寝取らせマッチングアプリの相手が妻の高校の先輩だった話『上原晴香編』 作:統真
「このー!」
「そこだよ。お姉ちゃん」
娘二人の賑やかな声が響く。
俺は娘たちと家にいる。晴香は会社の後輩と買い物に行った。
(まだ、裕樹からの返信はないか…)
スマホを見ても何もきていない。
「やったー!倒せたー」
穂香は両腕をあげて喜びを表現している。
「つぎは、これを皆でやろう!」
「おとーさんもやろう」
娘たちのゲーム画面を見ていると綾香に誘われた。
「ああ。いいぞ。おとーさん負けないからな」
娘たちのいるソファーに行き、一緒にゲームすることになった。
ゲームのターン制で順番が決まった。最初が綾香。次に俺。その次に穂香となった。最後はNPC。
「せーの」
さいころの出た目でマスを移動。
綾香が出した目は5。
5マス進んでいく。
「お金ゲットー!」
綾香の所持金が増えた。
「次はおとうさんだ。それ!」
サイコロの目は1。
「おとーさん1マスだけじゃん」
「出だしから悪いねおとーさん」
綾香と穂香が煽ってくる。
「幸先悪いな~」
俺はこうも出だしが悪いとは。
「次は私の番ね!」
穂香がサイコロを回す。
出た目は4。
「まぁまぁね」
所持金もアップした。
NPCは2マスだった。
「ミニゲームだ!」
「綾香。手加減しないからね」
「私もだよ。お姉ちゃん!」
二人は燃えている。俺のことは眼中にないらしい。
ミニゲームが始まり総当たり戦だ。
NPCはすぐに退場。
「綾香!俺を狙うのか」
「おとうさんも落とすよ!」
「二人とも隙だらけ!」
漁夫の利を得ようと穂香は俺と綾香を狙ってきた。
「穂香、ちょっ!あー」
俺は脱落してしまった。
「お姉ちゃんズルいよ!」
「これも作戦なんだよ。綾香」
二人の勝負になった。
「そこだよ!」
「甘いわよ!そこ!」
お互い譲らない姉妹対決。
一進一退の攻防にお互いの技量が拮抗している。
眺めていて楽しい。
「そこ!」
「あー!」
決着はついた。妹は姉に勝てなかった。
「惜しかったな綾香。もう少しだったのに」
「つ、次は負けないもん!」
「次も倒すけどね」
誇らしげに穂香は言った。
俺たちは楽しく笑顔を交えてゲームをしていた。
お昼になり俺は昼食を作るため台所にいる。
ゲームは穂香の勝ちだった。
二人のために炒飯を作る。
男飯になるけど二人は気に入ってくれてる。
ネギを切っていく。
コンコンと包丁とまな板が当たる音がなる。
全て切ったらにんにくも切っていく。
二人はリビングにはいない。
ゲームが終わった後、部屋で夏休みの宿題をしている。
「ネギとにんにくをみじん切りにと」
ボタンの連打のように包丁を叩く。
ネギとにんにくの姿がなくなっていく。
「あとはフライパンを温めるか」
フライパンを出した。
―ピローン
スマホの着信音が鳴った。
「裕樹からか?」
裕樹からの連絡の予感がした。
胸の鼓動が少し大きくなっている。
スマホを見てみると。
「裕樹からだ」
予感は的中した。
『ご連絡ありがとうございます。こちらはOKです。日時はそちらで大丈夫で。一つだけ場所の指定はこちらでよろしいでしょうか?』
丁寧な文章だ。
お互いビジネスマンだからだろう。
『大丈夫です。日時は来週の土曜日はどうでしょうか?』
晴香は来週の土曜も休みだと言っていた。
「送信っと」
俺はメールを送信した。
(また、晴香と裕樹がセックスする)
これで良かったのか?と思いつつも、自分の欲望には勝てなかった。
モヤモヤした気持ちを抱えながらも料理を再開する。
フライパンを温め、温まったらごま油にネギとにんにくを入れる。
くるくるとフライパンを回し焦げ目がつくまで焼く。
(場所はどこにするんだ?)
裕樹が場所指定をする。
あり得るとしたら、違うラブホテルか自分の家か。
(裕樹の家だったらどうしよう?)
裕樹の家だったら俺はどうなるのか?
興奮が高まるのか?嫉妬に狂うのか?
(どちらにせよ。今回も晴香と裕樹のセックスの話を聞いて興奮するだろう)
「あっ!やば!」
焦がしすぎてしまった。
「はぁ~」
(もう一度、ネギとにんにくを切り直すか…)
俺は二人のことを考えながら炒飯を作った。
娘たちからは『なんか美味しくない』と不評だった。
晴香が帰ってきたのは夕方だった。
その後、夕飯を作りにかかり、あっという間に夜になった。
娘たちは明日は学校のプール解放があり、友達とプールで遊ぶらしい。
今は部屋で寝ている。
俺と晴香はリビングのソファーで並んで座っている。
「晴香。裕樹さんから連絡が来た」
「なんて来たの?」
「OKとはきた日時もこちらで、でも、場所は今回はあっちが決めるらしい」
「わかったわ。それでいつにするの?」
「来週の土曜日ということにしたけど、晴香、仕事休みって言ってたから」
静かな空気がリビングを支配している。
「じゃあ。穂香と綾香にはお友達と旅行に行ってくると伝えるからね」
「ああ。俺からも言っておくよ」
娘たちには理由を言って晴香がいないことを伝えるしかない。
俺の欲望のために娘たちに迷惑をかけている。本当に申し訳ないと思う。
「今回は裕樹先輩を指名したけど、本当にいいんだよね?」
晴香はなぜか確認を取った。
「ああ。大丈夫」
裕樹と晴香の寝取らせに興奮した。
その渇きを満たせるのは同じことをするしかない。
別の誰かではなく、裕樹という晴香にとって先輩であり、同じ時間を過ごした男性。
その特別感が俺の興奮の起因一つでもあった。
「じゃあ。あなたのために頑張るわ。また、嫉妬した顔も見たいしね。
笑顔で了承した晴香に、俺は複雑な気持ちになった。
寝取らせをやらせているのに晴香が笑顔になる。
俺より裕樹とセックスがそんなに良いのかと。
晴香は俺の妻であり誰にも奪わせることはさせない。
独占欲も俺の中にはある。
だが、結局は寝取らせの渇きには勝てない。
「私、頑張るね」
その言葉に俺は何も言えなかった。
俺のために頑張ってくれるのか?それとも、裕樹とするのが楽しみなのか?
分からなかったからだ。