※この作品はR-18です。

異界の性奴隷   作:Henon

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第十三話 対価

ゆっくりと、泥の底から浮かび上がるような覚醒。

小田は、ぼんやりと瞬きを繰り返しながら、考えていた。

 

……今度で、何度目だ?

 

気絶。昏倒。引きずり込まれるような沈黙。

息ができず、光が消え、身体が言うことをきかなくなるあの感覚――

すでに、慣れつつある自分が、嫌だった。

 

――ぬるり。

 

舌の奥に這う、異物の感触。

湿っていて、熱くて、粘り気がある。

まるで生き物のように口内を這い、絡みつく“それ”に、小田は眉をひそめた。

 

(……な、ん……だ……)

 

意識が朦朧としながらも、舌の違和感が確かに現実のものだと告げていた。

口腔の奥に潜り込み、歯茎をなぞり、舌先を執拗に吸い上げる感触――

 

目を完全に開けた瞬間、小田は息を呑んだ。

 

目の前にいたのは、カザラだった。

艶やかな銀白の髪が垂れ下がり、瞳は半ば蕩けたように細められている。

そして、その美貌が――

唇を大きく開き、下品なほどに舌をねじ込みながら、彼の口を貪っていた。

 

「んちゅ……ちゅる、んふ……ぢゅ、るぅ……♡」

 

湿った音が、頭蓋に直接響く。

舌が吸われ、絡め取られ、逃がさぬようにくちゅくちゅと奥を探られていく。

唾液が混ざり、喉に流れ込みそうなほどの粘度で、口内はぬるりと満たされていた。

 

(……カ…ザ、ラ……?)

 

目の前の女の顔は、美しかった。

整った鼻梁、艶やかな睫毛、端正な輪郭――

だがその全てが、いま淫靡な熱に濡れ、唾液の光沢で歪んでいた。

 

美しい女が、恍惚とした目で、舌をねじ込みながら唾液を啜っている――

その背徳的な光景に、小田の胸がひゅっと跳ねた。

 

身体が、反応していた。

意識よりも先に、下腹部に熱が集まりはじめている。

 

(こいつ…また…)

 

口を動かそうとしても、舌はすでに絡め取られていて、逃げられない。

カザラの舌はさらに深く、ぬちゅり、と喉奥を押し上げる。

 

「……んちゅぅ…」

 

その顔は、獲物を味わう獣のものだった。

 

「…ん…おい小田。起きてんだろ?」

 

カザラの声が、至近距離で落ちてきた。

湿った吐息が頬を撫で、すぐそこに彼女の顔の輪郭がある。

 

小田は、目を閉じたまま応えなかった。

息だけが、かすかに乱れている。

 

沈黙。

 

その反応を見たカザラは、ふふ、と喉の奥で笑った。

 

「……はっ、あんまり無視してると――チンポに意地悪すんぞ?」

 

ぴたりと、手のひらが下腹部に触れた。

指先が布越しに、ゆっくりと撫であげる。

 

「……やめろ」

 

低く、抑えた声。

小田が、確かに目を覚ましている証だった。

カザラの瞳が、嬉しそうに細められる。

 

「……やっぱり起きてるじゃねぇか♡」

 

次の瞬間、彼女は笑みを浮かべたまま――小田の唇に、再び舌をねじ込んだ。

 

「んむぅ……♡」

 

唇が塞がれ、粘膜が押し広げられる。

言葉にならない抗議が、喉の奥でつぶれる。

 

「だから……なんでキ、うむぅっ……!」

 

抵抗の言葉ごと、舌が押し込まれる。

歯の隙間を割り、舌と舌がぬちりと絡み合う。

 

「れろ……ちゅ、れろ……ふふ……♡」

 

舌先がまさぐるように動き、小田の舌を巻き込んでねぶり尽くす。

唾液が喉の奥に垂れ、呼吸さえ奪われるような深いキスだった。

 

カザラの吐息が混ざる。

濡れた音が、脳の奥に響く。

 

「んっ……ちゅぅ……ぷはっ……♡」

 

湿った音を立てて、カザラが舌を離す。

唇の端から唾液が糸を引き、ぴとりと顎先に滴る。

 

彼女は名残惜しそうに舌先で自分の唇を舐めながら、艶めいた目で小田を見下ろしていた。

 

「……休んどけよ、お前。気絶しながら、シズに運ばれてきたんだぜ?」

 

その一言が――脳髄に、冷たい衝撃を走らせた。

 

(……きぜつ……?)

 

「――ッ?!」

 

目の奥が、ひゅっと狭まる。

次の瞬間――断片的に、だが鮮明に、あの場面が蘇った。

 

薄暗い廊下。

唸り声と、石を叩く足音。

巨体を背負い投げたときの、ずしりとした重み。

喉を締め上げ、気道を塞いだ感触。

そして――

最後に視界の端に映った、全裸の女。

 

(……最後に、あの女に……!)

 

小田の胸がきゅっと軋んだ。

自分を気絶させたのは、あの女。

だが――それと同時に、もっと深く脳を貫く記憶があった。

 

(……そうだ……ナズ……ナズは……!)

 

彼女の呻き声。

濡れた吐息。

力なく広げられた脚と、押し当てられた唇。

意識を手放すその直前に、小田が見たもの。

 

――犯されていた。

 

あの女の舌が這い、指が雌穴と尻穴にねじ込み、体液が床に滴っていた。

ナズは、抵抗できずに蹂躙されていた。

 

脳裏に、焼きついた音がある。

肉の打ち合う音。

舌が唾液を掻き回す、ぐちゅぐちゅという湿った水音。

首を振り、震えながら呻くナズの姿が、音と共に浮かび上がる。

 

部屋の隙間からで見た光景。

意識が途切れる前に、最後に見た――あの、むせ返るような光景。

 

(無事……なのか……?)

 

小田の喉がひくりと鳴った。

あれほどに乱暴に嬲られて、無事なはずがない。

いや、それどころか――今も、あの行為は続いているのではないか。

 

胸の奥がぎゅっと締めつけられる。

 

助けるはずだったのに。

救うと決めていたのに。

 

小田の拳が、膝の上でじり、と震えた。

 

その沈黙の中で――

 

「……にしても驚いたな」

 

ふいに、カザラの声が落ちてきた。

腕を組み、椅子に背を預けながら、ゆるく口の端を吊り上げている。

 

「てめえがライザを気絶させたなんて、シズが言うもんだからよ……最初は冗談かと思ったぜ」

 

脚を組み替え、小田の方へ視線を向ける。

その瞳に宿るのは、嘲りでも好奇でもない。

明らかな――観察者のまなざしだった。

 

「うちの騎士は、それなりに選りすぐってるつもりなんだがな。ライザも、見た目に反して、速さも反射もある。素人相手なら、軽く地面にめり込むぜ」

 

言葉の端に、苦笑が滲む。

だがそれは、己の見誤りを認める時の、誠実な苦笑だった。

 

「……小田」

 

わずかに間を空けて、言葉が落ちる。

 

「てめえが風呂場で言ってた、『自衛官』ってやつ――あれ、あながち嘘じゃなかったんだな」

 

カザラは壁に背を預けたまま、肩をすくめて小さく笑った。

いつものような軽口。

けれど、その笑みの奥にあるものは、わずかに湿った重さを帯びていた。

 

「……」

 

小田は黙ったまま、視線を伏せている。

その沈黙には、言葉よりも強い何かが――抑え込まれていた。

 

「……なに、黙ってんだよ?」

 

カザラの声が、乾いたように低く落ちる。

責めるでもなく、促すでもない。

ただ、停滞した空気を押し流すような、鈍い刺激。

 

小田は答えない。

 

それがかえって、部屋の温度をゆっくりと奪っていく。

 

「……はん。なんか言いたそうじゃねえか」

 

カザラが視線をずらし、横目で小田の表情を盗み見る。

その眼差しには、探るような色がかすかに浮かんでいた。

 

ほんの数秒の間。

まるで胸の奥に手を突っ込んで、言葉を引きずり出すように――小田が、口を開いた。

 

「……カザラ」

 

重く、ひび割れたような声だった。

一言で、部屋の空気がぴたりと止まる。

 

「てめえ……シズとナーシャに、なぜ“罰”を与えた?」

 

刹那、空気がわずかに震えた。

 

温度が消える。

湿気が張り詰め、音が沈黙の奥に沈む。

 

カザラの眉が、ぴくりと動いた。

 

「……あ?なに言い出すかと思えば……」

 

呆れたように鼻で笑うと、彼女は肩をすくめて続けた。

 

「罰は当たり前だろ。商品同士が、許可もなく交尾してんだからよ」

 

それは、あくまで“当然”という顔だった。

咎めるでもなく、恥じるでもなく――

ただ、冷えた事務的な口調で。

 

「それにな……売春なんざ、うちじゃ給料の一部みたいなもんだぜ?」

 

舌なめずりを交えるような声音で、カザラは愉快げに嗤った。

唇の端に、薄く唾が光る。

 

その言葉を聞いた瞬間、小田の瞳が見開かれる。

 

「ナズの件も……ナーシャのことも、全部……!」

 

絞り出すような声。

震えていたのは怒りだけではない。

悔しさ、憎しみ、そして――自分の手が届かなかったという現実への、深い無力感だった。

 

「お前が……あいつらと俺を、同じ部屋に放り込まなければ……『あんなこと』、起きなかったんだッ!」

 

言葉が裂けるように口から飛び出す。

唇が乾き、喉が焼ける。

だが小田は止まらなかった。

 

「全部、お前が仕組んだ環境のせいだろ……!それを……っ、あいつらに『罰』だと……!」

 

吐き捨てるように叫びながらも、その声の奥に、明確な罪責の棘があった。

それは、ナズとナーシャに対して――

自分が無力だったことへの怒りでもあった。

 

カザラは小さく瞬きをして、それからゆっくりと顔を傾けた。

 

「……で?」

 

静かな声。だが、底に棘がある。

 

「それが……どうしたんだ?」

 

「ッ……つまりは、てめえのせいだろッ!」

 

小田の声が跳ねた。

押し殺していた怒りが、堰を切ったように溢れ続ける。

 

だが――カザラは鼻で笑った。

 

「……はっ、笑わせんなよ、バカが」

 

唇の端を吊り上げ、軽蔑すら含んだ声が返ってくる。

 

「なんで俺が悪いんだ? 俺はな、衣食住を与えてやってる。温かい部屋も、水も、ベッドも……」

 

その声は、どこか愉悦を帯びていた。

小田の怒りを真正面から食らってなお、彼女の中には微塵の罪悪感もない。

 

「その場所に住まわせてやってる“商品”がよ――俺のルールを破った。だから罰した。それだけの話だろ?」

 

カザラはあくまで平然としたまま、唇の端をわずかに吊り上げて見せる。

その目には、同情も迷いもなかった。あるのは――支配者としての当然の理屈。

 

小田の拳がわずかに震えた。

 

「……てめえ……どこまで…ッ」

 

喉の奥で、熱と怒気が混ざり合う。

声は低く、かすれながらも――

それが噛み殺した激情の、確かな証だった。

 

そんな様子を見て、カザラは肩をすくめながら、どこか面倒くさそうに――だが、嬉しげに口を開いた。

 

「しかし、すげえなぁ…種族も性別も飛び越えて……お前の匂いひとつで、みんな雌みてえに腰振り出すとはな…」

 

その言葉に、小田の中で――

何かが、静かに、しかし確実に崩れていった。

 

「……お前も…なんとも思わないのか……ナズやナーシャのことを……」

 

声が低く、擦れるように響いた。

怒りでも、恫喝でもない。

それは――カザラがまだ人の心を持っていると願う者の、かすかな願いのような声だった。

 

カザラは、そんな小田の目をちらりと見て、鼻で笑う。

 

「あん?……あいつら『扱い』に不満があんのか?」

 

肩をすくめ、呆れたように続ける。

 

「ならここじゃあ、いい方だろうが」

 

「……」

 

小田が言葉を詰まらせたのを見て、カザラは唇の端を吊り上げた。

その目には、軽蔑と――ほんの僅かに、退屈しのぎの色が混ざっていた。

 

「……シズとかに聞かなかったか?あいつら『劣等種族』が、他国でどう扱われてるか――とかよ?」

 

その声はどこまでも平坦で、感情の揺れひとつなかった。

それがかえって、小田の胸にじわりと冷たいものを押し込んでくる。

 

「……ドラケンフェルドじゃあ、まだ“優遇”されてる方なんだぜ? あいつら劣等種族はよ」

 

カザラは気だるげに髪をかき上げながら、吐き捨てるように続けた。

 

「外の国じゃどうなるか、想像してみろよ。“反抗”しただけで舌を引き千切られて、“逃げた”ら脚を斬られて、あとは生きたまま、焼かれるか、裂かれるか――それが“現実”だ」

 

口調は淡々としていた。だがその声には、現場で見てきた者にしか出せない、生々しい温度が宿っていた。

 

「ここじゃ、せいぜい“商品”として管理されてるだけだ。寝床もある。食い物も出る。犯されはしても、殺されることはよっぽどねえ。その程度で文句垂れてるなら……まだ幸せな方だろうがよ」

 

一拍置き、わざと間を空けて、最後の言葉を突きつける。

 

「――俺に言わせりゃ、奴らにとってここは“天国”だ。遊びで集落ごと虐殺されねえだけ、ありがたく思ってもらいてぇくらいだな」

 

突きつけられた現実に、小田の喉が詰まった。

 

「……それ、は……」

 

微かにかすれた声。

言葉は出たが、意味にならなかった。

 

シズが語った種族の扱いを思い出した。

ナーシャの震えた声で語った過去が、脳裏を過った。

 

怒りとも、悲しみとも違う。

ただ、その冷徹な理屈を“受け入れたくない”という拒絶の衝動だけが、胸の奥で疼いていた。

 

 

 

 

「ったく……しけた話させやがってよ」

 

カザラは軽く舌打ちし、面倒くさそうに肩を回す。

その目はどこか醒めていたが、すぐに口元に皮肉げな笑みが浮かぶ。

 

「――そういや、取引の話で俺から情報、まだ出してなかったよな?」

 

言いながら、にやりと笑うその顔には、また別の“愉しみ”が滲んでいた。

先ほどまでの陰鬱さを切り替えるように、あえて軽く投げるような調子で。

 

「……情報、だと?」

 

小田が眉をひそめて問い返す。

カザラは肩をすくめ、愉快そうに笑った。

 

「ああ。考えたんだけどよ――この都市を案内してやろうかと思ってな」

 

「都市……?」

 

「グロースハルデンって名前だ。聞いたことねぇか?」

 

カザラの問いに、小田はわずかに首を振る。

 

「……知らん。初めて聞く名だ」

 

その反応に、カザラはにやりと笑った。

まるで“待ってました”とでも言うように。

 

「――まあ、この都市なんだがな」

 

言いながら、カザラは指で空中に地図を描くような仕草をする。

 

「この場所は、ドラケンフェルド王国とケンタウロスの帝国――ちょうどその国境線上。まさに両国の睨み合いのど真ん中にある街だ」

 

「……国境上に?」

 

小田の眉が、わずかに動いた。

その地理的な“異常性”に、即座に気づいたのだ。

 

「そうさ。だから『中立都市』なんて看板を掲げてるが――実態は違え」

 

カザラは肩をすくめ、口元に薄笑いを浮かべる。

 

「実際は、東西南北からあらゆるもんが押し寄せてくる“濁流”だ。物も人も、欲望も……ぜんぶが渦を巻いてる」

 

そして、まるで図でも見せるかのように指を宙に滑らせながら、続けた。

 

「西からは虎人の商隊が、皮と肉――特に“加工済み”の奴隷肉を積んでくる。北からはオークの連中が、鎖で繋いだ鼠人の群れを引いて歩いてくるし、南からは鉱石、東からは名前もわからん香草や、用途不明の薬品が流れ込んでくる」

 

小田の眉がさらに寄る。

それは警戒でもあり、苛立ちでもあった。

 

「……人も、扱われてるのか」

 

「そりゃあもちろん」

 

カザラは愉快そうに鼻を鳴らした。

 

「お前みてぇな“雄”ならよ――場所によっちゃ、城一つと釣り合う値がつくかもな」

 

唇の端がにやりと吊り上がる。

 

「グロースハルデンってのは、そういう街だ」

 

そして一拍、わざとらしく間を置いてから、続ける。

 

「物も、命も――値札ひとつで売り買いされる。誰が何を食おうが、誰と誰が交尾しようが、誰が殺されようが……金になりゃ、それでいい。――一度でもあの都市を歩いてみりゃ、“この世界の底”ってやつが、骨まで染みてくるぜ」

 

カザラの声が静かに途切れる。

その言葉の残滓が空気の奥に残るなか――

 

「……グロースハルデン」

 

小田は低く呟いた。

まるでその名の響きを、自分の内に沈めるように――重く、確かめるように。

 

そして、ゆっくりと顔を上げた。

視線がまっすぐに、カザラの双眸を射抜く。

静かながら、曇りのない眼差しだった。

揺れることなく、鋭く、確かな意志がそこに宿っていた。

 

「カザラ――」

 

短く呼びかけ、わずかに息を整える。

 

「……俺に、その都市を案内してくれるか」

 

その声音には、ただの興味ではない。

何かを見届けようとする、内奥からの決意が滲んでいた。

 

(――俺は、まだこの屋敷の外を歩いていない。)

 

この大陸の現実を、自分の目で、肌で、何ひとつ確かめていない。

聞いたことはある。シズの口から、ナーシャの辛い過去から。

そして――カザラの、歪んだ笑みの向こうから。

 

だが、それだけじゃ足りない。

実際に、目で見なければならない。

この世界に根を張る常識を、価値観を、痛みを――

 

あまりに遠い。あまりに歪んでいる。

だが、それでも。自分がここにいる意味を見失わないために。

 

(カザラが都市を案内してくれるというのなら、それは利用すべきだ。情報が要る。)

 

この屋敷からの脱出に必要な糸口が、あの街のどこかにあるかもしれない。

いや、それだけじゃない。

 

日本のためにも、俺はこの大陸の常識を知っておく必要がある。

 

 

「――いいぜ。風呂場での情報の対価だ」

 

カザラは軽く頷いた。

そのあっさりとした返事は、むしろ用意されていたかのような余裕と自信に満ちていた。

 

「……意外だな。お前が、情報なんてあっさり渡すとは思わなかった」

 

小田が半ば皮肉めいて呟くと、カザラは鼻先で笑った。

 

「何言ってやがる。俺様を誰だと思ってんだ?」

 

そう言って、彼女はぐいと腰に手を当て、どこか誇らしげに笑みを浮かべた。

銀白の髪がふわりと揺れ、その表情には女らしい艶と、商人としての打算が絶妙に混ざり合っていた。

 

「俺はな、ドラケンフェルド王国で商会をいくつも束ねてる“大商人”だぜ?欲しけりゃ払う、払わせたきゃ渡す。そうやって“欲望と利益”で大金を回してきた女さ」

 

その言葉は、確信に満ちていた。

 

「タダで情報くれてやるほど、お人好しじゃねぇよ」

 

カザラは、ふっと笑った。

その目には、取引の駆け引きを愉しむ者の冷静さと、ほんの少しの甘さが混ざっている。

 

「でもな――お前はそれだけの“価値”を見せた。だから、等価交換してやるってだけの話だ」

 

言いながら、彼女は一歩前へ。

小田との距離が詰まる。指先がぺしりと彼の胸元を弾き、そのまま指を這わせるように撫でる。

 

「……ま、お前みてぇな“特別の雄”には、ちょいと色をつけてやるのも悪くねぇ」

 

声は艶を帯び、唇の端がゆるく吊り上がる。

まるで商談の最中に、玩具の性能を試す女の顔だった。

 

「……でもよ」

 

カザラはくいと顎を傾け、にやりと笑った。

 

「――案内はいいとして、問題は『匂い』なんだよなぁ〜」

 

そう言いながら、彼女の手がゆっくりと服の下へと潜り込んでくる。

冷たい指先が、小田の胸元へ――

 

「ッ……」

 

次の瞬間、乳首が、くりくりと撫で立てられる。

こすられ、摘まれ、微細な感覚が全神経を刺激する。

 

「この匂いだよ……♡」

 

カザラが、舌を垂らすように囁く。

 

「ッ…匂い、って……体臭のことかよッ」

 

小田は息を詰め、低く問い返した。

だがその声は、彼女の愛撫にわずかに掠れていた。

 

「ああ…♡」

 

カザラは甘く頷きながら、小田の乳首を指で弾いた。

ピクン、と身体が震える。

 

「こんなスケベな匂い……街中で漏らしたら、どうなると思う?」

 

カザラの顔がぐっと近づく。

唇が耳たぶを掠め、吐息が肌を焦がすように流れ込む。

 

「――出した瞬間、輪姦だぜ?」

 

「ッ……!」

 

囁いた直後、ぬるりと舌が耳孔に差し込まれた。

 

じゅぽぉ、ちゅるぅ……♡

 

耳の中をまさぐるように、舌が這い回る。

ざらりとした感触が、脳を直撃する。

 

呼吸が乱れる。理性が軋む。

小田の全身が、熱と羞恥に軋み出す。

 

耳の奥で、濡れた声が囁く。

 

「んちゅぅ…歩くだけで股を濡らす奴が群がってきて、あっという間に囲まれて、穴って穴に……まあひでえことになるわな♡」

 

「……ッ、クソが……」

 

声がかすれる。

だが怒りよりも、羞恥と屈辱が混ざったその反応を、カザラは何よりも楽しんでいた。

 

「でも――そんな体で、都市観光に行くんだろ?」

 

唇が耳から離れ、代わりに指先が再び乳首をひねり上げる。

粘り気のある唾液が、耳の中から垂れ落ちる。

 

「だったら、『対策』しないとな」

 

「対策……?」

 

カザラの目が、ぎらりと光る。

 

「対策しねえと本当に、ケンタウロスだろうがアリンコだろうが、順番待ちの列ができちまうからなぁ……?」

 

その声には、冗談と本気が混ざっていた。

まるで彼女自身も、その“輪姦列”を想像して興奮しているような、淫靡な熱があった。

 

「……まあ、ゆっくり考えようぜ? ゆっくり、むっちり、となぁ……♡」

 

カザラが唇を吊り上げ、蕩けた声音で囁く。

指先が這う。下腹部を撫で、素肌の感触を確かめるように粘る。

 

「ぅ……ッ、厚着すれば……いいだけ、だろ」

 

小田は言葉を絞り出すように吐き捨てた。

だがその声の震えは、指先に摘まれた乳首が原因だった。

 

「……はっ♡」

 

カザラは笑った。

そして――再びぬるりと舌を伸ばし、小田の耳の中に溜まった耳垢を、あろうことか舐め取り、吸い上げる。

 

じゅるるるる。じゅぽッ

 

「…んっ、しょっぺえなぁ♡」

 

唇の端で抜き取った垢を舐め取りながら、舌の奥で味わうように口をくちゅりと鳴らす。

そして、にたりと嗤った。

 

「あん?厚着ぃ?てめえ……汗が出りゃ出るほど、もっとスケベな匂いが拡がるだけだろうが♡」

 

「……じゃあ……どうしろっていうんだよ」

 

息を詰めるようにして小田が言う。

その問いかけに、カザラは舌を唇に這わせながら、肩をすくめた。

 

「ん〜、香水とかぁ?それとも匂い消しの魔法……?でもなぁ、この都市じゃ魔法の使用にクソ厳しいからな〜」

 

「……いいから。その手を……やめろ」

 

低く、濁った声。

だが、その抵抗すらもカザラにとっては玩具のようなものだった。

 

「考えてんだから邪魔すんなっての♡」

 

言いながら、くにッ――と、乳首を摘み上げる。

 

「ぅ……ッ」

 

反応した身体に、カザラはますます愉しそうに笑った。

 

「んふふ……♡」

 

わざとらしく息を吹きかけ、さらに下腹部へと手のひらを滑らせていく。

 

「……ったく……いっそ一発出してから考えるかぁ?気持ちよーくなって、スッキリすりゃ、案外いいアイディア出るかもなぁ……♡」

 

手のひらが、ぐい、と下腹部を押し込む。

まるで“その場所”に問いかけるように、じわりと熱を加えて。

 

「…どうする?ドスケベ♡?」

 

囁きは淫靡に溶け、空気の湿度すら変えるほどの熱を孕んでいた。

 

「……普通に考えるに決まって――うッ……!」

 

小田の返答の言葉が、喉の奥でねじ切られた。

 

突如、下腹部に触れた熱い感触。

カザラの手が、迷いもなくズボンの内側へと滑り込み――

指先が、そこに触れた。

 

「……はンッ。やっぱり、勃ってんじゃねぇか♡」

 

低く、艶を含んだ声。

カザラの指が、その怒張を根元から包み込むように握る。

まだ何も言い終えていないのに、言葉よりも先に“そこ”が反応していた。

 

「てめ、え……!」

 

小田が息を詰め、咄嗟に身を引こうとしたが、手は逃がさない。ぐっ、と力を込めて扱き上げる。

 

「ふふっ♡なんだよ、“普通に考える”って?このチンポでかぁ?」

 

「くッ……ぅ……」

 

声が、喉の奥で潰れる。

頭に血が上るのと同時に、下半身では別の熱が渦巻いていた。

 

「ビクビクしてんじゃねぇか……先っぽ。ほら、こんなに膨らませてよ……♡」

 

カザラはその硬さを愉しむように、親指で肉棒の先端を撫でる。

ぬるりと、先走りが滲む。

 

「なぁ、話なんて後でいいから――さっさと一発、出してから考えようぜ?」

 

彼女の手はぬち、ぐぬっ、と根元から扱き上げながら、笑った。

 

「……その方が、てめぇの脳みそも、動きやすくなるだろ?♡」

 

その声はあまりに楽しげで、あまりに淫らで、そして――あまりに正確に、小田の恥を突いていた。

 

 

「てめえが……そうしたいだけだろッ!」

 

カザラの言葉を聞いた小田が、息を荒げて吐き捨てる。

怒気を孕んだ声の奥に、逃れられない肉体の反応が滲む。

それを――カザラは見逃さない。

 

「おいおい♡誘い受けかぁ?エロいんだよ、クソ雄が……」

 

耳元で甘く囁きながら、カザラの指先が睾丸へと滑り込む。

陰嚢を、まるで玩具のように優しく――しかし明確な悪意をもって、摘まみ上げる。

 

「……っぐぅ……!」

 

粘り気のある水音が、湿った空気に鳴り響く。

精液の溜まった袋を、指でタプタプと持ち上げ、軽く揺らす。

左右をつまみ、押し合わせ、形を変えて愉しげに弄ぶ。

 

「ふふっ……柔らかいクセに、熱もってパンパンだなぁ……♡搾ってくれって、言ってんじゃねぇの?」

 

声が淫らに蕩ける。

そして、タプ、タプ、と音を立てながらさらに睾丸を弄び、小田の吐息を探るように目を細めた。

 

(――やば……)

 

一瞬、思考が飛ぶ。

頭が熱い。

腰が抜けそうな快楽に、無意識に首がのけ反る。

 

そして――

 

「あ……っ」

 

小田は、思わず口を開けてしまった。

 

その隙を、カザラは見逃さない。

 

「んちゅッ……♡」

 

唇が一気に塞がれた。

舌が深くまでねじ込まれ、口内を抉るように這い回る。

ねぶり、吸い、味わうような粘膜の動きが、全てを蹂躙していく。

 

ちゅっ、ちゅるぅ……んっ、ぢゅぶ、じゅるる……♡

 

鼻先が触れ合う距離。

唾液の熱と匂いが混ざり合い、理性を奪う。

 

「ぅ……ッ!」

 

喉奥まで届く濃厚なキスに、息すら奪われ、小田の身体はまた一つ、拒絶と快楽の狭間で軋むように揺らいだ。

 

「たまんねえッ♡」

 

カザラの瞳が獣のように光り、口元が吊り上がる。

唾液の膜が光るその唇から、息混じりの命令が飛ぶ。

 

「おいッ……俺の乳、揉めッ!チンポ勃たせた礼に、ベロキスもしっかりしろやッ!」

 

言いながら、カザラは自らの胸元を乱暴にかき開く。

布地が裂け、暴力的なまでに豊かな乳肉が、ぶるんと跳ねるように露わになった。

 

その双乳は重量感に溢れ、皮膚には艶があり、乳輪は薄く広がって、中心の乳首が硬く立っていた。

 

「ほら、小田ァ……欲しかったんだろ?ほら……ッ♡」

 

強引に、小田の手をその乳に導く。

肉が指に潰れ、熱と柔らかさが掌を包み込む。

 

もみゅっ……もにゅぅ……ッ♡

 

指が沈むたび、乳肉が形を変えて押し返してくる。

ぬちゅ、にちゅ……と上では互いの舌が混ざり合い、下では手のひらに乳の弾力が跳ね返る。

 

んちゅぅぅ……ぢゅるるっ、ちゅぱ、んっ、んむ……♡

 

熱に浮かされたように舌が絡み、唾液がとろとろと口角から垂れる。

指の間で乳肉が暴れ、むにゅむにゅと湿った音を立てて潰されるたび、カザラの喉から甘い喘ぎが漏れる。

 

「んっ……ちゅっ、ぷはっ……♡」

 

唇が離れ、細い唾液の糸が舌と舌の間に垂れる。

カザラは上気した顔で笑みを浮かべた。

 

「どうした? 手が止まってんぞ、もっと……壊れるぐらい、揉んでみろよ♡」

 

支配と快楽が混ざりあい、熱と粘液に満ちた空間の中で、

小田の指は――さらに深く、乳の谷間へと沈んでいった。

 

 

「よぉ〜し……♡」

 

カザラが舌なめずりしながら、小田の顎を指先で持ち上げる。

その目は、獲物を転がす捕食者のそれだった。

 

「お前が……だ〜い好きなこと、してやるよ♡」

 

「っ……なにを…」

 

小田がわずかに腰を引いた、その瞬間――

 

「ケツ、出せよ」

 

低く、命令のような声。

 

次の瞬間、小田のズボンが乱暴に引き下ろされ、尻があらわになる。

キュッと締まった臀部が、無造作に開かれ―

 

「ったくよぉ……相変わらず、スケベなケツしてんなぁ♡」

 

にやりと笑ったカザラの手が、ためらいなく振り下ろされる。

 

――ペチン。

 

湿った音とともに、小田の尻が震える。

掌が打ちつけられたその部分に、じんわりと熱が滲む。

 

「ヒクヒクしてんなぁ♡病みつきになったか?」

 

カザラは両手で尻をぐい、と開き、濡れた吐息を吹きかける。

 

「……ッ」

 

小田の喉がひくりと鳴った、その瞬間――

 

ぢゅる……ちゅぼ、ぢゅっ、れろ……♡

 

ざらついた舌が、肛門の皺を一枚一枚なぞるように舐め上げていく。

唾液が広がり、ぬるりと粘膜が濡れる。

 

「や、め……っ」

 

抗議も弱く、声の奥には震えがあった。

だがその声を無視するように――

 

「じゃ、遠慮なく……入れるぜ?」

 

ぬちゅ、と音を立てて、舌が穴に差し込まれる。

 

「ぢゅぶ、ぢゅぽ、んんぅ……♡くくッ締まってらぁ……くちゅ、んぐ……♡」

 

唇ごと押し当て、舌を突き入れ、穴の内壁をくちゅくちゅと舐りまわす。

空気が混ざり、淫靡な音が鳴る。

 

小田の腰がぴくりと跳ねるたび、カザラはさらに深く、舌をねじ込んでいく。

 

ぢゅるる……ちゅぶ、んぐ……♡

 

舌が深く、湿った音を立てながら尻穴を抉る。

粘膜をまさぐるように押し広げ、唾液がぬちゅぬちゅと音を立てて流れ込む。

その快楽に、小田の身体が震える。

 

「ッ……は、あ……」

 

息が漏れる。

全身が過敏になり、快感が皮膚の裏から突き上げてくるようだった。

 

そして――

 

「……おやおやぁ?ケツ穴舐められて、さらにビンビンじゃねぇか♡」

 

カザラがくくっと笑い、尻から顔を上げた。

視線を下げると、小田の怒張は先端を震わせながら、我慢汁をにじませていた。

 

「こっちも、労わってやんなきゃなぁ〜?♡」

 

くい、と指先で陰嚢を持ち上げる。

その玉袋は、熱と快楽で膨れ、汗に濡れてたぷたぷとカザラの手のひらで揺れていた。

 

「こんなに……たぷたぷ揺らしやがって……♡食っちまうぜ?このでけえ玉♡」

 

「……は、ぁ……っ、はぁ……」

 

小田は言葉を返せない。

呼吸だけが熱く、口を開いたまま、全身から力が抜けていく。

 

その隙を突くように――

 

「はむっ♡」

 

柔らかな唇が、玉袋をそのまま包み込んだ。

 

「ゔっっ……!」

 

声にならない声が喉を裂く。

睾丸が、ぬるんと温かな口内に吸い込まれた感触。

舌がこりゅ、こりゅ、と粒を転がすように刺激してくる。

 

「んっ、くちゅ、こりゅ……じゅるっ……♡」

 

吸われるたびに、我慢汁がどろりと溢れ、先端からたらたらと流れ落ちる。

滴った液が腹筋を伝い、内腿に熱い線を描いていく。

 

唇の端を吊り上げたカザラは、さらに深く口内で玉を吸い、まるで精を搾り取るように、舌をぬちゅりと押し当てていく。

 

「んちゅっ…ほら、小田またやってやるよ♡」

 

ある程度小田の陰嚢を堪能したカザラは小田の下半身をぐいと抱え上げるようにし――

尻を割り広げ、もう一方で豊かな乳房を持ち上げた。

 

「…ぢゅぶ、ぢゅるるる♡」

 

舌が、濡れた音を立てて尻穴の皺をなぞる。

唾液をたっぷり絡ませながら、ぬちゅぬちゅと粘膜を押し開くように舌先が蠢く。

 

と、同時に――

カザラの柔らかな乳房が、小田の怒張を左右から強く挟み込む。

 

むにゅぅ……むちぃ、むんゅぅ……

 

ぬめるような粘膜の舌が尻穴を責め、むちりと熱を帯びた谷間が前を絞めあげる。

 

「ぅあっ……あ、あっ、それ……ッやば……ッ!」

 

小田の喉がひゅっと鳴り、上体が仰け反る。

尻の奥をくちゅくちゅと舐め回されながら、怒張がむにゅむにゅと乳肉に押し潰され、快感が二重に脳を突き上げてくる。

 

「おっ♡なんだよ、そんなに声出してよ♡」

 

カザラは笑った。

唇を尻に押し当てたまま、舌をねじ込みながら、乳の谷間で怒張をぎゅう、と締め上げる。

 

「気持ちいんだろ?好きなんだろ?けつ穴しゃぶられながら、チンポ挟まれるの♡」

 

「あ゛ぁ……っ、く、くそ……ッ」

 

「正直に言えって。もう……トロけてんじゃねぇか♡」

 

舌と乳房のダブル責めが、ぬちゅぬちゅといやらしい音を立てながら、小田の理性を溶かしていく。

 

「く、ッ……ぅ……ちくしょうッ……!」

 

小田は焦燥に駆られ、身体をくねらせる。

だが逃れられない――

尻は押し開かれたまま、舌がぬちゅぬちゅと穴を抉り、前では怒張がカザラの乳房に深く埋もれ、むにゅ、むにゅと谷間で締め付けられていた。

 

「ははっ…無様だなぁ、小田♡」

 

乳の下の谷間から、先端がぴょこりと顔を出す。

その亀頭の先端から――

 

ぴゅッ、ぴゅる……

 

我慢汁が細く、何度も跳ねるように噴き出る。

乳房の表面にしっとりと滴り、ぬるりと音を立てながら滑り落ちる。

 

「はぁっ、はっ……カザラ……離せッ……!」

 

苦しげな声が喉の奥から漏れる。

だがそれは、もはや怒りよりも快感に呑まれた、必死の懇願だった。

 

「――おい、大人しくしとけよ?」

 

低く甘い声。

そして、間を置かず――

 

「……でねぇと――はむっ♡」

 

睾丸が再び、ぬるりと口内に吸い込まれた。

 

「うぅあああッ!」

 

小田の腰が跳ね上がる。

睾丸を舌で転がされ、唇で吸われ、

乳房では怒張を挟まれ、二重にも三重にも責められる。

 

「んちゅぅ……ちゅぽ、じゅるる……♡」

 

下品な水音が、密室に響き渡る。

口内で睾丸がころころと舌に揉まれ、刺激のたびに我慢汁がとろりとあふれ続ける。

 

「ん〜?ふふ…お前、やっぱり金玉…弱えなぁ…♡」

 

唇の端を持ち上げ、カザラは愉快げに笑う。

そして、そのまま吸い付き、ちゅるん、と音を立てて玉を引き出すようにしゃぶり上げる。

 

「ほら、もっと鳴けよ……スケベな雄♡」

 

肉棒への責めと尻穴の責めが絡みつき、小田は限界へと追い詰められていく――。

 

 

「……ッ、出ちまう……ッ! 出るからッ、やめっ……舐めんじゃねえッ……!」

 

小田の声が裏返り、喉から悲鳴のような吐息が漏れる。

腰が跳ねる。

快楽が、臨界点を越える――その瞬間。

 

「はっ♡じゅるるるるっ、じゅぽっ……ちゅぶ、んぐ……♡」

 

カザラの舌が尻穴を深く抉り、粘膜のひだを這いずり回すように舐めまわす。

同時に、乳房が怒張をむにゅっ……と深く押し潰す。

 

むにゅ〜ッ……♡ぬちゅっ、むちゅ……♡

 

谷間が熱と粘液に満ち、乳肉が怒張を締め上げるように包み込む。

舌の吸い付きが強くなり、尻穴がちゅぼちゅぼと啜られるたび、小田の腰が勝手に痙攣する。

 

「――ッ!!」

 

「んふっ……♡出せよ、小田……全部……胸の中にッ♡」

 

限界だった。

 

びゅるっ、びゅくっびゅゅるるるっ――!

 

「――く、ぁ、ああああッ……!!」

 

怒張が痙攣し、乳の谷間の奥で、白濁が弾けるように迸る。

一発目がどぷっ、と音を立てて溢れ、二発、三発と、むにゅむにゅと締め付けられた肉の間を精液が奔流のように噴き上がる。

 

カザラはその感触を、乳房の奥で受け止めながら――舌で最後の一滴まで、大きな胸で吸い取っていた。

 

「んふ……♡出したなぁ、いっぱい……♡」

 

乳の谷間から溢れた白濁が、カザラの指を伝ってとろりと滴る。

 

「はぁ……は、ぁっ……」

 

小田は肩を上下させながら、荒い息を吐く。

全身から力が抜け、背中は弓なりに反ったまま脱力し、膝から崩れ落ちるように沈む。

肉棒は乳房から滑り落ち、我慢汁と精液を垂らしたまま、脈打つように震えていた。

 

その様を見下ろしながら――

 

「……ふふっ」

 

カザラは再度、尻穴に顔を近づける。

剥き出しになった尻が、呼吸に合わせてわずかに震えていた。

 

「じゃあ……最後に、“ごちそうさま”だな♡」

 

そう囁きながら、ぬるりと唇を尻穴に押し当てる。

 

「んむ……ちゅ……じゅぽ……じゅぽぉ……♡」

 

尻の中心を唇で啜り上げるように、吸い、舐め、唾液を注ぎ込む。

音を立てて吸いつくたび、小田の腰が小刻みに跳ねる。

 

「ゔ……ぅうゔ……うッ……!」

 

喉の奥から、声にならない呻きが漏れる。

舐められた部位が、精液と唾液の混ざった熱でじっとり濡れ、性感がなおも抜けきらず残響している。

 

カザラは尻穴から唇を離し、熱く吐息を漏らした。

 

「……ふぅ……」

 

指で自分の胸を撫でながら、そこにぶちまけられた精液を指先ですくい上げる。

 

とろり、と糸を引く白濁。

滴り落ちそうなそれを、カザラは迷いなく舌を伸ばして舐めとった。

 

「尻の味も……こっちの味も……んむ……♡ 最高だな……ほんっと……♡」

 

残った精液も、こぼさぬように胸元から丹念に掬い、唇に運ぶ。

指と舌を交互に這わせながら、ねっとりと舐め尽くしていく。

 

「…全部、残さず味わってやったぜ……♡ ありがたく思えよ、“小田”?」

 

その声は、満ち足りた支配者のものであり、獲物を味わい尽くした獣の甘い吐息だった。

 

「おい、聞いてんのか?♡」

 

――べちん。

 

乾いた音が部屋に響いた。

小田の尻に、再びカザラの手のひらが叩き込まれる。

肉が震え、微かな声が漏れる。

 

「ぅ……ッ」

 

呼吸も整わぬまま、敏感な尻を叩かれ、小田は思わず身体を竦ませた。

 

「はぁ〜……取引で“都市案内”とか言ってたけどよォ?」

 

カザラがごろりと気だるげに横たわる。

その拍子に、張りのある巨大な胸がぶるんっと跳ね上がり、淫らな軌跡を描いて波打った。

 

その動きに合わせるように、カザラの視線がこちらに流れる。

熱を孕んだ目がじっと小田を見つめ、唇の端をにやりと持ち上げる。

 

「これじゃあ……やりまくって、それどころじゃなくなっちまうかもなァ♡」

 

その言葉に、小田はこめかみに血が上るのを感じながら、ぎりっと奥歯を噛みしめた。

湿った空気の中、体温が一気に跳ね上がる。

 

「ふ、ふざけるな……ッ! 話が違ぇだろッ、カザラッ!」

 

低く押し殺した怒声が、室内に鋭く響く。

 

「うるせえよ、クソ雄♡」

 

――べちん!

 

またしても尻が打たれる。

快楽と羞恥が混ざった余韻の中、痛みすらも妙に熱を持って響いてくる。

 

「てめえがいつもその気にさせんだ。責任ぐらい取りやがれ♡」

 

そう呟いたカザラの手が、床に転がっていた瓶をついと拾い上げた。

中には琥珀色の液体がゆらりと揺れている。

彼女はそれを片手に持ちながら、小田の方をにやりと見下ろした。

 

「……酒でも、飲みながらやるか♡」

 

瓶の口をぺろりと舐め、残った雫を舌で拭う。

艶やかな視線を小田に向けたまま、もう片方の手は、小田の尻を撫でていた。

 

「……おい、次はてめぇもちゃんと動けよ?交尾するぞ交尾♡」

 

瓶を持ったまま、カザラは嗜虐的な笑みを浮かべ、次なる淫戯の舞台へと、小田を引きずり込もうとしていた――。

 

 

「しかし…そうだなぁ……たまには、趣向変えてみるかぁ〜♡」

 

カザラがくつくつと喉を鳴らして笑う。

その声音は、何かを企む獣のように湿っていた。

 

「……くっ」

 

小田は眉を寄せた。

すでに、胸も下腹も火照りで痺れているというのに、カザラのその“悪ノリ”だけは、本能的に警戒を走らせた。

 

「おい……ッ!あいつは連れてきたか!?」

 

その叫びに応えるように、すっと扉が開いた。

廊下から差し込むわずかな光の中、静かに現れたのは――

 

「……はい。ご要望通り、彼を連れて参りました」

 

「……彼?」

 

小田の目が、瞬間的に鋭さを取り戻す。

 

「カザラッ……てめえ、何をするつもりだッ!」

 

叫ぶように言い放ったその瞬間、扉の向こうから一つの影が滑り込んでくる。

 

鼠人――ネルヴィ。

シズに彼と言われた人物。

だが、その姿はひと目見ただけでは、女にしか見えない。

 

柔らかく丸みを帯びた尻。

しなやかに括れた腰と、揺れるような乳房。

艶のある太腿、細く整った足首。

その全身が、まるで熟れた雌のように妖艶だった。

 

だが――

布の隙間からわずかに覗く、下腹部の膨らみ。

はっきりと形を浮かべる肉棒が、その姿の裏にある“真実”を明確に告げていた。

 

(……っ、雄……)

 

小田の喉がかすかに鳴る。

 

この世界の“雄”の構造には、すでに理解があった。

だが、実際にこうして目の前に現れ、しっかりと視覚として突きつけられると、やはり言葉にできない違和感が肌に沁みる。

 

「おう、シズ。後は下がっていいぞ」

 

「……かしこまりました」

 

シズが一礼し、部屋を下がろうとする。

だが去り際、その目が一瞬、小田を射抜いた。

 

その視線には明らかに熱があった。

単なる確認や憂慮ではない。

もっと深く、もっと粘つく――情欲の光。

 

視線が交差した一瞬、小田は確かに感じた。

まるで獣が発情の兆しを嗅ぎ取ったかのような、潤んだ光がそこにあった。

 

「……」

 

シズは何も言わず、そのままそそくさと扉の向こうへと消える。

だが、残されたその視線の余韻は、肌の裏に絡みつくようにじっとりと残っていた。

 

扉が閉まる音が、妙に湿っぽく響いた。

 

「ふふっ……」

 

カザラが、酒瓶を揺らしながら口元に笑みを浮かべる。

 

「……」

 

何も言わず、ただじっと、こちらを見ていた。

女のような――だが、明らかに“男”でもある、曖昧で魅惑的なその存在。

 

その視線には感情の揺れがなく、ただ静かに見つめているだけだったが、

それがかえって小田の肌をぴりつかせた。

 

身長は160cm。

女性として見れば背が高く、男として見れば低い――その中間に位置する微妙なサイズ感。

だが、全身からにじむのは“中性的”などという言葉では収まりきらない、確かな艶やかさだった。

 

セミロングの髪が肩にかかり、しなやかな腰から流れるようなラインを描く身体は、薄い布切れだけをまとい、必要最低限の部分しか隠していなかった。

 

かえってその無防備さが、肌の質感や肉の起伏を際立たせている。

胸はふっくらと膨らみ、腰はなまめかしく括れ、それでも股間には――揺れ動く、小さくだが男の証が確かに覗いていた。

 

そして何よりも目を引いたのは――

その頭の上に、ぴんと突き出すように生えた大きな耳だった。

 

丸く、柔らかな毛に覆われたそれは、まさに“鼠”のそれを思わせる。

人間のものとは明らかに異なる位置と形状。

 

まるで感情や周囲の気配に反応するように、ぴくり、と小さく揺れる。

 

整った顔立ちや滑らかな体躯以上に、その耳はネルヴィという存在を“人外”として際立たせていた。

 

「こいつはさっきも言ったが――ネルヴィっていってな」

 

カザラが口元に笑みを浮かべながら言う。

 

「こいつもオルクシアン生まれの鼠人だ」

 

その声に、ネルヴィが静かに一礼した。

 

「……ネルヴィと申します。よろしくお願いします」

 

声は柔らかで、どこか濡れたような響きを持っていた。

その一言に、小田は返す言葉を一瞬、失う。

 

どこまでが“演技”で、どこからが“本性”なのか。

視線、立ち居振る舞い、声、肉体――

そのすべてが、何かを誘い出すように、丁寧に作られている気がした。

 

「そういうことでよ――3人で、楽しもうぜ♡」

 

ぐい――と、カザラの両腕が二人を抱き寄せる。

その勢いに抗えず、小田とネルヴィの身体が、ぴたりと重なるように引き寄せられた。

 

「ん……っ」

 

「……」

 

瞬間――

 

むにゅぅ……っ

 

両者の胸が、正面から柔らかく押し潰し合う。

雄でありながら、女のように膨らんだ乳房が、熱を持って重なり合う感触。

肉と肉がぬるりと擦れ、汗ばんだ肌が音を立てる。

 

その感触に、小田の表情がぴくりと引き攣る。

一方、ネルヴィは動じることなく、ただ静かに、受け入れていた。

 

「ははっ……雄のくせして、でけえなぁ♡」

 

カザラが笑う。

その声には明らかな嘲りと、興奮に濡れた愉悦が込められていた。

 

指先がネルヴィの胸元を軽く撫でる。

そこには確かに、女と見紛うほどの柔らかな膨らみがあった。

小田の胸と押し合うたび、むにゅ、むにゅと湿った音が間に生まれる。

 

その言葉に、ネルヴィはほんの一瞬だけ視線を伏せると――

 

「……はい」

 

静かに、従順に、短く応えた。

そこに羞恥の色はなく、ただ当たり前のように、受け入れる体があった。

 

室内には、三人の体温と、吐息と、濡れた熱気だけが静かに積もっていく。

 

まるで互いの境界が滲み出すように、肌と肌の熱が混ざり合い、指先ひとつ動かすだけで空気が揺れる。

誰も言葉を発さず、それでも確かに――欲望だけが、濃密に、そこに在った。

 

カザラは唇の端を吊り上げ、小田とネルヴィの肩を抱いたまま、低く囁く。

 

「3人で都市観光の計画でもたてようぜ♡なぁ♡」

 

彼女の指先が、ふたつの胸を撫でながら、静かに、だが確実に、夜の“遊戯”の幕を開こうとしていた。

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