※この作品はR-18です。

タツミ無双   作:聖獅

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夜明け前

元イェーガーズ詰所・・・今はランの書庫や会議室となっている。

 

ラン「さて・・・、ウェイブ、クロメさん・・・、反乱軍がもうそこまで来ています・・・」

 

ウェ「・・・・・・・・」

 

クロ「・・・・・・・・」

 

二人とも顔見合せ、固唾を飲んでランの次の言葉を待つ。

 

ラン「・・・・・・どうしましょうかねえ?」

笑って答える。

 

つっぷするウェイブ

「・・・おい!頼りないな!」

 

クロ「ランは将軍なんでしょ?兵達の指揮はどうするの?」

 

ラン「ああ・・・それなら、部下に任せてます・・・私は闘いがメインというよりも情報専門ですからね・・・」

 

ウェ「はぁ・・・俺達どうなるんだよ・・・、エスデス隊長も何処に行ったか判らねえし・・・ああ、俺はどうすればあの人に俺なりに恩を返せるんだ!!」

 

ラン「まぁ・・・ウェイブは勉強が足りないですからね・・・どうです、判らないなら私の本をいくらでも貸しますよ」

 

ウェ「・・・そうだよな・・・俺も士官学校の座学の点数はそりゃもう・・・って、んなこたぁ今どうでも良いんだよ!うるせぇよお!」

 

クロメは腹を抱え声を堪えて笑っている。

 

「どうでもよくは無いですよ・・・」

ランは静かだが、凄みを帯びた声で言った。

 

ウェ「うっ・・・・・」

 

ラン「・・・この闘いで帝国側が勝っても、仮に反乱軍側が勝っても・・・、過去の歴史に学ばずにいけば、またいずれ同じ過ちの繰り返しです・・・、人間は忘れて良い事と悪い事があります・・・ウェイブ・・・君は人間の悪い歴史をもう二度と繰り返さないようにして下さい・・・」

 

ウェ「あ、ああ・・・判った」

 

クロ『・・・過ちを繰り返さない、か・・・』

 

ウェ「・・・とにかくだ・・・それじゃあ、俺達はどうすりゃ良いんだよ、ラン将軍よぉ」

 

ラン「好きにしてて下さい、私と一緒に行動するもよし、ブドー大将軍と共に反乱軍と闘うもよし、この闘いが終わるまで何処か遠くに・・・そうです、クロメさんと二人旅もどうです?ははは」

 

クロ「ラン・・・///」

 

ウェ「茶化すなよ、こんな時に・・・ランはどうすんだ?」

 

ラン「そうですねぇ・・・私はここを攻め込まれたら・・・とっとと逃げますかね(笑)」

 

ウェ「だーーーーーー!!・・・お前どっかの誰かに似た事言うな!」

 

ラン『どっかの誰か・・・、さて、“彼女”の話だとそろそろナイトレイドの彼らも攻め込んでくる頃ですね・・・、帝国側が勝つか・・・反乱軍が勝つか・・・一等席で鑑賞しますかね』

 

ウェ「・・・そうだよ、タツミはあの野郎、こんな時に何処行ったんだ?」

 

ラン「・・・ああ・・・、彼なら腹痛が危険だとかよく判らない事言って、今日は休み取りましたよ」

 

ウェ「あんにゃろーどおせ、ズル休みに決まってやがる・・・許せねェ奴だ!」

 

クロ「・・・ウェイブ、人の事言えるの?・・・“後生だぁああ、行きたくねえええ”って言ったの何処の誰だっけ?・・・くすくす」

 

ウェ「ええ?ああ!あれは・・・海の男は細けぇ事気にしないんだ!」

 

ランとクロメは失笑する。

 

 

 

ナイトレイドアジト

 

ラバックが自室で自身の帝具、クローステールに入念に専用の油を塗り、一本一本、綻びが無いか確認している。

「お前とは長い付き合いだったな・・・終わりの時は俺の手で・・・」

 

 

アカメは愛刀、村雨の手入れを今まで以上入念に行った、それはどちらに転んでもこれが互いにとって最後になる事を判った上であり、後は静かにその時を待つ。

 

 

マインは愛銃パンプキンの手入れを行い、

「・・・やっとここまで来た・・・、もう・・・ハーフだからとかそんな理由で差別されない世の中を創って見せるんだから・・・、シェーレ、ブラート見てて・・・」

 

 

レオーネは馴染みの賭博場に行き、豪勢に大枚をはたき、遊んだ後、自身の仕事のマッサージを1日無料で行った後、部屋で大酒を呑みそのまま泥のように眠った。

 

 

ナジェンダは自身の体を万全の状態で働けるよう、スサノオと組み手を行っていた。

 

『よし・・・かつてのようにもう動ける・・・』

 

「調子が良いな、ナジェンダ・・・この分なら大丈夫だろう」

 

「ああ、そうだな有難う・・・・・・、う・・・」

 

「どうした?」

 

「・・・スサノオ・・・その・・・タツミの話なんだが・・・」

 

「・・・今は目の前の事だけに集中しろ・・・俺は主に仕える帝具だ・・・主が帝具の心配などされたら、俺の立場が無い・・・」

 

「・・・ふふ・・・わかった・・・」

少し哀しげに笑うナジェンダ。ラバックはその様子を影で見守り、その話を聞いた後去って行った。

 

 

 

チェルシーは仕掛け針を念の為研ぎ、髪の中や自身の秘密の隠し場所へ忍ばせた。

『この闘いが終わったら・・・本当に平和な世の中になるのかな・・・それとも、また何年後かに・・・動乱が・・・、ううん、今はそんな事考えるの止めよう・・・』

 

そして・・・

 

「タツミ、あたしは何をすればいいの?」

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