TS男子大学生の受難 〜メス堕ちしても、君が好き〜 作:キツネリス
俺は先輩を連れてようやく自分の家に戻ってきた。学生御用達、必要最低限の家具の揃った二階建て格安賃貸アパートの一部屋。まさか急病人を手当てするための準備なんてしているわけもないし、ゆっくりと体を休ませるには少々不向きな環境ではあるがこの際贅沢は言ってられない…と思う。
「さ、先輩着きましたよ。ひとまず中入って座りましょう。ゆっくり休めば少しは落ち着くはずですから…」
気休めにしか聞こえないかもしれないが、俺は先輩の体を気遣い語りかけながらドアの鍵を開けて中に入るよう促した。ここに来るまでの道中先輩は絶えずどこかボーっとした様子で今もなんだかふらふらと足取りがおぼつかないように見えた。
(俺のせいでこんな風になったんだとしたら…)
嫌な考えが頭をよぎりながらもふるふると首を振り邪念を捨てる。先輩が中へと入っていくのを見届けた後自分も後に続き、そして用心のため鍵をかけた後靴を脱ぎながら振り向いた…そのとき。
振り向くとほぼ同時に先輩が俺の方へと両腕を広げながら飛び込んできて、次の瞬間俺の体はぎゅううっと先輩に抱き締められてしまっていた。
突然のことに思考が止まり、しばらく沈黙と硬直が俺の体を支配する。先輩はまるで人懐っこい猫にでもなったかのようにその身を擦り寄せてくると手を俺の腰回りへと添えてくる。彼女のその手のひらがゆったりと撫で回てくるその動きが妙に艶めかしく、そして胸同士が軽くその形を歪めるほどに押し付けられる。俺は彼女に押し付けられたその柔肌の感触に心を乱されてしまい、冷静な思考能力と判断力とをみるみるうちに鈍らせていく。
「せ、先輩…?あの…き、急に、どうしたんです、か…?」
今日この日に至るまで彼女とはあくまで友人としての関係性しかなく、間違っても男女の関係を持ち体を重ねたことなど全くもってありはしなかった。さらに言えば書店を2人で訪れた際も彼女が成人誌の置いてある棚を意図せず目の当たりにして恥ずかしそうに慌てながら引き返していく場面などに遭遇したこともあり、俺はてっきりそういった性的な刊行物や行為そのものを彼女は苦手としているのだと思い込んでいた。……それが今、彼女はむしろ俺をそういう性的な対象として見ているように感じられる。理解の追いつかない事象に俺は戸惑いを隠せなかった。
「はぁ、はぁ、夏樹くん…ん……っ」
「せ、せんぱ、なにを、むぐ……っ!」
戸惑う俺をよそに先輩はその息遣いを乱したまま俺の名前を呼びながら、いきなりキスしてきた。迫ってくる彼女の顔を前に俺はどうすることもできずにそのまま唇を奪われてしまう。いやらしく唇をついばまれ俺はひどく戸惑い、勢いに圧されてにわかに口を開きかけてしまう。するとその不意をつくように彼女の舌が俺の咥内へと潜り込んできて…気がつけば俺は舌を絡め取られてしまっていた。驚きのあまり見開いてしまったまぶたがしばらくすると重たくなってきて瞳も段々と潤んでくる。くにゅくにゅと舌同士がそれぞれ円を描くように擦れ合い、濃密な粘膜接触に俺の理性がどろどろに蕩かされていく。
(あ、頭がぼぉっとしてくる……っ!)
突如として始まった濃密なディープキスに俺はいよいよ正常な思考能力を喪失しかけていた。もはや自分が自ら舌を動かしているのかすらもよく分からない。
そして、先輩はそんな俺をまるで弄ぶかのようにさらにその手でこちらの身体をまさぐってくる。腰を撫でていた手のひらが脇腹へとゆっくりその指先を撫でつけてくる。そのまま肋骨の辺りへと指先がさらにせり上がってくるにつれて心臓の鼓動が瞬く間に速まっていくような錯覚を覚えて…
「ん、ん…っ!」
そしてその指先が乳房を包み込むように広げられていき、やがて手のひらと指先とで乳房が覆われその後柔らかな乳肉を揉みしだいてくる。その手つきはとてもいやらしく、撫で揉みするその手の動きからは明らかに彼女が肉欲を抱いてしまっていることが容易に読み取れた。
彼女の攻勢は留まるところを知らず、こちらの身体を抱き寄せていた反対の腕もまた指先を下へと滑らせていくのが感じられた。その手のひらはすすす…と下に降りていき、そして大きくなってしまった俺の丸尻へと添えられてそのまま円を描くようにゆったりと、それでいてやはりいやらしくこの丸尻を撫で回してくるのだ。
彼女がこちらの肢体を撫で揉みする手つきはあるときは羽のように軽くまたあるときは欲望のままに荒々しく、緩急をつけたその愛撫に俺は神経が昂り、また焦らされて官能に焚き付けられた身体をひたすらに弄ばれて…初めて味わう未知の感覚とそれに伴う高揚感にひたすらに戸惑いそして混乱した。
先輩に胸や尻を撫で回されるとゾクゾクしてきて止まらない。下手をすればもっと撫でてほしいとすら思えてきてしまう。それは紛れもなく快感と呼ぶべきもので、オレはつまり今まさに女としての快感に目覚めようとしていることになる。これから男に戻ろうとしている俺はからしたらそんな物はノイズでしかないし、これをきっかけに快楽に溺れてしまうなんてことがあっては目も当てられない。
そんな風に今現在ある意味身の危険を感じ始めた俺は、どうにかしてこの場を切り抜けなければと鈍り続ける思考を必死に働かせようとするのだが…彼女を振りほどいて逃げようにも一人暮らしのアパートの部屋はとにかく手狭で玄関と居室とを繋ぐ廊下は特に狭く、そんな廊下で彼女に密着されていては突き飛ばして距離を取ることもままならない。なにより思うように体が動かず、実質彼女に支えられて立っているような現状では抵抗しろという方が無理な相談だった。
「んん…ぷはっ!はぁ、はぁ…せ、先輩…や、やめて、ください…っ」
不意に先輩が動きを止め、絡み合った舌がほどけて離れていく。熱烈な接吻から解放された俺は息苦しさのあまり肩を大きく上下させて呼吸をしながら、軽い脱力感に襲われて背後の壁にもたれかかった。
だが先輩の方はといえばどうも俺を休ませてくれる気はないらしく、こっちが後ずさった分ずいっと前に進み出ながら耳元に囁きかけてくる。
「はぁ、はぁ、ねえどうして?どうして女の子になっちゃったの?柔らかくて、いい匂いがして、とっても綺麗な顔してて今あげてる声も可愛くて…!」
「そ、そんなこと、言われても……っ」
先輩の語気が徐々に強まっていく。口元こそ緩く微笑む素振りを見せているのだが目の方は全く笑っておらず、激しさを増していく怒りのこもったような語調やその口ぶりにも表れている強い肉欲に俺は恐れおののいた。恐怖のあまり彼女の顔を直視できなくなると唇をやや噛み締めながら顔を背けてしまう。
だが彼女はなおも間近に迫ってくる。そして一旦は解いた腕を再び上げるとこちらの乳房へとまた真っ直ぐにその指先を伸ばしてくる。
「や、やめ…っ!あ、ああ…っ!」
緩やかに手のひらで乳房を大きく撫で回されて俺はますます吐息を乱して喘ぎ声を漏らしてしまう。そして彼女はゆっくりとした口調でさらに囁いてきた。
「こんなに柔らかくて、大きなおっぱい、ぶら下げちゃってっ…!!」
「い、いやっ、んひっ!?」
先輩はオレに向かってそうまくしたてながら、いきなりタンクトップの脇口に手をかけたかと思うといきなり横に引っ張った。すると片方の乳房がぶるんっとはみ出すようにあらわになってしまう。その勢いにオレは思わず甲高い悲鳴のような声を漏らしてしまった。
「こんなの二の腕に押し付けられたら、男の子ならイチコロよね……違う夏樹くん?」
「あ、ああ……っ、な、撫でないで、くださ…っ」
すり、すり…と外側をなぞりつつ掬い上げるようにゆったりと撫で回され続け、次第に感覚が研ぎ澄まされてしまう。撫でながら先輩が何やら尋ねてきたもののまともに返事も返せない。代わりにうわずった喘ぎ声ばかりが出てきてしまう。じっくりと撫で回され続けてきたせいで感度が高まってきているのか快感も徐々にその強さを増してきている。
「あら?乳首まで勃ってきてるみたい…おっぱい触られて興奮してるんだ、さっきからずぅっと、可愛い声まで出しちゃって……これじゃ本当に女の子そのものじゃない…ねえ?」
「そ、そんな、こと、ひゃううん…っ!!」
優しくてお淑やかなイメージの先輩とは到底思えない直情的で羞恥心を煽ってくるかのような物言いにオレは顔から火が出るような思いがした。必死に違うと答えようとしても、彼女がぎゅっと乳首をつねり上げてきたせいでその言葉をすぐ喘ぎ声にかき消されてしまう。つねられると胸の芯をじんじんと疼くような感覚が走り、感度の高められた乳房を弄ばれ続けると次第に立っているのも辛くなってくる。
「はぁ、はぁ、お、お願い、しま…っ!も、もう、やめ……っ!」
「やめてほしい…?……ねえ、今のって私の聞き間違いかしら…?こんなに乳首勃たせちゃって、顔は赤いし、喘ぎ声は止まらないし……それに…………」
正気に戻って欲しい一心で絞り出した俺の必死の懇願も彼女には届く気配がない。耳元で囁いてくる彼女のしっとりとした艷やかな声がオレの体に起きている変化を囁いてくることで自分自身でも否応なしにそれを意識させられた。そして彼女はオレの気持ちなどお構いなしにさらにその責め手をエスカレートさせていく。
「ひっ…!そ、そこはダメっ…!!」
先輩の手のひらが乳房から離れたかと思うと今度は下へとするする降りていき、そしてその指先がズボンの裾から内側へと潜り込んでくる。どこを触ろうとしているのかすぐ察しがついたオレは咄嗟に彼女を止めようとしてその手首を掴んでみたのだが、腕に上手く力が入らずあっさりと侵入を許してしまう。先輩の指先が下腹部を徐々に徐々に降りていくその感覚に恐怖しながらもやはり止めることは叶わず、そして……
「はひっ!?」
先輩の手はオレの抵抗をものともせずについにそこへとたどり着いた。性別が反転したことで男性器を失った代わりに、同じ場所に開かれた秘裂…その表層を彼女の指先が撫でつけた瞬間オレの体をまるで電流のような未知の感覚が駆け抜けていき、その衝撃に軽く背筋が仰け反り下半身が内股気味に閉じてしまう。
「あはっ…やっぱり。ねえ、夏樹くんのココ…すごぉく濡れちゃってるよ…?本当はもっと弄ってほしいんじゃないの…?」
「ち、違っ、んひっ!」
先輩が秘裂を撫で擦り始める。指先が撫でつけてくると初め感じた電流のような感覚が絶えず生じ続け、その度に引きつった声が漏れ出ていく。時折勝手に腰がびくんと震え、そして指先に撫でられることでそこに意識が向いて自らのそこが濡れてしまっていると自覚させられてしまう。その事実がたまらなく恥ずかしく、そして謎の豹変を遂げた今の彼女がとても恐ろしく感じられた。
(こ、これ以上されたら、おかしくなっちゃう…!!)
まるで天使のように優しく眩しかった先輩が今はまるで欲望のままにオレの肢体を弄ぶ淫魔のように思える。そして無理矢理襲われているはずなのにも関わらず身体が火照り、そして陰部を濡らしてしまっている自分自身にまた恐怖した。
元の優しい先輩に戻って欲しい…俺のそんな儚い願いを嘲笑うかのように先輩はなおもオレの体を弄び続ける…