ゆっくりとで申し訳ないです。
蛇女なる者達からの襲撃を受けた春輝達、半蔵学園の忍達は、担任である霧夜から振り当てられた修行を行っていた。
そして半蔵の孫娘である飛鳥は、修行の中で自身の秘伝忍法を探していたが、中々上手く行かずに悩んでおり、1人空を見て呆然としていた。
「飛鳥、大丈夫か?」
「あ、春輝。うん、修行してるんだけど自分だけの忍法が中々出来なくて……。春輝はどう?」
「俺もイマイチかな。なぁんか掴めなくてな。」
「そうなんだ……どうしたらいいんだろうね?」
石の上に座って空を見上げる春輝と飛鳥、2人とも自分だけの忍法が中々思い浮かばずに悩んでいた。
「どうしたら、忍法が思いつくんだろうね……。」
「イメージし辛いからなぁ。地道にやってくしかないか。」
「うん……ねぇ春輝、春輝は私の事を襲った傀儡や女の人達の事を知ってるの?」
「さぁな、聞いたこともない。だが蛇女って名は分かったし、霧矢先生も何か調べてるみたいだから、何か分かったら話すだろうよ。それに今は外部の人間とは接触禁止なんだし。やれることをやるだけだ。」
「そう、だね。私も出来ることをやらなくちゃね!」
「だな。俺も修行に戻るから、何かあったら話そうぜ。」
「うん!ありがとうね、春輝!」
飛鳥と春輝は互いに修行に戻ろうとした。そこへ担任の霧夜が現れる。
「春輝、飛鳥。今いいか?」
「ん?どうしたんですか先生。」
「今日は半蔵様がいらっしゃるからその歓迎会をする。そこで春輝と飛鳥、斑鳩に買い出しを頼みたいんだ。行けるか?」
「俺は構いませんよ。」
「私も!じっちゃんが来るなら頑張らないと!」
「そういうわけだ。斑鳩、買い出しを3人で行ってきてくれ。」
「はい、霧矢先生。」
斑鳩、飛鳥、春輝の3人は近所にあるスーパーに買い出しに向かった。すると、その途中。
「春輝さん!」
「ん?……詠か?」
飛鳥や斑鳩を無視して春輝に話しかけて来た少女がいた。金髪のブロンドにふんわりとした浅葱色の服を着た少女、彼女の名は
「詠、お前ここでなにしてるんだ?」
「お買い物をしてるんですよ。ですが、最近は色々なお野菜だけでなく、もやしまで値上がりしているなんて悲しいです。」
「そ、そうか。もやし好きなんだなぁ。」
「春輝、知り合い?」
「あぁ、まぁな。詠って言って子供の頃に遊んでたんだ。」
「春輝さん、飛鳥さん、外部の者との接触は禁止ですよ。早く買い出しを済ませて帰りましょう。」
斑鳩が春輝と飛鳥に急かす様にそう言うと、3人の間をクロスボウの矢が通り過ぎ、3人が振り返ると詠がクロスボウを構えていた。
「……何のつもりですか?」
「そちらこそ何のつもりですの?私はせっかく春輝さんと再会できて嬉しくて、デートでもしようかと思っていたのに、空気の読めないお金持ちのお嬢様のせいで台無しです。」
「貴女は、いったい……。」
「申し遅れましたね。財閥のお嬢さんに飛鳥さん、それに春輝さん。私は詠、“秘立蛇女子学園”の悪忍です。忍結界!」
「「「!!!」」」
素性を明かした詠に驚く3人を前に、詠は忍結界を発動して3人を結界内に捕らえ、得物である剣を構える。
「斑鳩さん!春輝!やるよ!」
「お二人とも!手出しは無用です!!ここは私が!忍転身!」
春輝と飛鳥に待機するように命じた斑鳩が忍転身すると、詠と斬り結びながら対峙する。
「答えなさい!!貴女達の目的は!?なぜ私達を狙うのですか!」
「その上から見下した態度、不愉快ですわ!!はあああっ!!」
「きゃああああああああっ!?」
「斑鳩さん!」
「斑鳩!」
詠の巨大な剣の一撃を受けて、忍装束が破壊されて下着姿になる斑鳩。
「呆気ないですね。その程度で私を倒せると思っています?ここで首を跳ねておきましょうか。」
「!」
詠が大剣を振り上げた瞬間、春輝はすでに動いており、詠の前に立つと大剣を回し蹴りで破壊し、詠は後ろに吹き飛んだ。
「何のつもりですか、春輝さん。」
「これ以上やるってんなら、俺が相手になるぜ詠。仲間は死なせない!!」
「春輝……。」
「怖いですわ春輝さん。私は貴方と敵対したくありません。最愛の貴方に敵だなんて思われたら、悲しすぎますわ。」
「「最愛の貴方!!?」」
「まぁでも、今回はこれ以上やるつもりはありませんわ。いつかまたお会いしましょう春輝さん、ちゅっ♥」
詠はそれだけ言うと姿を消し、忍結界も解かれ、斑鳩も制服姿に戻り、春輝は斑鳩の方に振り向く。
「斑鳩、大丈夫か?」
「はい、大丈夫です。彼女、恐ろしく強い方でした。」
「春輝!最愛ってどういう事!?なんの事なの!?」
「飛鳥落ち着け!?」
飛鳥に問い詰められながらも、何とか宥めた春輝は2人と買い物を終えて学園へと戻るのであった……。
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