※この作品はR-18です。

異界の性奴隷   作:Henon

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第五話 商品たちの寝床 ※兜合わせの描写あり

 

 

 

 

シズに導かれ、石の廊下を歩いていくうち、足元から伝わる空気の感触が次第に変化していった。冷たい石肌の硬さが和らぎ、鼻腔にはほのかに木と布の香りが混ざった、乾いた匂いが忍び込んでくる。

 

廊下の先――そこには扉ではなく、厚手の暗い布が、空間の入口を覆うように垂れ下がっていた。木枠に打ちつけられたその幕は、風のないはずの空間でわずかに揺れており、その向こう側にある「異質な静けさ」を予感させた。

 

シズは立ち止まると、こちらを振り返り、目線だけで小さく合図を送った。そして、布の端を静かに捲る。まるで神殿の帳を開くような、慎重で丁寧な動作だった。小田は無言のまま、その暗い裂け目の向こうに足を踏み入れた。

 

中は静かだった。しん、と音が吸い込まれるような静寂。だが、その静けさは落ち着いたものではない。かすかな寝息、布の擦れる音、低く交わされる囁き――それらが、空間の奥でまるで水のように溜まっている。

 

柔らかな灯りが、くすんだ天井に吊るされたランタンから零れていた。炎の揺らぎが布地に反射し、部屋全体を淡く染めている。その明かりに照らされていたのは――整えられた寝床の列。

 

藁ではなかった。草の香りや土の粗雑さはなく、代わりに薄い織物が重ねられ、丁寧に敷かれている。簡素ではあるが、明らかに手入れされた清潔さと秩序がそこにあった。

 

(……商品、の寝床が、これか)

 

小田の足が思わず止まる。頭では理解しようとしても、目に映るものとの乖離に、心が追いつかない。

 

寝床のひとつに腰掛けていた者が、小田に気づいて静かに顔を上げた。肌は白く、頬にはかすかな紅。目元は長くしなやかで、唇はやや潤んでいる。その横顔は、まるで飾り人形のように整っていた。視線が一瞬、重なった。

 

途端に小田の胸がかすかにざわつく。

 

小田よりも少し低い程度、身長はおそらく160cm台半ば。だが身体つきは丸みを帯び、胸も尻もふっくらとしていた。顔立ちはどこまでも繊細で、女のようにしか見えない。

 

そして、その人物だけではなかった。

 

寝床のあちこちに、同じような者たちがいた。若く、肉付きが良く、肌には艶があり、どこか熱を帯びた眼差しでこちらを――小田を、見ている。

 

(……女性用の施設か?)

 

疑問が湧く。だがすぐに打ち消される。カザラが言っていた、「雄の商品」という言葉。それが今、目の前にある現実と繋がっていく。

 

この空間にいる彼らは――全員、“雄”なのだ。

 

「この匂い…誰だろ?」

 

「新入り……?で、でも、おっきいよ……?」

 

「まさか……竜人様の雄……?」

 

「……うそでしょ。聖域の奴なんて、ここに来るわけ……」

 

声を潜めた囁きが、布と布のあいだをくぐるように響いてくる。だが、ひそめた声にしては――あまりに熱がこもっていた。

 

彼らの視線には、明らかな興味、そして……微かな欲情があった。

 

小田は唇を引き結び、無言のまま視線を落とす。喉の奥が、妙に乾いていた。

 

「ここは……比較的『良い場所』です」

 

隣に立つシズが、そっと口を開いた。

 

「商品たちは、丁寧に扱われています。粗末にされるようなことは……少なくとも、今のところはありません」

 

その言葉は慰めだった。だが、「今のところ」という言葉が、やけに重く響いた。

 

「……小田様のお布団はこちらです」

 

シズが示したのは、壁際の一角。そこには他と同様、丁寧に敷かれた織物の寝具があり、枕には香草の匂い袋が編み込まれていた。

 

香りは柔らかく、甘く、それでいてわずかに湿ったような、深い森の中にいるような芳香。

 

「今夜はここで寝てもらいます。」

 

その言葉には、静かな決意が滲んでいた。

 

小田は無言で頷き、ゆっくりと腰を下ろした。布の感触は柔らかく、身体の熱をじんわりと受け止める。だがその優しささえも、なぜか「所有されることの証」のように感じられてならなかった。

 

部屋の空気は柔らかく、それでいて湿っている。

 

温もりはある。だが、それは自然な安らぎではない。清潔で、丁寧で、整った空間――けれど、それはあくまで「商品として価値を保つための環境」でしかない。

 

(まさか…奴隷扱いとはな…)

 

小田は目を閉じた。

 

今この瞬間も、同じような視線がどこかから自分を見ていることを、肌で感じながら。

 

眠りの中に逃げることすら、誰かの許可が必要になる――そんな場所に、彼は今、いたのだ。

 

 

 

 

 

 

空気は動かず、ただ、静かに溜まっていた。

それは目に見えないぬかるみのようで、踏み込めば音もなく沈み込んでしまいそうな、湿った静けさだった。

 

誰も声を上げない。だが視線が、呼吸が、吐息の温度が――小田の皮膚に貼りついて離れない。

 

小田はゆっくりと腰を下ろし、示された寝床に身を預ける。布団は薄いが柔らかく、敷かれた織物の感触は驚くほど丁寧で、何よりも「手がかけられている」ことがわかる。

 

しかし、それは居心地の良さとは少し違う感覚だった。

 

「……おやすみなさい、小田様」

 

その声だけが、空気のなかに静かに落ちてきた。

聞き慣れた声――シズ。

彼女の声音は変わらず冷静で、どこか遠い。

 

小田は、それに返事をしなかった。

ただ、まぶたを閉じる。

 

瞬きの裏で、記憶のような熱が立ちのぼる。

見上げた空の青。

石造りの廊下の冷たさ。

硬い布の匂い。

“商品”たちの眼差し。

 

それらの断片が、じわじわと意識の底を滲ませていく。

だが、それでも眠りはすぐには訪れなかった。

 

空気は動かない。

けれど、その静けさの中に、わずかに、何かが“溶け込む”ような気配があった。

 

寝床に沈む小田の耳に、そっと、水音のような声が届いた。

 

「……あの……」

 

ショートカットの毛並みが、汗に濡れて額へと張りついていた。

伏せた睫毛がふるりと揺れ、潤んだ瞳が、小田を見上げている。

その目には、不安と期待、そしてほんのかすかな熱――、雌のように色づいた気配が潜んでいた。

 

その身体は、少年と呼ぶにはあまりにも艶やかだった。

 

丸みのある頬、繊細な首筋、なだらかにくびれた腰――

そして何よりも、小田の目を惹きつけたのは、彼の胸元だった。

 

衣の布地からこぼれ落ちそうなほどに盛り上がった胸の肉。

 

細身の上衣は本来、性別を隠すためのものであるはずなのに、

その布は張り詰めたようにふくらみを押さえつけきれず、乳房の肉がはみ出さんばかりに盛り上がっていた。

 

呼吸のたびに、布の隙間から柔らかく上下する谷間がのぞく。

わずかな動きで衣が擦れ、その弾力が、肌越しにでもわかるような錯覚すら呼び起こす。

 

(……女にしか見えん)

 

小田は思わず、息を詰める。

しかしこの犬人は、雄なのだ。

雄でありながら、雌のような身体を持ち、女よりも女らしい肉体のラインをしている。

 

くびれた腰から、やや突き出た尻へのラインは滑らかに曲線を描き、

太腿はむっちりと肉がついており、布越しでもその柔らかさが想像できた。

 

胸、腰、尻――

三点が強調されたその身体は、あまりに淫らで、それを雄が持っているという矛盾が、さらに倒錯的な色気を生み出していた。

 

犬人の少年は、小田の視線に気づいているのかいないのか、

かすかに頬を染め、伏せ目がちに言う。

 

「その……ぼくと……一緒に寝よ?」

 

おずおずと差し出されたその言葉に、艶やかな響きはなかった。

むしろ、まるで頼るように紡がれた、祈るような声。

 

「不安だと思って……知らない場所で、ひとりで眠るのって……こわいでしょ?」

 

その声には、慰めようとする響きよりも、慰められた記憶の滲んだ残響が混じっていた。

言葉の選び方も、語尾の震えも、誰かから受け取ったものをそのまま返しているような、そんな素直さだった。

 

小田はわずかに首を横に振る。

 

「……いや、大丈夫だ」

 

犬人の少年は、ぴたりと動きを止める。

肩が、すとんと沈んだ。

 

だが次の瞬間、唇を噛むようにして顔を上げ、あわてたように言葉を重ねた。

 

「え、えっと……遠慮しないでっ…ほんとに、となりで寝るだけだから……」

 

声は軽やかで、柔らかく、甘やかだった。

それなのに、その奥に潜む焦りのような執着が、妙に重くのしかかっていた。

 

小田は何も返さなかった。

喉の奥が重く、まぶたもずしりと沈んでいた。

考えることすら、億劫だった。

 

疲れていた。

心も、体も、あまりに多くを削られていた。

 

だから彼は、無言のまま、息をひとつ吐いて――

毛布の端を、無造作に、ほんのわずかだけずらす。

 

許可とも、無視とも取れる、その曖昧な仕草。

 

犬人の少年は、それを見て――小さく息を止めた。

そして、次の瞬間、声を震わせながらも囁いた。

 

「……ありがとうね」

 

その声はやはり、女のように甘かった。

そして、まるで安心したような、熱を含んだ吐息が耳に触れた。

 

小田は顔をそむけ、枕に頬を埋めた。

もう目を開くつもりも、返事をするつもりもなかった。

 

それでも、気配は確実に近づいてきた。

 

薄布をそっとめくる音。

身体が床を這う、柔らかな衣擦れ。

そして、温もりのある影が、すうっと布団の中に滑り込む。

 

背中越しに、わずか数センチの空間を残して、犬人の少年はそこに収まった。

身体を触れさせず、それでも確かにそこにいた。

 

柔らかな毛並み。

浅く緊張した呼吸。

微かに震えるような、遠慮がちな体温。

 

もう言葉は、発せられなかった。

ただ、ふたり分の呼吸だけが、布の中でゆるやかに重なっていた。

 

小田は、目を閉じたまま、そのぬくもりを拒まなかった。

 

ただ、眠る。

それ以上は、何も考えない。

 

部屋の灯りは、まだ消えていない。

けれど、小田の意識は、その光を遠ざけるように、ゆっくりと夜の底へと沈んでいった。

 

 

 

 

 

 

布団の中は、静かだった。

小田の呼吸は深く、ゆるやかで、もう夢の中へ沈んでいるようだった。

 

美しい犬人の少年は、背中越しにそっと耳を傾けたまま、小さく息を飲む。

 

「……寝たかな……?」

 

囁きは、漏れないほどの声量。

けれど、そこに含まれた熱は、肌の奥まで染みるようだった。

 

「……寝たよね……?」

 

言いながら、そっと頬を小田の背中に寄せる。

一度、ふわりと深く息を吸い込む。

 

そして——吐息混じりに、蕩けた声が漏れた。

 

「……はぁ…♡……この匂い、ほんとすごいなぁ……」

 

背中に鼻先を押し当て、くん……くん……と浅く、繰り返し嗅ぐ。

濃く甘い、匂い。

服の繊維越しでも感じる、皮膚の下からにじみ出るような体臭。

 

「同じ雄なのになんでこんなにいい匂いなんだろう…?」

 

囁きながら、犬人の少年は太腿をすり寄せるようにして、小田の脚にそっと触れた。

擦れる毛布の音すら、淫らに響いた。

 

「まだ、大丈夫。まだ…」

 

熱を帯びた吐息が、小田の背中に濡れて落ちる。

その唇はわずかに開き、名を知らない「彼」の首筋を見つめながら、再び深く鼻を埋める。

 

「ん……ふふ……もっと近づいたら、気づかれちゃうかな……」

 

ただ、吐息の熱だけが、布団の内側にじんわりと広がっていく。

 

小田は、微動だにしなかった。

眠っているのか、眠ったふりをしているのか――

それは、夜の闇だけが知っていた。

 

「……意地悪しちゃおっかな♡」

 

 

 

 

 

 

 

 

深夜―

 

それは、ごく小さな違和感から始まった。

 

寝具の中、胸元に触れる微かな湿気。何か柔らかく、温かなものが、乳首のあたりに――そっと、這うように忍び込んでくる。

 

(……なんだ……?)

 

眠気と微熱の狭間で、思考は濁っていた。だが、確かに感じる。ぬめるような舌先が、乳首をゆっくりと――ねっとりと、なぞっていた。

 

「……っ……」

 

ぴくん、と身体がわずかに反応する。だが、声にはしない。ただ、まぶたの裏で熱が滲む。

 

ちゅ……ん、ちゅっ……れろ……

 

やがて、その動きは迷いを失っていく。

 

舌が円を描き、乳首の先端をちろちろと刺激する。ときに唇で優しく挟み、ちゅっと吸いつくような音が、ぬるく静かな空気に染み渡っていく。

 

チュパ……チュッ……チロ……

 

音はいやに生々しく、下品だった。だがそのたびに、小田の胸に甘く痺れるような快感が広がっていく。

 

(……な……っ)

 

理性が拒絶を叫ぶ。けれど、身体は逆らえなかった。乳首はじわりと硬くなり、舌の動きに合わせてびくつく。

 

息が浅くなる。

 

ただの刺激ではない。どこか癖になる甘さがそこにあった。

 

まるで、乳首から直接、快感の蜜を吸われているかのような――そんな錯覚さえ起こす、ねっとりとした舌の愛撫。

 

犬人の少年が、小さく息を吹きかける。

 

「……ふふっ……寝てても、感じてるんだね……スケベだなぁ……」

 

その囁きに、心がざわつく。

 

だが、小田は目を開けない。ただ、眠ったふりを続ける。

 

その間にも、ぬるりとした舌は、右から左へとゆっくり移動し――もう一方の乳首へ、舌が忍び込んでくる。

 

「……ちゅ……ちゅる……れろ……」

 

また、あの音がする。

 

甘く、下品で、気づかぬうちに深く身体に刻まれていく――夜の静けさの中、ひとつの快感が、ぬめりながら小田の意識をゆっくりと蝕んでいく。

 

そして突然、むにゅ、と音がしそうなほど、柔らかな膨らみが小田の胸元に押し当てられた。

 

犬人の少年――とは名ばかりの、どこまでも女性的なその身体は、布越しでもはっきりと伝わるほどに豊満だった。張りのある胸が、甘く押し付けられ、しっとりとした体温が肌へと染み込んでくる。

 

「ん……ちゅ、れろ……ここ……すっごく敏感なんだね……」

 

湿った舌が、小田の乳首をゆっくりと舐め回す。

 

くちゅ、ちゅぷ、と水音が立つたびに、舌先が円を描きながら乳頭をなぶり、時折ちゅっと吸いついてくる。

 

甘さと熱に満ちた接触が、肌の奥にじわじわと痺れるような快感を送り込み、思考よりも早く、小田の身体が反応していく。

 

(……クソッ……)

 

堪えようとした理性を裏切るように、性器が熱を帯び、下着の内側でむくりと頭をもたげた。

 

そして――

 

むにゅ、と、犬人の柔らかい腹部に触れた。

 

それは決して誤魔化せる偶然ではなかった。はっきりと、明確に、硬く脈打つものが、そのやわらかい腹の肉に当たっていた。

 

「……え……?」

 

犬人の動きが止まり、視線がそっと下がる。

 

そして、小田の性器を視界にとらえたその瞬間――

 

「……すごッ」

 

目を見開き、顔をぱあっと輝かせる。驚きと興奮が一気に弾けた。

 

「……僕の、倍くらいじゃないかな……?」

 

頬を赤らめたまま、目をきらきらさせて見上げてくる。

 

「……すごいな〜……♡」

 

その声は、無垢であるはずの顔にそぐわないほど甘く濡れていた。あどけなさと淫靡さが同居するその響きに、小田の喉が思わず鳴る。

 

少年の手がわずかに動き、触れたくて仕方ないというように、空気をなぞる。

 

「こんなの、見たことないよ……君、すごいね…♡」

 

とろけるような笑みと、潤んだ瞳。

小田の理性の膜に、静かに、しかし確実にひびが入りはじめていた。

 

 

 

 

「……ね、もう我慢しなくて、いいよね……?」

 

囁くような声とともに、犬人の細い指がするりと滑り込む。布越しに包まれていた小田の性器が、そっと――露わにされた。

 

空気に触れた瞬間、熱が一気に肌を撫でる。張り詰めた肉棒は、汗ばんだ根元までしっかりと勃起していた。

 

「わあ……ほんとに、すごい……♡」

 

犬人の瞳が潤んで揺れる。嬉しそうに、いやらしく唇を歪めて笑いながら、そっと指先を添えた。

 

ひたり……と、最初の一撫で。

 

「ぁっ…」

 

小田の喉から、短く息が漏れた。

 

無意識に腹筋が跳ね、脚が微かに震える。だが、犬人の手は止まらない。

 

指先がゆっくりと亀頭をなぞり、茎を上下に優しく撫で、時折くすぐるように先端を擦りあげる。

 

「……ふふ、……寝たふり、もう限界かな〜?♡」

 

耳元に落ちたその囁きは、あまりにも甘く、あまりにも意地悪だった。

 

犬人の指先が、露わになった小田の性器をぬるりと撫で上げる。すでに先端からは透明な蜜が溢れはじめ、指に絡んだその粘液がぬちゃりと淫らな音を立てる。

 

「だって、ほら……こっちは正直だもんねぇ? こんなにビクビクして、ピンッて跳ねちゃって……♡」

 

舌を含ませるような声音で、くすくすと笑う。

 

「ねえ、ほんとは起きてるんでしょ……? 眠ってるフリして、こんなことされて……気持ちよくなって……♡」

 

ちゅぷ、くちゅ、ちゅる……指が裏筋をなぞり、茎を優しく揉みながら、時折ぐに、と根元を擦り上げる。

 

「それとも……こんなことされながら無反応でいられる、すっごい訓練でも受けたの?ねえ、君って……実はこういうの、好きなんじゃないの?♡」

 

吐息が熱い。言葉がねっとりと肌を舐めるように絡みついてくる。

 

「見て見て……おちんちん、こんなに赤くなって……先っぽ、つんって涙こぼして……♡苦しい元をしっかり出してあげないとね♡」

 

声も、指も、笑みさえも、小田の理性を試すように挑発してくる。

 

「……ほら、『寝たふりのスケベ君』にもっと教えてあげよっか? 自分がどれだけえっちなのか……♡」

 

親指の腹で、敏感な先端をくにゅ、と押し込むように弄ぶ。

 

「ねえ、起きてよ……起きたら、君のこと、いっぱい気持ちよくしてあげるのに……♡」

 

じゅる、ちゅる、ぬちゅっ……

 

再び乳首に口を当て、強く吸い上げる。

濡れた音が布団の中でいやらしく響き続ける。

 

喉の奥に熱が滲む。息が漏れそうになる。寝たふりをしているはずの小田の身体は、すでに限界を超えていた。

 

それを知っていて――女性にしか見えない彼は、なおも笑う。

 

「惚けるんだ……どこまで我慢できるかな……♡」

 

 

 

 

 

 

「……ちゅぅ〜……ん、んふ……♡」

 

犬人の唇が、じっくりと小田の乳首を吸い上げる。

 

ちゅ、ちゅう……と、いやらしく甘い音が布団の中に落ちる。

舌先は乳首の先端をゆるやかに転がし、唇の内側でぷるんとした肉を包み込むように吸い上げていく。

ねっとりと絡む舌が、吸って、啜って、舐めまわして――まるで、とどめを刺すように。

 

その間も、手は休まない。

小田の性器をぬるりと握り、根元から亀頭まで、丁寧に、淫らに擦りあげていく。

時に柔らかく撫でるように、時に小刻みに、焦らすようにリズムを変えながら、

乳首をちゅうっと強く吸うその瞬間に、亀頭をぐりぐりと押し潰すように刺激する――

 

「……んふふ……ねぇ、どっちの方が気持ちいい……?」

 

熱のこもった吐息と、舌と、指と。

あらゆる感覚が交錯し、快楽の波が絶え間なく押し寄せる。

与える側の「彼」は、まるでそれを熟知した職人のように、緩急を操り、快感を重ねていった。

 

 

「……っく……はぁッ……」

 

堪えていた声が、とうとう漏れた。

 

身体が小さく跳ねた瞬間だった。犬人が、小田の腰へと自らの身体をぐっと沈め、性器を――そのやわらかな腹部へと、押しつけてきた。

 

むにゅ、と濡れた音と共に、張り詰めた性器の先端が、ちょうど――へそのあたりに当たった。

 

むにゅん。

 

「……あぁッ……!」

 

その瞬間、頭の奥が白く染まる。

 

反応はあまりに早かった。あっけないほどだった。押し当てられた熱と、乳首を啜る執拗な舌の刺激、肉棒への刺激、すべてが重なった一瞬の中で――

 

どくん、と。

 

小田の性器はぴくりと震え、次の瞬間にはーー

 

びゅっ、びゅるう、びゅるっ……と熱い精液を吐き出していた。

 

「……あ……♡」

 

犬人の腹に、生ぬるい飛沫が跳ねた。

 

「……出ちゃったね……いっぱい……♡」

 

嬉しそうに頬を赤らめ、犬人の少年が小田の腹にぬるりと擦り寄る。美しいへその上には、白く濁った滴が熱を持って広がっていた。

 

「こんなに、我慢してたんだ……♡」

 

ぴくぴくと痙攣する性器。残滓がなおも零れ落ち、犬人の肌を静かに汚していく。

 

その感触さえも、犬人は恍惚とした表情で受け止めていた。

 

「……でも、これで終わりじゃないよね?まだ……」

 

 

 

 

小田は、犬人の柔らかな腹に無様なほどに精液をぶちまけた。

白濁は熱を帯びて毛並みに広がり、細い腰のくびれを伝って、しずくが横にぽたりとに落ちる。

 

小田は荒く息を吐きながら、呆けた目で天井を見つめていた。

そんな彼の上に跨がるようにして、犬人の少年は、ふふっと笑う。

 

「んふふ……いっぱい出したね。」

 

そう囁きながら、犬人はゆっくりと、胸を下ろしていく。

まろやかに弾むその乳房は、小田の性器に押し当てられ、むにゅ〜と肉が沈み込んだ。

 

「……あ〜〜交尾したいな〜♡」

 

むにゅりと肉が擦れる。反応した小田の肉棒は、胸の突起からずれて濡れた谷間に押し込まれた。

 

「でも……だめなんだよぉ……」

 

彼は乳房を軽く押しつぶし、包むようにしながらゆっくりと上下させる。

 

「こんな精液、絶対妊娠しちゃうからさ……♡」

 

「だから今日は……「兜合わせ」で、がまん……するね……?」

 

そう言いながら、谷間にぬめる肉棒を挟み込み――

滑らせ、押しつぶし、撫で、沈め、また引き上げた。

たっぷりと汗ばみ、熱をもった乳肉が、肉棒の根元から亀頭までをやさしく包み込み、密着するたびにくちゅ、ぬちゅ、と湿った音を奏でる。

 

「……うふ……♡」

 

小田の顔を見上げたその瞳は、蕩けるように潤んでいた。

耳をぴくりと揺らしながら、首を傾け、乳房の圧を微妙に操る。

 

「……ん……中、ぴくぴく……♡ ぜんぶ……分かっちゃう……♡」

 

胸の奥に伝わる脈動を、彼は嬉しそうに受け止めながら、小さく腰を揺らした。

 

谷間に沈んだ肉は、むにゅ、むにゅと押し広げられ、汗と分泌液をまとって艶やかに滑る。

肉球のついた細い指先が、時折その熱い先端をそっとなぞり、きゅっと摘まむように撫でた。

 

「……ふふっ……ぴゅって、しちゃう前に……」

 

そう囁いていた犬人は、谷間に挟んでいた小田の肉を名残惜しげに解放した。

乳肉の弾力が離れ、性器がぬるりと押し出されて——

 

ーーーヌポンッ

 

濡れた音を残して、湿った空気の中へと晒される。先端には彼の汗と小田の精液の混じった液が絡みつき、脈打っていた。

 

彼女は、それから視線を逸らさずに自分の下腹部へと手を伸ばした。

そして、するりと腰布をたくしあげると、そこから現れたのは小ぶりな、だが確かに男根と呼べる突起。

 

「見て……ぼくにも……あるんだよ?」

 

犬人の——その露出された性器は、小田のものに比べると半分ほどの大きさしかなかった。

だがその先端は紅く滲み、ぷくりと膨らんで、小田の肉棒を欲しがるように震えていた。

 

彼はゆっくりと身を沈め、小田の肉棒に自身の小さな肉棒を押し付ける。

ぬるぬると濡れた先端同士が擦れ合い、ぬちゅっ……と水音が漏れた。

 

「ん……あったかいぃ♡ボクのより、ずっと……ずっと太いぃ……♡」

 

「うぁぐ…」

 

擦り合わせられる感触に、二人の性器はぴくりと跳ね、二人は声を漏らす。

異なる熱と質感、雄と雄。

交じらぬはずのそれらが、ねっとりと擦れ合い、互いをまさぐるように脈を重ねる。

 

「ねぇ……このまま、おちんちん同士で……いっちゃったらどうなるんだろうね……?」

 

彼は耳をふるふると震わせ、少し恍惚とした目で小田を見つめながら、肉と肉のぬめりを増していった。

 

ぬちゅり……ぬるり。

 

肉と肉が擦れ合い、互いに体温を交換し始める。

 

それは挿入でも、口淫でもない。だが、確かに――

『性器同士が交わっている』ということが、否応なく伝わってくる。

 

ふたつの怒張が、そっと重なり、

互いに温もりと、鼓動と、ぬめりを伝えあう。

 

「……んっ、ぁ……」

 

犬人が喉の奥で甘く声を漏らした。

恍惚と羞恥と、それでも逃れようとしない静かな欲望が、彼の目に浮かんでいる。

 

そして――彼は自分から、少し腰を押しつけた。

 

「ね、……おちんちん、くっつけてこすりあうの……」

 

唇が震えながら言葉を紡ぐ。まるで知らない遊びをそっと口にするような、けれど興味と本能に満ちた声だった。

 

「……気持ちいい、ね……♡」

 

彼の腰が、こくりと前に傾いた瞬間――

 

ぬちゅっ……ぬるんっ……。

 

柔らかい感触のなかで、小田の怒張がぐにゅりと押し潰される。

そのすぐ隣にある犬人の肉は、小さく、だが確かに熱く、敏感で、じわりと滲む透明な露を絡めていた。

 

「く……っ」

 

小田は思わず、息を詰める。

腰が跳ねそうになるのを、理性の残骸でかろうじて抑えた。

だが、その間にも亀頭の先端が、彼の先と擦れ合う。

 

ぴちゃっ、と柔らかい音がして、ふたりの汁がはじけた。

 

「んぁ……ふふ、ぬるぬる……いっぱい……♡」

 

犬人の彼はその指先で、ふたりのぬめりをすくっては伸ばし、また擦り付ける。まるで粘液を混ぜ合わせるように、何度も、何度も。

 

くちゅっ、くちゅ、ぬるん……くにゅっ。

 

粘膜の音が、ゆっくりと空間に広がっていく。

 

湯の熱も、肌の火照りも、すべてが『性』へと収束していくなかで――

ふたりの性器だけが、中心で静かに、だが濃密に、交じり合っていた。

 

「……君の…ぴくってしてる……すごい……っ」

 

「だめ……だ……っ、……」

 

声が掠れる。だが、もう遅い。肉棒は既に反応している。

快楽に抗えず、逃げられず、そして――

 

「んふっ、ねえ……いっちゃおっか……♡」

 

彼が甘く囁いた瞬間、彼は自らの指を添えたまま、ぐいっと腰を前に押しつけた。

 

先端と先端が、ぴた……っと重なる。

 

そのまま――

 

にゅこ、にゅこっ、ぬぷっ……

 

亀頭と亀頭が擦れ合い、先端の割れ目同士が、互いの汁を舐め取るようにぬめり、蕩ける。

 

「うっ……あ、あぁ……ああああっ……!!」

 

小田の喉がひくりと痙攣し、そこから漏れた声は、空気を震わせるような断末魔にも似た喘鳴だった。

腰が勝手に跳ね上がり、犬人の小さな肉棒にぬるりと擦れた瞬間——

 

「んぁ、あっ、あああぁっ……♡」

 

犬人もまた、痺れたように声を上げた。

そして、互いの性器が擦れ合ったその接触面から、濃厚な白濁が——

 

びゅるるっ、びゅるるるるっ……!

 

飛沫ではなかった。

それは、噴き出す。溢れる。終わりの見えぬ粘液が、どろりと連続して迸った。

 

びゅっ、びゅるぅっ、びゅるるっ……びゅるるるっ……!

 

犬人の腹と股に、精液がねっとりと絡みつき、まるで泥のようにこびりついていく。

既に一度濡れていたその肌に、さらに白い層が塗り重ねられ、じゅくじゅくと音を立てて滴り落ちていった。

 

彼はは笑いながら、自分の小さな肉を彼の根元にすりつける。

 

「……すごいよ、こんなに出るなんて……♡」

 

5度目だった。

絶え間なく吐き出し続けた小田の肉棒は、脈動するたびに痙攣を繰り返し、ついにはぷるぷると震えるばかりとなった。

 

びゅるっ……びゅるるっ

 

「んっ……ちゅ、ちゅる……ふ、ふふ……まだ、出てる……」

 

射精の余韻に震える小田の唇に、犬人の舌が深く差し込まれる。

彼の柔らかな胸が自分の胸に、湿った腰が自分の濡れた腹部にぴたりと貼りつき、

ぬちゅ……ぬちゅぬちゅ……と、卑猥な水音が肌の隙間で鳴った。

 

「……んちゅ……ちゅぅ……っ、んっ……♡」

 

深く、舌を差し入れる。

とろけるような体温の中で、舌が絡み、唾液と熱が溶け合ってゆく。

彼の豊満な胸は小田の胸に、腰は彼の濡れた下腹部にぴったりと押しつけられ、肉棒と肉棒がぬちゃ、ぬちゃ、と音を立てて擦れ合った。

 

ぬめる。

吸いつく。

密着した豊満な乳と柔らかい腹、股間のすべてが、水音と粘音を響かせながら、小田の余韻に寄り添う。

 

小田の身体はもう限界だった。

精も、力も、思考さえも、すべて搾り取られてしまったような脱力感。

 

「……はぁ……ん……っ……」

 

「あぁぁ…」

 

(今日…だけで、5回目……ッ……もう、出ない……)

 

体が重い。

精も、力も、まるで骨の芯から搾られていくように抜けていった。

彼女の舌が絡みつくたび、喉の奥から意識ごと引き抜かれていくような錯覚がある。

 

(ちくしょう……もう、何も考え……)

 

5度目の、あまりにも濃く長い射精の果てに、彼のまぶたは静かに閉じられた。

力なく、ゆっくりと。息だけが、かすかに残っている。

 

その様子を見届けた犬人は、くすりと笑い、まだ舌を離さずに彼の口内に甘く巻きつけた。

それと同時に身体を添うように優しく寄り添い、白濁で濡れた股を密着させたまま、彼の胸元にすり寄る。

 

「んちゅ……ちょっと、疲れたね……一緒に、寝よっか……」

 

唇を離さず、舌を絡めたまま。

濡れた吐息と一緒に、まぶたを閉じる。

 

静かな部屋。

ぬるんだ熱。

粘り気を残した肌が絡まり合い、汗と精と唾液の匂いだけが、満ちていた。

 

犬人の美しい少年は、満ち足りたように喉を鳴らし、小田と同じ夢の中へと沈んでいった。

 

 

 

 

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