ナザリック地下大墳墓の第九階層にある、支配者タネヅの自室。
そこから少し離れた位置で、直立不動のまま動かないメイドがいた。
至高の存在の中でも『三柱』と呼ばれる存在の一角、ヘロヘロによって創造されたNPC──彼女の名はフォアイル。
本来であれば主の側に控えているはずの彼女は、現在とある理由により廊下で待機中だった。
綺麗な立ち姿は乱れることなく、ただ静かに佇むのみだ。
フォアイルの立つ位置からは、タネヅの自室の重厚な扉が見える。
室内での話し声や物音がここまで届くことはないが、どことなく漂う甘い空気を彼女は敏感に察知していた。
あの
ナザリックには数多の配下が存在しており、その中でも階層守護者が特別扱いを受けるのは当然だ。そこに羨望の感情はない。そう自分に言い聞かせる。
しかし、寵愛を受けたのは守護者に限った話ではない。
同僚のシクススとリュミエールも、既にタネヅの手付きであった。
彼女たちが寝室から出てきた後の、ほのかに乱れた髪や艶っぽい笑顔を思い出す。
二人はタネヅからの愛を浴したことで、今まで以上に輝いて見えた。
シクススとリュミエールは、フォアイルにとって共に働き、共に笑い合う親友でもある。
一般メイドが至高の御方に伽の相手を命じられる。それはとても誇らしいことだ。友として、フォアイルも素直に祝福していた。祝福していたはずなのに……。
(もしかしたら、いつか私も……)
そんな淡い期待が、彼女の繊細な心を掻き乱す。だが、同時に不安も押し寄せる。
果たして自分にそんな資格があるのだろうか? 階層守護者でも
シクススやリュミエールと比べても、性的な魅力という点では劣っているかもしれない。
優しい二人が、普段の会話で伽の話題を出さないよう気を遣ってくれるのが途轍もなくつらい。フォアイルは、自分だけが置いていかれたような気分を感じていた。
どれくらいの時間、物思いに耽っていたのだろう。ふいに誰かが近づいてくる気配を捉える。
廊下の先へ意識を向けると、同じ一般メイドのフィースが歩いてくる。
「あれ、お疲れ様〜。ここで何してるの? 今日は当番メイドだよね?」
フィースの声には、重い雰囲気を吹き飛ばす純粋さが宿っていた。
彼女の明るさがフォアイルの心を少しだけ解きほぐす。心の内を悟られないよう、努めて明るく挨拶を返した。
「お疲れ様っ! 今はマーレ様がお見えなんだよねー」
「え? それで何でお付きのメイドが部屋の外に? 守護者以外には聞かせられない、秘密の会談とかかな?」
もっともらしい推測と言えなくもないが、フィースはどこかお気楽な口調だった。
目を伏せたフォアイルが声を潜めて答える。
「あー、えーっと……たぶんなんだけど、マーレ様は今、中でタネヅ様のご寵愛を……」
「はっ? …え、ぅえええぇっっ!?!?」
衝撃のあまり、フィースの声のトーンが跳ね上がる。
ナザリックの厳かな空気が一瞬にして破られ、フォアイルは慌てて制止した。
「ちょっと、声が大きいってばっ!」
「あっ、ご、ごめん…! でも…それって本当なの!? だって…マーレ様は、その……」
フィースは言葉を詰まらせ、胸の前で両手をモジモジと擦り合わせた。声を潜めようと意識するものの、気持ちはどうしても抑えきれないようだ。
「うーん……でも、タネヅ様は普段からマーレ様の可憐さをよくお褒めになられてるし……」
「確かに……あ、ってことは! マーレ様も側室に──」
身を乗り出したフィースがさらに掘り下げようとしたその時、突然扉が開く音がする。
二人がハッと振り返ると、満足げな笑みを浮かべたマーレ・ベロ・フィオーレがふらりと出てきた。彼の金髪は少し乱れ、褐色の頬にほのかな紅潮を残す。
「わっ!? マーレ様……!」
「申し訳ございません! 騒がしかったでしょうか!?」
唐突なマーレの退室に動揺する二人。
フォアイルが思わず声を上げ、あたふたと頭を下げる。フィースも急いで謝罪するも、声が上擦ってしまう。
「……ふぇっ? ……だ、大丈夫です、よ…? …フォアイルさん、ここにいたんですね……。えっと…ぼ、僕…もう、行きますから……」
どこか放心状態のマーレは、恍惚とした表情のままフラフラと廊下の奥へ消えていった。
その小さな背中が、カーペットの上で軽い足音を残し、次第に遠ざかっていく。
二人のメイドは、ただ呆然とその姿を見送るしかなかった。足音が消えると、廊下には再び重い静寂が戻る。
(なんて満ち足りたお顔を……。やっぱり中で、今までずっと……)
行為の余韻に浸っているであろう守護者の姿を見ると、フォアイルは自身の立場が霞む感覚に襲われた。
自分は数ある下僕の一人に過ぎず、寵臣のマーレはもちろん、シクススやリュミエールと比べても価値がない存在なのではないか? いや、そのような苦悩を抱えるのは創造主に対して不敬では? 様々な考えが頭をよぎってしまう。
それでも、至高の御方への忠誠は決して揺るがない。何があっても精一杯尽くすのみだ。
目を閉じたフォアイルは、強引に気持ちを切り替え大きく深呼吸をした。
「すぅーっ…………はぁーっ…………。…っと、よしっ! とりあえず、私も中に戻らなきゃ。また今度話そ!」
フォアイルがいつもの元気な表情を浮かべる。
声の調子は明るいものの、どこか気を張りすぎているようにフィースには感じられた。
「う、うん。なんかごめんね? ……無理しないでね、フォアイル」
「ありがと。それじゃっ!」
心配そうな面持ちを浮かべたフィースが、手を振って廊下の奥へ去っていく。
フォアイルは扉に向き直る。心の奥に残るささやかな葛藤を押し隠し、忠実なメイドとして姿勢を整えた。
彼女の指が軽く拳を握り、決意を固めノックの音を立てた。
「タネヅ様、フォアイルですっ! マーレ様が退室されましたので、再度お側に仕えたく存じます。お部屋に入らせて頂けますでしょうか?」
『──おっと、ずっと待機させたままで悪かったな! 入って問題ないぞ』
少し間を置いた後、室内からくぐもった声が届く。
扉の向こうで待つ支配者への忠誠心と、内に秘めたほのかな期待が、フォアイルの胸を熱くさせた。
◇
フォアイルのノックの音で、俺は一気に現実に引き戻された。
はーっ、それにしてもマーレきゅん可愛かった。何だあれ、ダークエルフじゃなくて天使では?
今度はもう一人の天使ことアウラたそと一緒にサンドイッチフェラしてもらおう。
それにしても何故だろう、射精後のイチャイチャタイムを含めても、せいぜい2時間も経ってないはずだ。
にも関わらず、どういうわけかフォアイルを3ヶ月以上も放置しちゃってたような気がする。
……いやいや、そんな馬鹿な。俺の感覚がバグってるだけだろ。うん、そうに違いない。
「おっと、ずっと待機させたままで悪かったな! 入って問題ないぞ」
『い、いえ! とんでもございません! では失礼いたしますっ』
扉が開き、フォアイルが礼儀正しい歩みで入室してきた。短く切り揃えられたショートボブが今日も輝いてるな。
愛くるしい瞳がこちらを見上げ、目が合うとパッと俯くのを何度も繰り返す。マーレとの事後を認識しているのが明らかだった。
これは触れた方がいいのだろうか。お互い何も言わないのもなんか気まずいな。
「どうした、顔が赤いぞ? ……さっきまで何をしてたか気になる?」
軽い問いかけに、彼女の瞳が一瞬泳ぐ。動揺がバレバレだ。
「そ、そのようなことは決して! ……ただ…その……マーレ様も側室として…おそばに置かれるおつもりなのでしょうか…? ……はっ! まさか、正妃に…!?」
えぇ…(困惑)
純粋な疑問なのだが、相手が男の場合でも側室と呼ぶのだろうか。側室じゃなくて衆道ってやつになるんじゃないか?
まあ呼び方は何でもいいが、少なくとも正妃は絶対におかしいだろ。
「あのっ、私……何か失礼なことを…?」
「いや、うん……まあ、側室や正妃って言葉が正しいかはさておき、確かにマーレは大切な存在だな。でも、別にあいつに限った話じゃないぞ」
「それは……シクススやリュミエールも、ということでしょうか?」
気持ちを抑えるような彼女の言い方に、どこか違和感を覚える。
「…? なんで今あいつらの話を……あー、なるほど。……うーん、このタイミングで言うと嘘っぽく感じるかもしれんが、ちょっと俺の話を聞いてくれるか?」
「…もちろんでございます。タネヅ様のお考えを是非お聞かせください」
「あのな、シクススとリュミエールだけじゃなく、元々お前も側室候補に入ってるんだよ。ただ、俺も外に出てることが多いからさ。今までなかなかタイミングが合わなくて……話してなかったのはすまん」
「えっ…!? わ、私も……ですか? そんな、お戯れを……」
「いやほんとだって。3人とも可愛いし。もちろんメイドはみんな可愛いと思ってるけど、お前たちの声には特別な魅力があるというか……やっぱCVが付いてる方が──」
「しーぶいが付く…? それはメイドの新しい階級か何かでしょうか?」
やべ、CVって言っちゃった。NPCに声優の話はそりゃ通じませんよね。
フォアイルの困惑したリアクションに思わず苦笑してしまう。
「えーっと、気にすんな! 俺の趣味の話だ。とにかくお前たちはお気に入りってこと」
「も、もったいないお言葉です! ……私が、お気に入り……。え、えへへ……♥」
くそぅ、可愛いなこいつ。
普段のフォアイルは明るく元気な性格で、あまり性の匂いを感じさせないタイプだ。
そんな彼女がメス顔の兆しを見せ始めた。視線が動き、わずかに膨らみ始めた
全くもう…女がチンポをチラ見してるの、男の人はわかっちゃうんだからね!
「なぁ、フォアイル。さっきマーレにフェ…奉仕してもらった時、実は一回しか射精してないんだ。あいつは今日が初めてだったから遠慮したというか……。要はまだ物足りないんだよね」
「えっ、それは……」
「フォアイルさえ良ければ、お前にも気持ち良くしてもらいたいなーって」
「…!? な、何度も出せるものなのですか…?」
フォアイルの声に、驚きだけではない欲望じみたものを感じる。
彼女の視線が再び股間の膨らみに落ちた。もはや盗み見じゃなくガン見してるじゃないですか。
「あーもう全然余裕だわ。だからさ、いいじゃん。頼むよフォアイル」
椅子から立ち上がった俺は、フォアイルの細い肩をガッと掴んで顔を寄せる。
あたふたする様子を見て完全にスイッチが入り、彼女の反応をさらに煽りたくなった。
「あのっ、そのっ! わ、私そういった知識が、あまり無くてっ! ご満足いただけないかもしれ──」
「俺と愛し合うのは嫌か?」
至高のイケボはどやっ。この耳元で囁くやつ、NPCにかなり受けがいい。
今ならサービスで壁ドンも付けますよ。
「……ひっ、ひえっ。いやじゃない、です……♥」
ほーら、途端にメス顔100%中の100%だよ。
これから行われる情事をイメージして、頭の中がピンク色に染まっているに違いない。
「……お、お望みとあらば……拙い身ではございますが、誠心誠意お仕えいたしますっ!」
◇
タネヅの手がフォアイルの肩に置かれたまま、距離がじわじわと近づいていく。
見つめ合う二人は、吸い込まれるように唇を重ねた。
「んっ……」
触れ合うだけの優しいキス。その柔らかな感触が、彼女の緊張を解きほぐす。
唇を離すと、フォアイルの瞳はかすかに揺れていた。
「初めてのキスはどうだ?」
「……なんだか、自分が自分じゃないような、変な感じで……え、えっと…よろしければ…もう一度……」
フォアイルの声は消え入りそうに小さく、恥ずかしさに顔を伏せる。
自分の唇がまだ感触を覚えていることに気づき、そっと口元を押さえた。
「お、欲しがるね〜」
悪戯っぽい笑みを浮かべたタネヅが、肩に置いた手を腰に滑らせ引き寄せる。
フォアイルの手は胸の前で軽く握られ、自らが発した大胆な言葉に戸惑っているようだった。
「も、申し訳ありませんっ! 私ったら…はしたないですよね……」
「冗談だ。ほら、こっち向いて」
燭台が淡い光を投げかける中、タネヅの手がフォアイルの顎を優しく持ち上げ視線を戻した。
「ぁっ、んむ……ちゅっ……」
二度目のキスは、先ほどよりもお互いの唇を強く求めるもの。フォアイルは自身の力が抜けていくのを感じていた。
無意識に口を開けば、舌がにゅるっと侵入し口内を舐め回されていく。
「…っ! んれぁっ…ぁ……ふ……っ、ぁ…あっ……♥」
(…す、すごい……♥ キスって、こんなにも幸せな気持ちになれるものなんだ……)
未知の感触に戸惑いつつも、おずおずと舌を伸ばす。
そのままどちらからともなく抱きしめ合うと、フォアイルの腹部に何かが当たる感触があった。
(っ、これって…! もしかして…!?)
メイド服の布地越しに、硬いものが押し付けられる。
初めて感じるその熱と硬さに息を呑み、秘部はじんわりと湿り気を帯び始めた。
双方の気持ちがどんどん昂ぶり、熱気が空間を満たしていく。
我慢できなくなったタネヅは、大きくテントを張ったズボンを下ろし、怒張したペニスを開放させた。
「えっ……!」
その光景に、フォアイルの眼が大きく見開かれる。
血管が浮き出た雄々しい様は、彼女の想像をはるかに超え、恐怖と同時に抗いがたい魅力を感じさせた。
巨竿の強大さもさることながら、睾丸には大量の子種が溜め込まれているのが明らかだ。
先端からは先走り液が滴り、グロテスクに脈打つ竿を見ていると、思わずゴクッ…♥ と喉が鳴ってしまう。
「どうした?」
「……あっ、あのっ! …タネヅ様の、ご子息様が…大変ご立派になられておりますで、ございます…?」
フォアイルの言葉は、恥じらいに震えつつも無垢な賞賛に満ちていた。動揺で敬語が大きく崩れ、軽いパニック状態に陥る。
そのいじらしさに、タネヅは今まで以上に彼女に惹かれているのを実感する。
「本当にお前は可愛いな。さあ、次はそっちの番だ。スカートを上げてくれるか?」
「はい……」
こくりと頷くと、躊躇いがちにスカートを捲りあげるフォアイル。
そこで目にした予想外の眺めに、タネヅは思わず感嘆の息を漏らす。
彼女のしなやかで華奢な太ももを、シルクのガーターストッキングが淫靡に引き立てていた。
「おぉ…! ヘロヘロさんのセンス…いや、デザインはホワイトブリムさんか? なんにせよ、仲間たちには感謝しかない……すごく綺麗だ」
「そこまでお喜びいただけるなんて……身に余る光栄でございます」
熱のこもったタネヅの声を浴び、フォアイルの子宮がほのかに疼く。褒められた喜びと、露わになった下半身への羞恥が混ざり、彼女の息が熱く乱れる。
ガーターストッキングの端が太ももに食い込む感触が、甘美な快感へと変貌を遂げた。
明朗快活な彼女のイメージとは、ある意味で正反対の妖艶な姿。その刺激に興奮を高めたタネヅの下半身に、一気に血が滾る。
「ごめん、もう限界だわ」
「えっ──きゃっ!? タ、タネヅ様っ!」
驚くフォアイルをよそに、タネヅは彼女を腕に抱き上げた。そのまま部屋の中央の豪奢なソファへと運び、その上に優しく寝かせる。
フォアイルの呼吸が速くなり、胸元が上下するたびに、小ぶりながらも形の良い乳房が布地を押し上げた。
「濡れてるようだし、もう入れるぞ。服はそのままでもいいか?」
「も、もちろんですっ」
タネヅの言葉に頷くも、初めての行為にフォアイルの身体が慄く。
服を着たままという状況が、却って羞恥心を掻き立てる。
「じゃあ、少しずつ入れるからな…」
ソファの端に腰を下ろしたタネヅが、寝ている彼女の膝をそっと広げる。
染みを帯びた下着をずらすと、ぴっちりと閉じた割れ目が露わになる。
亀頭を膣口に押し当て、愛液の滑りを借りて侵入を開始した。
「──っ!? い、いたっ…いた、ぃ……!」
フォアイルの顔が苦痛に歪み、爪がソファの生地を掴む。
巨大なペニスが膣壁を押し広げる感触は、想像以上の圧迫感だった。息が詰まり、瞳に滲んだ涙が頬を伝う。
「っ、大丈夫か!? ……悪かった、一旦止めるから」
「あっ! も、申し訳っ…ございません……。私は平気ですので、そのまま入れていただいても……」
「初めてなんだから無理するな。こういうのは時間をかけてやっていくもんだ」
「……は、はいっ」
タネヅは腰の動きを止め、啄むようなキスを何度も唇に重ねる。更には額から頬、首筋へと移り、彼女の肌に淡い痕を刻む。
「ぅ………ッ…ん、ちゅっ……っあ……ん…はぁ……あ…ぁ……」
時間をかけて馴染ませると、彼女の呻き声は甘い吐息へと変わっていく。
悩ましげな表情を浮かべたフォアイルが、切ない声を漏らし始めた。
「ぁ……あッ! んっ、ふっ……ぁんっ……んっ」
(苦しいはずなのに……お腹の奥が、キュンキュンして……)
入口付近を何度も往復させ、焦らすことでぬるま湯の快楽を与える。
やがて愛液がヌルヌルと溢れ出し、彼女の太ももを濡らした。
「あっ、ん…あの……もう大丈夫だと…思います…。なので…最後まで……」
その反応を確認したタネヅが、今度は先程以上にゆっくりと前進させる。
肉壁がきつく締め付けるも、前よりもスムーズに受け入れた。彼女の内部は肉棒を全て包み込み、熱い脈動が二人の結合部で響き合った。
「ふっ──ぅあ……ぁぁあ~~~~~ッ!! ♥♥♥」
(ぜん、ぶ……入っちゃっ…た……。こんなに大きいのが……私の中に……)
未開の領域を侵食する感覚に、フォアイルは息を詰まらせた。
痛みはまだ残るが、それ以上に奥から湧き上がる疼きが、彼女の理性を徐々に蝕む。
至高の御方に、女として求められる──少し前までの自分であれば、到底信じられない状況だ。
フォアイルは目の前の現実を確かめるように、タネヅの首に力強く抱き着いた。
「どうだ? 一応気を遣って動いてるつもりだが……体は平気か?」
「ぅ……く、ぁ…。御身の、お心遣い……ちゃんとっ、伝わっております…。問題、ございませっ…ん……」
「……わかった。体勢を変えるぞ? 無理はするなよ」
「ん、っ……どうか、お好きなようになさってくださ、ぃ……」
フォアイルの上半身を起こし対面座位に切り替えると、タネヅはじっくりと丁寧な動きでピストンを再開した。
小ぶりな尻を揉みながら、時折フォアイルの様子を確認する。大きな手が柔らかな尻肉を掴み、軽く叩く。すると彼女の全身が跳ね、膣肉がさらに締まった。
「はぁっ! …んぅっ……ひぅ、あっ、あぁんっ♥」
今まで誰も聞いたことのないフォアイルの雌声。
一般メイドの中では割と活発な性格の彼女が、普段の姿とは裏腹に卑猥なトロ顔を晒していた。
「奥っ、ぅううっ♥ 気持ちいいとこ……当たって…るっ」
甘美に溺れる表情がタネヅを更に興奮させた。
二人は再びキスを交わす。舌が絡み合い、唾液が混ざる音が耳に届く。フォアイルの口内は熱く、舌を吸うたびに小さな喘ぎ声が漏れた。
「…そういえば、こっちは触ってなかったな」
胸元に手を滑り込ませ、シャツの上からやや控えめな膨らみを揉みしだく。乳首が硬く尖っているのが布越しに分かり、指先で軽くつまむと、身体がビクンと跳ねた。
「ひゃっん…!? そこ…だめっ、です…! やっ、あっ…んんんっ!」
「快感に身を委ねろ。わかったか?」
タネヅの声に命令の響きが混ざると、彼女の心をゾクゾクと昂ぶらせた。胸元を露出させ、乳首を指先で転がすたびに声が一段と高くなる。
「むねっ、きもちぃいのがっ、いっぱいくるぅうう♥ あぁああっ、タネヅ様ぁ……浅ましい私を、お許しくださ…い……もう…だめぇぇぇ♥」
(こんなの…気持ち良すぎるっ♥ 身体がタネヅ様の…ご主人様の精子を、求めちゃってる…っ!)
秘部が痙攣し、とめどなく密が溢れ出すフォアイルは、抱き締めながら主人の背中に深く爪を食い込ませた。
タネヅは彼女の反応を楽しみつつ、肉槍で胎内を掻き回すペースを上げる。
「そろそろ、俺もイキそうだっ! もういいよな?」
「はぁ…ん、ぁっ! 私はっ! タネヅ様の…忠実な下僕で、ございます…! お好きなタイミングで……どうか、中へっ!」
フォアイルをソファに押し倒し、より一層ピストンを加速させる。
淫穴は巨竿を完全に受け入れ、愛液と先走り液が混ざり合って白く泡立つ。淫らな声が部屋に響き、ついに吐精のタイミングがやってきた。
「おっ…
「あぁっ!? ひ、んあぁぁぁっ♥ んんぅっ! あぁぁぁっ─────♥♥♥」
ペニスが脈動し、熱い飛沫が膣肉の奥深くに放たれた。主人専用の
白濁がゴポッ、ゴポッと音を立てて溢れ出し、膣口から太ももを伝ってソファを濡らす。
「………っぁ……〜~~ぁっ、き……もち……ぃ…♥」
フォアイルの肉体が快楽の余韻に震え、目は虚ろに潤んでいた。
ピンク色の蕾はヒクヒクと収縮し、精液と混ざり合った淫靡な汁がソファに新たな染みを作る。
「はぁ……はぁ……。お疲れさん。頑張ったな……」
タネヅは彼女を抱きしめ、最後にもう一度キスをする。
それは主人とメイドの関係を超え、互いに深く恋い慕う男女が交わす、温もりに満ちた口づけだった。
「……体は…何ともないか?」
「……っ。……うぁっ…へ、へぁ…? ……はっ、はい! ……えっと、あの……痛みとかは…もう、あまり無いのですが…………もしご迷惑でなければ……ぎゅって、してください……」
「ははっ、お安い御用だ」
腕の中にすっぽり収まった彼女の身体を再度抱きしめた。
頭を撫でると、身体を擦り付けて甘えてくるフォアイル。普段であれば決して見せない、親密な一時だからこその無防備な振る舞いだった。
「…私の初めてを捧げられて、すごく幸せです……」
「そう真っ直ぐ言われると、なんか照れるな……」
「ふふっ……それに、不躾ながら申し上げますと、タネヅ様がすごくお優しくて…夢のようでした。私如きのために、あんなにもお気遣いいただけるとは……」
「おいおい、か弱い女性を相手に強引にヤるわけないだろ? 俺ほど慈愛に満ち溢れた男はいないぞ」
「御身の寛大さに、深い感謝を……」
(でも……もしも次があるなら、今度はもう少し激しくしてもらっても大丈夫かも…なんて……。はあ……私、こんなに厭らしい女だったんだ……)
掌で腹部を撫でる感触に、子宮の奥が疼く。身体に刻まれた愛の証はいつまでも残り続け、フォアイルをただの女として溺れさせていった。
◇
ナザリック地下大墳墓の第九階層、ビュッフェ形式の従業員食堂は今日も賑わっている。
銀の食器がカチャカチャと音を鳴らし、焼き立てのパンの香りが漂う。
メイドたちがテーブルを囲んで食事をする中、この日の空気はどこか異様な熱を帯びていた。
(なんか……みんな、今日はやけにざわついてる…? それに、あのテーブルの周りだけなんであんなに人が集まって──)
フィースはトレイを手に入口付近のテーブルに腰を下ろし、スプーンを握ったまま耳をそばだてた。
周囲からは、ひそひそと様々な言葉が飛び交う。
『ついにフォアイルも──』
『御方のお好みのタイプは──』
『とてもお優しかったらしくて──』
『メイドでも側室になれる可能性が──』
(…えっ!? 今……側室って聞こえた、よね…?)
フィースの心臓がドキッと跳ねる。食べかけのベーコンが、皿の上で危うく滑り落ちそうになった。
隣のテーブルで話す同僚たちの声が、断片的に耳に入ってくる。フォアイルの名前が何度も繰り返され、胸にざわめきが広がる。
「ねえ、インクリメント!」
フィースは近くに座る女性に声をかけた。興奮を隠しきれず、つい大声になる。
「……何?」
「ご、ごめんね読書中に! えっと…ほら、向こうのテーブル……それに、周りも何だか盛り上がってるようだけど、もしかして……」
フィースが慌てて謝罪すると、インクリメントは本から手を離す。
フォアイルたちのいる方向に目をやった彼女は、一度ため息をつくと、それからようやくフィースと視線を合わせた。
「フォアイルがつい先日、御方のご寵愛を受けたと聞いた」
「やっぱりそうなんだ! すごいね……シクススとリュミエールに続いてこれで三人目かぁ……。あの三人が選ばれたのは何でだろうね。たまたまかな?」
仲良しの三人が揃って寵愛を受けた。その事実に驚き、フィースの声色に疑問が宿る。
彼女の胸の奥で、好奇心とほんの少しの羨望が混ざり合った。
「私も詳しくは知らないけど、タネヅ様は“しーぶい”の付いているメイドがお好きだと誰かが話していた」
「しーぶいって何?」
「さあ、それは私にはわからない。ところで、今日はあなたがタネヅ様の当番メイドでしょ。食事があまり進んでないようだけど、ご迷惑をおかけしないためにも早く済ませた方がいいと思う。私もそろそろ戻るから」
彼女の言葉に、皿の上のスープが既に冷めてしまったことに気づく。
周りを気にしていたら、確かにいつもより遅くなってしまった。インクリメントが本を閉じて立ち上がるのを見ると、急に焦りが湧いてくる。
「そ、そうだね! 邪魔しちゃってごめん!」
そのまま席を立ったインクリメントは、出口へと静かに消えていった。
一人になったフィースが再び食事に戻る。
(しーぶい……一体どういう意味だろう? あーあ、私にもその“しーぶい”があればタネヅ様に……。うぅ…ホワイトブリム様ぁ~どうか御身のご加護を〜!)
「──って、いけない! 早く食べないと本当に時間がなくなっちゃう!」
フィースはスプーンを手に取り、凄まじいペースで残った料理を口にかき込む。
言葉の意味は結局わからないままだったが、ナザリックのメイドとして仕事に遅れるわけにはいかない。
フォアイルの幸せそうな顔を遠くに見やり、いつか自分もそんな瞬間を迎えられたらと胸を弾ませながら食堂を飛び出した。
フィースが食堂を出た後も、従業員食堂の喧騒は止まない。
中央のテーブルでは、たくさんの同僚から未だ質問攻めに合うフォアイルの姿があった。照れ笑いを浮かべ、桜色に染まった頬をそっと手で押さえている。
その微笑には寵愛の余韻が漂い、彼女の幸福を静かに物語る。
大勢の喝采が重なる様は、まるで小さな祝祭のように場を満たした。
主への忠誠と秘めたる愛情を胸に、メイドたちの物語はこれからも新たな1ページを刻む。
前回のクレなんとかさん「慈愛に満ち溢れた男…?」