※この作品はR-18です。

モブおじ精液でレベルアップ!? ~でも好みのショタっ子しか手助けしません!!~   作:とけそうだら

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第三話 ひよっこ冒険者をレベルアップ!!

 黄金色の陽光が惜しげもなく降り注ぐ、昼下がりの街カヴェナ。

 

 街を囲む巨大な石造りの門の下では、今まさに未知なる冒険へと旅立とうとする者たちと、過酷な探索から生還した者たちが、奔流のように行き交っていた。

 

 門をくぐり外へ向かうパーティの表情は、一様に引き締まっている。

 念入りに手入れされた剣の柄を確かめる戦士、ブツブツと呪文の構成を反芻(はんすう)する魔術師、鋭い視線で周囲を警戒する斥候(スカウト)。

 彼らの瞳に宿るのは、これから対峙する死線への覚悟と、それを乗り越えた先にある栄光――そして報酬への渇望だ。

 

 対照的に、街へと戻ってくる冒険者たちの姿は千差万別である。

 ずしりと重そうな戦利品の袋を担ぎ、疲労の中にも誇らしげな笑みを浮かべる勝ち組の一団。

 泥と返り血にまみれた鎧を引きずり、手負いの仲間を支えて治療院へと急ぐ者たち。

 そして、明らかに成果を得られず、肩を落としてとぼとぼとギルドへ向かう失意の面々。

 

 成功と失敗、生と死。冒険者という生き様のすべてが、この門の一角に凝縮されていた。

 

 そんな重苦しい空気もお構いなしに、まるでスキップでもするかのような軽やかな足取りで、人混みを縫うように駆け抜けていく少年がいた。

 どこで覚えたのか、下品だが陽気な酒場の歌を高らかに口ずさみながら。

 

「♪〜酒場の看板娘の胸元は〜、金貨五枚の価値がある〜! ケチな親父のハゲ頭〜、磨けばピカピカ鏡いらず〜! 飲めや歌えや朝までさ〜、ツケはあの世で払いましょ〜♪」

 

 彼の名はカイル・バイロード。

 向かう先は、馴染みの、そして因縁浅からぬ店――『モーブル商会』だ。

 

 太陽をそのまま人の形にしたような屈託のない笑顔と、弾むようなその姿は、すれ違う人々の強張った頬を自然と緩ませる。

 小柄ではあるが、衣服の上からでも分かるしなやかな筋肉は、彼がただの子供ではないことを物語っていた。

 無造作に跳ねた茶色の短髪は、彼の自由奔放さと旺盛な冒険心の表れそのものだ。

 

 そして何より、その瞳の輝き。

 そこには、これから受け取るであろう「正当な報酬」への期待が、隠しきれないほど溢れ出ていた。

 

「よっしゃあ! これであの、歯が欠けそうなほど硬い黒パンと水だけの生活ともおさらばだ! 一日一食が、夢の二食にグレードアップ! おまけにしばらくは宿屋のふかふかベッドで寝られるぞぉ!」

 

 そんなバラ色の未来予想図を脳内で展開し、カイルはニカッと白い歯を見せて小さくガッツポーズを決めた。

 そして目的の店の前に立つや否や、勢いよく木の扉を押し開ける。

 

 バタンッ!!

 

 蹴破らんばかりのけたたましい音が、静かな店内に響き渡った。

 

「あっ、カイルくん! お、おかえりなさい!」

 

 音にびくりと肩を震わせつつも、カウンターの奥からパッと顔を輝かせて身を乗り出したのは、店番のラースだった。

 ここ『モーブル商会』で働く、羊角を持つ魔族の少年だ。

 

「よっ、ラース! ただいまー! 店番ご苦労さん! 相変わらず、あの守銭奴タヌキにコキ使われてるみたいだな!」

 

 カイルは悪戯っぽく片目を瞑ってみせると、カウンターにドカッと馴れ馴れしく肘をつく。

 そのカラッとした陽気さが、お調子者である彼の最大の持ち味だ。

 ラースは困ったように眉を下げ、慌てて人差し指を口元に当てた。

 

「しーっ! カイルくん、声が大きいよぉ……! た、タヌキだなんて……旦那様に聞かれちゃう……!」

 

 ハラハラと小声で諌めるが、その声色には隠せない安堵が滲んでいる。

 カイルが無事に帰ってきたことへの喜びが、あどけない表情から溢れ出ていた。

 

「それより、カイルくん……怪我、なかった? 大丈夫?」

 

「ハッハッハ! 相変わらず心配性だな、ラースは! この天才剣士カイル様にかかれば、雑魚コボルトやスライムがチョロチョロしてるダンジョンなんて、朝の散歩みたいなもんだぜ!」

 

 カイルは自信満々に胸をドンと叩き、得意げに鼻を鳴らす。

 ――もっとも、彼が今回挑んだのは、駆け出し冒険者が最初に潜る『初級の中でもさらに超初級』のダンジョンである。

 胸を張って誇るほどの偉業かと言われれば……まぁ、そこはご愛嬌というものだろう。

 

 と、その時。

 カイルの能天気な大声を聞きつけたのか、店の奥、鼻を突く薬品の匂いが漂う調合室のカーテンがめくられた。

 ぬうっと現れた丸い顔。

 眠そうな半眼だが、その奥底には獲物を値踏みする商人の鋭い光が宿っている。

 店主、モーブルだ。

 

「……ほう、威勢のいい声が聞こえると思えば、お前か、カイル。で? 無事に依頼のブツは確保してきたんだろうな?」

 

 カイルは待ってましたとばかりに顔を輝かせ、背負っていたずっしりと重い麻袋をカウンターにドサリと下ろす。

 

「あったりまえよ! 見てくれよ、モーブルの旦那! 今回はマジでツイてた! なかなかの大漁だぜ!」

 

 誇らしげに袋の口を広げ、戦果をモーブルに見せつける。

 

 モーブルは「やれやれ、騒がしいのが帰ってきた」とでも言いたげな表情で、無遠慮に袋の中へ手を突っ込んだ。

 ガサガサと中身を弄り、一つ一つを指先で吟味し始める。

 

「ふむ……『スライムゼリー』が十個、純度はまあまあか。『ジャイアントバットの翼』が五対、これは被膜が少し傷んでいる。『ケイブラットの鋭爪』が一袋……ふむ、大きさは悪くない。……まあ、総じて『及第点』といったところか」

 

 モーブルの淡々とした評価に、カイルは我慢しきれずカウンターに身を乗り出した。

 

「だろ!? これだけ集めたんだ、報酬はガッツリだよな!? 軽く見積もっても銀貨20枚! いや、旦那の機嫌が良けりゃ30枚はいけるだろ!? これでやっと……やっと温かいシチューと焼きたてのパンにありつけるんだ……!」

 

 カイルの瞳は、まるで至宝を見つけたかのように輝いている。

 彼の頭の中では、すでに湯気の立つホワイトシチューと、バターを塗ったパンが踊っていた。

 

 だが、モーブルはそんなカイルの期待を嘲笑うかのように、口元に冷たい笑みを浮かべる。

 ゆっくりとカウンターの下からくたびれた革袋を取り出し、カイルの前にポン、と無造作に放った。

 

「ほれ。今回の報酬だ。ありがたく受け取れよ」

 

「さすが旦那、話が早え!」

 

 カイルは目を輝かせ、宝物でも奪うように革袋をひったくる。

 期待に胸を躍らせ、紐を解いて中を覗き込む。

 しかし次の瞬間、彼の顔は歓喜から驚愕へ、そして奈落の底のような絶望へと急転直下した。

 

 ――からっぽ。

 銅貨一枚、入っていない。

 

「はぁ!? なんだよコレッ!? スッカラカンじゃねえか!」

 

 カイルは革袋を逆さまにしてバサバサと振りながら、モーブルに掴みかからんばかりの勢いで叫ぶ。

 対するモーブルは、どこ吹く風とばかりに肩をすくめるだけだ。

 

「やかましいぞ、小僧。まさかお前、溜まりに溜まった”ツケ”を忘れたわけでもあるまい? ポーション代、武器修理費、防具レンタル料……諸々をきっちり相殺させてもらった結果、今回の報酬はゼロ。ああ、むしろまだ足りん。マイナスだな」

 

 冷徹な宣告に、カイルの顔からサッと血の気が引いた。

 

「そ…そんな……ちくしょう……! あのジメジメ臭ぇダンジョンで、命張った意味がねぇってのかよ……!」

 

 ガックリと肩を落とし、カウンターに額を打ち付けるように突っ伏す。

 その小さな背中からは、魂が抜けたような悲壮感が漂っていた。

 

「まあ、そう落ち込むな、カイル。お前さんはまだ若いんだ。これからいくらでも稼ぐチャンスはあるさ。……もっとも、それには相応の努力と、ちょいとした『運』も必要だがな。この稼業、一足飛びに楽できるほど甘くはない」

 

 モーブルの言葉は、年長者の諭しか、あるいはただの嫌味か。

 妙に落ち着いたその響きが、かえってカイルの神経を逆撫でする。

 

 ムッとして顔を上げたカイルだが、諦めきれないとばかりに食らいついた。

 その瞳には、悔しさと、ほんの僅かな期待の火が揺らめいている。

 

「……旦那は俺に期待してんだろ!? わかってるぜ! だったらよぉ! せめて銀貨1枚! いや、銅貨50枚でいい! ちょっとくらい恵んでくれたってバチは当たらねぇだろ!? こっちは毎回命懸けなんだぞ!」

 

「まあまあ、そう熱くなるな」

 

 モーブルは子犬をあやすように手をひらひらさせると、ふと何かを思いついたように目を細めた。

 その瞳の奥で、値踏みするような光が揺れる。

 

「……ところで、お前さん。近頃、がむしゃらにダンジョンへ潜っているようだが……少しは『実り』があったのかね? どれ、このわしが直々に見てやろう」

 

 有無を言わせず、モーブルは節くれだった太い手をカイルの額にふわりとかざした。

 静かに目を閉じ、意識を集中させる。

 すると、まるで古の儀式のように厳かな空気が漂い始め、指先から淡い燐光がきらきらと溢れ出した。それはカイルの身体を、薄い光のヴェールのように包み込んでいく。

 

 ――彼の固有スキル『レベル鑑定』。

 

 カイルの頭上に、幻影のようなステータス画面がすうっと浮かび上がり、数値の羅列となってモーブルの視界へと流れ込んできた。

 

 

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【カイル・バイロード】

年齢:13歳

性別:男

職業:剣士

レベル:8(+2)

体力:155(+40)

攻撃力:28(+7)

防御力:28(+5)

魔力:12(+4)

魔法耐性力:18(+5)

知力 :19(+4)

素早さ:27(+7)

運:75(+3)

経験値:520/520

 

特性:【お調子者】【悪運の強さ】

 

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「ほう……これはこれは。まだまだ青いひよっこレベルだが……カイル、お前さん、経験値が器いっぱい、パンパンに溜まってるじゃないか。身体が次の段階を求めてウズウズしてるぞ。こいつはもう、間違いなく『レベルブレイク』の時期だな」

 

「れべるぶれいく? なんだよそれ? 新しい肉料理の名前か?」

 

 カイルはキョトンとした顔で首を傾げ、まるで未知のモンスターでも見るような目でモーブルを見つめる。

 モーブルは喉の奥でクックッと笑いを漏らし、悪徳商人のような、意味深な笑みを唇に刻んだ。

 

「ふっ、知らぬが仏、ってな。それより、カイル。ちょうどいい話がある。わしの”ちょっとしたアルバイト”、手伝ってみないか?」

 

「アルバイト? なんだよ、モーブルの旦那、俺に何をさせる気だ?」

 

 カイルはピクリと眉を動かし、値踏みするようにモーブルを睨めつけた。

 だが、その警戒心も口先だけ。

 瞳の奥では「報酬は?いくらくれるんだ?」と、欲望の炎がキラキラと燃えているのがバレバレだった。

 

(ククッ、実にわかりやすいガキだ)

 

 モーブルは目を細め、まるで極上の秘密を分かち合う共犯者にでも話しかけるように、ぐっと声を潜めた。

 カウンター越しに身を乗り出し、その声は薄暗い店内にねっとりと響く。

 

「まあ、そう警戒するな。簡単な”儀式”の手伝いさ。……ほら、前に店の奥でやった”アレ”だよ、”アレ”。お前みたいに若くてピチピチ……活きのいい奴が手伝ってくれると、事がスムーズに進んでな。もちろん、上手くいけば……ふむ、溜まった借金もかなり軽くなるだろうし、運が良けりゃ『駄賃』も少しは付けてやろう」

 

 甘い毒のように囁かれた言葉が、カイルの耳をくすぐる。

 一瞬、【儀式】という怪しげな響きに警戒の色を見せたカイルだったが、「借金が軽くなる」「駄賃」という魔法の呪文の前では、そのけちな警戒心など風前の灯火。

 あっけなく吹き消された。

 

「”アレ”か! あー、なんかゴニョゴニョやるやつだな! よっしゃあ、旦那! 金になるなら、このカイル様がひとっ走り付き合ってやるぜ!」

 

 疑いよりも目の前の利益に飛びつく。

 それがカイルという少年の、良くも悪くも単純で、どこか憎めない性分だった。

 モーブルは、その単純さに満足げな笑みを浮かべ、まるで手玉に取った子猫でも見るように深く頷いた。

 

「うむ、威勢がいいのは結構だ。その意気や良し。……だがな、カイル。焦りは禁物だぞ。大きな夢を見るのもいいが、まずは足元をしっかり見ることだ。一歩ずつ、着実に……な?」

 

 その言葉は、年長者からの真っ当な助言のようにも聞こえる。

 だが、その声の底には、何か言い知れぬ含みと、カイルにはまだ見えない暗い深淵が潜んでいるかのようだった。

 

♦

 

 街に夜闇が染み渡り、日中の喧騒も今は昔。

 モーブル商会もとうに店じまいを終え、窓から灯りが消えれば、聞こえるのはただ冷たい風の音ばかり。

 闇に沈む街並みの中、店の奥深くにある主モーブルの寝室からだけ、微かな光が漏れ出していた。

 

 部屋の中央、古びた木製のテーブルには魔法ランプが置かれ、その青白い光が室内をどこか不気味に照らしている。

 壁に揺らめく影が、今夜の尋常ならざる気配を色濃くしていた。

 

 その妖しい光の下、カイルとモーブルが向かい合っていた。

 

「よーく来てくれたな、カイル。お前が来るのを楽しみにしてたんだぞぉ」

 

 モーブルは、さも客人をもてなすかのように、芝居がかった仕草で両手を広げる。

 その声には隠しきれない期待が滲み、ランプに照らされた顔には、いつもの胡散臭い笑みがねっとりと張り付いていた。

 

 カイルは、その言葉を右から左へ受け流しつつも、強張った表情で立ち尽くしている。

 

「……まぁ、金のためだからさ」

 

 ぶっきらぼうに返し、口元を軽く噛んで気を引き締める。

 だが、その足元が少し浮ついているのが、わずかながらも彼の不安を物語っていた。

 

 そんなカイルの様子に、モーブルは笑みを深め、ポンと無骨な手で少年の肩を叩いた。

 

「これはただの儀式だ。そう固くなるな。もう十三歳だろ? そんなに怖がったらみっともないぞ」

 

「……わかってるさ。でも、やっぱりちょっと不気味だよな。夜中にこんな儀式とかさ……」

 

 カイルは視線を彷徨わせ、うつむき加減に呟く。

 モーブルは「くくっ」と喉を鳴らして笑い、パンと柏手を打った。

 

 

「まだまだ青いな、お前は。世の中には、もっと恐ろしい『儀式』や『呪術』だってゴロゴロ転がってるんだぞ。まあ、わしのはそんなに大層なものじゃないがな。……よし。じゃあ、始めていくぞ」

 

 

 有無を言わさぬ静かな声色に、カイルはごくりと喉を鳴らす。

 だが、腹は決めたようだ。

 小さく、しかし強く頷くと、一瞬の逡巡(しゅんじゅん)の後、彼は自らシャツの裾を掴み、ゆっくりとそれを引き上げ始めた。

 ランプの灯りが、普段は衣服の下に隠された、若く、しかし見事に鍛え上げられた肉体を艶めかしく照らし出す。

 

 しなやかな筋肉の隆起。

 贅肉のない肩から胸にかけてのシャープなライン。

 そして、日々の鍛錬を物語る、硬く引き締まった腹筋の陰影。

 

「おほっ♡ ……相変わらず、実にそそる身体をしておるじゃないか、カイル。鍛錬は欠かしていないようだな」

 

 モーブルの目が、獲物を品定めするように細められ、ねっとりとした光を帯びる。

 その粘つくような視線に射抜かれ、カイルは反射的に身を硬くした。

 

「お……おい! そんなジロジロ見んなって! これは、金のためだからな!」

 

 腕で胸元を隠そうとするカイルの仕草を、モーブルは「がはは」と下卑た笑い声で一蹴する。

 

「何を今さらカマトトぶるんだ。もう何度も見せておるだろうに。……まあよい。さ、そこへ横になれ。力を抜いて、楽にするんだ。あとはこのわしに、全て委ねておればよい」

 

 有無を言わせぬ、穏やかだが逆らえない声で促し、モーブルはカイルを傍らの簡素なベッドへと導いた。

 

 カイルは小さく息を吸い込み、緊張を振り払うように、長く、震える息を吐き出す。

 それでようやく覚悟が決まったのか、微かに掠れた声で呟いた。

 

「……じゃあ、頼むぜ、旦那」

 

 頬には朱が差し、ランプの青白い光が、少年の不安と、どこか諦めにも似た期待が入り混じる表情を浮かび上がらせている。

 

 モーブルは無言で頷くと、節くれだった手をカイルへと伸ばした。

 ゆっくりと、壊れ物を扱うかのように、それでいて獲物を嬲(なぶ)るかのように、その指先が少年の肌を滑る。

 首筋から肩、そして胸の起伏を確かめるように辿り、硬い腹筋の溝をなぞり、脇腹へと這っていく。

 

「あっ……!」

 

 カイルが微かな吐息と共に身を震わせた。

 蛇が肌を這うような、ぞわりとした感覚。

 

(ふむ……やはり極上だ。この若さで、この張り詰めた筋肉としなやかな弾力。それでいて、吸い付くような肌の滑らかさ……。まったく、なんと罪作りで……いやらしい身体だ……!)

 

 モーブルは内心で舌なめずりをし、まるで稀代の宝物を慈しむかのように、少年の肌に指を這わせながら、ねっとりとした視線を絡ませる。

 その執拗な愛撫と視線に耐えかねたように、カイルが声を上げた。

 

「……んっ……!♡ さっ、さっさと! 早くやっちまおうぜ! もう準備できてるんだよな!?」

 焦れたような、それでいて僅かに掠れた声。

 モーブルはその懇願を鼻で笑うかのように無視すると、ゆっくりと身を屈め、カイルの眼前へ――その引き締まった胸元へと顔を寄せた。

 

 そして――

 

「んちゅぅううううっ!」

 唐突に、モーブルの熱い唇が、カイルの胸の突起に勢いよく吸い付いた。

 じゅ、と音を立てそうなほど生々しく、濡れた感触が敏感な一点を捉え、ねっとりと絡みつく。

 

「ひゃあっ!? な、なんだよ、旦那ッ!?」

 

 予想外すぎる展開に、カイルの口から素っ頓狂な悲鳴が迸る。

 だが、モーブルはまるで聞こえていないかのように、その小さな突起を舌先で執拗に嬲り始めた。

 ざらりとした舌が円を描き、弄ぶように転がし、時折、軽く歯を立てては甘噛みする。

 

「んんっ……! ひっ、ちょ、旦那、やめ……!? そ、そこは違うだろ……っ!」

 

 カイルは身を捩って必死に抵抗するが、老獪(ろうかい)な男の腕力は意外に強く、シーツを掴む手に込めた力も虚しく霧散していく。

 冒険で鍛えたはずの身体が、まるで熱い蜜に溶かされるように弛緩し、抗う意思とは裏腹に、ベッドへとぐったりと沈み込んでいく。

「……んっ……はぁ……あっ……♡」

 

 苦しげだった吐息は、いつしか熱っぽく甘い響きを帯び始める。

 カイルの瞳は戸惑いに潤みながらも、抗いがたい快楽の霞に覆われ、半開きの唇から漏れる息は切なげに湿っていた。

 汗ばんだ肌がランプの光を妖しく反射し、引き締まった腹筋がピクピクと収縮するたび、その若々しい肉体が未知の感覚に正直に反応していることを示していた。

 

「むふっ! どうだ、カイル、たまらんだろ? わしの舌技は、どんな少年の心もとろけさせる極上のテクニックだぞ!」

 喉の奥で低く笑いながら、モーブルは一層の熱を込めて吸い上げる。

 ねぶるような、ちゅ、ちゅ、という水音が微かに響き、舌が執拗に円を描き、吸い付くような強い刺激が繰り返される。

 彼の舌先に弄ばれる突起は、熟れた果実のように赤く硬く膨らみ、快楽そのものに震え、脈打っていた。

「く……っ!♡ ちが……! きもち、よく、なんかっ……! あ……ぁんっ……!♡」

 

 シーツを掻きむしり、カイルは身を仰け反らせると、否定とは裏腹の甘い嬌声を漏らした。

 汗に濡れた肌が妖しく光り、鍛えられた腹筋がピクピクと痙攣する。

 その潤んだ瞳は快楽の熱に浮かされ、もはや意思の光は消えかけていた。

「ありゃ! もう下もガチガチに張り詰めてるじゃないか! 股間が疼(うず)いて我慢できないんだろ?」

 モーブルは目を細め、意地悪く笑うと、片手をカイルの股間へと滑らせた。

 ズボンの上から、熱く膨らんだ肉棒の輪郭をゆっくりとなぞり、確実に、だが容赦なく揉みしだく。

 布越しに伝わる硬さと脈動が、モーブルの掌に少年の欲望をありありと伝えた。

「っ……!♡ そこ…やめろって…!♡」

 カイルは腰を浮かせ、電流に打たれたように身悶えた。

 モーブルの指が布越しに敏感な先端を擦るたび、少年の体はびくんと跳ね、シーツを握る指先に力がこもる。

 だが、モーブルの手の動きは止まらず、むしろ圧を増し、少年の反応をさらに煽った。

 

「可愛い反応だな、カイル。いいぞ、若さも欲望も全部吐き出しちまえ……ほらっ!」

 モーブルはにやりと笑い、ズボンの布越しに少年の肉棒を強く握りしめた。

 その瞬間、カイルの口から一際大きな嬌声が迸る。

 

「あっ!?♡ あひぃぃっ!!♡♡♡」

 

 ドプッ、ドプッ……

 少年の肉棒がズボンの中でビクビクと痙攣し、熱い迸(ほとばし)り が布を濡らし、大きな染みを広げた。

 白濁の滴が布を透かし、淫靡(いんび)な香りが部屋に漂う。

 カイルの体は快楽の頂点で震え、鍛えられた筋肉が収縮するたびに、少年の全身が甘い痙攣に包まれた。

「んぁっ……!♡ あふぅ…♡」

 カイルの焦点を失った瞳は天井を彷徨い、汗に濡れた体はベッドにぐったりと沈む。

 半開きの唇から漏れる吐息は、快楽の余韻に震え、モーブルの手に完全に委ねられていた。

 

「おうおう、派手にお濡らしちまったな。仕方ない、こいつはわしが脱がせてやろう」

 

 モーブルは低く囁き、まるで秘宝を暴く盗賊のような目つきでカイルのズボンに手をかけ、ゆっくりと下ろし始めた。

 布が肌を滑り落ちる音が、魔法ランプの青白い光に照らされた部屋に静かに響く。

 少年の下半身が露わになると、汗と熱に濡れた肌が淫靡(いんび)な輝きを放ち、モーブルの視線を釘付けにした。

「おおっ! つい今しがた出したってのに、まだこんなにビンビンじゃないか! 若さってのは罪だな!」

 モーブルは感嘆の声を上げ、目をぎらりと輝かせた。

 カイルの肉棒は、若木のように力強く、熱く脈打つ姿で誇らしげに屹立していた。

 まだ幼さを残すその輪郭に、ペニスの付け根には生えかけの陰毛がうっすらと茂り、少年の初々しさを一層際立たせる。

 

 モーブルは舌なめずりし、獣のような笑みを浮かべると、少年の欲望を掌でそっと包み込んだ。

 熱く硬い感触が手に伝わり、モーブルの指先が敏感な先端をねっとりと這う。

「さあて、お前をどう料理していこうか……」

「んっ…あぁっ!♡ ……そこ……もう触んなっ……!♡」

 カイルの声は、抵抗を忘れ、快楽に蕩(とろ)けるものへと変わっていた。

 モーブルの手が動くたび、少年の腰は無意識に揺れ、シーツを握る指先に白い力がこもる。

「そうだな、そろそろ儀式の本番といくか」

 

 モーブルの声は低く、獣のような欲望を帯びていた。

 節くれだった指がカイルの腰へ伸び、その引き締まった尻肉へと滑る。

 

「旦那…………またお尻の穴使って……儀式するのか……?」

 

「そうだ。お前のケツマンコをたっぷりほぐして、わしのチンポをぶち込んでやる。……とはいえ、これでお前とやるのは二回目だ。怖いか? 嫌なら無理強いはしないぞ、どうする?」

 

 モーブルの指先が、尻たぶを割り開き、その谷間に潜む窄(すぼ)まりを撫でた。

 その瞬間、カイルは背中を弓なりに反らし、甘い嬌声と共に、軽く達したように体を震わせる。

 秘孔がヒクリと収縮し、指先に吸い付くような感覚があった。

 だが同時に、奥から熱い蜜のようなものが湧きだしてきていることも感じる。

 

「はぁ……はぁ……っ♡ い、今更、冒険者が……一度受けた依頼を止めるわけないだろ♡ ほら、早く済ませてくれよ♡」

 

 カイルは挑発的な笑みを浮かべると、モーブルの太い腕を引き寄せた。

 その指先に力がこもり、少年の窄まりへと押し当てられる。

 

「いい覚悟だ。でも安心しろ。じっくり慣らしてやるから、痛い思いはさせんさ」

 

 モーブルはゆっくりと指を動かし、徐々に深く差し込んでいく。

 少年の菊門がそれを飲み込み、きつく締めつけるたびに、指先に甘い震えが伝わってくる。

 カイルの呼吸は次第に荒くなり、その表情からは快楽への期待と不安が入り混じっていた。

 だが、モーブルは容赦なく指を根元まで埋め込み、ゆっくりと回転させるように動かし始めた。

 

 グチュッ! ヌプッ! ズブッ! グチュッ!

 

「んあっ!♡ かき混ぜるのっ……それヤバいって……!♡」

 

 カイルは切なげに眉を寄せ、シーツをぎゅっと握りしめる。

 モーブルの指先が動くたび、少年の菊門がきゅっと締まり、肉棒の先端から透明な滴が垂れ落ちた。

 

「よしよし、十分濡れているな。この具合ならわしのチンポを簡単に呑み込めそうだ」

 

 モーブルはズボンを脱ぎ捨てると、自身の剛直をさらけ出した。

 グロテスクなそれは力強くそそり立ち、先端から透明な雫を滴らせていた。

 

「ほら、カイル。わしの剣だ。これがお前の中に入るんだぞ」

 

「……うっ!? 旦那の……相変わらずでかすぎる……」

 

 モーブルのモノを見て、カイルはごくりと唾を飲み込んだ。

 モーブルは肉棒を少年の菊門に押し当て、先端部分をゆっくりと擦りつける。

 ぬるりとした先走りの感触に、カイルの体は敏感に反応し、小さく震えた。

 

「おやおや、モンスター相手には怯まない冒険者が、わしのチンポにはビビってるのか? ……まあ、無理もない。わしのは特別製だからな」

 

「う、うるさいな! 別にビビってるわけじゃないし!」

 

 カイルは顔を真っ赤にすると、モーブルのモノを手で掴み、自分の菊門の中へと導いた。

 

「おほっ♡ 積極的だな、カイル! よーし、今すぐに、お前のケツマンコにわしのチンポをくれやるからなぁ!」

 

 興奮したモーブルは、少年の腰を両手で掴むと、一気に自分の剛直を挿入した。

 

 ズボォオオオオッ!!

 

「っ!?♡♡ ひぃ……ぐっ♡♡ あ゛ぁっ!♡♡」

 

 少年の喉から声にならない声が漏れ、カイルの全身がガクガクと痙攣する。

 

「あっ!♡ 旦那のっ……入ってきて……!♡」

 

「ふふ、わかるか? お前のきつきつなケツマンコに、わしのチンポが全部入ったぞ!」

 

 モーブルの肉棒がカイルの奥まで埋まり、少年のへそ付近がわずかに盛り上がる。

 カイルは驚いたように目を丸くし、掠れた声で呟く。

「す、すげぇ…♡ 旦那のが……俺のお腹……押してる……♡」

 

「そうだ。わしのチンポはお前の奥まで届いているぞ! さあ、動いていくからな!」

 

 モーブルが腰を動かし始めると、カイルの体が上下に揺さぶられ、その唇から甘い悲鳴が迸った。

 

 ズブッ! ヌプッ! ズブゥウウッ!! グチュッ! グチュッ! グチュッ!

 

「んあっ♡ あ゛ぁっ♡♡」

 

 結合部から湿った音が漏れ、カイルの嬌声と混ざり合う。

 

「どうだ? わしのちんぽの味は? 最高だろ?」

 

「あっ!♡ ああぁっ!!♡♡ そんなのっ……わかんないよ……!♡♡」

 

 カイルは顔を真っ赤にして首を振り、シーツをぎゅっと握りしめる。

 

「んん? そうかぁ? こんなにおまんこが締め付けてくるのにか?」

 

 モーブルは口の端をいやらしく歪めながら、カイルの肉棒を優しく握りしめた。

 根元から先端まで、ゆっくりと扱き上げていく。

 

「あ゛っ!♡♡ だ、旦那っ……それダメッ……!♡♡♡」

 

 敏感な箇所への刺激に反応し、カイルの体が弓なりに反り返る。

 その反応を楽しむように、モーブルは肉棒を扱いてやりながらも、腰をくねらせてピストン運動を続ける。

 

 ズブッ! ヌプッ! グチュッ!!

 

「どうだ? こうやってチンポをしごかれながら犯されるのは気持ちいいだろう?」

 

「んあぁっ!♡♡ あ、ああぁっ!♡♡♡ ちがっ……気持ちよくなんか……!♡♡」

 

 カイルは歯を食いしばって首を横に振る。

 しかし、彼のペニスはその刺激に反応し、ビクビクと震えながら先走りの滴を撒き散らしていた。

 

「嘘つけ! そんな気持ちよさそうな顔で言われても説得力ないぞ!」

 

 モーブルは興奮した様子で叫び、さらに激しく腰を打ち付けた。

 

 ズブブッ!! ヌチュッ!! グチュッ!! グチュッ!!

 

「んひぃぃっ!♡♡ ああぁっ!♡ ダメッ!♡♡♡ それっ……おかしくなるぅっ……!♡♡♡」

 

 カイルは涙を流し、髪を振り乱して悶(もだ)えた。

 モーブルの手の中で、少年の肉棒がビクビクと痙攣し、先端から熱い蜜を垂れ流す。

 

「おっと、そう簡単にイかせてはやらんぞ」

 

 今にも爆発しそうな少年の肉棒の根元を、モーブルはギュッと握りしめる。

 

「あぎっ!?♡♡ そんなぁっ……!♡ お……お願いだからぁ……イかせてくれよぉっ!!♡♡」

 

 カイルは切なげに顔を歪め、涙ながらに懇願した。

 

「カイル、もっとケツマンコを締めるんだ。そうすれば、わしの考えも変わるかもしれんぞ?」

 

 モーブルはカイルの耳元に口を近づけると、低い声で囁く。

 

「ケツマンコ……締める……?♡ そ、そんなの……どうやって……」

 

「簡単だ。わしのチンポが抜けそうになる瞬間を狙って締め付けるんだ。ほら、やってみろ!」

 

「う、うん……わかった……」

 

 カイルは素直に頷き、モーブルの肉棒をぎゅううううっと尻穴の括約筋を締め付ける。

 

 ヌチュッ!♡ グニュゥッ!!♡♡♡

 

 その瞬間、強烈な快感がモーブルの下半身から脳天までを突き抜け、思わず声を上げそうになるほどの刺激に襲われた。

 

「おっほぉおおおおっ!?♡ す、凄いぞカイル! お前のおまんこの筋肉がわしのチンポを根元から先っぽまでぎゅうぎゅう締め付けてきおるわ! さすが冒険で鍛えられたおまんこ筋だけはあるなぁ!♡」

 

 モーブルは快感に身を震わせながら、さらにピストン運動を加速させていく。

 

「はっ!♡ あっ!♡♡ あ゛っ!!♡♡♡ ああぁっ!!!!♡♡♡」

 

 カイルの喘ぎ声が一段と大きくなり、その細い腰がガクガクと震えた。

 彼の肉棒の先端からは先走りの汁が溢れ続け、彼のお腹の上を濡らしている。

 

「どうだ? もうイキたくてタマラないだろう?」

 

「はぁっ……はぁっ……イきたいっ……!♡♡ 旦那のちんぽで……俺、イきたいっ……!♡♡♡」

 

 カイルは息を荒らげながら、切なげに瞳を潤ませる。

 

「よしよし、いいだろう。お前の中にザーメンを注いでやる。出す瞬間に、お前のちんぽも解放してやるから、わしと一緒にイクんだぞ?」

 

「うんっ……!♡ わかった……旦那と一緒に俺、イクっ……!♡」

 

 カイルは、モーブルの背に足をガシっと絡ませる。

 鍛えられた体は快感にわずかに震え、羞恥と好奇心の間で揺れていた。

 

「おほっ! わしの腰が押し付けられて、さらに深く入っとるぞ! そんなにわしの子種汁が欲しいか! ……よしよし、ではたっぷりと注いで気持ちよくさせてやるからな!」

 

 モーブルはカイルの体をぎゅっと抱きしめ、激しいピストン運動を繰り返した。

 肉棒の先端が腸壁をゴリゴリと擦り上げ、カイルの口から声にならない悲鳴が上がる。

 

「ああぁっ!♡♡♡ だ、旦那っ♡♡ 早く……早く出して……!♡♡」

 

 少年の体が激しく痙攣し、限界が近いことを訴える。

 モーブルはさらにペースを上げ、ラストスパートをかけるように激しくピストン運動を始める。

 

 グチュッ!!♡ ヌプッ!!♡ ズブッ!!♡ ヌプッ!♡ グチュッ!!♡♡♡ パンッパァンッ!!!♡♡♡♡

 

「あ゛ぁぁあああっ!!♡♡♡ あ゛ぁあぁっ!!♡♡♡」

 

 激しい突き上げに、カイルは絶叫のような喘ぎを上げた。

 結合部からは大量腸液が吹き出し、シーツに大きな染みを作っている。

 モーブルはラストスパートをかけながら、カイルの肉棒を握り締める手に力を込めた。

 

「さあて、出すぞ!♡ お前のケツマンコの中にわしの子種汁を出すからなっ!!♡♡♡」

 

「んあぁっ!♡♡ あ゛っ♡♡♡ ああぁあっ!!♡♡♡ 出してぇっ!♡♡ 俺の中にいっぱい出してぇっ!♡♡♡♡」

 

「おおぉっ!!!出るっ!!」

 

 モーブルはカイルの体を抱き寄せ―――

 

 ズボォオオオッッ!!♡♡♡

 

 一気に根元まで突き入れた!

 

 そして次の瞬間――

 

 ビュルルルーーッ!!♡♡♡ ドピュッドピューーーッ!!! ♡♡♡ ビューッ!♡ ドピュゥウッ!!♡♡

 

 熱い精液がカイルの体内に放出され、肉棒の先端から白濁液が飛び散る。

 

「あ゛っ!?♡♡♡ ああぁっ!!♡♡♡♡ 俺もイくぅうううっ……!!♡♡♡♡♡」

 

 同時にカイルも絶頂に達し、体を弓なりに反らし、ビクビクと痙攣させ、幼茎から白濁液が噴き出す。

 それは勢いよく飛び散り、少年自身の腹や胸に降り注ぐ。

 

「おほっ!♡ おほぉぉおっ!♡♡♡」

 

 モーブルは獣のような声を上げ、何度も腰を打ち付け、最後の一滴まで絞り出そうとする。

 その動きに合わせて、カイルの体もまたガクガクと震える。

 

「あ゛……あぁっ……♡♡ ああぁ~っ!♡♡」

 

 やがて射精が終わると、モーブルはぐったりと脱力し、大きく息を吐いた。

 ペニスを引き抜くと、ぽっかりと開いたままのカイルの菊門から精液が流れ出る。

 

「はぁ……はぁ……最高だったぞ……カイル」

 

 モーブルは満足げに呟き、そのままベッドに倒れ込んだ。

 

「はぁ……はぁ……♡ 旦那のちんぽ……すごかった……♡」

 

 カイルは肩で大きく息をし、恍惚とした表情を浮かべた。

 そしてカイルの身体はうっすらと淡く輝き始き始めた。

 

「うむ、『レベルブレイク』の儀式は完璧だな。これでお前はもっと強くなれるぞ。よかったな」

 

 そんなモーブルの言葉など聞こえていないかのように、カイルはただぼんやりと虚空を見つめ、アナルから溢れ出す精液の感触を感じていた。

 

 

♦ 一夜が明け、朝日が差し込むモーブル商会の奥。

 普段は静かな、質素だが生活感のある居住スペースが、今朝は珍しく賑やかだった。

 

 食卓を囲むのは、家主のモーブル、給仕をするラース、そして――当然のような顔で座っているカイルの三人。

 テーブルの上には、湯気を立てる熱々のホワイトシチューと、カゴいっぱいの焼きたてパン。

 窓から差し込む柔らかな陽光が、バターとミルクの香ばしい匂いを乗せてきらめいている。

 

「んっはー! やっぱラースのシチューは絶品だぜ! 五臓六腑に染み渡るっていうか、なんかこう……安心する味だよなぁ! まるで実家に帰ったみてぇだ!」

 

 カイルはパンをシチューにどっぷりと浸し、滴るのも構わずに大口で頬張る。

 ハフハフと熱さを堪能しながら満面の笑みで叫ぶその見事な食べっぷりに、ラースも思わず頬を緩めた。

 

「うん、カイルくんが昨日『温かいものが食べたい』って言ってたから、頑張って作ってみたんだ。喜んでくれてよかった……」

 

 はにかむラースに、カイルは悪戯っぽくニシシと笑いかける。

 

「へへっ、気が利くねぇ。ラースは将来、絶対いいお嫁さんになるぜ! ……男だけど」

 

「お、お嫁さんっ!?」

 

 不意打ちの言葉に、ラースは耳の先までボッと真っ赤に染まり、助けを求めるようにちらりとモーブルを見た。

 しかし、当の主人はどこ吹く風。

 面白くなさそうに眉間に深い谷間を刻みつけ、むっつりと無言でパンをちぎっているだけだった。

 やがて、我慢の限界とばかりに重い口を開く。

 

「……というかだな、小僧」

 

 モーブルの刺すような冷たい視線が、能天気にスプーンを動かすカイルへと向けられた。

 

「どのツラを下げて、貴様は当然のように我が家の食卓に鎮座しておるのだ? 誰が朝食まで食っていいなどと許可した?」

 

「えー? いいじゃん、ケチくさいこと言うなって。昨日は泊めてくれたんだからさ、飯くらいサービスしてくれてもバチは当たらないだろ? これぞ『アフターケア』ってやつ?」

 

 悪びれもせず、シチューのおかわりを要求するような視線を送るカイル。

 その清々しいほどの図太さに、モーブルは深いため息をついた。

 

「おいラース! そいつにおかわりなんぞ、やらんでいいと言ってるだろう!」

 

 モーブルの額に青筋がピクリと浮かび、ドスの利いた声が飛ぶ。

 

「ひゃっ!? す、すみません旦那さま! で、でも、カイルくんはいつも良い素材を納めてくれますし……その、お仕事を頑張っていただくには、まず元気でいてもらわないと……!」

 

 ラースはオロオロと眉を下げ、必死で言い訳を探しながらも、その手は主人の命令に逆らい、カイルの空いた皿へとおかわりのシチューをなみなみと注いでしまう。

 

「旦那、そうカリカリすんなって。俺たち冒険者が命懸けで潜ってるおかげで、アンタのそのふんぞり返った商売も成り立ってんだぜ? たまにはお得意様の機嫌取るのも、大事な仕事ってもんじゃねえの?」

 

 カイルは、注がれたばかりのシチューに早速パンを浸しながら、ニヤニヤとモーブルを煽る。

 

「ぐっ……! り、理屈は、まあ、分からんでもないが……! ひよっこ冒険者のお前に言われると、どうにも癪(しゃく)に障る!」

 

 モーブルは苦虫を噛み潰したような顔で唸り、カイルからぷいと顔をそむけた。

 実際、カイルが持ち込む素材でそれなりの儲けが出ているのは紛れもない事実なのだ。

 ぐうの音も出ない彼は、ゴホン、とわざとらしい咳払いで気まずさを誤魔化すしかない。

 

「……ふん、近頃のガキは口だけは達者でいかんな……おいラース、わしにもおかわりだ」

 

 ぼやきながらも、空になった皿をラースに突き出すモーブル。

 

「……いいだろう。だがカイル、食い終わったら皿洗いはきっちりやってもらうからな! ただ飯が食えると思うなよ!」

 

「へいへい、お安い御用で!」

 

 カイルはどこ吹く風、ひらりと手を振ると、再び目の前のシチューへと意識を集中させた。

 その旺盛な食欲は、底なし沼のように尽きそうにない。

 

「……ああ、そうだ」

 

 ふと、モーブルが何か思い出したように腰を上げ、店の奥へと引っ込んだ。

 やがて戻ってきたその手には、ずしりと重そうな革袋が握られている。

 

「ほらよ、カイル。昨日の『駄賃』だ」

 

「やった……! って、い、いや、待てよ?」

 

 喜びかけ、すぐにカイルはゴクリと唾を飲み込んだ。

 一度は天国から地獄へ突き落とされた経験がある。二度も同じ手は食わないぞ、という警戒心だ。

 

「……旦那、また期待させといて”空っぽ”ってのは無しだかんな? そんなオチはもういらねぇぞ?」

 

「どうだかな」

 

 モーブルはニヤリと鼻で笑うと、ドン、と重々しい音を立てて革袋をテーブルに置いた。

 鈍く、しかし間違いなく硬貨が詰まっているであろう確かな金属音が、カイルの鼓膜を心地よく震わせる。

 

「まさか……ホントに入ってるのか? いや、待て。ケチな旦那のことだ……中身は全部、石ころかガラクタじゃ……」

 

 疑心暗鬼の目でモーブルを睨みつけつつも、期待を抑えきれない手つきで、恐る恐る袋の紐を解く。

 そして中を覗き込み――次の瞬間、カイルの両目が限界まで剥かれた。

 

「げっ!? 銀貨、30枚!? マジかよ旦那、こんなに!?」

 

 驚愕するカイルを見て、モーブルは「ふん」と満足げに鼻を鳴らす。

 

「うむ、昨夜は十三歳の締まりのいいおまんこをたっぷり堪能させてもらっ……いや、よく働いてくれたからな。それに……お前には今後も、この『モーブル商会』のために、馬車馬のように働いてもらわねばならん。これは未来への『投資』だ、カイル」

 

「……へへっ、サンキュー旦那! 任せとけって! もっともっと強くなって、ガンガン使える素材、山ほど集めてきてやるからよ!」

 

 カイルは、革袋の重みを確かめるようにぎゅっと握りしめ、宝物のように大事にバッグへしまい込んだ。

 ずしりとした銀貨の感触が、モーブルへの感謝と共に、次なる冒険への意欲を奮い立たせる。

 どうやら、モーブルの際どい言い間違いなど、銀貨の輝きの前には些細なこととして聞き流されたようだった。

 

「まったく、現金な奴だ……」

 

 モーブルは苦笑しながらも、どこか誇らしげにカイルを見つめ返した。

 そんな二人の様子を、ラースはただ、柔らかい微笑みを浮かべて見守っていた。

 

「ふふ……よかったね、カイルくん」

 

 その声は、朝の陽だまりのように、ただただ優しかった。

 

 こうして、予期せぬ『軍資金』を手にしたカイル。

 銀貨の重み以上に、彼の胸を満たしていたのは、まだ見ぬ冒険と、そして彼自身も気づかぬ『可能性』への、漠然とした、しかし確かな期待感だった。






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