※この作品はR-18です。

その男傲慢につき   作:アマチュアダックスフンド

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 完全なるエロではなくエロ主軸のストーリーにしたいんです。

 ということで今回はエロなしです。

 エロなし→〇〇前編(微エロ)→〇〇後編(エロ)

 上記の流れで行きます。


第四話 強欲

 

「壊れるなと言う割には丁重に扱ってくれてますね」

 

 ケヤキモール内のカフェにて優雅にコーヒーとケーキを嗜む坂柳と神楽。

 

 食事中に下品な真似はしたくない、させたくない神楽はローターのスイッチをオフにした。安堵した坂柳は隙を逃すまいと好戦的な笑みを浮かべる。

 

「恋人の様に私に甘えても宜しいのですよ」

 

「バカか?買ったばかりの玩具は誰でも大事にするだろ。まあ飽きたら埃被るまで放っておくか…売っぱらうのもアリだな」

 

 スポーツ用品だってそうだ。買ったばかりは丁重に扱うが、慣れてきたら雑になる。

 

「…売春でもさせるつもりですか?」

 

「安心しろよ冗談だ。ただ俺の利益になる為に馬車馬の如く働いて貰う」

 

 俺はそこまでの畜生じゃない。…まあ匂わせるだけ匂わせてカスから搾取するのはアリだな。

 

「新しい玩具を手に入れるつもりはないのですか?」

 

 ローターが止まったとはいえ異物感があるのかモゾモゾと動く坂柳。遠回しに私の負担を減らして欲しいと懇願しているが..

 

「ならテメェで用意しろ。自分の立場弁えろよ?俺たちの関係をオープンにしてもいいんだぜ?」

 

 俺たちはあくまで主人と奴隷。そこを勘違いされては困る。

 

「私は夏休みのクルージングに参加出来ませんので..その間に貴方の有り余る欲望を発散する相手はいません。そこだけご理解下さい」

 

 クルーザーすら乗れない程に身体が弱いとは思えないが..虐め過ぎて欠席が増えているから学校側に心配されてる可能性もあるな。

 

「あーそういうことか。…頃合いだな。1年に誰か良い女いる?」

 

 被験体は多ければ多い程いい。そもそも最初が貧相な体のクソガキだからな。もっと健康で価値観が普通でマトモな女が欲しいところだ。

 

「私以上に優れた女性は存在しませんが…強いて言うなら『一之瀬帆波』さんですね」

 

「一之瀬?」

 

「覚えてないんですか?本当に失礼な人ですね..彼女は」

 

「おっと何も言うなよ、折角の楽しみが薄れたら困る。帰ってきたら2人まとめて相手してやるよ」

 

 


 

 

 常夏の海、そして広がる青空。澄み切った空気は地獄の様な場所で育った俺にとって余りにも刺激が強過ぎた。

 

「卒業したらクルーザー買うか…」

 

 普段の学校生活から解放され、狂ったかの様に興奮している者が各所で多数見受けられる。俺もその1人ではあるが一匹狼を気取っている。

 

 孤高か、孤独か、他者にはどう見えているのだろう。

 

「ようよう、こんな最高のクルージングですら1人なんて寂しいねー。暇なら俺たちと一緒に…」

 

「誰だお前?モブキャラが出しゃばるな」

 

 金髪でいけ好かない野郎。野郎ってだけで興味が薄れるのによ。それに俺を勘繰ってる感じも好きじゃねぇ。自分で言うのも何だが話しかけにくいだろ。

 

「っ…聞いてはいたが良い性格してんなお前。俺は橋本正義、同じクラスなんだし名前くらいは…」

 

「俺に名前を覚えて欲しいなら実力で示せよ。雑魚に興味はない時間の無駄だ」

 

 毎日顔を合わせるとはいえクラスのカスの名前なんて心底どうでもいい。会社の社長も新卒の名前なんて完全に把握しない。実績を残せ、実績を。

 

「…坂柳に頼まれたの。アンタに手を貸せって」

 

 こいつどっかで…坂柳に付き纏ってたあの女か。

 

「あ?あのチビに?…名前は?」

 

「神室真澄」

 

「橋本と神室ね…一応覚えとくよ」

 

 あの強情な女の駒として3年間暮らさないといけないなんて同情するよ。まあ、実質俺の駒でもあるが。

 

「なあ2人はどんな関係なんだ?急に授業に参加した理由は?教えてくれよ」

 

 少し気を許した程度で馴れ馴れしい野郎だ。何でこんな豪華客船で野郎と仲良くしなきゃいけねぇんだよ。

 

 いや、野郎の力も必要になるか。

 

「利害関係が一致しただけだ。…早速1つ頼んでもいいか?」

 

「何だよ?っと…何だコレ?」

 

 ポケットから取り出したのはボタンくらいの小さな機械。

 

「後で教える。今から教師どもの部屋に入って付けて来い」

 

「は?い、今から?」

 

 素っ頓狂な間抜け面をする橋本。燦々とした太陽の下でこんな面してるのはコイツだけだろうな。

 

「早くしろ、無理なら消えろ。元々お前らに期待はしてない」

 

「な…姫さんよりも人遣い荒いじゃねぇか!付けろったてどうやって…」

 

「何でもいい。適当な理由で部屋に入れ、一瞬でいい柱にでも付けろ」

 

「はあ…分かったよ!意味あんだろうな!コレ!」

 

 橋本は半ばヤケになって教職員の部屋に向かっていった。可哀想に人に使われるだけの人間は無様だねぇ。

 

「…さっきの何?」

 

「盗聴器、教師共が何企んでるか気になるだろ?」

 

「何処でそんなの手に入れたの?」

 

「家電量販店の店員から貰った。雫だっけ?まあ、良く分かんないけど変わりモノで助かった」

 

 飛耳長目、行動を起こすには正確な情報が大事となる。遠くのことを見聞きする目と耳は必要不可欠。ただ人間の聴力や視力には限界がある、それなら機械に頼れば良い。

 

「この学校の異様さは充分理解しただろ?ここでは情報とポイントが物を言う。ポイントは貯めとけ、余計な発言はするな」

 

「…」

 

 返事はない。この女良い性格してんな。

 

 


 

 

「付けてきたぞ。バレたらどうすんだよ…」

 

 設置が完了したのか橋本が戻って来た。時間は約10分まあ及第点だな。

 

「安心しろ、俺が何とかしてやる。ほら褒美だ南国気分を味えよ」

 

 事前に頼んでいたトロピカルジュースを差し出す。橋本は割にあってねえよと呟きながら椅子に座る。

 

「あれは小型の盗聴器だ。教師同士の会話は重要機密ばかりだからな」

 

「じゃあ尚更ヤバいだろ」

 

「それはあいつらも同じだ。生徒に一杯食わされたのが上にバレたら出世が遠のくし減給もされる。タイミングが良かったな、会議か何か始まるぞ」

 

 盗聴した側も勿論だがされた側にも責任はある。なんせ閉鎖的空間で特別な教育をしているのに情報が漏れるなんて打ち首もんだからな。

 

『では上陸したら各自クラスの点呼…』

 

『はい、例年通り…』

 

「音質悪いけど」

 

「設置するのが遠過ぎたな、まあ聞き取れるならそれでいい」

 

 ここまでは特に掘り下げる程目立った会話はしていない。だが俺の勘が言っている、この船旅で何か起きると。

 

『本年度…特別試験』

 

「なあ今特別試験って言ったか?」

 

 やっぱりな。薄々気付いていたが、普通のクルージングではないらしい。いくら先天性の疾患持ちとは言え船旅を丸々キャンセルは違和感がある。船旅以上に負荷が掛かる何かが始まろうとしているみたいだ。

 

「ああ、どっかの島に降りて何かやるみたいだな。…そうと決まれば早速動くとしよう」

 

「動くって言ってもよ、詳細が分からない以上は対策なんて…」

 

「お前らはここで待機だ、指示があったら動いてくれ」

 

 


 

 

「真嶋センセー入ってもいいですかー」

 

 恐らく上陸するであろう島が見え、試験内容や各々の仕事の確認をしているこのタイミングで俺は教職員の部屋にお暇しようとしている。本当に性格が悪いと思う、誰に似たのやら。

 

「神楽か。悪いが後にしてくれ、今忙しいんだ」

 

 明らかに不機嫌そうに扉を開けたのは担任の真嶋。部屋の中には溜息を吐きコチラを睨み付ける奴が2名。笑顔で手を振るメスが1名。

 

「体調が悪くてー」

 

「戯言を言いに来たのか?帰れ」

 

 チラチラと時計を確認している。恐らくあの島で試験が行われるのは間違いない。

 

「もうすぐ上陸するんすねーどんな島ですか?」

 

「着いてからのお楽しみだ。お前が喜ぶ様な場所だから安心しろ」

 

 茶番に耐えられないのか他の教師は資料に目を通している。そろそろだな。

 

「特別試験が始まるってホントっすか?」

 

「なっ!?」

 

 真夏なのに部屋の空気が凍った。心底どうでも良さげだった他の教師も目を見開かせ驚いている。

 

「ダメですよ簡単に情報を漏らすなんて..教職員として恥ずべきでは?」

 

「誰からだ…誰から聞いた」

 

 真嶋は表情こそ落ち着いているが内心は焦っているだろう。

 

「さあ?これバレたらどうなるんすかね」

 

「…どうにもならん。お前1人が知っていても試験は予定通りに..」

 

「生徒じゃなくて学校側はどうなるんすかね。この学校のシステムで情報漏洩なんて…減給で済んだらいいですね」

 

 教師が生徒に加担している事実が公になれば生徒からも教師からも信頼を失う。実際は盗み聞きされただけだが。

 

 盗聴器を仕掛けられたという考えがすぐに出てこないのは時間に追われているからだな。やはりギリギリのタイミングを狙って正解だった。

 

「俺たちを脅しているのか?」

 

「さあ?ただ平和的に解決出来たら良いですね」

 

「待て、話に乗る必要はない。そもそも全てが虚偽の可能性もある。ここでコイツの話に乗った場合はその事実だけで3年間脅され続けるぞ」

 

 チッこのアマ…邪魔しやがって。真嶋は頭が硬く正義感が強い。他の3人を脅して押せ押せムードで誤魔化してやるつもりだったが。

 

「じゃあアンタは数十年間苦しむ道を選ぶんですね。あの人は理想主義だから汚職は許さないんじゃないですかねぇ」

 

「お、お前」

 

 虎の威を借るつもりはなかったが、まあいい。大して面識もないが名前だけでこの威力とは恐れ入るねぇ。

 

「ま、まあ!落ち着いて!ほら神楽くんも、その話また今度じゃ…」

 

「星之宮センセー俺に付いたら貴女のクラスに移籍してやってもいいですよ。今なら坂柳有栖のオマケ付きです」

 

「え、えーと…」

 

 やっぱこの女はただの尻軽だ。自分の立場さえ良ければ簡単に靡く。教師はコイツから手懐けてやるか。

 

「1分やります。何も試験のコンセプトを壊すようなことは望みません。俺1人に利益が出る形なら何でもいいですよ」

 

「たった3年…俺の味方でいるだけで自分の身が守れるなら安い買い物でしょう?これは脅しではなく取引です。俺に従えば俺も従います、クラスの垣根を超えて」

 

 自らの欲を満たす為、この学校で頂点に君臨する為、水面下で着々と準備をし続ける。

 

 坂柳を通して人の上に立つ快感を改めて知り、己の理想の為なら手段を問わない。

 

 ホワイトルームの理性なき獣が今解き放たれた。

 





 追記

 4月1日にR18で日刊1位、ルーキー1位になりました。

 皆様のおかげです。ありがとうございます。

特別試験も書いた方がいいですか?

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  • 軽く触れる程度で
  • いいえ エ口のみ希望
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