曜日となる。
性に耽溺した週末が明け、再び日常が始まった。
俺はいつも通り、適度に手を抜いたフリをしながら授業を受け、教室の空気を眺めていた。
クラスの雰囲気は、先週の勝利の余韻がまだ残っているのか、いくぶん緩く明るい。
一時は断絶していたと言っていい男女間もかなり緩和され、ある程度普通に会話している様子も見られていた。
「んー…」
6月。
入学してからはや2ヶ月が過ぎ、あっという間に6月となった。
無事に事件も解決した事で、予定通りクラスポイントも加算されプライベートポイントも振り込まれた。
そして原作ならこれから須藤の暴力事件が始まっていたところだが、今回は俺が先んじて誘発させた為に2度目は起きない。
つまり、この月は空白の月となる。
まだ入学時点からのプロテクトは一月残っているし、特に何が起きる訳でもない暇な月だ。
ーーと、思いたいところだがそうではない。
むしろ、今月は周回によって起こるイベント が変化し混在する、プレイヤー視点だとかなり波乱の月だ。
それは、つい先程触れた理由によるもの。
"今月でプロテクトが終了してしまう"事による流れだ。
この学年で起こる大きな流れを挙げるとするなら、次の2つが考えられる。
まず一つは、クラス間の闘争に加えた、潜在的な男女間の敵対的関係。
そして次に、それによる全体的なポイント需要の向上。
一つ目は言わずもがなで、多少緩和されたとはいえ常に横たわる問題だ。
女子からすると、仲良くしているクラスメイトの男子であっても、急にポイントを対価に性処理を強制してくる可能性は拭えない。それだけで男子に心を開くハードルは極めて高くなるし、ここ最近はこの年頃にも関わらず浮いた話題が教室内でめっきり聞こえなくなった。
まあ、当たり前の話だな。
そして二つ目が、そうした男子からの要求に対抗する為にプロテクトをするーーそしてその為に定期的に要求される高額のポイントという問題だ。
ポイントという資源は有限で、増やす方法も限られている。にも関わらず、プロテクトは少なくとも月あたり5万ポイントは要求されてしまう。特にDクラスのようなクラスポイントが不足しているクラスでは、これを払い続ける事は不可能だ。
そもそも現在のDクラスなら、プロテクトが切れる来月分のポイントすら足りない者が多いだろう。
あと一ヶ月後には、いつ男子から無理矢理性行為を要求されるか分からない日々が始まる。
それを現実の問題として意識し始めるのが今月から。
最悪な未来像を回避する為の方策が、現時点で存在していない事に気がつくのが大体このタイミングとなる。
「だから、先陣切って動こう。こういうのは動き出したやつに利権が集まるからな」
「………どうやって?」
放課後。
再び俺の部屋にやって来た櫛田へ、一つの提案をした。
このポイント問題について、解決に乗り出そうと。
櫛田は眉を顰めーーゴチュゴチュと股ぐらを弄られる刺激に息を乱し額に汗を浮かべながら、俺に疑問を返す。
「さあ?それは櫛田が考えなよ」
「…っふ…な、なにそれ。ふざけてるの?」
「いや、真面目に」
櫛田が俺を睨みつけてくるが、それに素知らぬ顔で答える。
更にキッと睨んでくる櫛田の顎を掴み、そのまま唇を貪って舌を入れた。ムームーと櫛田がくぐもった声を上げるが、無視して口内を舐め上げる。
お仕置きのように口と股を責めた後、櫛田の身体が更に熱を持ち始めた辺りで一度口を離した。透明な唾液のブリッジが俺の口と櫛田の口にかかった。
「お前の考えじゃないと駄目だからね。まあ言える範囲だと、明日あたりかな……取り敢えず軽井沢あたりとか声かけて、来月からのプロテクトについてどうするかとか聞いてみなよ。どうにかポイントとか出し合って皆プロテクト出来るように協力しないかとか、そういう提案を女子の中でしてみればいいんじゃない?」
「……それでポイントなんて…ん"っ、集まる筈ないよ。皆足りてないん…だしぃ、い"っ……他のクラスメイトの、為に、ポイント出すとか……ありえない」
俺の提案に、櫛田は息を荒げながらも反論する。
櫛田の言うことは正しい。実際問題、この段階で取れる解決策は殆ど存在しないだろう。
というより、取れる手段はあってもそれを行えるだけの賛同者が得られない可能性が高い。まだ、そこまでの危機感と必要性を共有できる状態ではないからだ。
だが、先に助け合おうと女子同士の自助グループなりを立ち上げていれば、もし何かしらの動きがあった際はその主体となれる可能性が高まる。
だから、兎に角先に動いておく事が大事なのだ。結果は今は得られなくても、早めに。特に"櫛田"というキャラなら、それをするのも容易くやり得だ。
「いいんだよ。Dクラスで他の女子の為に真っ先に動いたのがお前なら。その利点は分かるでしょ」
「……それは…」
「理想的には他のクラスも巻き込めるといいけど……Bクラスは一之瀬あたりが近い事を始めてそうだし、ポイント事情も管理体制も違うからな」
まああの辺は気にしても仕方がない。そもそも正攻法で崩せる連中ではないのだから。
そこを崩すのは俺の仕事だ。
「……ちょっ、何して」
今月から各クラスの動向が予測しづらくなるのだから、必要なのはより積極的で大胆な攻めの姿勢と、それを盤石なものとする為の下準備だ。
それを進める為、性技のレベル上げに加えて「武器」の用意も行なっていく。
「いや、え?アンタそれ…何……」
困惑している櫛田を無視し、取り出したものーー黒光りする拘束具を黙々と彼女の手足に装着していく。そして次に取り出した大人の玩具を、次々に櫛田の局部へ固定していった。これで全自動調教装置の完成だ。
途中から流石に櫛田も抵抗しだすが、ガチャガチャと鳴り響くだけで既に拘束された部位はびくともしない。
「いいね、ビクともしないじゃん。高いだけあるねえ」
「っはぁ!?」
ギャーギャーと喚く櫛田を放っておいて。
実際問題、この調教装置は今後使用していく物になる。それも、いつもの商売だとか櫛田の調教なんて目的ではなく、割とぶっつけの大事な用途で使う事を想定している。
他にも使用感を事前に確認しておかないといけないものは多数ある。その為の櫛田と言っても過言ではない。
まあそれを置いておいても、さっき話していたように、ここから櫛田にはちょこちょこと動いてもらう事になる。
先手を打つ為の使い勝手の良い人員、そしてその人脈を活かしての他クラスの動向把握の為だ。俺はそもそもあまり目立ちたくないし、キャラもあって動きにくいからな。その点で言うと、軽井沢を使う綾小路とほぼ同じ立場だ。目的の俗さはあまりにも違うが。
とは言え、それこそ原作での綾小路に準えれても分かる通りだがーー同じ人間を手駒として運用するのはやや無理がある。
普段のキャラと乖離した行動は取らせられないし、それはクラスを引っ張る存在としては堀北を運用していた事からも分かる通りだ。櫛田はその役割は適さない、変に策を講じても誰かから確実に裏の存在に気付かれるだろう。
まあ俺の目的はあくまでMODを遊ぶ事でーーその為に主要な女キャラはちゃんと味わいたいから、その攻略をしたいだけだ。クラス間闘争自体は全く興味がない。その意味では櫛田のみでもあまり問題はない。
が、単純に人手が足りない。
櫛田くらい縛り付けられる人手が必要だ。
そして今月は、ちょうどそれが賄えるイベントがある。まずはそこへ介入しーーその後の諸々へ繋げていこう。
櫛田の嬌声と罵声をBGMに今後の予定をぼんやりと考え、夜が更けていった。