寝取らせマッチングアプリの相手が妻の高校の先輩だった話『上原晴香編』 作:統真
リビングで一人、俺はソファーに腰かけている。
机には寂しく置かれた俺のスマホがある。
真っ黒の画面に映るのは俺の顔。
その表情は客観的に見ても寂しさと不安が混じった顔である。
(今はどんなセックスをしているんだ?)
晴香と裕樹のセックスを妄想する。
長い時間一緒にいるんだ。いろいろなプレイをしているに違いない。
「これが俺の楽しみでもあるんだよな…」
寝取らせを拗らせた人にとって、この目に見えない妻への興奮と不安が甘露に思えるのだろう。
俺もそうだ。だが、完全にあちらのものになっては困る。
あくまで、妻は自分のものだという線引きはある。
(晴香…)
俺の右手は股間に誘われる。
晴香と裕樹のセックスを妄想し、不安と興奮の炎で燃えてた俺の心に反応したペニスは勃っていた。
静かにチャックを下ろしパンツをずらす。
【こんばんはー!】と元気よく挨拶するがの如くペニスが顔を出す。
俺のペニスは平均より少し小さい方だと思う。
ネットで長さと自分の長さ太さを測った時があった。
結果は平均より少し劣っていたのがわかったのだ。正直、ショックは大きかった。
(まだ付き合って2~3年ほどで自分の長さが平均以下だと知ったんだよな)
救いだったのは穂香と綾香が産まれたことだ。
もし、二人が産まれてこなかったら、本当に俺は男としてのプライドがズタボロになっていたかもしれない。
(晴香…今、祐樹とどんなセックスをしているんだ?)
オナニーを始め、右手の上下運動でペニスは快感の味を味わっていく。
(はぁはぁ。祐樹のペニスで晴香のまんこに)
俺の頭に浮かぶ光景は激しく裕樹の姿に、艶めかしい声を発して気持ち良くなっている晴香の姿だ。
その光景だけで俺のオナニーのオカズになる。
「グぅ!」
―びゅるるる
すぐに精液が出てしまった。
多いわけではないけど、いつもよりは出た感じはある。
(寝取らせの効果かな?)
射精すると賢者モードになる。
ティッシュで拭き取りペニスも拭いていく。
裕樹はこれの倍は出ているのか?
最初の寝取らせの時の話で、祐樹の精液の量は多かったと晴香は言っていた。
(男としては負けているけど、愛し合ってるのは俺だ)
身体の相性も大切。それ以上に心が大事だ。
その面では俺と晴香の愛は強い。祐樹には負けていないと自負している。
そんなことを思っていると。
―プルルルル、プルルル
(!!!!)
突然なる着信音にドキッと高鳴った。
(晴香から!!!)
手に取ったがボタンを押すのが怖い。
(ど、どうしよう!?出たいけど…怖い。嫌な予感しかしない)
指をボタンに近づけてはいるが、最後の一手が押せない。
(でも、声が聞きたい!晴香の声が)
恐怖と期待が反発し合ったが、最後に期待が勝りボタンを押した。
『もっ……もしもし』
第一声は俺かの常套句。
『もしもし、今大丈夫?』
「ああ。大丈夫』
『急に電話しちゃってごめんね。穂香と綾香は寝た?』
『1時間ほど前に寝た。今は一人でリビングにいる』
『そう。良かったわ。あっ、あんっ、祐樹先輩に心配してるんじゃ、あんっ、あぁぁっ、ないかって言われたから…んぁっ!』
『は、晴香!?』
急に聞こえた喘ぎ声に心が引っ掻かれた。
『い、今、セックスしているのか?』
声でもう答えはわかっているが、晴香の声で答えが聞きたかった。
『……ええ。あなたが興奮すると思うからと、あんっ、あぁぁっ、ダメ…ですよ』
(晴香!今、どんな態勢でセックスしているんだ?正常位?騎乗位?クッソ、晴香があんな声で!)
自分ともしてる時でも声をだしているが、他人のペニスであんな声を出すなんて。
嫉妬が徐々に沸き上がり興奮も後から走ってくる。
『すごく興奮してるよ』
『良かったわぁ……あぅっ、んぁっ、んぁっ、先輩…ダメ、あぁぁぁっ、んんぁ』
晴香の声が激しくなっている。
『はっ!?晴香!!』
思わず声を上げてしまった。
『だ、大丈夫…先輩が少しイタズラしただけ。あっ!』
『大声出した方が旦那が喜ぶぞ』
『ムリです……あっ、恥ずかしくて…あっ、あんっ!』
電話越しで聞こえる二人の会話。
本当にセックスしているのだと改めて実感させれる。
(大きい声って…、そんなに大きな声をだすのか!?)
俺としてる時は可愛い声だ。大きな声はださない。
(聞きたい!その声を。晴香!俺にも聞かせてくれ!)
裕樹への嫉妬と晴香の声が俺の心を満たしてくれる。
『明日の朝には帰ると思うから…んっ、また、あぁぁっ、電話するね』
『わ、わかった…、無理するなよ』
『大丈夫よ…もう、き…んおっ…おおおぉ…』
―ブーーッブーーッ
途中で切れてしまった。
(最後の声…あんな声初めて聴いたぞ)
晴香の獣じみた声で終わった。
「そんな…俺の時は…出したことない」
演技だと思いたい!だが、あれは演技でも何でもない!
晴香の本当の声であり、祐樹とのセックスででた声だ。
(裕樹はそんなにいいのか!)
裕樹に嫉妬するしか出来ない。
彼のテクニックと男としての尊厳の大きさがものをいうのか。
悔しさと怒りを覚え握り越しで机を叩いた。
だが、すぐ冷静になる。
(これが自分が望んだ結果なのか…)
甘い考えだったと後悔した。
愛情のセックスが一番だと思っていた。男が貪る獣のようなセックスよりも。
それは違った。
人間も快感には抗えない生き物だった。
快感を味わえばそれを味わいたくなる。
晴香もそうなのかもしれない。でも、完全に快感に溺れてはいないだろう。
そう願いたいだけかもしれないが、俺は晴香を信じるしかない。
(晴香……戻ってきてくれ…)
天井を仰ぎ見る。
今は涙を堪えることしか出来なかった。