※この作品はR-18です。

その男傲慢につき   作:アマチュアダックスフンド

7 / 22

 ちょいエロです。


第六話 一之瀬帆波 中編

 

 

「おい!どうしたんだよその量の食糧…それに物資も」

 

 一之瀬が神楽と接触しにキャンプを離れてから1時間後。Aクラスの生徒と大量の食糧を抱えて戻って来た。

 

「神楽くんが分けてくれたの」

 

「…アイツが?何かされなかったか?」 

 

 神崎の顔には信じられないと書いてある。間違いなく裏で何かあったと察している。

 

「うん、少し怖かったけど。事情を説明したら首を縦に振ってくれたよ」

 

「そうか」

 

 だが余計な詮索はしない。それは一之瀬を信頼しているからだ。仲間を売るような真似は決してしない、心からそう信じている。

 

「アイツは捻くれたツンデレだからな。じゃあ一之瀬、俺はこれで」

 

「うん、橋本くんありがとう」

 

 輸送を手伝ったのは橋本で彼も勿論神崎に疑われている。何故なら坂柳の一派に属しているからだ。

 

 Aクラスは葛城派と坂柳派で派閥争いの真っ只中。現在は坂柳が試験を欠席していることから、葛木派主体で特別試験が行われている。

 

 そんな状況を坂柳派が黙って見ている訳がない。何か行動を起こすのではと神崎は警戒をしている。

 

「一之瀬、Aクラスに貸しを作るのは今回限りにしよう。神楽も含めて倒すべき相手だ」

 

「うん、じゃあ私は木の実でも探してこようかな。備えあれば憂いなしって言うからね!」

 

 


 

 

「それで?適当に言い訳して俺に会いに来たのか?なんて健気で良い彼女だ、俺には勿体無いな」

 

「彼女になったつもりはないんだけどなぁ..」

 

 木の実を探すと言ってキャンプから離れた一之瀬が訪れたのは、神楽が根城としている洞窟だった。

 

 屋外用のガーデンソファに腰を掛けた一之瀬は焦燥感が拭えず、落ち着かない様子を見せている。

 

「落ち着きがねぇな。そんなに信用出来ないか?俺は浮気はしないお前一筋だ」

 

「そこじゃないかな…ねぇ私が言うのもアレだけど。こんなことでいいの?もっと、その…」

 

「ああ、夏休み中に俺と駄弁るだけでいい。それともそれ以上をお望みか?」

 

 一之瀬は半ば強引に脅され、神楽ととある契約を結んだ。

 

 それはクラスを守る為に自分の女になれとのこと。ただし期限付きで夏休みの間のみだ。

 

 一之瀬は3年間という長い期間、彼の女になることも覚悟していた。ただ当の本人から告げられた条件はとても可愛いモノだった。

 

「私は未だに君の行動が理解出来てない。こんなことの為にあんな..」

 

「こんなこと?俺にとっては学校生活を賭ける価値があったんだ。俺は目的の為なら手段は問わない」

 

 自分のクラス全員を、全てのポイントを、あらゆる物を犠牲する覚悟で妨害行為をした結果、得たのは擬似的カップルを期間限定でやる権利。

 

 一之瀬は神楽の意図を全く理解出来なかった。

 

「…」

 

「…」

 

 何度目かの静寂が訪れる。お前を俺のモノにするなんで言っている割にはガツガツ来ない。神楽は何故か所持している本を読み、トロピカルドリンクを口にするだけ。

 

 そんな神楽をじっと観察する一之瀬。というかそれ以外にやることがない。

 

 まつ毛長いな、鼻の形が綺麗、化粧品何使ってんだろう。そんなどうでもいいことしか考えていない。

 

 いや、どうでもいいことを考えなければ気が気じゃない。

 

「坂柳さんといつも一緒にいるけど…恋人じゃないの?」

 

 神楽くんはトラブルメイカーとして1年生の間で有名だ。怖がる人が大半だが、中には彼を崇める人もいる。整った顔と日本人離れした体格で案外女子人気が高いので無理もない。

 

「違う、あいつは目的が一致しているだけだ。俺はお前以外の女に興味はない」

 

 よくもまあそんな恥ずかしげも無く。一之瀬も1人の思春期の女性、真正面からそう告げられ顔を赤く染めてしまう。

 

「それ全員に言ってるよね?」

 

「いいや、お前だけだ。そっちこそ柴田だっけ?そいつとはそういう関係じゃないのか?」

 

「うん、違うよ。良い人だけどね」

 

 柴田くんは性格も良く、運動神経も抜群で女子人気が高い。ただ私と彼はそういった関係ではない。

 

「それは良かった。もし、彼氏とか言い出したら何するか分かんねえからな」

 

 冗談には聞こえない。たった数日でBクラスに亀裂を入れた彼なら容赦なく柴田くんを攻撃するだろう。

 

「こんなことせずに普通に接してくれたら良かったのに」

 

「普通?自分の価値観を押し付けるな。俺にとってはこれが普通だ、欲しいものは実力で奪うんだよ」

 

 何という傲慢さ。その自信は何処から出てくるのか。一之瀬は呆気に取られるしかなかった。

 

「お前なら分かるんじゃないか?欲しいものを奪いたくなる気持ちが?」

 

「え…」

 

 神楽は小説を閉じてジュースを飲み干す。カラカラと氷が触れ合う音だけが洞窟内に響く。

 

「貧しい家庭に生まれたお前は一度だけ過ちを犯してしまう。そしてその罪悪感に蝕まれて半年近く不登校に。その影響かお前は優秀な成績を残しているにも関わらずBクラスに配属された」

 

「ど、どうして…」

 

 無機質な声で自分の過去を淡々と告げられる。

 

「要は俺と同じ穴の狢だ、ただの汚れた1人の人間」

 

 鼓動が早くなり、汗が吹き出す。自分の知られたくない過去を彼は知っている。知らず知らずのうちにクラスだけでなく自分の首までも人質にされていた。

 

「その様子だと未だに引き摺ってんのか。くだらね」

 

「え…」

 

「ガキなんかバカやってナンボの生き物だ。万引き程度笑い話にしろよ、その性格じゃ生きづらいだろ」

 

「で、でも…」

 

 この短時間に褒められ、貶され、慰められる。一之瀬の情緒は大きく揺さ振られ正常な判断が出来なくなっていた。

 

「安心しろよ言いふらすつもりはない。俺とお前、2人だけの秘密だ」

 

 目と目が合う。テーブルの上で手と手が触れ合う。いつの間にこんな近くまで接近していたのか。椅子を引き摺る音すら聞こえない程に一之瀬の気は動転していた。

 

「この際全部ゲロっちまえよ。黒歴史や失敗談は打ち明けた方が楽になるぜ?」

 

「…バイトも出来なかった。お母さんだけじゃなく私も妹も全員疲れていた。魔が刺したって言うのかな…」

 

 一之瀬は下を向きながら過ちを告白する。

 

「お前の行動には皆が同情するだろうな」

 

「でも犯罪であることは変わらない。結果的に私は家族に迷惑を…」

 

「家族には迷惑掛けてナンボだ。お前はまだ未成年、全てを背負う必要はない」

 

 その行動に対して神楽は優しく寄り添い慰める。

 

「一之瀬、凝り固まった考えを捨てろ。お前は結果以上に過程を優先し過ぎている。そこが唯一の欠点だ」

 

「唯一なんてことはない…もっと私には」

 

 純真な善人である彼女は自分の犯した罪を自分が許せていない。だからズルズルと引き摺る。

 

「いいや、唯一だ。お前は小さな失敗を引き摺り過ぎてるんだ。だから大事な時に迷ってしまう」

 

「この学校では多くの苦難困難が待ち受けている。それはお前1人では乗り越えられない。だからクラスメイトがいる」

 

 その苦難を与えた人間が何を言っているのか。

 

「そんな仲間と共に誰1人欠けることなく卒業したい。その気持ちは充分に理解出来る」

 

 仲間を駒としか思ってないない人間が言うセリフではない。

 

「ただその過程に拘り過ぎている。人生良いことばかりじゃない、悪いことも起きる。寧ろ悪いことが起きた方が良い経験になる」

 

「高い壁を登った時の達成感は凄まじい。現にこの数日でクラスメイトは更に団結した筈だ」

 

 一之瀬の涙を神楽が拭う。

 

「俺はこう見えてロマンチストなんだ。お前の抱いた理想が叶う為に力を貸そう」

 

 一之瀬を抱き寄せそっと頭を撫でる。彼女は抵抗しなかった。

 

「俺の前ではリーダーという大層な肩書きは捨てろ。肩の力を抜け、お前の全てを俺は許す」

 

 一之瀬を好みだと褒めて、犯罪者と貶し、それでもいいと慰める。

 

 過程を重んじる一之瀬の考えを否定し、自分の妨害行為を棚に上げる。

 

 恐怖やショックを与え、すぐさま愛情で包み込む。

 

 この数分間で一之瀬の情緒を揺さ振り、2人で秘密の共有をして特別感を出し、瞬時に心の距離を詰める。

 

 自分の行動はお前の為、一之瀬の脳に邪見と偏見を押し付け、純真なる思考を洗う様に取り除く。

 

 人はそれを『洗脳』と呼ぶ。

 

 


 

 

 8月7日。長くも短い無人島での生活がついに終わりの時を迎える。

 

「…神楽悔しいが礼を言う。お前のお陰で食糧には困らなかった」

 

「気にするなよ鏑木くん。クラスメイトだろ?」

 

「葛城だ」

 

 Aクラスの生徒たちは神楽の用意した物資や食糧のお陰で難なく試験を乗り越えることが出来た。皆が感謝を伝えると同時に、何処で手に入れたのかを質問したが答えてはくれなかった。

 

『ただいま試験結果の集計をしております。暫くお待ち下さい』

 

 アナウンスが流れ生徒たちが一斉に休憩所へと集まっていく。俺も流れに身を任せて移動する。

 

「あ…」

 

 道中で一之瀬と目が合った。少なくとも彼女の心に俺という人間を刻み込むことには成功した。後はどうやって文字通り俺の女にするか。

 

「…」

 

 すぐに接触はしない。時間を空け、一之瀬からの接触を待つ。無意識のうちに俺を目で追っている..あの様子だともって数日だな。

 

 試験結果に興味はない。真嶋にアイコンタクトで意思疎通を行い何食わぬ顔で船内へと戻る。

 

「ま、待って…」

 

 人混みを掻き分けて来た一之瀬に腕を掴まれる。まさかここまで早いとは..

 

「一之瀬か、どうした?」

 

「えっと…その…」

 

「今日の夜10時に102号室だ。いいな?」

 

 彼女は静かに頷き手を離した。

 

 


 

 

 時刻は夜10時、一之瀬との約束の時間。

 

「綺麗だな…お前もそう思うだろ?」

 

 月明かりにて照らされた水面を窓から眺める。夜の海の艶めきは全てを飲み込んでしまうだろう。

 

「うん…」

 

 小さく頷きベッドに座る。波のさざめきとベッドが軋む音で2人の間には大人びた雰囲気が醸し出されていた。

 

「夜に男と2人きりになる..意味は分かってるのか?」

 

「…貴方は何者?」

 

「お前の苦しみも悲しみも喜びも全て共有する。お前に人生を捧げる..言わば共犯者だ」

 

 被害者と加害者が長い時間を共にすることによって加害者に過度に好意的な反応を抱く。被害者が生存確率を上げる為に起こってしまう心理的現象。

 

 ストックホルム症候群と呼ばれている。

 

 元々メンタルが弱い一之瀬にとっては絶大な効果を表した。

 

「神楽くん…っ」

 

 神楽は一之瀬の唇を奪った。そしてそのままゆっくりと押し倒す。一之瀬は抵抗することなく神楽に身を委ねた。

 

 舌を入れると初めてなのか、ぎこちない反応が返ってくる。蕩けた目をしている一之瀬の姿は神楽の理性を壊すのに十分だった。

 

「んっあ…」

 

 艶かしい声を上げる一之瀬。乱れた服から白い肌が見え隠れする。ブラウスのボタンを外すと、既に下着がずれており綺麗な胸が露わになる。

 

「っあ…ひゃん」

 

 発育の良い彼女の胸は柔らかくマシュマロの様な触り心地だ。裸体を見られる恥ずかしさと初めての快感に一之瀬は顔を赤くし、声を漏らした。

 

「そろそろいいか?」

 

 神楽は一之瀬のショーツの上からゆっくりと愛撫をする。既に染みが出来る程に愛液が溢れていた。

 

 ショーツの上からでも十分に感じられる程に濡れそぼった蜜壷から指を離すと、透明の糸が引いた。

 

「んっ…あんっ!んっ…」

 

 一之瀬は、上気した艶かしい顔で神楽を見つめていた。神楽は一之瀬に覆い被さり、キスをした。そしてそのままショーツの中に手を入れ、秘部に触れるとクチュクチュといやらしい水音が響く。

 

「な、慣れっん…てないっ?」

 

 一之瀬を無視してゆっくりと指を入れる。中は熱くトロトロで締め付けも強い。

 

「っあ…そこっ、だめっ!」

 

 一之瀬の弱い部分を探り当て重点的に責め立てると、一之瀬はビクンッビクンッと痙攣し始めた。

 

「ま、まって!もうイッちゃうからっ…んっ!」

 

 神楽は聞く耳を持たず、愛撫を続ける。

 

「やだっホントにっ…ダメっ…んあっ!」

 

 一之瀬が必死に抵抗するがその力は弱く神楽を退けることは出来ない。

 

「んっ…ああっ!」

 

 盛大に潮を吹き、絶頂した。そしてそのままぐったりと肩で息をする。

 

 神楽は服を脱ぎ捨てると、一之瀬の両足を持ち上げた。そしてそのまま覆い被さる。

 

「んっ…あっつい…」

 

 一之瀬の膣口に肉棒を当てがう。焦らすように擦ら合わせると我慢出来ないのか一之瀬が急かし始めた。

 

「は、はやく…」

 

「そうか…少し痛いが我慢してくれ」

 

 そのままゆっくりと挿入した。処女膜が破れる痛みに小さく喘ぐが、徐々に快感へと変わっていくだろう。

 

「痛かったか?悪いな、こればかりはどうしようもないんだ」

 

 破瓜の痛みを完全に消すことなど俺には出来ない。ただ和らげることは出来る。包み込むように絡みつく一之瀬の膣内に俺の形を覚えさせる。

 

「動くぞ…」

 

 部屋に腰がぶつかり合う音が響く。ピストン運動に合わせて大きな胸が激しく上下する。ぐちゅぐちゅと愛液が溢れシーツを汚していく。

 

「んっ…あっ!」

 

 一之瀬は神楽の背中に腕を回し抱きつき、完全に快楽に身を委ねていた。ピストン運動が激しくなるにつれ、2人の間の熱も高まる。一之瀬の中がきつく締まり始めた所で神楽が限界を迎えた。

 

「…抜かないでっ…んっ中がいい」

 

 本人に言われたら従うしかない。大量の精液が一之瀬の膣内に流れ込む。

 

 ピクピクと身体を動かし呼吸が荒くなる一之瀬。ゆっくりと引き抜くと、精液と血が混じり合った物が膣から流れてくる。

 

 一之瀬は恍惚とした表情で俺を見つめていた。

 

「もっとしたい…ダメかな?」

 

 極上のメスを前にし、興奮で我を忘れた。所詮俺も1匹のオスの様だ。

 

「んっ…ちゅっ、んあっ」

 

 再度キスをして滴る汗を拭う。夜はまだこれからだ。

 

特別試験も書いた方がいいですか?

  • はい
  • 軽く触れる程度で
  • いいえ エ口のみ希望
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。