※二人目のターゲット
中学高校と生徒会長を務め、学生時代から変わらずの黒髪ロングで、見た目通りの真面目で堅物な性格。
職業は大手女性ファッション誌の出版社に勤める副編集長。
数か月前までは編集長だったが、不祥事を起こして編集長から副編集長になった。
その不祥事というのが、別の部署で編集者として勤務していた夫が、職場の女性と不倫して逮捕されたというもの。
今も逮捕されている夫の愚痴も吐かず真面目に職務に励む彼女だが、毎日のように同僚や部下から陰口を叩かれ、時に笑い者にされてかなりストレスを溜めている。
そのため、浮気・不倫を毛嫌いしており、接触した場合は通報する恐れがある。
恋愛経験は乏しく、交際人数は三人だけ。
その内、性行為をしたことのある相手は職場で出会って結婚した旦那のみ。
けれど性欲は強く、結婚生活で旦那よりも彼女の方から誘う回数は多かった。
お堅い見た目だがベッドの上では大胆で、一度発情すると自分を抑えられなくなる。
お酒に弱く、付き合いの席では呑まないか断ることが多い。
日常的に溜まったストレスを愛用のおもちゃを使って解消しているが、溜まる一方で、愚痴を吐ける気の置ける友人はいない。
♦
──あの日、旦那の不貞行為の映像を確認した日から麗子との関係は変わった。
今までは不倫を憎み、二人で会うのも控えめだった彼女。
そんな彼女だが、今では毎日のように俺を部屋へ招待するようになった。
そして酒で酔った勢いでセックスするわけではなく、酔う前から俺を求めるように。
タガが外れた。
という例えが最もらしいものだろう。
今では不倫セックス無しでは生きられず、旦那と過ごした寝室はいつからか俺と交尾をする為の部屋になった。
──そして今日。
いつも通り部屋へ招かれた俺は彼女に提案する。
「……ダ、ダメよ、そんな。映像に残すなんて」
「別に誰かに見せるわけじゃないけど?」
「そ、それは……。あの人だって、見せるつもりじゃなくても捕まって……」
旦那に向けてのハメ撮り映像を撮ろうと迫ると、麗子は視線を右往左往させて困惑してみせた。
それはそうだ。
旦那と同じことをすることになるんだから。
これで旦那は逮捕された。同じことをすれば自分も、そう考えるのは当然だ。
「じゃあ、今日は帰ろうかな」
「え、ど、どうして……。普通に、じゃ……ダメなの?」
帰らせまいと俺の足に手を伸ばす麗子。
「麗子、もうわかってるんだろ」
「な、なんのこと……?」
「お前が選択する立場じゃなくて、俺が選べる立場だってこと。麗子はもう、俺無しじゃ生きられないんだよ。欲しいんだろ、俺のが」
「ん……っく♡」
股間を顔に近付けると、麗子は喉を鳴らす。
「これを喉奥まで咥えて、このエロい胸で挟んで、膣内をおかしくなるぐらい犯されたいんだろ?」
「……ん、はあ♡ 欲しい……欲しいの……♡」
「だったら俺に従わないと。旦那に寝取られビデオレターを送るって」
「そ、れは……っ♡」
「それに麗子だってしてみたいんだろ? 旦那と同じこと。いや、旦那よりもずっと獣みたいな交尾映像を残すの」
顎を撫でると、麗子は小さく頷く。
「した、い……っ♡ あの人の、あの映像を見たときから、ずっと……ずっと、あの人にやり返したかった」
「だよな。じゃあ、撮ろうか。不倫セックスの映像」
「……はい、雄吾さん♡」
♦
※
見知らぬ青年と妻が映像の向こうで唇を重ねた。
『んちゅ……れろっ、れろちゅ、じゅるっ、ちゅ……雄吾、さんっ♡』
『もっと舌を出せ。旦那に、お前のエロいキス顔を見せてやれ』
『は、はぁい♡ べぇろっ、れろっ、れろれろぉ♡』
「あ、あ、あぁ……」
和之は苦し気な声を漏らしながら上半身を前に動かす。
だが、和之の両腕にはめられた手錠はイスの背もたれに固定されており、手も体も動かすことはできない。
できるのは、やめてくれと、誰もいない部屋で叫ぶことだけだった。
『ほんと、麗子の胸は大きくて柔らかくて最高だな。旦那がいない間、どんだけこれをめちゃくちゃにしたことか』
『んっ、ああ……っ♡ 雄吾さんの手、温かくて、力強くて……いいっ♡』
青年が麗子の胸を後ろから揉みしだく。
豊満で柔らかいのは旦那である和之も知っている。
旦那なんだ、当然だ。
だが、自分の知っている妻は胸を揉まれただけであんなに牝のような表情を浮かべるなんて知らない。
『ほら、乳首もこんなに硬くなった。麗子はこうやって……乳首を指先で激しく弾かれるの好きだよな?』
『あんっ、はあ、ん、ああぁ……♡ そう、そうなの……好き、なのっ♡ 雄吾さんに後ろから、耳元で囁かれながら指で弾かれるの好きなのっ♡』
『旦那は知ってんのか?』
『知らない、わ……っ♡ だって、あの人の前戯は、淡泊だったから……』
「ぐっ!」
その瞬間、たくさんの妻と過ごした光景が頭に浮かぶ。
それはもちろん、夫婦の営みのときの光景だって。
だが思い出した光景で、妻の胸を刺激してこんなに喜ばせたことはなかった。
苛立ちよりも悔しさが勝った。
『俺と旦那、どっちの前戯が好きなんだ? ほら、旦那にはっきり伝えてやれ』
『そんなのもちろん、雄吾さんの、よ……♡ こんな気持ち良くて、私の好きなところを刺激してくれるのは、雄吾さんだけだもの♡』
舌を出しながら全身をビクつかせた妻を見て、和之は自身のペニスを硬くさせた。