「おやおや、外が騒がしいようですね・・・」
「・・・・・・・・・」
エスデスはサーベルを横薙ぎに当てに行く・・・が、オネストは両手のナイフで受け止め、そのまま滑らせ鍔元に行くと同時に
「な!?」
歯でエスデスの刃を噛み砕く!!
「ふぅ~~、沢山の血が混じった味ですね~・・・そういえば私、色んなものを食べてきましたが・・・まだ人間は食べた事ないんですよね・・・」
嫌な笑みを浮かべてエスデスを見る。
「ふん・・・貴様如きは素手で蹂躙してくれる!」
エスデスは折れたサーベルをオネストに投げつける。
「ふんっ!」
それを弾き、その間にエスデスは飛び膝蹴りをオネストの額に喰らわせ、続けざまに回転蹴りを行う・・・「ぐっ・・・」
エスデスの足にナイフが刺さるが、そのまま押し切ってオネストを地面に叩きつけ、片方の足で踏み殺そうと突く。
そこは素早く逃げて間合いを測るオネスト・・・片方のナイフはエスデスの脚に刺さったままだ。
「どうやら・・・初めの足への一撃が応えてるようですね・・・くくく、お前にデモンズエキスを使われていたら、とうに負けてましたよ・・・、しかし何故使わないのですか?・・・ああ、私が封じたんでしたっけ?・・・ぐはははははは」
オネストの言う通りだった・・・エスデスが油断していなければいくら意外に彼が強かったとしても、純粋な戦闘では彼女の方が上手で勝っていたであろう。だが、これは初めの時点でオネストの計略勝ちであった。
『すまぬ・・・タツミ、もう会えぬかもしれない・・・だが、私がこいつと組んで犯した過ちはせめて、こいつと刺し違える事で少しでも清算する・・・、タツミ・・・またいつか会おう・・・』「・・・オネスト・・・念仏を唱えるなら今のうちだぞ?」
「ふ・・・まだそんな空元気が・・・良いでしょう・・・決着を付けるとしますか・・・」
二人とも必殺の一撃を互いにお見舞いしようと・・・
その時地面が破裂する。
「どりゃあああああああ!!!」
「なに!?」
「!?」
二人ともその場から飛びし去り、様子を伺う。
「いやぁ、やっと辿り着いた・・・ふぅ・・・」
レオーネは地面から飛び出し回転して着地し「とうとういやがったな、大臣!ここで会ったが100年目、今までの悪行の清算、耳を揃えて返してもらうぜ!!」
「・・・何やら色々誤解しているようですな・・・まぁこういう政務を司っておりますと誤解は付き物ですね・・・くくく」
「貴様は・・・ナイトレイドの・・・そうか・・・、邪魔をするな!こいつは私が片を付ける、退いていろ!」
「はっ?よく言うぜ?・・・こんなメタボな相手に手間取っているエスデスなんざもう怖くないね」
「貴様・・・私の腕が落ちたと思っているのか・・・、お前如き等帝具を使うまでも無い・・・」
『・・・、流石にこのままでは不味い・・・。エスデスだけならともかく・・・、ちっ・・・、ここは撤退せねば・・・』
オネストは身を翻して逃走を図る。
「あ?逃げた!?」
「逃がさん!!」
エスデスは脚からナイフを抜き、血が出る痛みを堪えながら走りだす。
通路を曲がった所で、姿を無くなる・・・
「ぬ?何処行った・・・」
「判らんのか?・・・少しは腕を上げたようだが、やはり間抜けな獣だ・・・」
「お前のくっさい匂いが混ざって奴の居場所が判り難いんだよ!!」
「・・・貴様とは後で決着付けてくれる・・・」
エスデスの投げたナイフが壁に刺さる。
そうすると、壁は倒れ隠し通路が見える。
「にゃろ~」
レオーネは逃げるオネストに飛び蹴りを喰らわせる。
それを逃げながらかわしたオネストが反転して、レオーネの腹部にナイフを立てる。
「ぐっ・・やるじゃないか・・・メタボの癖に・・・」
オネストはほくそ笑む鬼の形相で中を抉る・・・。
レオーネは脂汗かきながらも
「ああああああああああああああああああああ!!!!」
渾身の力でオネストを殴り飛ばす。
ふっとばされた彼にレオーネの後ろから飛び上がったエスデスが踵落としを行う。
オネストはそれを交差した両手で受け止め、着地したエスデスは素早く回し蹴りを入れる。
だがそれも両手で受け止め、その脚を食い千切ろうと凶悪な牙を見せた・・・、
そして、その口にエスデスは拳を叩き込む。
『愚かな・・・その腕も喰らってやります・・・ん?・・・』「ぎぎゃああああああああああ!!!」
エスデスは拳に隠したサーベルの刃の破片でオネストの舌を斬り裂く。
怯んだ隙に腹に強力な前蹴りを叩き込む。
「げげ・・・ががは・・・し、舌が・・・おのれーーー」
それに乗じてレオーネは傷に痛みを感じるもオネストの右腕をへし折り、続けざま右足の関節を外す。
「うぎゃああああああああ」
・・・オネストは他に策は無いか・・・、後ずさりながら思考を巡らす。
レオーネはオネストへゆっくり肉迫する。
「ま・・・待て・・・私を殺せば・・・帝国の夜明けが遅れますぞ!?・・・私は兼ねてより、もっと国が潤うよう、これからは世界に乗り出そうと、貿易でもっと国が潤うに・・・そうすれば、今までの貴女方の苦労も報われ・・・」
「・・・あたしは、頭の良い連中と違って、そんな事はさっぱりさ・・・けどな・・・一つだけ判っているのは・・・こういう時に四の五ぬかすのは大抵、言い逃れでしかないって自分の経験が頼りなんだ!!」
「ま、待つんです・・・愚者は経験に学び・・・賢者は歴史にまな・・・ぎゃあああ」
レオーネの鉄拳が炸裂した。