魔女に敗北した男勇者は性転換させられる~勇者リュルケはメス堕ちしました。そのうえ、魔女の下僕として手足のように使われます~ 作:nene2012
そして、若いダークエルフとの戦いが始まったのである。だが、相手は1人……こちらは4人なので数では有利である。
しかし、彼は手練れの精霊使いであり簡単に倒せる相手ではなかった。
「闇の精霊シェイドよ! 我が命に応じ己の影を実体化させ襲い掛かれ!」
彼が呪文を唱えると男の影からニュッと1体の影が実体化し、俺達に襲い掛かってきたのである……。
「奴の影が実体化した!?」
「そんなバカな!」
「真っ黒ですけど本人の姿と同じです!」
ディアーネとロザミアが驚きの声を上げる。そして、影は俺達に襲い掛かり攻撃してきたのである。
「くっ! ……」
攻撃を避けながらダークエルフの形をした影に斬りかかる。しかし、手ごたえは無く影は剣をすり抜けて行ったのだ。
「くそっ! 剣じゃ倒せない!」
俺は舌打ちすると今度はディアーネが人影に突きを見舞うが、やはり攻撃はすり抜けてしまう。そして、次にロザミアに向けて襲い掛かったのである。
「ひっ!?嫌あああぁっ!!」
「逃げろ! ロザミアァ!!」
恐怖のあまり悲鳴を上げるロザミア……。そして、逃げる彼女の背中を影の手が貫いたのだ。
「あぐっ!」
ロザミアはうつ伏せに倒れ込み恐怖の表情で呻いている。俺は慌てて彼女を抱き抱えた。
「大丈夫か? ロザミア!?」
「あああっ! ああああっ!!」
彼女は目を大きく見開き、口を大きく開けながら呻き声を上げ手足をバタバタとして今にも暴れようと必死であった。
背中には傷は何もなかったが恐怖に囚われてしまっていたのである。
「くそっ! 何で!?」
「そんなぁ……こっちの攻撃が効かないじゃん……」
「 影には剣の攻撃が効かないみたいだ!」
俺が叫ぶと彼女に向かって人影が襲い掛かり、必死にその攻撃を躱している最中であった……。
「こ……こいつっ! ううぅっ!!」
剣での攻撃無効に彼女は逃げ回るしかなかった。その隙を突いて影はディアーネに襲い掛かり、彼女の体を影の手で貫いたのだ……。
「きゃあああぁっ! 嫌ああぁっ!!」
そして、彼女は遂に影の攻撃に成す術が無く貫かれてしまったのである。すると、彼女の体に異変が起こり始める……。
「……ううっ……な……何これっ!? きゃあああぁっ!!」
突然叫び始める彼女を見て俺は思わず叫ぶ。
「ディアーネ!?」
彼女もパニックに陥りながら悲鳴を上げて自分の体に起きている異変を知らせてきた。
「ひいいぃっ!! こ……呼吸がっ! 息が出来ないぃっ!」
よく見ると彼女の呼吸が浅く速くなっており、過呼吸をおこしているようだ……。
「大丈夫か! 落ち着くんだ!」
「ひいっ!? はぁ……はぁ……はぁ……い…… 息がっ! 苦しっ!!」
彼女は必死に呼吸をしようとしたが不安や恐怖でパニックを起こし、逆に苦しみを増していくだけであった……。
「ディアーネ! しっかりしろ!!」
俺は彼女を抱きかかえ必死に声を掛けるが、彼女はもがくようにジタバタするだけで俺の声は届いていない。だが突然彼女の体が痙攣し始めたのである。
「嫌ぁあぁ!!ひぃいぃいぃぃぃっ!!!」
そして、彼女は白目を剥きながら体をビクンビクンッと大きく震わせると動かなくなってしまったのであった……。
「……ディアーネ……」
呆然として呟き、ロザミアに目を向けるが彼女も同様に恐怖で錯乱しており、今は片隅で怯えて震え両膝を両腕で抱え座ると固まっているだけであった。
「くそぉっ! 一体どうなってるんだ!?」
俺は叫ぶと無駄だと思うも剣を構えダークエルフの男に問いただす。
「お前!! 彼女達に何をした!?」
男はニヤニヤと笑いながら答える。実体化した影は彼自身の影に戻っていたのである。
「これが闇の精霊シェイドだ……。シェイドが僕の影を実体化し、対象者を攻撃すれば恐怖に陥れるんだ……もう、その女達は役立たずだな」
「何っ!?」
ダークエルフは勝ち誇ったように言うと、俺の背後で見かねたモイラが前に出てきて言ったのである。
「役立たずですって……? アンタにそのまま返してやるわ!」
魔女は怒りを露にしながら言うと、ダークエルフの男はニヤリと笑って言う。
「何だ、 お前は? 結界の入り口では見かけなかったが魔法使いか?」
「ええ、そうよ……。私は魔女モイラ! ダークエルフを懲らしめるためにここに来たのよ!」
モイラは胸を張って言うと、男は嘲笑うように笑う。
「ふん……魔法が使えるからといって精霊使いである僕の敵じゃない! 返り討ちにしてくれる!」
そして、呪文を詠唱し始めると再び彼の足元から黒い影が這い上がるように現れてきた。闇の精霊シェイドが実体化した影だ。
その影は徐々に実体化していき遂にはダークエルフの男と形も大きさもそっくりな影が現れたのである……。
「また影を実体化させた!?」
俺は驚きの声を上げ、ディアーネは白目を剥いて倒れ、ロザミアも恐怖で隅っこで怯えている。
「さあ! 魔女とそいつに恐怖を植え付け凍えつかせろ!」
男が命令すると影は俺達に向かって襲い掛かって来たのである……。
「くっ! 成す術がないのか!?」
剣を構え対抗する手段を考えているとモイラが俺を退かせながら言う。
「私が魔法で奴の影を支配するから邪魔しないで……」
そして、彼女は呪文を詠唱し始めたのである。
「我が魔力よ呪いとなれ! ダークエルフの術を反転し我が支配下に置き換えろ!」
すると、彼女が呪文を唱えると徐々に彼の影が震え、ピタッと動きを止めると突然、男に向かって襲い掛かるのであった。
「バカなっ!? 僕の支配が効かなくなっただと!?」
彼は驚き動揺していた。それもそのはず今まで闇の精霊の主人であった彼に牙をむいたのだから……。
「う……うわあぁあぁっ!!」
自分の影の攻撃から逃れようと男は必死で逃げ回り、その拍子に回廊の出っ張りに躓き転んでしまったのだ。
「くそっ! 一体どうなっているんだ!?」
彼は倒れた体を起こして見上げると影の足元が見え、彼を威嚇するようにゆっくりと近づいている。
そして、男に覆いかぶさると体に手を突っ込み攻撃したのだ。
「ぐおおぉっ!? い……嫌だぁ!!」
彼の断末魔の叫びが木霊し、やがてその顔は怯え体をガチガチと震わせ恐怖で固まり目を見開いていた。
「お……終わったのか……?」
俺は呆然としながら呟くと、モイラが満足そうに頷く。
「ええ、大丈夫よ……魔術以外にも呪術を習得していて良かったわ」
「凄い……ダークエルフが手も足も出ませんでした……」
落ち着きを取り戻したロザミアが呟くとモイラは得意気に言う。
「まあ、当然よ! 私は魔女ですもの!」
床に倒れたディアーネを介抱すると次第に正気を取り戻していた。
彼女はロザミアと、お互い顔を見合わせると緊張の糸が切れたかのように泣きじゃくりながら抱き着いたのであった……。