※この作品はR-18です。

タツミ無双   作:聖獅

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アニメ23,24話を観まして、前者はタツミの死闘が圧巻。彼は殺し屋としてではなく英雄的な死を遂げ、
そして後者はアカメが真の意味での正道殺し屋となり、死んでいった仲間と今まで斬った命も背負う覚悟を見せ、ここまでの境地に達した彼女にエスデスが勝てる訳も無い。彼女は革命の英雄としてではなく、汚名を背負って殺し屋として生き続ける、命が尽きるか、誰かの手に掛る其の日まで。
この終わり方は必殺必中仕事屋稼業の知らぬ顔の半兵衛を連想しました。
そしてレオーネは自分の死に顔をこれからも生き続けるアカメや他の者達に見せるべきでは無いと判断したのか誰にも知られずひっそりと退場。仕置人・念仏の鉄の最期のオマージュですね。
ラストはどうなるのかと思ってましたが、最後は殺し屋としての因果応報の業をしっかり描かれ溜飲が下がりました。自分がもし殺し屋だったらアカメと組んで仕事をしたいものです。


執着・犠牲心・正夢を斬る

クロ「刻んで、ナタラ、ドーヤ!」

 

クロメが帝具八房で出した死体達がチェルシーの右腕を薙ぎ払わい、銃弾が胸を貫通する・・・。

 

ナタラに首を抑え込まれ、今正に得物が振り下ろされる。

 

チェ『・・・報いを受ける時が来たんだ・・・、でも悔いは無いかな・・・だけど憧れてたな・・・ピンチの時に助けてくれる人・・・タツミ・・・』

 

斬っ・・・!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チェ「・・・・・はぁはぁはぁ・・・・夢・・・・?・・・うっ・・・うぐぐぐおえ・・・はぁはぁ・・・」

 

 

アジト朝

 

タツ「はぁ~あ、眠ぃ・・・よぉ、お早う!」

 

チェ「・・・・・お早う」

 

タツ「どうした?朝から景気良い顔して?」

 

チェ「・・・ふふ、そう見える?」

 

タツ「素直に死相が出てる・・・と言やぁ良いのか?」

 

チェ「・・・!?・・・」

 

タツ「まぁ、良いや。えっと確か今日はフェクマへ皆で遠足だったっけ?」

 

チェ「もう、ベタなボケしないでよ!今日はいよいよ安寧道へ向けて・・・その前にイェーガーズの奴らと激突直前の出立日でしょう!」

 

タツ「あっ、そっかー、俺の好きなヨーグルトはおやつに入りますか?先生?」

 

チェ「だからそれはおやつに・・・って違うわよ!・・・はぁ・・・本当タツミは良い度胸してるわ・・貴方だって場合によっては戦闘に参加するのに・・・」

 

タツ「そりゃ大変だー」

 

チェ「・・・タツミは死ぬのが怖くないの?」

 

タツ「怖いっちゃ怖いな・・・」

 

チェ「けどタツミ本当は強いんでしょ?だから余り動じて無いんだよね?」

 

タツ「俺が強い?そう見せている・・・或いはチェルシーがそう勘違いしているだけさ」

 

チェ「そう・・・、貴方ならまだ完全な殺し屋じゃ無いから死んであの世があっても笑って三途の川渡れるね・・・」

 

タツ「俺、泳げないから三途の川で溺れたらどうなるんだろ?」

 

チェ「ははっ・・・知らないわよ・・・・・・ねぇ、タツミ、ちゃかさず真面目に答えて」

 

タツ「・・・・・」

 

チェ「あたし死んだらどうなるんだろ?地獄、天国?それとも?」

 

タツ「俺だって死んだ事無いから知らんが、あんたは死んだら無になる事を望むか?それとも魂は存続し人殺しの罪を償う為に地獄へと行きたいか?或いは栄光の革命の戦士としてヴァルハラ・・・天国にでも行きたいか?もしくはまたこの世界に生まれたいか?」

 

チェ「・・・・・・・」

 

タツ「その人間が望む死後が待っているかもな?」

 

チェ「タツミはどうなりたいの?」

 

タツ「俺はこの世の中が大嫌いだから、もう二度と生まれたく無いね」

 

チェ「そんなに嫌い?気持ちは判らなくもないけど・・・」

 

タツ「ああ、死んで無になりたいね、だから俺はいつ死んでも気にしない」

 

チェ「・・・なんかあたし達より肝が据わっている理由が判ったわ」

 

タツ「いやまあ、実際殺されたくはないけどさ・・・人生は一回こっきりやり直しなんて効かない再び転生なんて出来ない、そう思うぞ・・いや俺はそれを望んでいるなあ。他の人がそれを望もうが望まなかろうが俺にはどうでも良いことだ」

 

チェ「そっか・・・もしあたしが今回の仕事で死んでももう一回生まれて来たいと望んで・・・今度は真っ当な平和な世の中になってたとして誰か良い男と一緒になりたいと思ったら叶うかもね・・・」

 

タツ「・・・そうだな、だけどチェルシー、男に生まれてきたらどうすんだ?」

 

チェ「・・・ふふふ、その時はあたしとタツミ、おホモ達にならない?」

 

タツ「・・・ああ・・・、急用を思い出した、また後でな」

 

チェ「あはは、ごめんごめん。・・・でもタツミ、私も約束守っているんだから、貴方も守ってよね」

 

タツ「ん~、俺、約束は破るものだと思っているから」

 

チェ「な!?じゃ、今でもイェーガーズに居る事ばらすわよ・・・でもタツミ、今でも何故いるの?」

 

タツ「・・・色々都合が良いんだよ。それに、エスデスを倒す機会を伺っている」

 

チェ「え?あのエスデスを!?」

 

タツ「あいつの権力や信用を徐々に落しているんだ・・・、俺の目的の為にも奴はこのままだと邪魔だ」

 

チェ「皆にもその事内緒にしているのは何故?」

 

タツ「言う必要も無いだろ?それに俺は殺し屋になる気は無い」

 

チェ「・・・そ、そうだよね」

 

タツ「・・・それじゃ先生、おやつは300オンまででヨーグルトは含まれんと・・・」

 

チェ「・・・タツミ君、食べ過ぎるんじゃないわよー・・・」

 

そして時は経過し、

 

 

 

 

 

帝都門からイェーガーズが出陣する。

 

 

 

 

密偵「エスデス達、イェーガーズだ。5人とも東へ向かっている。」

 

密偵「ナジェンダさんの作戦はズバリ的中だな」

 

密偵「よし、頼むぜ。マーグホーク、この情報をナイトレイドへ!」

 

 

 

帝都郊外山林、ナイトレイド待機中場所

 

ナジェ「・・・5人か、イェーガーズ全員で出動してきたな・・・『エスデスの進行速度を考えれば私達の足跡があったとしても明日の午後にはここに来るはず・・・よし!』

 

ナジェ「密偵チームから情報が入った。お前達今日はさり気無く人目についてくれ」

 

アカメ・マイン「了解!」

 

 

翌日・ロマリー街道

 

広場で休憩を取るイェーガーズ

 

エス「ナジェンダはそのまま東へアカメは南へ。ここに来て一行は町を出た所を目撃されている」

 

ボル「東へ行けば安寧道の本部である虚六へ南へずっと行けば反乱軍の息が掛っているであろう都市へ・・・キナ臭いですね」

 

ウェ「急げば追いつけますよ!」

 

エス「まぁ待て。ナイトレイドは帝都の賊、地方では手配書が回っておらず油断したか・・・あげく二手に別れた所を目撃されている・・・都合が良過ぎるな」

 

ラン「ええ、罠の確率が高いですね」

 

エス「わざと人目についたか・・・

 

『回想、出立前

 

タツ「ナジェンダとアカメは二手に別れる・・・と見せかける算段だ」

 

エス「ほぉ・・・それでどうする?」

 

タツ「お前とランさんは東へ行け・・・そこでナジェンダが罠として盗賊共が待ち構えている」

 

エス「私に盗賊の掃除をさせる気か・・?」

 

タツ「そうだ、頭数はざっと100、あんたら二人で十分だろ?殺すか生かすかは・・・まぁ初めに降伏するなら生かしとけ。クロメ、ボルス、ウェイブで南へ行かせろ、そこで俺達が迎え撃つ」

 

エス「・・・・・・」

 

タツ「不服か?」

 

エス「タツミ、そろそろ私にもタツミの真意を教えてくれても良いだろ?」

 

タツ「俺の正体は実は危険種だと言えば信じるか?」

 

エス「・・・・・・・」

 

タツ「俺のやる事を黙ってみておけ、それでどう解釈するかは後はお前の勝手だ」

 

』

 

エス『・・・タツミ、私はお前の事を信じているぞ・・・』

 

ラン「・・・隊長、どうかされましたか?」

 

エス「・・・いや、なんでもない」

 

ウェ「ところで隊長、タツミの奴置いてきて良かったんですか?」

 

エス「ん?ああ・・・、誰か一人帝都に置いといた方が何か遭った時対応出来るだろ?」

 

ウェ「あいつちゃんと真面目にやりますかね?」

 

エス「奴とて最低限の事はするだろ?」

 

ウェ「そうっすね、最低限は」

 

エス「そんな事より、ご丁寧に折角姿を現したナイトレイドだ、この機を逃さん。私とランでナジェンダを、クロメ、ボルス、ウェイブでアカメを追え!良いか、周囲には常に警戒しろ、多勢に無勢なら撤退も構わん。ガンガン攻めるが、特攻しろと言っている訳ではない。帝都に仇なす最後の鼠だ。着実に追い詰め仕留めろ!」

 

「「了解!」」

 

エス『・・・タツミ、お前は本当にナイトレイドを倒す気はあるのか?・・・』

 

 

アカメを追って馬で駆けるクロメ、ボルス、ウェイブ。

 

ボル「帝都最強のナイトレイドか・・・、私なんかで勝てるのかな・・・」

 

ウェ「大丈夫ですよ、こないだ危険種を素手で一蹴してたじゃないですか?力合わせれば勝てますって。それにボルスさんの帝具は多人数向けですし寧ろ心強いです」

 

ボル「・・・そうかなあ・・・そういえば多人数と言えば私の帝具よりもタツミ君の帝具の方が圧倒的だったね・・」

 

ウェ「あいつの事ですか?ああ・・・、確かに強いかもしれませんが、皆の和を乱すから逆に不味いですって、こないだだって・・・」

 

ボル「いやあれは、私も薄々感じていた事を言われたまでで、彼は悪くないよ」

 

ウェ「・・・やっぱボルスさんは人が良いですね」

 

クロ「・・・ウェイブ、お喋りするだけ余裕あるんだね」

 

ウェ「おう、俺は場数は結構踏んできてるぜ」

 

クロ「・・・どうだか?ウェイブはここぞって時に弱そう」

 

ウェ「お前時々嫌味言ってくるけど、俺なんかしたかよ?」

 

クロ「・・・知らない」

 

ボル「二人とも喧嘩しちゃ駄目だよ!」

 

ウェ「!・・・おい、前方になんかあるぜ。かかし・・・?」

 

ボル「本当だこれ以上無いってくらい怪しいね」

 

クロ「・・・胸に池面・・・?なにこれ?」

 

ボル「罠だったら大変、用心して調べよう」

 

 

はるか遠方

 

マイ『標的確認!人数から見てエスデスは戦力を分け、ボスの名に釣られて東に行ったと判断・・・計画通り』

 

マインのパンプキンスコープにクロメが写る

 

マイ『・・・!・・・似てるわね・・流石は姉妹って訳ね・・・だからこそアカメにはやらせたくない、こっちで仕留める。せめて一撃で楽にしてあげる』

 

ズドォ!!

 

クロ「!!!」

 

寸でかわすクロメ

 

マイ「・・・!!!!・・・かわされた!何今の人間を超えた反応速度は!」

 

 

 

 

 

タツ『・・・へぇ、やるな、フォローするまでも無かったな』

 

 

 

 

池面かかしから・・・。

 

ウェ「クロメ・・・危ねえ!」

 

現れたスサノオが用いる先端円筒型棍棒の武器での薙ぎ払いをクロメを庇ってふっとばされるウェイブ。

 

ウェ「うわああああああ」

 

ボル「ウェイブ君!」

 

ナジェ「狙撃にはしくじったが戦力を一つ・・・かつ標的で無いのを退場させられたのは大きいな」

 

ナジェンダ、レオーネ、アカメが現れる。

 

ボル「・・・ナイトレイド?しかも全員?東は全くのフェイクだったんだね」

 

ナジェ「クロメにボルス、イェーガーズの中でもお前達は標的だ。覚悟して貰うぞ!」

 

ボル『標的・・・、』「数え切れないほど焼いて来たから刺客に狙われても仕方ないと思っている・・・でも、私は『妻娘の為にも』死ぬわけには行かない」

 

対峙するクロメ、アカメ。

 

クロ「お姉ちゃん・・・」

 

アカ「クロメ・・・」

 

クロ「凄く会いたかったよ、良かったぁ・・・私の手で斬ればお姉ちゃんも八房のコレクションに入れて上げれるものね」

 

クロメは帝具八房をかざす。

 

ナジェ「!?」

 

レオ「!」

 

アカ「・・・・・・」

 

しかし何も起こらない・・・。

 

ナジェ「・・・・」

 

レオ「・・・・」

 

アカ「・・・・」

 

クロ「・・・・?・・・ええ、どうして?」

 

アカ「どうした?・・・八房と他の刀を間違えたか?」

 

クロ「くっ・・・馬鹿な、こないまではちゃんと・・・そんな!!!畜生!!!嘘だぁあぁああ!」

 

 

スサノオは有無も言わさず攻撃を仕掛ける。

 

ボル「クロメちゃん!!」

 

ボルスはスサノオの攻撃を受け止め帝具で弾き返す。

 

ボル「くっ・・・!クロメちゃん、今は闘いに集中して!」

 

クロ「・・・は、はい!『・・・でもなんで?なんで八房が・・・?隊長に砥ぎに出して貰ってからあの時から・・・?』

 

レオ「へっ、どうやら帝具も賞味期限が切れたんじゃないの?」

 

ナジェ「この機を逃すな!一気に畳込む!」

 

アカ「クロメは私が倒す、任せてくれ!」

 

ナジェ「ああ」

 

レオ「じゃあ、あたしらはボルスだな、行くぜスーさん」

 

スサノオ「判った」

 

 

スサノオの武器での攻撃を今度は素手で受け止め抑えるボルス

 

ボル「くっ・・・・・ふん!」

 

スサノオごと投げ飛ばす。空中回転し着地した後、追撃するスサノオ、続いてレオーネが仕掛ける。

 

ボル「マグマドライブ!」

 

文字通りマグマの塊が二人を襲う。

 

スサ「!?」

 

レオ「ちっ!」

 

二人とも距離を置いて間合いを測る。

 

ナジェ「ボルス単体でも少し手こずるな・・・」

 

 

 

アカメの薙ぎ払いをクロメがはじき返す。続けざまクロメの蹴りをアカメは両腕でガードし飛びし去る。

 

クロ「くっ・・・、今まで苦労して得た玩具が・・・仲間が・・ナタラが出て来ない・・・ちくしょう・・・お姉ちゃんに判る?あたしの苦しみ!?」

 

アカ「・・・、これで良かったんだクロメ、死んだ者はもう帰らない。お前のその子供じみた心はもう終わらせろ!」

 

クロ「仲間だからこそ、死んだ後でもずっと一緒に居たかった・・・それが判らないお姉ちゃんは薄情だ!」

 

アカ「・・・お前の都合で自分の意思ででなく死んだ後も勝手に使われる身にもなれ!!」

 

アカメがクロメの腕を斬り落としに掛るが、寸でかわしクロメの髪が数本斬られる。

 

クロ「ちっ・・・!」

 

アカ「クロメ・・・、今楽にしてやる・・・」

 

帝具村雨を納刀し、居合の構えを取る。

 

クロ「お姉ちゃんにあたしが斬れるの?・・・この裏切り者!・・・仲間もみんな帝国の為に死んでいった。そんなみんなの死を見捨ててナイトレイドに付いたなんて許せない!」

 

アカ「・・・クロメ、その帝国が仲間のみんなを良い様に手駒に使い、使えなくなれば殺処分されてきた・・・。民の為の帝国ではなく、一部の為政者の為にあるだけの国なんて、それで騙されて死んでいった皆が浮かばれない!」

 

クロ「くっ・・・!」

 

アカ「本当に民の為の国だったなら私達姉妹を無理矢理引き離し、そして、初めに投げ込まれた危険種の巣窟で他の者達が無残に死んでいくのを見殺しにするような国か!?」

 

クロ「う・・・うるさい、うるさい!!あんたはただ、そうやって国のせいにしているだけなんだ!弱虫!!」

 

アカ「・・・これ以上はもう、語れる言葉は私には無い。すまない、私の力不足だ・・・。クロメ、せめて姉としての責任は取る・・・」

 

クロ「来てみろ!まけるもんかぁぁぁ!!」

 

 

アカメの姿勢が少し前傾になったと思った瞬間・・・!

 

 

 

 

 

マイ『・・・よく判らないけど八房は発動してないみたいね・・・アカメとクロメの姉妹対決か・・・、あっちはボス達でボルスと応戦中・・・、中々やるけど時間の問題ね・・・う~む、ここで私が出たら卑怯かな?』

 

 

 

別の離れた森林

 

ラバ「どうやら、始まったみたいだな・・・

 

アジト出立前・・・

 

ナジェ「今回の闘いでチェルシーは遊撃を命じる。お前は暗殺の達人だが直接戦闘には向いていない。仕掛けるタイミングも全て任せたぞ」

 

チェ「あいよ!効率的に動いて見せますって」

 

ナジェ「ラバックお前は見張りだ、結界を張りつつ空にも目を配れ、且つもしエスデス達がこちらに来た場合クローステールの奥の手で足止めしろ」

 

ラバ「!」

 

ナジェ「重要な任務だ。エスデス達がこちらに来ないよう作戦を立ててはいるが実戦では何が起こるか判らん。柔軟な思考を持つお前に任せたい。」

 

ラバ「判りました!期待に応えてみせます!」

 

 

・・・・・・

 

 

ラバ『それでこの旅から帰ったらそろそろ告白とかしてみようかな・・・と、いけね、今は気を緩めちゃなんねえな』

 

 

クロメ達イェーガーズ対決前・・・・・・

 

 

タツ「・・・スーさんなんだそれ?」

 

スサ「ナジェンダの命令だ。昨日で作り上げた」

 

タツ「なんか妙なもん作っているなあと思ってが」

 

ナジェ「ふふふ、この上なく怪しいだろ?」

 

タツ「そうっすね」

 

ナジェ「そしてこの中にスサノオが入り奴らを待ち伏せる!」

 

タツ「・・・・・・・、んじゃ俺は・・・あ、いたたたた」

 

ナジェ「どうした?」

 

タツ「昨日ヨーグルト食べ過ぎたみたいで・・・、ちょっと行ってきます」

 

ナジェ「はぁ~~~~~~~・・・お前は何をやっているんだ!!!」

 

タツ「いやあ・・・、最後の晩餐かもと思ったらつい・・・」

 

ナジェ「縁起でも無い事言うな!!」

 

タツ「んじゃそういう事で失敬!」

 

 

 

ナジェ「・・・・・・・全くあいつは・・・、少しでも期待した私が浅はかだった・・・」

 

スサ『・・・妙だな?昨日調達にした食材にヨーグルトなど無かったはずだが・・・?』

 

アカ「・・・・・・・」

 

レオ「・・・・・・・」

 

 

・・・・・・

 

 

クロ『くっ・・・避けきれない・・・』

 

アカ『終わりだクロメ・・・安らかに眠れ・・・』

 

アカメの最速必殺の一撃が入る・・・。

 

 

 

 

 

だがクロメを斬るはずだったアカメの村雨がクロメを斬らずにただ宙を斬る。

 

アカ「・・・!!!?」

 

クロ「・・・?」

 

その場に次第に姿が現れる一人の鎧をまとった者・・・。

 

アカ「誰だ・・・?『透明化していて現れた?・・・インクルシオ・・・?いや何か違う・・・』

 

その鎧はアカメが知っているそれとは若干異なり、全身の節々にその帝具の素材となった危険種の体毛が現れていた。

 

そして武器は全体が鱗で覆われた薙刀であった。

 

クロ「・・・あ、貴方は?」

 

「・・・・・・・・・」

 

アカ「・・・イェーガーズの補欠か?・・・邪魔立てするなら葬る!」

 

「・・・・・・」

 

アカメの村雨をその薙刀で沿わせるようにいなし、薙刀の逆の先端、石突でアカメの鳩尾を打つ。

 

アカ「ちっ・・・・・」

 

クロ「あ、はははは、凄いよ・・!助けてくれて有難う。私達二人掛りならお姉ちゃん・・・アカメを倒せるよ!」

 

「・・・・・・・」

 

鎧の男は薙刀をクロメに向けて振り上げる・・・。

 

クロ「・・・・・え?」

 

だが投げた先は、ボルスに攻撃を仕掛けていたナジェンダの伸びた右手義手に対してである。

 

ナジェ「なに!?」

 

ボル「!?」

 

鎧の男は直ぐにナジェンダの伸びた義手を捕え即座に投げた得物を回収し斬って捨てた。

 

ナジェ「なに!?馬鹿な・・・ちっ・・・新手か・・・!?」

 

ボル「君は・・・?もしかして隊長の要請で?」

 

「・・・・・・・」

 

レオ「なんだか知らないが邪魔するならお前も倒すぞ」

 

レオーネの鋭い右蹴りが顔面に来るが、かわしながらそのまま自身の右方向へいなした後、背中を向けた状態の彼女に体重を乗せた体側面で弾き飛ばす。

 

レオ「くっ・・・こいつ・・・油断するな、弱く無いぞ!」

 

スサ「・・・・・・」

 

その間にもボルスはマグマドライブで援護し、クロメもアカメに応戦し始める。

 

アカ『くっ・・・闘いの空気の流れが変わった・・・』

 

クロ「どうやら、まだあたしは死なないみたいだね・・・、大好きなお姉ちゃん、八房が発動しないのは残念だけどお姉ちゃんの死体、腐らないようにしてあげるよ!!!」

 

アカ「ほざけぇぇぇ、クロメ!!」

 

 

 

ナジェ「不味いな・・・、スサノオ、奥の手の使用を許可する!!」

 

スサ「了解した!」

 

「・・・・・・・」

 

鎧の男はスサノオの命である核目掛けて得物を投げ刺さり、奥の手発動を遅らせた後ナジェンダを投げ飛ばす。

 

ナジェ「ぐっ・・・」

 

レオ「ボス!!」

 

 

 

 

マイ「・・・何?新手?なんかちょっとこっちが押されているみたい・・・援護するか!」

 

 

 

 

「・・・・・・・」

 

鎧の男は闘っているクロメとアカメの間に入り、クロメを担いで逃走する。

 

アカ「!?」

 

クロ「ちょっと、何するの離して!!」

 

その男はボルスの方を見て頷く。

 

ボル『・・・成程、何もかもお見通しという訳だね・・・奥の手連続使用でこの帝具ももう・・今まで有難う・・・』「奥の手発動!」

 

レオ「!?」

 

スサ「・・・・」

 

ナジェ「なに!?」

 

アカ「・・・・」

 

ボル『奥の手はマグマドライブだから嘘・・・警戒されている今のうちに・・・破壊する』

 

ボルスの帝具、ルビカンテを上空へ投げ、自爆させる・・・。

 

大轟音と共に周りの空気が爆ぜる。

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 

 

 

スサ「ナジェンダ大丈夫か?」

 

ナジェ「ああ・・・、お前は?核が!?」

 

スサ「ひびが入っているからな、当分戦闘は無理だがしばらくすれば修復する」

 

 

 

 

アカ「・・・レオーネ私を庇って・・・」

 

レオ「なーに、アカメにはこれからも働いてもらわなきゃ・・・・な・・・」

 

アカ「レオーネ?・・・レオーネ!!」

 

 

 

遠くに離れた場所で・・

 

クロ「・・・凄い爆発・・・ボルスさん・・・」

 

「・・・・・・・」

 

クロ「もう大丈夫、降ろして」

 

クロ「・・・貴方、誰?」

 

何も言わずに鎧の男は去っていく。

 

クロ「・・・・・・・有難う」

 

 

 

 

 

ボル「ふう・・・ふう・・・逃げ切ったみたい・・・あの場合他に選択肢は無かったかな・・・クロメちゃん、大丈夫だよね?あの人が連れて行ってくれたし」

 

ボル「・・・・・

 

イェーガーズ詰所、エスデス室

 

エス「おいボルス、料理を作るだけ作ってなんで食べる時だけ席を外すんだ?」

 

ボル「・・・だって私の顔酷いから、ご飯が不味くなっちゃいますよ」

 

エス「ほお・・・顔を見せたくないのか、ならば逆に見たくなるというもの」

 

ボル「ちょ・・隊長、やめ・・・」

 

エス「・・・!!・・・なんだ全然大した事無いな、お前にはがっかりだぞボルス」

 

ボル「え?」

 

エス「その程度の顔では誰も気にせん。皆で食事にするぞ」

 

 

・・・・・」

 

 

ボル「また・・・皆で・・・一緒にご飯食べたいな・・・」

 

少女「・・・ぐす・・・ぐす・・・ぐす・・・」

 

そこに一人の少女が木の傍で泣いていた。

 

 

ボル「ややっ・・・これは大変!どうしたの君?」

 

少女「・・・・うわああああ、お化けえええ!」

 

ボル「お、お化けじゃないよ、大丈夫安心して・・・おや?ケガしてるね」

 

少女「わあああああああ」

 

ボル「良いから大人しくして」

 

ボルスは少女を包帯で手当てする

 

ボル「大丈夫、直ぐ痛みも無くなるし良くなるからね」

 

少女「有難う、オジサン」

 

ボル「いいのいいの・・・でも・・・おじさんが燃やした所はもう・・・」

 

少女は大き目の仕掛け針をボルスの心臓目掛け肋骨下より突き刺す・・・。

 

タツ「はい、そこまで!」

 

少女からチェルシーへと正体を現し、彼女の手を掴み円を描きながら放る。

 

その仕掛け針はボルスの胸を浅く裂いたに留まった。

 

ボル「!!?」

 

チェ「タツミ!?」

 

タツ「やっ!ボルスさん。こんにちは、奇遇ですね」

 

チェ「な・・・タタ・・・タツミ・・・ああ・・・」

 

ボル「タツミ君!?君は・・・帝都に残ったはずじゃ・・・まさか、私達の援護で来てくれたの・・・?」

 

タツ「まぁ・・・そんな所でさぁ」

 

ボル「そうか!じゃあさっきの鎧の人も!」

 

チェ「・・タ・・ツ・・・ミ・・・、許せない・・・あんた・・・私達を裏切って・・・あんただけは絶対に・・・!」

 

タツ「言ったろ?俺は殺し屋になんかなる気は無いと・・・」

 

ボル「・・・そうか、彼女もナイトレイド?・・・悪いけど君もこのまま只で済ます訳にはいかないよ」

 

じりじりと間合いを詰めるボルス、それに合わせ後退するチェルシー。

 

タツ「ええ・・・その通りです・・・ボルスさん、あんたにはここで死んで貰います・・・」

 

チェ「え・・・?」

 

ボル「タ、タツミ君!!??」

 

タツ「貴方はどの道、ここを斬りぬけても革命軍にも狙われている・・・それに多くの怨みを背負っているでしょうからね」

 

チェ「・・・・・・」

 

タツ「チェルシー、さっきあんたが化けた少女、ただ単に油断を誘う為に化けたのか?それとも・・・」

 

ボル「・・・・・・・」

 

チェ「・・・貴方が燃やした村の子供よ・・・革命軍に加担した疑いって事でね。まとめて燃やしているから一人一人の事なんて覚えていないだろうけどさ・・・」

 

タツ「・・・だそうだ。さてボルスさん、どうする?・・・この後、イェーガーズにまだ居たい、帝国に仕えて居たいというなら今ここで本当に死んで貰う」

 

ボル「くっ・・・、例え勝ち目が無くても最期まで抵抗させて貰うよ・・・」

 

タツ「そうかい・・・、滅私奉公でなによりだ・・・」

 

タツミは帝具の闇より巨砲をボルスに向ける。

 

タツ「こいつの威力は前に見せたと思う」

 

ボル「・・・・『確かにこの帝具の威力は・・・だけど懐に踏みこめば勝算はまだある!』

 

タツ「・・・ボルスさん、今あんたは帝具はもう無い・・・だが俺がこの帝具を撃った後、近距離戦闘に持ち込めば勝てる確率もあると思ってるな?」

 

ボル『・・・ぐっ・・・見抜かれている』

 

タツ「まぁ、仮に万が一俺を切り抜けたとしてもいつか必ず報いを受ける日が来ると思うぞ・・・遅かれ早かれな・・・」

 

ボル「・・・判っているよ、判っているさ・・・でもその日が来るまで私は・・・」

 

タツ「そうそう、あと今ここであんたが死んだら、残った奥さん娘はどうなるだろうな・・?俺を倒せたとしてもいずれ報いを受けてあんたが死んだ後、残った家族は惨い目に遭う・・・俺、予知能力も実はあるんだよね」

 

ボル「・・・!?」

 

タツ「とりあえずあんたが殺された場合、俺が未亡人の妻とその娘をあらん限りの凌辱をして最後は八つ裂きにしたらさぞ楽しいだろうな・・・、いや殺す前に俺の事をこの世で一番愛していますと言わせたからの方が良いかな・・・くひゃあはは、いひひひあはははは」

 

チェ「タツミ・・・・」

 

ボル「・・・そんな事させるものか!」

 

タツ「・・・されたくなきゃ、あんたはもう今の名前を捨てて家族と何処か遠くへ行けぇ!・・・殺しに手を染めるような仕事裏表問わずもうするな・・・。自分は勿論の事、家族も殺される覚悟が無い者が殺しを稼業とするな!!」

 

ボル「!!!」

 

チェ「タツミ・・・」

 

ボル「・・・・、・・・・どうやら選択の余地は何処にも無い様だね・・・」

 

タツ「俺としては最初の案を受けて入れて貰いたけどね」

 

ボル「・・・はは・・・ははは・・・」

 

タツ「決まったなら、その火炎耐性の覆面取りな」

 

チェ「・・・!!・・・へえ・・・」

 

ボル「・・・・・・」

 

タツ「で、その代わりにこれだ・・・」

 

スサノオが作った池面かかしの面を被らせる。

 

チェ『・・・ぷっ・・・』

 

タツ「仲間が結界を張っている、他の者達に気付かれないように家まで便利な帝具で送りましょう」

 

ボル「う・・・うう・・・・・・・」

 

チェ「・・・・・・・」

 

ボル「チェルシーさん?で良いかな。・・・さっきの女の子の事、ごめん・・・謝っても済まないと問題だと思う・・・だけど、私なりの償いをいつか必ず・・・」

 

チェ『・・・・・・

 

(回想)

 

少女「はいお姉ちゃんこれ上げる」

 

チェ「わぁ、可愛いお花さんだね。ありがとう!・・・じゃあお姉ちゃんはこのブローチあげるね」

 

少女「ありがとー」

 

数日後

 

チェ『今度の仕事も上手く行ったなあ。そういえばあの村の子供、確かハンナちゃん元気にしてるかな?そうだ、これお土産に持って行こう』

 

少女の居た村は焼けた後でそこかしこに焼死体が転がっている。

 

チェ「・・・え・・・・嘘・・・・・ハンナちゃん!・・・ハンナ!・・・何処?」

 

少女くらいの大きさで木炭のような人の形をし、その胸と思われる辺りにはブローチがあった。

 

チェ「あ・・・、あああ・・・・、うううううう・・・・・・・どうして?ひょっとして、あたしのせい?あたしがこの村の子と関わったから」

 

 

・・・・・・・・』

 

 

タツ「さあ、俺からエスデスには上手く言っておく・・・、早く帝国の目が届かない遠くまで落ちのびた方が良い。ボルスさんなら料理人でも職はあるだろ?」

 

 

タツミは帝具シャンバラでボルスを送る。

 

ボル「・・・タツミ君、君って人は・・・この恩はいつか必ず返すよ・・・」

 

 

 

 

チェ「・・・あーあ、行っちゃったか・・・」

 

タツ「あの子の怨みも晴らせずじまいで・・・あいつを仕留め損ねて残念だったな。」

 

チェ「・・・良いよ、ボルスは死んだ。彼なら新しい人生を、今度はあの子と同じ境遇の人も助けてくれるかもしれない」

 

タツ「・・・・・・」

 

チェ「それよりも、なにさっきの?奥さんだけじゃなく、娘さんも?ええ?まだ確か年端もいかないんだっけ?・・・うわぁ・・・」

 

タツ「ああそうだ、残念だったなあ・・・ボルスを殺せなくて」

 

チェ「ぷっ・・・、それとなんであんな面被せたの?」

 

タツ「男の泣き顔なんて見たく無いからだ!」

 

チェ「そうそうタツミって、予知能力もあるの?」

 

タツ「あれは、あの石頭を説得する為の方便だ」

 

チェ「あと一つ・・・本当に裏切られたと思って、心底さっきは怨んだよ」

 

タツ「ん?あんたらの仲間になったつもりは無いのは本当だけどな?」

 

チェ「・・・それはあたしとも?」

 

タツ「さっ、どうだろうな?」

 

 

 

チェ「あ・・・、思い出した。クロメはどうするの?・・・『そういえば夢で・・・』

 

タツ「あいつか・・・、あいつはとりあえずほっとけ。帝具遣いとしてはもう死人同然だ」

 

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