高嶺の花なクールギャルは、何故か俺にだけ当たりが強い。いい加減限界なので催眠かけてブチ犯す事にした。 作:無様キング
週末2日と祝日2日……そこから加えて1日。 合わせて5日間、須藤は学校を休んだ。
理由はわかっている。
俺のレイプだ。
………………当然だ。
あんな事をされて、傷つかないはずがない。 口では強気に振る舞っていたが、それもきっと虚勢だったんだと思う。
罪悪感と自分への怒り、そして後悔ばかりが積もって、ずっと授業もまともに受けられなかった。
それが罪に対する真の罰なのだと理解しながら、この身が引き裂かれそうな心の痛みを甘んじて受け入れるしか無い。
かと言って、こちらアプローチをかけるのも間違いだろう。
須藤がこの一件に関する決断をした時に、俺は甘んじて
放課後になり、重い足取りで下校している最中にポケットの中のスマホが震えた。
「……?」
画面に映っていたのは、登録されていない番号からの着信。
しかし、通話ボタンを押す前に電話の主が誰なのか察してしまう
「……もしもし。」
「…………っ……ん……ッ♥」
無言のまま、電話口から須藤の吐息が聞こえてきた。
昨日の件で、俺に文句を言いたいのかもしれない……。
そんな考えが頭をよぎるが、彼女の第一声は意外なものだった。
「課題。」
「─────え?」
「出された課題、机の中に全部入ってるでしょ……。 それ、私の家まで持って来て。」
「いやそんな……っ。 良いのかよ俺で……。 」
「は……? 私の言う事聞けないんだ……。 『あんな事』しておいて……。 へぇ……。 酷……。」
「ち、違う! そういう訳じゃなくて……!」
「……ならさっさと来て。 住所は──────。」
そう言って、須藤は俺に自らの住所を告げた。
……そもそも、数日前にレイプされた男に住所をペラペラと喋ってしまうなんて、いくらなんでも無防備すぎやしないだろうか。
「わ、わかった……。 すぐに行く……。」
「ん……。 待ってる………。」
ブツッ……ツー、ツー……。
そこで会話は途切れたが、耳に残る彼女の甘い声色はしばらく消えてくれなかった。
クソ……こんな事本当は考えちゃいけない筈なのに……。
────いや、これは須藤なりのケジメの付け方なのかもしれない。
この1週間で互いに頭を冷やした末の、お互いの落とし所を用意してくれた。 そういう事なのだろう。
(…………うん、そうだな。 俺も覚悟はもう決めたんだ。 それを須藤に伝えるだけだ。)
とにかく、こうしちゃいられない……。
俺は焦りながら、机の中のプリントを回収して須藤の家へと急いだのだった。
◆
「ここ、だよな……。」
30分ほどかけて、俺は目的地である須藤の自宅に到着した。 お洒落な一戸建て住宅が立ち並ぶ住宅街の一角に、須藤の家はあった。
表札には『須藤』の文字。 間違いなさそうだ。
「(……どうしよう。 どんな顔して会えばいいんだ。)」
いざ彼女の自宅を前にすると、途端に緊張してきた。
……だが、ここで逃げ帰るわけにはいかない。 たとえレイプ魔として糾弾されても、それはもう仕方のない事なのだから。
よし……っ。
腹をくくった俺は、意を決してチャイムを鳴らそうとするが、先に玄関扉がガチャリと開く。
「……やっと来た。」
須藤の顔を見た瞬間、思わず心臓がドキリと跳ね上がった。
何故ならば……彼女は普段学校で見るような制服姿ではなく、私服姿で現れたからだ。
ゆったりとしたオーバーサイズのパーカーを完璧に着こなしており、ショートパンツから伸びるムチムチの生足は見ているだけで理性が飛びそうになるほど魅力的だった。
しかも、それだけではない。
普段は下ろしている髪を今日はシュシュで横に纏めたルーズサイドヘアは、程よいラフさで可愛らしさを感じさせながらも、清楚な大人っぽさを演出しており思わず目を奪われてしまう。
だが、いつもの冷めた印象とは打って変わって、その表情はどこかあどけなく見えて新鮮だ。
そのギャップがまた何とも言えず愛らしく、ついじっと見つめてしまいそうになる。
「………遅い。」
「………………。」
「……っ。 ねぇ……。 ジロジロ見ないで、気持ち悪いから……。」
腕で身体を抱きしめるように隠し、不機嫌そうな視線を向けてくる須藤。
「わ、悪い……。 ……えっと、これ。 プリント、溜まってた分全部持ってきたから確認してもらえると……。」
「ん……。 ありがと。」
鞄の中からクリアファイルを取り出し、彼女に手渡す。
須藤はそれを受け取って中を一枚一枚確認していく。
「──────。」
そんな須藤を見つめながら、俺は腹をくくる。
…………あの日須藤が別れ際に言った言葉通り、俺は責任を果たす覚悟をして、今日この場に来た。
責任の果たし方。
それが罪を償う事なのか、それとも別の選択肢なのか。
……………須藤がどんな形で俺にその決断を求めているのかは分からないけれど。
だけど、これだけは絶対に言わなくてはダメだ─────。
「須藤。」
「…………なに。」
俺は勢いよく、その場で頭を下げた。
「本当にすまなかった。 今更何を言ったって言い訳にしかならないけど、それでも謝らせてくれ。」
数秒間、辺りに沈黙が流れる。
須藤は何も喋らないまま、ただこちらを見つめるだけ。
だが、やがて小さな声が耳に届く。
「─────ねぇ。 なんで私がこの1週間学校休んでたか、分かる……?」
「…………泣き寝入り……だろ? あんな事があったんだし……。」
その言葉を聞くなり、須藤は小さくため息をついた。
「…………はぁ。 黒田って勉強出来るのに。 こういう所は凄くバカなんだ。」
「……え?」
「それに……私が家でめそめそ泣いているって本気で思ってたとか。 ああもう……そっちの方がムカつく……。」
須藤はまた不機嫌そうに俺をキッと睨みつけて、しかし頬を少し赤らめたまま呟いた。
「休んでたのは単純な体調不良。 ────生理痛。」
「………………っ。」
……生理痛。
それって……。 『行為』をシた後に生理が来たって事だよな……。
という事は妊娠検査薬的に言えば……『陰性』……って事……だよな……。
「──────これがどういう意味なのか。 成績優秀な貴方なら分かるでしょ……?」
「まぁ、な。」
「…………あの日は安全日だったから。 帰った後こっそりお姉ちゃんのアフターピルもくすねて飲んだし、大丈夫だとは思ってたけど。」
しかし、それでも完全に確率が0%になる訳ではない。 彼女にだって、様々な感情と不安感があった筈だ。
だけど、今須藤はそれを一切表に出さず、普段通りに振る舞っている。
「………………!!」
俺はもう一度、深く頭を下げる。
須藤のソレはきっと……『強がり』や『意地』なんかじゃない。
俺には想像もつかないような覚悟があって……だから彼女は今もこうして平然と俺の前に立っているのだ。
そしてそれは、俺が『最低』だという事への自覚を促すには充分すぎる程に十分な事実であった。
(情けねぇ……。)
…………だが、次に帰ってきた返答は、俺の想像とは違うものだった。
「…………本当、面倒な人。」
え……?
俺がその一言に呆気に取られている間に、須藤は俺の耳元に口を寄せてきて───────。
「────今更良い人ぶったって、意味ないから……♥ だって……アンタがクズで軽薄な女の敵だってこと………もうバレバレなんだし……♥♥ …………くすっ♥」
「…………っ……ぁ。」
甘くて妖艶なくすぐったい囁き。
人の倫理観そのものを溶かし崩すような、そんな危険な響きを含んだ甘い毒。
その一言で、俺の脳髄は一瞬にして痺れさせられる。
確かに俺は最低だ……。 だけど、なんでそんな言い方を……!
「私、ちゃんと覚えてるから。 黒田が朦朧とした私の顔をスマホで撮った事……♥」
「……っ!」
その色香に満ちた言葉と共に、須藤は俺の罪状を淡々と語っていく。
「教えてよ。 その時の私、どんな顔してた?」
やめてくれ……。
俺は加害者で、お前は被害者なんだ。
一線を越えたのがこっちな時点で、悪であるのは間違いなく俺の方なのに─────。
……あの時の須藤の言葉も、表情もきっと、催眠アプリの影響と朦朧とした意識の中の妄言に決まってる…………!
須藤の本当の意思で口にした言葉ではない筈だ……いや、そうでないとおかしい……だって……。
「嫌悪感に満ちた苦痛の表情? それとも、屈辱の涙を浮かべていた? …………ううん、違う。私、悦びのあまり絶頂を迎えて笑ってた。 とってもエッチな顔してたと思う。」
ち、違う……!!
あれは、そんなんじゃない……!
俺は必死に首を振って否定する。
だけど、そんな俺を嘲笑うかの様に、須藤は淡々と話しを続ける。
「……だからさ。 幾ら私が周りにレイプされましたーなんて言ったところで、誰も信じてくれないし意味無いんだよね。 アンタがその写真をみんなに見せれば、私の方が黒田とのセックスで悦んでたって事バレちゃうから……♥」
「……お前、何を言って……。」
なんで……っ。
どうして、そんな優しい目をしながら、そんな事を言ってくるんだよ……。
「それに、どちらかと言えば私の方がピンチなんだよね……♥ アンタがその写真を晒したら、私の方が逆レイプ魔になって学校での面子も丸潰れ……♥ しかもその写真で脅されたら、もう私は黒田に逆らえない……♥ こんなの、どう考えてもアンタの勝ち……♥ ムカつくけど……♥」
淫魔の微笑みを浮かべながら、俺を見つめてくる須藤。 言葉とは裏腹に、彼女の瞳の奥には俺を責めるような感情は全く無くて。
まるで愛おしい恋人を見るかのような、慈愛の光に満ち溢れているみたいに思えて──────。
「……くぅっ……!」
「ね、脅してみてよ。 『写真ばら撒かれたくなかったら、俺の言う事聞けーっ』って♥♥ きっと私、そうしたら断る事出来ないだろうし……♥」
須藤は完全にこちらを挑発している。 その意図が一体どういうモノかはわからないけれど。
目を淫靡に細め、頬を紅潮させたまま、淡々と自身が置かれている状況の不利さを説明している須藤の姿は完全にサキュバスそのもので……。
……っ!ダメだろ……!!
これじゃあ一週間前とと全く変わらない。
俺は何の為にここに来たんだ……!
自分の罪の意識を軽くする為か……? 違うに決まってる...!
少なくとも、彼女への謝罪の意思だけはこの場で最後まで貫き通さなくてはケジメがつかない……!
「……それは違うぞ、須藤。 またいつもみたいに俺をからかっているんだろうが、今回はワケが違うんだ。」
「ふーん。 まだそうやって善人面するんだ……。 まぁ良いけど。」
須藤はそう言って、一歩後ろに下がる。
「────なら私は、これまで通りアンタの事ペットにするってだけだから。 レイプした罪悪感があるっていうなら、そのくらい我慢してよね。」
「なっ……!? お前それ本気で……。」
「私が良いって言ってるんだから、それで終わりでしょ……。 何か文句ある……?」
「……っ。」
須藤が選んだのは、波風立たぬ今までと同じ平行線上の関係。
正直写真の件だって、須藤がきっちり釈明すれば疑惑は俺の方へと向ける事は可能だろうに。
それでもアイツは、あくまで俺の方が立場は上だと言ったのだ。
─────それじゃあまるで。 俺に脅されたがっているみたいじゃないか、須藤。
…………いや、深く考えるのはよせ。 少なくとも須藤自身が、俺が自首する事を望んではいない……それだけは事実だ。
催眠アプリの機能を切ったこの状況で、須藤がそう言うのならば……俺はそれに従うだけだ。
────結局その後は、会話が少しあったくらいで。
須藤の姉がもうすぐ家に帰ってくるからという理由で長居は出来ず、俺は自宅に戻る事になった。
去り際、俺はもう一度だけ振り返って須藤の顔を見る。
しかし、彼女は特に別れの言葉を口にすることなく、ただ無言のままこちらを見つめ返してくるだけだった。
(…………俺は、罪悪感に押し潰される前に自ら彼女が差し出した罰を受ける道を選んだ。)
今まで通りのパシリ役。
それが強姦の贖罪たりうるとするならば、あまりにも軽すぎる提案だろう。
だけど今は、須藤の奴隷であり続ける事が、きっとお互いに一番幸せな選択なのだと須藤は別れ際に言った。
だが、これはきっと一時的なものに過ぎないのだろう。
俺の心の中にあるモヤモヤが消える事はない。
でもいつか、この罪悪感が晴れる事があるとするならば、それは。