ベルトール氏の腕の件は、テレシアは知る由もない。
テレシア・36年前(新婚ほやほや正常位)※純愛注意
——テレシア・ヴァン・アストレアは、どこにでもいるただの新妻である。
彼女はひと月前に愛する夫と式を挙げ、初夜を済ませ、一緒にお風呂にも入った。今や我が世の春の真っ只中……だったのだが。
二人の愛の巣に彼女の父親が居座り、夫は王国軍での激務に追われ、新婚旅行先でも不運に見舞われた。何かと邪魔が入ってばかりであった(これら全てに彼女の父が関与)。
新婚らしく、もっといちゃいちゃしたい。
テレシアの願望はお預け続きのまま肥大を重ね、爆発寸前だった。
ゆえに、仕方が無かったのだ。
屋敷へと帰宅したヴィルヘルムが、寝室に入った瞬間硬直したことも。
「お、おかえりなさい……」
厚手のブランケットに丸まった、一糸纏わぬ生まれたままのテレシアが、ベッドの上で見つかったことも。
♢
「あのね? これは、何かの間違いというか……。気の迷いといいますか。おほほほ……」
テレシアが使い慣れていないお嬢様言葉で誤魔化そうとする。
まず目を引くのは、燃ゆる炎のような美しい赤毛。澄んだ空色の瞳に、陶磁器のような白い肌。ほっそりとした四肢に、実は意外と豊かな胸部。
それ以上に際立つ、尋常ではない軸の整い方。
完璧に洗練された所作は、武技の極みに立つ者のそれ。
その研ぎ澄まされた体さばきを、彼女は全裸で股を濡らす自身についての釈明に、全力投入していた。
「ヴィ、ヴィルヘルム? 聞いてらっしゃいますこと……?」
「…………ああ。つまり、お前が全力で俺を誘ってるってことだろ?」
「なにひとつ聞いてないっ!」
それもまた、仕方のないことだ。布一枚被った姿で弁明する彼女があまりに煽情的で——それ以外、何も入ってこなかったのだから。
「いい。そのまま勘違いしてろ」
胸襟を緩めたヴィルヘルムが彼女の艶やかな髪へ手を伸ばし、そっと自らの胸元にテレシアを招き入れる。
「ぁう……え、あの……」
「……嫌なら突っぱねろ。だが、お前は俺の花嫁だ。離してやるつもりは毛頭ないがな」
嫌だなんて、そんなことはありえない。
テレシアは彼の背に手を回し、無骨で角ばった体に体重を預ける。
「ふふ、汗くさい……。ヴィルヘルムの匂いがする」
「悪かったな。お前は、花の甘い匂いがする。いつも香もつけてないのに、不思議なもんだ」
「あなたの花女ですもの。手入れは欠かしてません」
触れ合いながら、互いに温もりと匂いを交換し合う。
「ふ……っ♡ ふぅ……っ♡」
「……鼻息荒いぞ」
「そ、そんなことは…………ううん。嘘つきました。珍しく二人きりだから、その、ね? なんだか……ドキドキしちゃって」
テレシアは今、無茶苦茶ムラムラしていた。普段入り浸りの父も、母とキャロルが封じてくれている。 朝まで邪魔者はいない。もう彼の前で、何も隠す必要なんてない。
「せっかくだから……夫婦にしか出来ないこと、したいなぁって」
なけなしの勇気を振り絞り、テレシアが欲求を吐露する。ヴィルヘルムもこらえようもない衝動に駆られ、つい目を逸らして頭を掻く。
そして逡巡の後、宣言する。
「今からお前を抱く。覚悟しておけ」
口下手な男は決闘でも始めるかのような口上とともに、微笑む彼女の上に覆いかぶさった。
♢
「随分濡れてるな。どんだけ盛ってたんだ」
「さっ!? 失礼な人……! 自分だってそんな……おっきくしてるくせに!」
「……悪いとは言ってない。だが、そういうのは俺の前でしろ」
「余計に恥ずかしいんですけど!?」
幸い、テレシアの準備は万端だった。
それでも夫の剛直は、彼女の身を慮るように、少しずつ、少しずつ、膣肉をゆっくりとかき分け堀り進んでいく。そんな挿入の仕方に、ヴィルヘルムの気持ちが伝わってくるようで、妻の心が温かくなる。
しかし、
「ひあっ…!?♡ ひぅう!♡♡」
「おい…なんだこれ…!」
ぞわぞわぞわぞわ………!♡♡
結合部に響く急激な収縮が、二人をかき乱す。
「私何もしてないよ!?♡ ゆっくりおちんちん入ってくうちにこう、きゅううぅ、って…♡ 中で形が分かっちゃったら、なんだか、切なくなっちゃったのぉ……♡」
「………」
盛りっぱなしの膣ひだが逸物にチュパチュパ吸い付いた結果、まだ挿れただけにも関わらず、テレシアの器は男根にぴったりシンデレラフィットしてしまっていた。
「わざとやってんじゃないだろうな……平気か?」
「……♡ うん!♡ だから、このまま……して♡」
——妻からの誘いが、夫の最後の枷を振り解いた。
「あっ!?♡♡ うあっ…!♡ あ゛ぁっ♡♡♡ あぁ゛~~~~っ゛!!♡♡♡ ……にゃっ♡ にゃにぃ…♡ えひゃっ…!?♡ ふぁっ♡ どちゅどちゅ♡ つよっ♡♡ あぅ゛♡♡ ゔぅうう゛……!♡♡」
挿入時とは一転、力強い杭打ちがテレシアの膣奥を雄の形に整地していく。
「う゛ぃ♡ ヴィルヘルムぅ!?♡ ちょっ♡ ちょっと♡ がっつき過ぎっ♡♡ はぅ♡♡ お、奥まで♡ くっつき過ぎだってばぁ…!!♡♡♡♡」
「許せ。お前のそんな姿見て、止まれるはずがないだろ」
この機会を待ち望んでいたのは、何もテレシアだけでは無かった。むしろ男の方が、最愛の妻を前に我慢を強いられていたと言ってもいい。故に、彼の猛りが収まるはずも無く。
「大体、そっちだって動いてるだろうが」
「ふぇ??」
テレシアが目線を下半身へ向けると、
へこっ♡ へこっ♡ へこっ♡ へこっ♡ へこっ♡
ヴィヘルムに脚ごと担がれ宙に浮いたテレシアの腰が、無意識に男根へ媚びへつらっているではないか。
「えっ!?♡ やっ…♡♡ だめっ♡ はしたない…!♡ 勝手におちんちん欲しがっちゃ、だめなんだから…!♡ ひゃっ♡♡ あぅ゛♡♡ きもちい、とこ、引っかかってぇ…!♡♡ 相性、ぴったり♡ わたしのあそこ♡ おちんちんと、相性ぴったりすぎるよぉ…♡♡♡♡」
止めようとしても膣内がカリ傘に引っかかれ、その度腰が弾んでしまう。すっかりちんぽに気持ちいいところを教え込まれてしまった雌は、雄から逃れようがない。
「どんだけ溜まってたんだ。ったく」
「ひあああ……!♡ やめてぇ……!♡ 今の、みっともない私を♡ 見ないでぇ……!♡」
「断る。その顔も、その感情も、全部俺に向けたものだ。俺からお前を奪うな」
「~~!!♡♡ またそんなこと言って…ひゃう!♡ あ…っ♡♡ また奥♡♡ そんなにごつごつしちゃ♡♡ すぐ、いっちゃう……♡♡♡」
強まる抽挿が、雄に夢中の雌の中を一段と耕す。夫の思うがまま支配され尽くした下半身は、これ以上ないほど感極まっていた。
「丁度いい…、いい加減、こっちも我慢の限界なんだ。……頼む」
「また急にっ…♡♡ もおもおもおっ!♡♡♡ こんな時だけそんなかわいいこと言って!♡♡ 拒めるわけ♡ ないじゃない!♡♡♡♡」
半狂乱のテレシアがシーツを掴み、迎え腰に励む。
ヴィルヘルムを甘やかす気マンマンのふわとろ雌肉は、雄々しく硬質化した剛直をずりずり抱き締め、膣の奥の奥、己の子袋の元へと亀頭を手招きしていく。
「ふ♡ ぐっ♡ うぅ゛♡♡ う゛う゛う゛♡♡♡ あ゛あ゛……!♡♡♡♡」
こっちに出して、私を孕ませてと。女性器全体が雄弁に語るように。そして遂に、一番奥へ——
どくっっ!!!♡どくどくどくどくっ!!♡♡♡♡ぶぴゅっ!♡ごくっ…♡ごくっ…♡ごくっ…♡
テレシアの中で若々しい怒張が暴れ狂い、精液を迸らせていく。
「あひ…♡ で、でてる…♡ ひっ♡ あっ♡♡ これっ♡ いっ♡ いく…!♡♡ いって♡ る…♡ だめ♡ とまらない…♡ こんなにっ♡ びくびくっ♡ てぇ…♡ すごい…♡♡」
彼女の中に精子が染み渡り、下半身を貪られ乱れる様も、女性器の絶頂具合も全て彼に知られてしまった。
「もう……♡ あんまりみっともないとこ、見せたくなかったのになぁ……」
「俺の前で下手に取り繕ろうな。俺も、そのつもりだからな」
「でも、できれば好きな人の前では、かわいくありたいものじゃない?」
「俺を殺す気か?」
「なんで!?」
その間に、男根が膣内で元気を取り戻していく。この後の展開を予期して、テレシアは身震いする。
「分からないなら思い知らせてやる。分かるまでな」
「あ、あのねヴィルヘルム? お母様いわく、一度いった女の子をすぐいかせようとしちゃいけないのよ? そんなことしたら…きっと、もっと恥ずかしい姿見せちゃうから……」
「見たい」
「お、鬼! 鬼がいるわ!」
「鬼で構わん。お前を離さない為なら、俺は生涯鬼であり続けてやる」
「はあぁ。もう、私の王子様はほんとにずるい人だわ」
「……王子様は止めろ」
「……照れ屋なんだから。そういう所、本当に卑怯だと思うの」
♢
「ん……♡ ふ……♡ は……♡ ちゅ……♡」
小さく鳴る喉。ゆらゆら揺れる腰。
夜が深まった後も何度も交合は続き、今も二人は上下の口で繋がり合う。
「ねえ、ヴィルヘルム。明日も、早いわよね? あなたも、もう頼られる立場なんだし…ね?」
テレシアが遠回しに蜜月の終わりを促すが、
「お前、全然そんなつもりないだろ。お前の気持ちが分からないと思うなよ?」
未だ力強さを保つ夫の肉棒を包んで離そうとしない、正直者の膣内を亀頭で撫でてやる。
「あぅ…♡♡♡ だめぇ♡ だめなんだからぁ…♡♡ あんなに、たくさんしたのに…♡ そんなに誘惑されたら、わたしだって……♡」
「俺をダシにするんじゃない。ヤリたきゃヤリたいって言え」
「じょ、情緒がない……。あのですね、ここは拒否しても強引にされちゃうのが要点なのでして……」
「じゃあ続けるぞ」
「だから情緒っ!?」
テレシアがどう繕おうと、旦那さま大好きメロメロ子袋は止まらない。甘く満たされ整えられた種付け待ち子宮口は、旦那さまからの催促を受け、あっさり種乞いモードへ移行してしまう。
こ ゛ちゅ゛ ん っ ♡ ♡ ♡
「んいいぃぃっっ♡♡♡♡ んくぅ♡ はぁあああ…♡♡♡♡」
「このまま行くぞ。お前も続けたきゃ、正直になれ」
雄々しい剛直が恥肉の弱いところを強く摩擦し、再び快楽の嵐に巻き上げる。
「あはっ♡♡ すごっ♡ おへその所までふかぁく……♡♡♡ 串刺しだよぉ…♡♡♡♡ ああ…♡ あっさりおなかの奥まで入っちゃって……♡♡ 気持ちいい♡♡♡ 気持ちいいよぉ♡♡♡♡♡♡」
「……今度は正直すぎるだろ」
困惑しつつも、男の口角が持ち上がる。最愛の妻の乱れる姿の破壊力に、傲岸不遜を地で往く男も、さすがに平常のままではいられないようだ。
「あと少しだけ、いいな?」
「うん♡♡ いい、いいのっ♡♡ あはっ♡ 恥ずかしいけど♡ 欲しいの…♡♡♡ もっと、もっと突いてえぇ……!♡♡♡ ひううっ!♡♡♡♡♡」
男は己の口下手さを補うように、行動を以って愛を伝える。一突き一突きに、想いを込めて。全身全霊で、言外の愛を示し続ける。
「いっ゛♡ んん゛ん゛ん゛ん゛!♡♡♡♡♡ ……ふふ♡♡ いっちゃった…♡ たまんない♡♡ たまんないの♡♡♡ また子宮が、開きっぱなしになっちゃう♡♡ 赤ちゃんできちゃう♡ 今出されたらきっと、簡単にできちゃうから♡ だめなのにぃ……♡♡♡」
敏感膣奥を深々と嬲られ、あっさり決壊するテレシア。もはやちんぽ大好きなことを隠そうともしない痴女粘膜は、亀頭に向けて尻尾を振るように子宮の口をぱくぱく開けて精子を待ち望んでしまう。
「出来たら…………嫌か?」
「っ!♡♡♡♡♡」
陶酔したテレシアの言葉に、夫の表情がわずかに陰る。そんな珍しいしぐさに、しっかりちんぽの形が刻まれたテレシアの肉壺がきゅん♡と縮み、
「……ううん、いいよ。だってわたし、あなたの奥さんなんだから。赤ちゃんできちゃってもいいの♡ 産ませて♡ わたしの赤ちゃん袋、しっかり孕ませて♡♡ 王国軍に復帰早々、お父さんになっちゃお♡♡♡」
愛しの彼に絆されきった発情妻が、火がつくほどの艶を込めた言葉を紡ぐ。それに応えるように、男根が彼女の最奥に向けて、丹念に孕み袋の周囲を抉る。
「んん……はぁっ♡♡ はぁ♡ くぅっ♡ あぅ♡♡♡ 明日もお仕事なのに…♡♡ ああ♡ 奥さんのお腹をぱんぱんにしちゃう♡ 悪ーい隊長さんなんですから♡♡♡」
テレシアの背中が大きく反り返り、自ら体を男を擦りつける。ヴィルヘルムとの密着度が増えるとより幸福感が増し、蕩け切った脳が耳から零れ落ちそうな気さえしてくる。
「来てっ♡ いっぱいきて♡ いっぱいぃ……♡ ちゅぷ…♡ れろ……♡ ぢゅうぅ♡」
「ん……ああ…、最初から、そのつもりだ……!」
最期に絶頂膣肉が亀頭をぎゅぎゅっと大きく吸い上げ、最奥にピッタリはめ込まれた雄肉が一気に弾けた。
どぴゅっ!♡♡ びゅりりりゅ♡ びゅびゅびゅ♡ びゅっ♡♡♡ どくっ!♡♡ どくっ!♡♡ どくっ!♡♡♡
雌の本能を教え込まれた天才孕み袋は、急ピッチで卵を差し出す準備に励む。精子を一滴たりとも逃さないように、脚まで使って男に縋りついて射精を受け入れる。
「……う♡♡♡ ふーっ♡♡♡ んん…♡♡ はっ…♡ はっ……♡ ……わあ♡♡♡ 私の中、満たされちゃったぁ……♡♡♡♡♡」
♢
「……すまん。重しをかけすぎた」
体を重ねたまま横に寝返り、ヴィルヘルムがテレシアの頭を腕に抱く。
「なんてことありません。私、実はすっごく強いのよ?」
「知ってる。だが、お前はもう、ただの女だろうが」
望まぬ戦いに身を投じ、望まぬ栄誉を受け取ろうとした『剣聖』は、もうここにはいないのだ。
「……そう。私はあなたが神様から奪ってくれた、どこにでもいるちょっと欲張りな、普通の花嫁よ」
「何言ってんだ。お前は世界に一人しかいないだろ、馬鹿」
「ふふ、そうでした」
——テレシア・ヴァン・アストレアは、世界一素敵な夫と結ばれた、世界一の幸せ者である。
睦み合いを終えた後も、どこからともなく空腹の腹太鼓が響くまで、二人は抱擁を続けた。
剣鬼恋譚だいすき。すまんなマーコス。宗教上の理由で、テレシアは純愛しか書けんのだよ。
〇テレシア・ヴァン・アストレア
朗らかに笑い、花を愛でる普通の女。不器用。ヴィルヘルムを愛している。愛され度合には自信あり。
〇ヴィルヘルム・アストレア
剣であろうと足掻き、鬼と呼ばれた男。すごーく不器用。テレシアを愛している。わかれ。