獣人男の子ガウ君、女ご主人様に可愛がられる 作:ユーリンちー
どうも、ガウだよ。狼の獣人で、ふわふわなケモミミと尻尾を持っています。結構、自信あるんですよ!そんな僕は、美味しそうな干し肉につい釣られてしまい、見事に罠にかかって人間さんに捕まり売りに出されてしまいました。そしてたった今、僕を買い取った人の所へと車に乗せられて向かっています。酷い事をする人じゃありませんように・・・!
「ついたぞ、ここお前の新しい家だ」
「!」
ドアから降りると、大きな家が建っていた。ここが僕の新しいお家・・・?今回僕を買った人間さんは一人で暮らしていると聞いたけど、一人で暮らすには大分大きいような気が・・・あ、僕を入れて二人、いや、一人と一匹?
「俺が一緒に行けるのはここまでだ。おい、惚けた顔をしてないで、迎えに来てもらえ」
「ありがとうございます」
僕を新しい家まで送ってくれたお兄さんは、車に乗り込もうとした時、何か思い出したような様子で、僕に忠告をしてくれた。
「そうだ、お前・・・夜、声には気をつけろ。犬の獣人は声が大きくなりがちだからな」
「?、はーい」
遠吠えの事を言っているのかな?ま、いっか。新しいご主人様に挨拶しなきゃ。インターホンはこれかな・・・?インターホンを押すと、スピーカーから大きな声が聞こえてきた。
「ペット君!?ペット君だよね!?ちょっと待っててね!」
慌ただしく廊下を走る音が聞こえドアが勢いよく開いたと思ったら、目をキラキラと輝かせて僕を見つめているお姉さんがいた。
「はわぁ〜!本物・・・!本物の獣人・・・!かわいい〜・・・♡さ、早く上がって!」
「は、はい・・・えと、お邪魔します!」
僕はちょっぴりドキドキしながら、お姉さんの家に上がった。中は、お姉さんの甘い香りでいっぱいだけど、なんだか落ち着く匂いだ。ドアが閉まったと思ったら、お姉さんが急に抱きしめてきた。
「はわ、あ、あの・・・?お姉さん?いきなり何を・・・」
「はぁ・・・はぁ・・・ごめん!ペット君があんまりにもかわいいから、つい・・・。あ〜落ち着く〜・・・そうだ、自己紹介忘れたね。私、真優香(まゆか)。これから君のご主人様だよ〜?よろしくね。ペット君は、お名前ある?」
「ガウです。これから、お願いします。えっと・・・ご主人様」
「ガウ君か〜♡かわいい名前だね〜♡はぁ〜・・・ご主人様、いい響き・・・。それに、このかわいいお顔にふわふわな耳と尻尾・・・今すぐ襲いた・・・じゃなくて、可愛がってあげたいけど。その前に、これ、つけなきゃね・・・」
ご主人様は、どこからか首輪を取り出した。なんだか、変わったデザインだ。
「ん〜?気になる?これ。これね、ペット登録首輪っていうの。これ着けると、ガウ君はもう飼い主さんがいるよ〜っていう印になるの。頑丈でGPSもついてるから、万が一脱走しても安心♪ほら、上向いて〜」
ご主人様は、器用な手つきで首輪を僕につけた。ちょっとくすぐったくて、首をすぼめてしまう。
「んぅっ・・・」
「どうしたの?・・・わかった、首輪がくすぐったいんでしょ〜。意外と敏感なんだね・・・かわい・・・♡」
僕はつい恥ずかしくなって、自分の耳を手で抑えた。いつも恥ずかしくなったり照れたりすると、耳を抑える癖がある。
「恥ずかしくなっちゃった・・・?はい、調整したよ」
首輪から手を離した後、ご主人様は、僕の耳元で囁いてきた
「これから、ガウ君のことずーっと可愛がってあげるからね〜・・・♡真優香さんとたくさん思い出作ろうね・・・♡」
なんだか僕は、身震いがした。囁かれたのがくすぐったくて震えたのか、ちょっぴり怖くて震えたのかわからなかった・・・