春輝が飛鳥、半蔵と出会ってから時が流れていき、春輝が12歳になった頃、彼は近所にある普通の子供が通うアカデミーに似た学園に入学。
平日は普通の生活を送りながら、影では前世での経験を活かしながら春輝は飛鳥と忍術や体術、武器術の修行に明け暮れながらも多くの個性を持った人々と関わりを持っていった。
そんな中で春輝は、とある“1人の女の子”から熱烈に求愛されているが、春輝は“強い愛情表現”と受け取って気にしていない。
そんなある日、春輝は祖父に呼ばれて、かつての旧友の孫娘との見合いをする事になった。
「ゆみ?」
「あぁ、雪の泉と書いて
祖父に連れられて、応接間に通された春輝を待っていたのは氷の精ような美しい女の子、雪泉とその祖父であり、春輝を見て雪泉は丁寧に頭を下げる。
「初めまして、雪泉です。」
「は、初めまして、春輝です……。」
「こんにちは、春輝さん。そんなに緊張なさらないでください。」
初めて見る雪泉の美しさに戸惑う春輝に、雪泉は優しげに語り掛け、彼女の祖父である黒影は楽しげに笑い、春輝と雪泉のお見合いは問題なく進んでいったが、春輝はお見合いは慣れておらずぎこちなかった。
そんな彼を可愛く思った雪泉は、春輝と出掛ける事にした。
「春輝さんは何かご趣味はありますか?」
「趣味は……あんまり無いかなぁ。暇な時は基本的に術のトレーニングとかだし。」
「まぁ。どの様な術が出来るのですか?」
「火、水、風、雷、土が使えます。こんな感じで……火遁、“
春輝が体得した術の一つを雪泉に見せると、雪泉は感心したように頷く。
「ここまでの精度を12歳で仕上げるなんて。春輝さんは努力家なのですね。」
『あなた中々やるじゃない。クールだわ。』
「あ、ありがとうございます。でも、俺の知ってる忍にはもっとすごい人がいるんですよ!」
かつてサムイに自分を褒められた時の事を思い出した春輝は、クシャッと照れて笑いしながら、雪泉との雑談を楽しみ、最後は春輝が良く行く修行場に連れて行って、互いの忍術を見せた。
その後は雪泉と一緒に近所の喫茶店でかき氷やパフェを食べたり、町を散策したりするなどして2人の時間を楽しんだ後に家に帰ると、雪泉とまたいつか会おうと約束をして雪泉と黒影を見送った。
「(雪泉さん、かぁ……またいつか会えたら良いなぁ。本当に綺麗な人だったし、それに雰囲気が少しサムイさんに似てたなぁ。)」
「春輝、入るぞ。」
春輝が部屋で休んでいると、父が部屋の扉を開けて入ってきて、後ろには母も一緒に着いてきていた。
「お父さん、お母さん、どうしたの?」
「春輝、私達はこれからお仕事に行ってくるわ。少し帰りが遅くなるけど、お義父さん達の言う事聞くのよ。」
優しく春輝を抱き締めてくる母と淋しげな父の顔を見て、何か嫌な胸騒ぎを覚えた春輝は、祖父母が眠りについた後に、こっそり家を抜け出て両親を探しに出る。
その中で春輝は気配感知を使って、両親の気配を探り出すとそこには、無数の異形の化け物を従える“男”とその異形達と戦い、ボロボロになっている両親がいた……。
続きは次回になります。