その男傲慢につき 作:アマチュアダックスフンド
神楽が席を立ってから約1時間が経過した。その間、椎名は窓から外の景色を眺めながら物思いに耽ていた。薄々勘付いてはいたが、面と向かって事実だと言われるとキツイものがあるのだろう。
幻想は砕かれ、残ったのは残酷な現実。
「事実は小説よりも奇なり…」
誰もいない図書室で1人呟く。そんな椎名の気持ちをまたしても神楽は意図せず簡単に踏み躙る。
「…楽しそう」
自分と別れ、図書室から出ていった神楽の帰宅する姿が一向に見えなかった。最後に彼の姿を拝みこの気持ちに蓋をしよう、そう思っていた椎名の目に映ったのは仲睦まじく帰宅する神楽、一之瀬、坂柳の3人。
一之瀬が楽しそうにはしゃいでいる。普段から明るい性格だが、彼といる時は別格だ。
彼の隣を歩く坂柳も遠目から見ても楽しそうだ。普段はクラスのリーダーで、女王の様に振る舞う彼女があそこまで心を許しているなんて。
「か、返してください!」
「似合う?」
「真央くんなら何でも似合うよ!」
坂柳の帽子を取って被る神楽。それを見て笑う一之瀬と不貞腐れる坂柳。
「…」
今更蓋をしたところで溢れる気持ちは抑えられなかった。
翌日、神楽は宣言通り図書室に訪れていた。普段は坂柳を待たせに待たせた上でドタキャンすることもある。そんな自由奔放で傲慢な性格の神楽だが今回は約束の時間には随分と余裕がある。というかまだHRの途中だ。
「うっそ…」
「ふふ、貴方でもそんな顔するんですね」
口元を隠して上品に笑う椎名。俺は今とんでもない間抜けヅラを晒してるに違いない。それ程までに彼女がここに居ることに驚いていた。
「はあ…ここに居る意味分かってんのか?」
思わずため息を吐いてしまう。椎名は俺が出会った人間の中で最もマイペースな人間だ。もしかしたら俺の言葉の意味を理解していない可能性もある。
「はい、勿論です。今日はこの本を貴方に..」
「…分かってないだろ。あのな、今の俺と関わるということは..」
「貴方に誑かされた…いえ、心を奪われた女性の1人になる。周囲の視線は痛いでしょうね」
読んでいた本を閉じて笑いながらそう告げる。どうやら俺も彼女に幻想を抱いていたのかもしれない。純粋無垢で物語のヒロインの様な恋をすることを望む、そんな可愛らしい1人の女性だと思っていたが..
「でもいいんです。周囲の視線を気にするなんて馬鹿馬鹿しいので…私は私の思うがままに行動します」
「そっちが本性か」
自分のペースで物事を進め周囲に影響を受けず、自分のやりたい様にやる。誰かさんにそっくりだ。
「はい、我儘な女性は嫌いですか?」
「嫌いならアイツらとはおさらばしてるさ。でもいいのか?ハッキリ言うが優しくはしてやらねぇぞ」
椎名の隣に座り頬杖を付く。爽やかな好青年を演じることなどせず、自分の本性を曝け出す。ニヤりと笑い、獲物を見定める様な視線を送るも椎名は特に気にしていない。
「貴方の思うがままにしてください。どんな小説よりもフィクションよりも貴方の歩む人生の方が面白そうなので..是非貴方の隣で物語の結末を見てみたいものです」
神楽の大きな手に自分の手を重ねる。言葉とは裏腹に椎名の手は震えていた。
「そうか、なら退屈させる訳にはいかないな」
重ねた手を取り、互いの指を絡ませる。
「あの2人もこのような経緯で貴方の虜になってしまったのですね」
「あー…割と強引に俺から」
隠す意味はない。ハッキリと真相を伝えるも椎名の表情は変わらない。
「それでもあれ程までに仲睦まじく過ごせているのは、貴方の魅力に気付いたからでしょう。…1番最初に気付いていたのは私ですけど」
「お前結構独占欲強めか?」
「さあ、どうでしょう?」
「まーおくーん!一緒に帰っ…」
放課後、チャイムが鳴ると瞬時に一之瀬が神楽の元へ向かう。周囲の視線などお構いなしに名前を叫び笑顔で大きく手を振る。
「また今度な。あ、いたいた…帰るぞひより」
「は、はい…」
神楽は軽くスルーして椎名と帰宅した。ぞろぞろと教室から生徒が出てくる中で一之瀬は1人笑顔のまま固まっていた。
「一之瀬さん帰りましょう。捨てられた2人で」
坂柳が一之瀬に寄り添う。捨てられたなどと言っているが本人は特に気にしていない様子。
「まさか本当に実行するなんて…」
遠目に神楽を見ていた堀北が誰にも聞こえないような声でそう呟く。傷付く者、呆れる者、特に気にしていない者。三者三様の考え方を持つ神楽の女たちだったが、彼の様子が気になるという意見だけは合致していた。
「やっぱり良くないわ、こんなこと」
「嫌なら帰っても構いませんよ」
「無理強いはしないよ。む、楽しそう…」
場面は変わりケヤキモール。坂柳、一之瀬、堀北の3人は神楽と椎名を尾行していた。
自分たちを置いて2人きりで帰宅した椎名と神楽は制服のままケヤキモールに直行。最初こそ緊張で固まっていた椎名だが、時間が経つにつれて緊張が解け、仲睦まじくショッピングを楽しんでいる。
「う、羨ましい…私も制服デートしたい」
その様子を羨ましそうに見る一之瀬。一之瀬が神楽に好意を寄せていることは1年生の中では有名な話。入学当初に彼女を狙っていた生徒たちも神楽のスペックの高さに勝ち目がないと白旗を上げた。
「あら、したことがないのですか。可哀想に…」
そんな男子からの印象が高い一之瀬ですら、神楽の前ではコレクションの1人に過ぎない。早い段階で神楽と関わりを持てたとは言え何処まで行っても2番目の攻略対象。坂柳には日常的にマウントを取られている。
「なっ…い、いいもん。これから沢山経験すればいいだけだし」
マウントを取られる度に絶対に見返すと豪語しているが、その度に神楽は新しい女を誑かす。徐々に自分の立場に危機感を覚えていた。
「確かにその通りですね。彼もここでの生活に慣れてきたと思うので情けない姿は晒さないと思います」
「情けない姿?あの人が?」
その原因は新参の堀北。自分と同様に神楽に調教された女の1人で、高飛車気取りの女を分からせるのが気持ちいいと断言した神楽の今1番のお気に入り。
「ええ。携帯の使い方も分からなかった人ですから、私が手取り足取り様々なことをレクチャーしてあげた頃が懐かしいです」
「彼にもそんな姿が…指摘したら苛立ってもっと激しく…」
ただその堀北も完全に堕ち切り、また別の女を探し出した。恐らく神楽は3年間ずっとコレを繰り返すつもりだ。
「あ、映画館に入っていったよ。…どうする?」
「…帰りましょうか、惨めな気分になってきました」
「こういうの見たかったのか?」
「え、ええ…意外でしょうか?」
椎名が見たいと言っていた映画はラブロマンス。昔懐かしい洋画の吹き替えで高校生向けとは言えない。そのおかげで空席が目立つ、というよりも俺たちしかいない。
映画自体は有栖と何度か見に来たことはある。主人公に感情移入するべきなのか、俯瞰で見るべきなのか、毎度悩まされる。
序盤は特に複雑な描写は無く、とにかく2人の男女がイチャイチャしている。物語が進むに連れて2人の間に苦難困難が襲い掛かるも、何とか乗り越えて愛を育む。
「ぁ…」
物語が終盤に差し掛かると隣の椎名が小さな声を漏らす。事前に映画のあらすじ程度は把握していたらしいが、まさか濡れ場があるとは思っていなかったのだろう。
スクリーンには2人の男女の濃厚なキスシーン、嬌声、ベッドの軋む音。性行為を匂わせる描写では飽き足らず、実際に素肌を晒して行為に勤しむ様子も映し出される。
「俺と見たかったの?このシーン」
「ち、違っ」
映画館では私語厳禁、これは常識である。だが周囲に生徒もおらず、2人きりの空間なら別にいいだろと高を括り椎名に話し掛ける。
「そういえば俺に勧めてくる本もそういう本多かったよな」
官能小説とまではいかないが、性描写が多い作品を勧められたこともあった。作品自体が面白く、その時は特に気にはならなかった。
「うぅ…」
顔を赤らめ視線を逸らす。その様子に俺の嗜虐心が刺激される。
「お前が望めば俺は何でもしてやるけど」
「あっ…神楽くんっ」
隣に座る椎名の太ももに手を伸ばす。白く柔らかく、そして肉付きが良い。触り心地は満点と言ってもいい。
「んっ…だ、駄目ですっ」
「誰も居ないから」
映画は終盤に差し掛かるも、俺は椎名の太ももを堪能する。
「んっ…」
内股から付け根まで指を滑らせると、椎名は小さく声を漏らす。
「あっ…い、いい加減にして下さい」
「痛っ!?」
手を叩かれる、油断したせいで力を入れていなかったからか思ったよりも強く叩いてきた。
「もう…あ、後で好きなだけしていいですから」
スカートの裾を直しながらそう呟く。満更でもなかったようだ。ただ時と場所は弁えろとのこと。
「無理、お前に対する気持ちが抑えられない」
「あっ…えっと、その」
「今のシーン全部再現してやるから覚悟しとけよ」
ただ何で俺がそんなこと気にしなきゃいけないんだという話だ。ひよりは推しに弱いな、このまま押せばいける。
「え、えっと…」
映画では濡れ場が終わりクライマックスに向かって行く。上映時間はまだ充分に残っている、1回くらいは出来る筈。
「んぅ…本当にするんですか」
「嫌なのか?」
「い、嫌とかではなくて…んっ」
触られること自体には抵抗しない。寧ろはあはあと息を切らして興奮している。
「ひよりもその気じゃん」
この映画館には俺とひよりだけで他の客はいない。監視モニターも付いていない為、人目を気にする必要はないだろう。
「で、でも…」
「でも?」
「は、初めてなので…優しくして下さい」
「任せて」
ひよりのスカートの中に手を入れ下着越しに秘部に触れる。
「…っ!」
びくんと身体が震える。そしてそのまま指を動かすと水音が微かに聞こえた。
「感じてる?」
「うっ…んっ」
小さく頷き目を瞑る。その表情は快感に耐えている様にも見える。
「はぁ、んっ」
指先で秘部を刺激し続けていると次第に濡れてくる。もう挿れてもいいかなと思ったがまだ駄目だ。
「ひより」
「はぁ、んっ…はい?」
「舌出して」
「はぁ…ん…はい」
言われるままに口を開き舌を出す。その舌先に自分の唇を触れさせる。
「んっ…ちゅっ」
唇を重ねるとひよりの体がぴくっと反応する。そのまま舌を絡ませて唾液を交換する。
「んっ、ぷはっ…んっ」
「ひより好きだ」
「私も好きです」
互いに見つめ合いながら再びキスをする。今度は先程よりも深く強く抱き締め合って。
「はぁ、んっ…んっ…ぁ」
キスをしながら胸元を弄るとビクビクと身体を震わせる。
「んぅ、だめぇ」
服越しでもわかる程固くなっている突起部分に触れると甘い声で喘ぐ。
「駄目じゃないだろ?」
「ひゃああああっ!?」
乳首を摘むと甲高い声で叫ぶ。流石に煩いので口を塞ぎ耳元で囁く。
「静かにしないと係員来ちゃうよ」
「はぁ、んっ…んっ」
「ひより愛してる」
「わ、わたひもっ…んんっ」
互いに見つめ合いながら再び唇を重ねる。今度は先程よりも激しく濃厚な口付け。
呼吸を忘れる程に長い時間キスをしていたら、後方から物音がした。恐らくスタッフが掃除にでもきたのだろう。気付かない内にエンドロールも終わり、退出する時間が迫っていた。
「続きは部屋でするぞ。立てるか?」
「は、はい…」
立ち上がると足元が覚束無いのかふらふらとしている。
「肩貸すから掴まって」
「あ、ありがとうございます」
腕を組むようにして歩く。流石に人がいる前で手を繋ぐのは恥ずかしい様だ。
「それじゃ部屋戻るぞ」
「あっ、えっと」
「ん?」
「手を握ってもらえませんか?」
「分かった」
ひよりの手を握るとぎゅっと握り返してくる。そして嬉しそうな笑みを浮かべて歩き出す。どうやら手を繋いで歩きたかったみたいだ。
部屋に帰りドアを閉めると同時に唇を重ねる。そのままベッドに押し倒し舌を絡め合う。
「んっ…んろっ」
キスをしながら服の中に手を入れブラジャーを外す。直接胸に触れるとビクビクと身体を震わせる。段々と固くなってくる先端を摘まむとビクンっと身体が跳ねる。
「ひゃっ」
「気持ちいい?」
「んっ…はい」
そのまま服を脱がせて上半身裸にする。可愛らしいピンク色のブラジャーが露になる。それを外すと大きな乳房が揺れた。
「綺麗だよ」
キスをしながら胸を愛撫する。既に固くなっている乳首を摘みながら指先で転がす。
「あっ、んんっ」
「可愛いよ」
「はぁ…んっ」
キスをしながら秘部に指を伸ばす。するとそこは既にぐしょぐしょに濡れていた。
「すごい濡れてるな」
「い、言わないでください」
下着を取り払うと愛液で濡れた恥毛が現れる。それを掻き分けるようにして割れ目に指を入れる。
「あっ…んっ」
指を動かすとくちゃくちゃと音が鳴る。膣内はとても熱くヒクついていた。
「あっ、やめっ…」
指の動きを激しくすると喘ぎ声が大きくなる。更に親指で陰核を押し潰すように撫でる。
「はうっ…な、何かが…」
「何か?」
「ピリピリ…変っ、な感じ…」
「ああ、イきそうなんだな。我慢しなくていい」
指の動きを速めると腰が浮いてくる。絶頂が近いようだ。更にクリトリスを強く擦る。
「あああああっ!!」
全身を痙攣させてひよりは達した。脱力すると息を整えようとしている。
「気持ちよかったか?」
「はい…」
「良かった」
頭を撫でると嬉しそうな表情を浮かべる。そんなひよりを見て俺はムラムラしてしまう。完全に充血しまくりで張り裂けそうだ。
「なぁ…」
「はい?」
「俺ももう我慢出来ないんだけど」
ズボンの上からでも分かるくらい勃起しているそれをひよりの手に触れさせる。
「ダメか?」
「ダメでは…」
ひよりを仰向けに寝かせその上に覆い被さる。ズボンを脱ぎ先端を割れ目に押し当てると、ゆっくり挿入する。前戯は充分に行なっているからスムーズに膣内に侵入していく。
「あっ…」
「痛かったら言ってくれ」
「は、はい」
腰を落として奥まで挿れる。ひよりの顔を見ると苦しそうな表情をしていた。破瓜の痛みに耐えながらも俺を心配させまいと笑顔を崩さない。
「大丈夫か?」
「だ、大丈夫…です」
ひよりにキスをして舌を絡める。同時に抽送を開始する。
「んっ…ゅあっ」
最初はゆっくりと動かしていたが徐々にペースを上げる。パンパンという音と共に結合部からは愛液が溢れ出している。次第にひよりの喘ぎ声が大きくなり、表情は快楽で蕩けているように見えた。
「神楽くんっ…んんっ」
ひよりが俺の背中に手を回して抱きつく。そして耳元で囁く。
「もっと…激しくっ」
その言葉を聞いて一気に動きを加速させる。バチンッという音が響くほど強く打ちつけるとひよりが悲鳴のような声を上げた。
「あああっ!!!」
ひよりの体が大きく仰け反る。それと同時に膣壁が強く締まる。あまりの快感に射精してしまいそうになるが堪える。
「あっえ?…あぁ…」
ひよりの目がパチパチと点滅している。どうやら絶頂を迎えてしまったようだ。しかし俺は動きを止めない。
「ああっ!?ま、待って…いまイッてる…っやめ♡」
「ぐらくんっ!神楽くんっ…」
ひよりの体を抱きしめながら腰を打ち付ける。子宮口を突く度にひよりの身体がビクビク震える。その反応を見ながら更にピストン運動を速める。彼女の抱きつく力も強くなり引き剥がすことが出来ない。
「あっ!んんっ!子供…かぐあくんの子供っ」
「っ…お前凄いな」
限界を迎えた俺はひよりの中に欲望を解き放った。ドクンドクンという鼓動と共に大量の精液を注ぎ込んでいく。
全て出し切った俺はひよりの中から引き抜く。すると音を立てて白濁した液体が流れ出てきた。ピルはある、ただやっちまったという気持ちが大きい。
「はぁ…はぁ」
ひよりは荒い呼吸をしながらぐったりとしている。そんなひよりの隣に寝転び頭を撫でる。
「ありがとな。付き合ってくれて」
人生で片手で数えれる程度しかない、心の底からの感謝。あの淫乱な3人とは違って正面から口説き落とした女性。
「いえ、こちらこそです」
ひよりはにっこりと笑う。妖艶な姿に興奮が収まらないがここは我慢せねばならない。体力が皆無の彼女にとっては第二ラウンドは酷でしかない。
「また…したいです」
「ああ。今度はもっと良いことをしよう」
「ふふっ…楽しみにしてます」
ひよりはそう言うと俺の胸に顔を埋める。…たまには甘いセックスも悪くない。ほんの少しだけだがそう思えた。
「神楽くんっ…」
ただこんな純粋な女をぐちゃぐちゃにしてやりたい。そんな気持ちもより強くなった。
特別試験も書いた方がいいですか?
-
はい
-
軽く触れる程度で
-
いいえ エ口のみ希望