いつもセリューとコロは一緒で、彼女はコロとは意思の疎通は常に計れていると思っている。なので、ふと何気なく彼女は相方に聞いてみた。
「ねぇ、コロ?コロは私の事どう思っているの?」
「きゅ?・・・・・・」
少し間が空いた後、
「きゅきゅきゅwww」
1人と1匹の間に一瞬冷たい風が吹きぬけて行った・・・。
「え?コロ?・・・」
「きゅーきゅ?きゅきゅ・・・」
ーーーーーーーーーーー
ナイトレイドアジトの居間でタツミは“アオメが着る!”という主人公のアオメが服飾関係で失敗と挫折を経て成功していくという漫画をチェルシーに強引に勧められ読んでいた。
「タ、タタタタタ・・・タツ~~~えも~んん~~~~!」
セリューが眼鏡をかけて泣きながら、アジトの居間へダイブしてきた。
「どぅわあああああ、誰かこっちに来てると思ったら・・・おまぇかぁあ!!」
「アワウアオアオワウ~~キュキュキュ~」
セリューが意味不明な言語を発するに対し、当然タツミは
「何言ってるか判る訳無いだろ!!!」
タツミは頭痛を覚えながら、セリューを落ち着かせ
「・・・まず一つずつ言うぞ?・・・なんで、ここに来た?来るなと言っただろう
が!?そして、その眼鏡なんだ?いやまぁ良いが・・・それと、さっきの意味不明な言葉は何だ?そして、最後にリュウヅカ・タツキチってんのは、いったぁああい、だれだそいつはあああ!?」
セリューはタツミを落ち着かせ、
「まぁまぁタツミ君、落ち着いて!まず一つずつ言いますと、ここへ来るなとはいってませんよね?眼鏡は・・・何故か知りませんけど、空から落ちてきたんです、別に付ける必要ないですね。・・・意味不明な事言ったのはなんとなくでして・・・あはは。それとタツキチって誰ですか?そんな事言って無いですよ?」
小首かしげながら、私判りませんとあどけなく聞くセリューに対し、
「ボケたんだよぉお!真顔でツッコムなぁ!それとここへは言わなくても来たりしないだろが、普通!!!・・・元々、敵の本拠地の一つだぞ!」
そして、セリューも真顔になり
「虎穴に入らずんば竜を得ず(?)です!・・・実は・・・急を要する案件が出来ました!」
「・・・なんだ、何があった・・・まさか、ボルスさん達に新政府軍から何かあったのか?」
キョトンとしたセリューが少し間がおいたあと、
「・・・いぇ、コロの言っている事が判らず困っていたんです!」
「・・・・・・」
アジトの空を小鳥がさえずり、気持ち良く飛んで行った・・・。
そんなことでいちいちここにくんなーーーーーーーーー!!!!!!
タツミは大地を揺るがす怒号を発し、セリューのバランス値を大きく奪う!
「ええええええええ???~~~ああ~~~びっくりした~~~、いやぁ~~藪をつついて、雷竜をだしてしまいました~~」
「とっととでてけ!」
「あ~すみません、ごめんなさい、ちょっとふざけ過ぎました!・・・こんな事頼めるのタツミ君しかいませんから・・・」
「そりゃそんなどうでも良い事他に頼める奴・・・いや俺だって頼まれないからな!」
「え~~?お願いしますよ、このとーり!」
「断る!俺は今忙しいんだ!」
「は?ただ漫画読んでるだけじゃないですか?」
「本日の営業はもう終了したんだ、とっとと帰れ!!」
話は平行線を辿り、妥協点が見えない中・・・、
「仕方が有りません・・・、余りこういう手は使いたくなかったんですが・・・」
「・・・・・・」
「処刑されそうな隊長を助け出した時ありましたよね?・・・あの時、タツミ君なんていってましたっけ?」
「は?何も言ってる訳無いだろ・・?」
タツミは微かに嫌な予感を感じ始めた。
「確か・・・“あいつに死なれたら、俺はもう生きていけない”って言ってましたよね?」
「言う訳ないだろうがーーーー!!」
タツミは持っていた漫画の本を真っ二つに切り裂いた・・・後でチェルシーに怒られる。
「“言う訳は無い”・・・と言う事は、心の中では思ったと言う事・・・ですよね!?」
「・・・お前は明らかに一つの方向に意思を誘導しようとしている、その手には乗らんぞ」
「ふ~~~ん?じゃあ、隊長が帝具、使用不能になってました時、一時期タツミ君は隊長にも悟られないように気配を消して・・・匂いもごまかして、距離置いて警護してたの・・・私、コロから教えて貰って知ってるんですよ?」
セリューはニッコリ天使の如く?微笑んだ。
タツミは直ぐに、あれはまだ利用価値が有ったから死なれると不味いと言う事は出来たが、それに輪を掛けてセリューは詰んでくる予感が有ったので、被害を最小限に抑える為にタツミは・・・
「・・・報酬はスイス銀行に振り込んでくれ・・・」
「フフフッ・・・交渉成立ですね・・・ところで、スイスってなんですか?」
二人はとりあえずアジトを離れ、適当な野原で・・・。
「仕方ない、あれを出すか・・・」
「何か出すんですか?」
タツミはおもむろに犬のマスコットの形をした平板を取り出し、
「デレッデッデ~、テイグジャアアコリャアア~~!!(ドラ声)」
「はい?」
「これはその帝具がどう思っているか聞きだす帝具なんだ~(ドラ声)」
「な、なんですか・・・そんな帝具があったんですか?」
「昨日酒場で隣に座ってたお姉さんがくれたんだ~(ドラ声)」
「え?タツミ君お酒呑めましたっけ?誰かとの付き合いでですか?・・・それよりもさっきから何ですかその声は?」
「まっ、とにかくやってみせよう」
「はい、楽しみです!」
タツミはおもむろにセリューを凝視する。
「え・・・?」
セリューはじっと見つめられ、
(な・・・なんですか、そんな熱視線を・・・)
「セリュー・・・」
「は、はい!!」
タツミはセリューの頬に手をやり、
「タ・・・タタッタタタタツミ君?えええええ・・・貴方には隊長が~・・・あわわあわあわ」
そして、タツミはセリューの髪の毛を一気にぐしゃぐしゃにした・・・。
「なぁあああああ!?・・・ななななあなな、なにするんですかぁあ!セ、セクハラですよ?事案の発生です!今のは二重の意味で罪ですよ!!・・・ああ、もう、折角綺麗にセットしてたのに・・・もう!どうしてくれるんですか!?」
「来たな・・・」
「え?」
ドドドドドド・・・、大きな足音と砂塵と共に、スサノオがやってきた!
「え?えええええええ!」
スサノオがセリューの前まで来たかと思うと、
「え?あの?」
「・・・・・・」
スサノオは電光石火の速さで乱れたセリューの髪を整えていく。
「うむ、こんなものか!」
「はぁ~・・・ありがとうございます・・・」
そして、タツミは
「社長よく来てくれた」
「タツミが呼んだのか・・・?」
「え?この人社長なんですか?でも・・・(角生えてますね)」
「そうだ、セリューは社長と初対面だったな?この人は社長型帝具だ」
「そ、そんな帝具あったんですか?」
「タツミ・・・俺はシャチョウとやらでは無いぞ?」
「ま、そんな事どーでもいいんだ・・・社長、今どう思っている?」
(タツミ君、ひどい・・・)
タツミは先程の帝具をスサノオに向け、その平板には文字が浮かび上がる。
「特に何も思っていないぞ」
それと同時に、
“特に何も思っていないぞ”
と浮かび上がる。
「これで判ったろ?」
「これで判ったろ?・・・と言われても・・・」
「なんだ?ただ相手の声を拾っただけだと思ってるのか?」
「ええ・・・まぁ」
そうしている内にスサノオが、
「むっ!?あの方角からレオーネが二日酔いで寝過ぎて髪を乱している気を感じる
ぞ!」
タツミは驚いてみせ、
「な!?そこまで判るのか?」
「今度こそ、奴の乱れを俺が始末付ける!」
「気を付けるんだぞ、スサノオ・・・死ぬでないぞ?」
「ああ・・・いってくる!」
そう言ってスサノオは浮かび上がり、体の周りから透明のオーラを発し、空へと飛んで行った。
「え?・・・ええええええ!!??」
「・・・それにしても、スサノオのやつ、あれ程の力を秘めておったとはのう・・・もしかしたら勝てるかもしれん」
セリューは驚きと呆れを隠せず、
「・・・あの・・・一体何に勝つんですか?しかも、空飛ぶ人?なんて初めて見ましたよ・・・どうなってるんですか?・・・それとタツミ君、さっきから微妙に口調が変ですよ?」
「細かい事気にする奴だなぁ・・・どうでも良いだろ、そんな事」
「いやいやいやいや、普通に気になるでしょ!」
「空飛べたのは体の内の気を放出してだな・・・」
「もう良いです、判らないという事が判りました・・・」
とりあえず、一息ついた後、
「じゃあセリュー、これを持ってコロに聞いてみれば良い」
「・・・ええ~、信用出来ませんよ・・・」
「疑り深い奴だな、全く・・・仕方ない、別の奴を呼ぶか・・・」
「今度は誰を呼ぶんですか?」
タツミはいきなり、
「あー!あそこにフライング・ヒューマノイドがぁあ!!」
と指差し、
「えー!?フライング、ヒューマノイドがぁ・・・?って何ですかそれ!」
そう言って、セリューがタツミの方に振り返ると、
「あれ?タツミ君・・・それ?」
そこには火を起こして骨付き肉を焼いているタツミの姿があった。
「い、いつの間に!?そもそも何処にそんな肉隠してたんですか?」
「なんだ?そんなに腹すいてたのか?食いしん坊だなぁ」
「いや、そういう意味で言ったんじゃなくて・・・ああ、もう・・・」
ズドドドドドド・・・
「え?」
「来たか・・・」
アカメが凄い勢いで血相変えて激走してくる。
そして、
「タタタタタタ、タツミ?そ、そそそそその肉どうしたんだ?」
アカメは今にも喰いつかん勢いで迫る。
「ああ、丁度腹減ってたから食べようと思ってな・・・」
「そ、そのタツミ・・・良かったら私にも一口だけ・・・」
セリューは緊張し始め、
(ナイトレイドのアカメ・・・)
アカメもセリューに気付き、
「タツミ、後生だ・・・む?お前は・・・確か・・・」
アカメもかつての敵、イェーガーズの1人にこの顔があったような・・・と記憶を思
い出してきた。
(あの殺し屋の・・・確かに、おどけているとはいえ、出来る・・・)
二人の間に互いの出方を探る緊張感が流れ、火花が爆ぜるような空気が出来る。
「アカメ、村雨を少し貸してくれ。それならこの肉やるから」
「なっ!?本当か!!」
セリューとのにらみ合いは緩和され、
(ええ~・・・?)
「ほらよ」
「タツミはやはり、良い奴だな、はぐはぐ」
「じゃあ村雨借りるぞ」
アカメは凄い勢いで肉にかぶりつく。
「じゃあセリュー試してみようぜ」
「え?・・・ええ、はい・・・(なんかアカメの事、どうでもよくなりました)」
タツミは例のブツを村雨にかざす、すると・・・。
“我二何カ用カ?”
「どうだセリュー?」
「おお~!いやでも・・・帝具が人間の言葉を話すのはなぜですか?」
「それは、その帝具の意思の波長を感じて、人間の言語のそれに最も近い雰囲気を現す単語を抽出してだな・・・」
「なるほど!中々科学的ですね!」
「では2,3質問しよう!」
「はい!」
「村雨、何故お前はアカメを使い手に選んだ?」
“・・・貴奴ハ、中々ノ業ヲ背負ッテオッタ・・・、我ガ退屈凌ギニ貴奴ノ行末ヲ見トウナッタ・・・其レダケノ事ヨ!”
セリューは唸り、
「う~ん・・・さすが妖刀らしい答えですね」
タツミはふと何かを思い立ち、食べるのに夢中のアカメに、
「アカメ、お前は寝る時や風呂に入る時、村雨を何処に置いているんだ?」
「もぐもぐ、ぱくぱく・・・ん?いつもそばに置いているぞ?用心の為に抱いて寝る事もあるぞ・・・もぐもぐ、はぐはぐ」
「あ~成程な、有難うな、食べてて良いぞ・・・と言う訳でだセリュー」
「はい・・・?」
「村雨・・・お前、アカメが寝ている時に抱かれているのはどんな心持だ?」
“・・・・・・・”
「おい、こら答えろ!」
“・・・、ソ、ソレハ・・・我ガコメントスル立場二・・・ナイ・・・”
「え~・・・」
セリューも呆れ、
「何言ってんだお前!?思いっきり答える立場に有るだろうが!?叩き折ったろか、この野郎!」
タツミは怒り、
「もう良いですよタツミ君・・・この帝具がムッツリさんなのは判りましたから・・・でも帝具にも性別が有るんですか?」
「あるのかもな」
「・・・非科学的ですね」
“・・・・・・・・・・・・・・・”
「アカメ、もう帰って良いぞ?」
タツミは村雨をアカメに返したが、彼女は切な気にこちらを見て来る。
「タツミ・・・」
「あ?あ~・・・その肉も持って帰って良いぞ?」
「♪」
アカメは嬉しそうに肉を持って、アジトへ帰って行った。
一方、スサノオ達は
ラバックが瀕死(?)の状態で倒れ、レオーネが怒っていた。
「あ~もう、ラバ。あたしが頭痛くて寝ている時に何しようとした!」
「お、俺は・・・ただ・・・姐さんの着替えを手伝おうと・・・ぐふっ」
そこに、
「ス、スーさん!」
「え?スーさん、どったの?」
彼の乱入にラバックとレオーネも気付き、髪が乱れた彼女の前にやってくる。
「逃げろ、スーさん!!!すぐに逃げるんだ!!!」
「そうはいかん・・・死んだラバックの為にも俺はここで退く訳にはいかない」
「ふん・・・直ぐにでもあいつの元に送ってやるよ・・・、あ、頭痛ぁ・・・」
レオーネとスサノオが対峙し、ラバックは
「なぁ俺生きてるよね?・・・これっていじめだよな?お前ら訴えてやる!」
ーーーーーーーー
「・・・と言う訳でセリューこれで納得してくれたか?」
「そうですね・・・じゃあ最後にもう一回だけ試させて下さい!」
「疑り深い奴だな・・・まぁ良いだろう」
その時、タツミは空に向かって叫ぶ愛の言葉・・・
「あ~・・・俺はエスデスを世界の誰よりも愛している・・・」
但し棒読みで。
「・・・タツミ君、何言ってんですか?・・・でも今までの経緯を考えますと嫌な予感しかしませんね・・・」
ズドドドドドド・・・
「ええーーー・・・!!!本当に来るんですか?最早怪異現象ですよ!」
エスデスがスカートの裾をたくし上げ、ウェディングドレス姿で猛烈な勢いでこちらに向かってくる・・・。
「タ・・・タツミ?式はいつにするんだ?明日か?うむ、勿論予約済みだぞ♪」
「エ、エスデス隊長・・・も、もう何も言う気も湧きません・・・」
「セリュー、もうエスデスは隊長じゃないだろ?」
「そうではあるんですが・・・まぁなんとなく、私はそう呼ぶ方がしっくり来まし
て・・・」
エスデスもセリューに気付き、
「セリューか・・・何故我が夫と共にいるんだ・・・まさか・・・?」
エスデスは誰もが震え上がる恐怖の波動の目付きで睨む。
「い、えええええーーいえ違うんです、これは!」
「エスデス、・・・セリューは自分の夢をどうやらこの辺に落としてしまって一緒に探して欲しいと頼まれただけだ」
タツミがフォロー(?)するが、
「え?」
「・・・何だそんな事か・・・それならば仕方がないな。セリュー、私の夫を連れ出す時は次からはしっかりと私の許可を得ろ!」
「は、はい、すみませんでした!(・・・こんな事で納得する隊長・・・可愛いと言うか何と言いますか・・・)・・・えええ?タツミ君な、なにやってんですかああああ!!!」
セリューはエスデスに内心苦笑しながら、次のタツミの行動に驚き、
「そ、そんなタツミ・・・だ、だめだぞ・・・他の者がいる前で・・・」
エスデスが顔を紅潮するのにお構いなしに、タツミは彼女の胸元を押し広げた・・・帝具のデモンズエキスのマークが見えるように。
「タツミ・・・何故そこで止まるんだ・・・???」
「エスデス・・・ちょっと黙ってろ!」
タツミは例のモノを振りかざした。
「タツミ君、何やるかと思ってビックリドッキリしましたよ・・・そういう事だったんですね?」
「下らない事いってねぇでさっさと質問するぞ」
「はいはい・・・じゃあ隊長は一昨日の晩何を食べたんですか?」
“そんなことあーしにきかれてもしんないしー”
「おお、でましたね!・・・な、なんか少し軽い気もしますが・・・」
「・・・まぁいいや、他にはお前幾つだ?」
“は?女にとし聞くなんてマジデリカシ―なさげ?だれあんた?”
「タツミ君・・・何か怒ってますけど・・・でも実際、帝具の年齢って・・・」
「ああ、それは・・・うっ」
エスデスは暇を持て余していたので、タツミの空いている手の指を吸い始めた・・・。
「(ナ、ナニやってんだお前ー!と怒鳴りたいところだが、セリューは気付いてな
い・・・ここは我慢だ)・・・くっ・・・確か千年だな・・・」
セリューは例の帝具に見入っている為、エスデスのやらかしに気付いていない。
「そういえば、千年前のこの国皇帝が造ったと言われてましたね・・・じゃあコロも千才!おお~・・・」
「確かに・・・、くっ・・・、普通に考えたら千才だが、活動時間を考えたら、必ずしもその年には当てはまらないな・・・」
タツミは男の性としての快感と理性の歯止めで闘っていたが、セリューは全く気付かず、さっぱり判らない。
「あれ?タツミ君?具合悪そうですが、何かありました?」
「ナニも無い!・・・とにかく、他の質問を」
“・・・あー、あんたがタツミ?このエスデスが毎日のように花占いしたり、あんたの事、ひとりでのろけてるから超絶うざいんですけどー!・・・けど、よく見たら結構あんたかわいーからゆるしたげる!”
「タツミ君・・・」
「この帝具ぶっとばしたろか・・・」
“そーいうテレカクシもワルぶっててかわいー!でもまーいつか、こいつの心ぶっこわして、こいつんからだのっとって、あーしがあんたをおそうんからね♪・・・げんにいまも・・・ん~・・・”
「タツミ君・・・この帝具さらっと怖い事言ってますが・・・あれ?最後の方・・・」
「わーーーーー!!!」
タツミは一瞬でエスデスに吸われていた指を解放し、
「ンはぁ…、・・・あん、ダーリン・・・」
エスデスは甘い吐息を吐いて、うっとりしているが・・・ほおっておいて、タツミは
「こ、これでもう充分判ったろ?」
「え?ええ、はい!」
「よし、これでもう解散だ!」
タツミはセリューにそれを渡し、
「確かこの帝具の名前は、“テイグなんじゃわれぇえええ”・・・でしたよね?」
「いや違う!“なんじゃこりゃあああ”だ!」
タツミの何処まで本気で嘘か判らない対応にセリューも
「え?そうでしたっけ?う~ん、まぁいいですけど」
「じゃあエスデス、ご苦労だったな、もう帰って良いぞ?」
「うむ♪・・・そういう訳だセリュー、今直ぐ帰るんだぞ!」
エスデスはタツミに対する声色とは対照にセリューには凄みを利かせ
「え?あ、はい。もう帰りますけど・・・」
「いや、エスデスお前も・・・」
「ん?全く・・・何を言っているんだ、マイダーリンよ・・・」
タツミを後ろから羽交い絞めにし、エスデスの唇から長・・・かなり伸びた舌が彼の顔を舐めまわす。
「うわーーー!隊長!人間離れしていると思ってましたが、そういう所も人間離れしてらっしゃるんですねーーーお化けーーー!!」
「おおおおい、エスデス落ち付け!」
「ふふふふ、何故か先程からいつも以上に我慢出来なくなってきたぞ・・・その責任は取って貰うぞ、ダーリン・・・ん~~~」
エスデスはタツミを押し倒し、その間にセリューは全力で逃げて行った!
セリューは走った・・・なんだかよく判らないが、とにかく走った・・・愛する友の為に、だったような・・・なんだったような・・・、
「うわ!?いたぁ・・・」
セリューは石に躓き起き上がろうとした時、傍にコロが寄り添っていた
「きゅきゅきゅ!」
「あ・・・あれ?コロ?・・・ここは?」
セリューは自身の住んでいる小屋のベッドである事に気が付いた。
「あ、あれ?夢・・・?ねぇ、コロ、“なんじゃああこりゃああ”は?」
「きゅ?・・・?」
「何だ夢だったのか・・・そうだよね・・・人が空飛んだり、隊長の舌があんなに長い訳ないもんね・・・我ながらなんて独創的な夢だったんだろ・・・あはは」
「きゅきゅきゅ」
コロも笑っているようであり、
「そうだよね・・・コロが何を本当に言っているかは判らないけど、一緒に闘ってくれたり、生活してくれたり、今まで色んな苦労があったけど・・・コロにも不満があったかもしれないけど・・・一緒に行動してくれた事だけで十分だよね?・・・これ
からも宜しくね、コロ!」
「きゅ!!」
セリューはコロの頭を撫で、コロも気持ちよさそうにしているが・・・彼女の夢が果たして何処まで夢で何処まで現実に起こりうる事かは・・・誰にも判らない・・・。