先の82話、水先人からの続きでこれ以降は最終話まで番外編無しでいきます。
この後は1,2週間に一回の割合で投稿出来れば…とは思っております。
「う~~ん・・・くぅ~~、よく寝た・・・あれ?コロ?」
外の日差しを受けて心地良い目覚めのセリュー、普段いるはずの相棒が見当たらず、一瞬で不安になる。
「コロ・・・コロ何処に行ったの?」
「きゅー!」
コロは戸を開け主人の元へ駆けて来る、四足で。
「なんだ脅かさないでよ、心配させないで・・・」
「・・・・・・」
「あれ?コロ、この縫い傷どうしたの?」
セリューが帝具としてのコロに有った核が無くなり普通の犬になったと気付くのはそう時間は掛からず、タツミの意図もその時把握した。
「どうしたスサノオ・・・」
「・・・特に問題は無い・・・」
スサノオは今朝アジトに戻り、偶然ナジェンダに出迎えられた。
そして彼自身、体の違和感にも慣れ始めていた。
「スサノオ・・・お前、角はどうした?」
彼の頭には牛の如く両脇から出ていた角が無くなっていた。
『ふっ・・・そうか、そういう事か・・・』
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「そこに横になってくれ、余り痛まずに楽になれる」
「タツミ、後の事は頼んだ・・・お前達と出会えて良かった、・・・悔いは無い」
それに対し、何も答えずタツミは初めた。
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何時間を経たのか、スサノオはあの場所で目を覚まし、自分はまだ生きていると気付き不思議に思っていた。
そして、意を察したスサノオの満足気な笑みに理解が追いついていないナジェンダは、再度問うも返答は
「タツミは何処に居る?」
ウェイブはクロメを背負い、彼の故郷に向かって歩いている。
「ウェイブ、ちょっと男前になったね?ふふふ」
彼の額には刀傷が付いていた。
「けっ、タツミのヤロー・・・、クロメの血が必要だから斬らせろって言いやがって・・・脅かしやがって・・・俺はあいつの事は、はなっから気に食わなかったんだ!!」
クロメはくくっ、と笑いを噛み殺していた。
彼女は彼がタツミに対し、言葉とは裏腹にどう思っているか判っていたので余計に。そして、彼の腰にはタツミの刀が差さっていた。
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タツミと対峙する形でウェイブとクロメは身構える。
「グランシャ…とウェイブは帝具を発動させようと思ったが、
『駄目だ・・・そんな事している暇にやられる・・・』
ウェイブは冷や汗を垂らし、タツミはニッと笑った。
「腕を上げたな、ウェイブ。大分ランからしごかれたな?思った通り帝具を発動させたって無駄だぜ」
クロメは意を決し、
「ねぇタツミ、ウェイブに危害を加えないなら、あたしはどうなっても構わない!それでどう?」
「馬鹿野郎!お前を見捨てて俺だけ生き延びられるかよ!」
「ウェイブ!」
互いに二人は睨み合う形となるが、
「あ~・・・うるせえぇ!!」
タツミが一喝し
「ウェイブ、お前はとっとと帝具を寄越せ!そしてクロメは折れた八房を俺に渡せ!」
「言う通りにしよう、ウェイブ」
「ちっ・・・」
二人から受け取り、
「クロメ、俺が折角研いでやったのに刃こぼれが多いな・・・やっぱりアカメと激しく闘り合ったな」
「・・・一度聞いておきたかったんだけど、お姉ちゃんに他の技教えたのはタツミ?」
タツミはそれについて黙として語らないが、
「でも良かった・・・そうでなかったら、以前のままのお姉ちゃんならたぶん・・・あの時勝ってたのはあたしだったから・・・」
「さぁな、アカメなら例え以前のままでも何とかしただろ?」
「やっぱり教えたんだね?ふふ、本当は優しいんだね?」
タツミは折れた八房を事もなげにクロメの首に突きつける。
それが余りにも自然な動作で虚を突かれた為、二人とも抵抗する間もない。
「・・・お!おいタツミ!」
「クロメ、お前の血が欲しいんだ」
「・・・あたしの命でウェイブにはもう何もしない?」
タツミはそこから一閃、ウェイブの額を斬った。
その血を八房に付け、袋にしまった。
「ぐっ・・・タツミ、お前・・・」
「ウェイブ!!・・・タツミ、ウェイブを!」
「・・・どうせ結果としてこうなっただろ?」
「俺がクロメを庇うに決まって、と判ってたからか・・・けど、俺の血でも大丈夫なのかよ?」
流れる血を抑えながら尋ねる。
「たぶんばれないだろ?」
クロメはウェイブの止血をし、用が済んだタツミは去ろうとする。
「ありがとうタツミ、それとお姉ちゃんにまたいつか絶対会おうって伝えといて・・・」
タツミは振り向きざまにあるモノを投げる。
「こいつは・・・」
ウェイブも瞬時に受け止め
「そいつは無銘だが、お前とクロメを守るくらいは出来るだろう・・・じゃ、俺の餞別がせいぜい冥土の土産にならないようにするんだな、あばよ」