※この作品はR-18です。

ツギハグクルシュとアヤマツ六連星   作:クラムP

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本編20話後の時系列。


『プリシラ』・王選開始二年(後背位・騎乗位・対面座位)

 

 

——プリシラ・バーリエルは、この世の美しきを知る者である。

 

 

 彼女は己が誰より美しく、誰より貴き者だと自認していた。

 

 それに比べ、この世は善き者ばかりにあらず。賢き者ばかりにあらず。美しき者ばかりにあらず。

 

 しかし、たとえプリシラに及ばずとも、世に蔓延る余人たちにも真の美が宿ることを、彼女は理解していた。

 

——この世界は、妾の都合の良いようにできておる。

 

 彼女が望む通り、世界にはあまねく美が、輝きが満ちている。ならば、それを愛でずにいられようか。

 頂きに立つ者として、愚かしくも光明満ちるこの世界を愛しむ。

 それこそが、高貴なるプリシラ・バーリエルの宿命であった。

 

 しかし、その愛は炎のごとく苛烈。

 彼女は生けるもの全てに最大限の輝きを求め、その美を曇らせる愚行を何より嫌悪した。

 努力を放棄し、ただ与えを乞う豚へ堕することを許さず。救えぬ塵芥には、慈悲をもって断ずることを厭わず。迷える子羊を煽り、焚きつけ、谷底へ突き落とす蛮行も辞さない。

 

 その酷薄さが目立ち、彼女の行いを愛と呼んだ者は、ついぞ一握りしかいなかった。

 己が器に挑むは、彼女以外の下々にとってはあまりに過酷であり、残酷であり、痛酷な試練であるからだ。

 なればこそ身の丈を知り、なおも全てを尽くした勇者への賞賛を、彼女は惜しまなかった。

 

 

 その傲慢なる彼女の愛を、『暴食』の権能は余さず喰らい尽くした。

 

 

 個としてのエピソード記憶。

 他者との関わりに紐づく知識記憶。

 醜悪なる異能は、他者の歩みを欲望のまま平らげる。

 公爵家に生まれ、己に凄烈なまでの理想と責務を課した獅子は、その全てを奪われると生来の柔和さが顕わとなった。

 姉の代替品として己を縛り、姉以外を排斥していた鬼は、記憶を失うことで他者に分け隔てない愛情を注げるようになった。

 

 では、誕生よりその在り方を一切歪めることなく、誰にも跪かず、臣民にあらず、世界の中心に己を据え続けた者は。

 尊大にして、傲慢にして、圧倒的自己を掲げし————プリシラ・バーリエルは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♢

地の刻・カルステン邸別館客室

 

 女衒の男は、記憶喪失の女の『先生』として雇われた。

 しかし、雇い主からの真の依頼は、女を色狂いに堕とすこと。

 

 異様な雰囲気の屋敷にて対面したその女は、眩いばかりの美人であった。

 記憶喪失にしては、動揺もなく鷹揚な態度。

 嬉々として男に質問する好奇心旺盛ぶりには面食らったほどだ。

 

 何はともあれ、授業という名の調教を始めたのだが……驚いたことに彼女は、前戯どころか初体験もあっさりと受け入れてしまった。

 女は常識や貞淑さよりも探求心が勝るようで、男としては拍子抜けしてしまう。

 

 男の困惑はさておき、トントン拍子に調教は進んだ。

 しかし、なんのことはない。

 男が来る前から彼女は既に……淫欲の虜であったのだ。

 

 

「あっ!♥♥ あ゛あっ♥♥ あああっ♥♥♥ い゛ぐっ!♥♥♥♥ いぐいぐっ!♥♥♥♥♥ お゙ぁ……ああ゛あああ゛あ゛ああっ゛♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥」

 

 

 背後から子宮口を犯され、女が果てた。

 立ちバックで黒のナイトドレスを乱し、けたたましく鳴く様は交尾中毒の鼠類のよう。

 かぶりを振って快楽の波にうち震える様を見るのは、もう何度目か。

 

「 ま゛た♥♥ また……!♥♥♥ くるっ、くる、くる……っ!!♥♥♥ お゛、お゛ぉお……!♥♥♥」

 

 イキ膣を左右に揺らしてやれば、さらに追いアクメを始める。

 細かくも密に詰まった肉ひだが肉棒に抱き着き、先から根本まで具(つぶさ)に煽ってくる。

 今まで男が抱いてきた中でも、間違いなく最高位の上玉。無限に抱けそうな気さえしてくる。

 

「ぉ゛ほぉ!♥♥♥♥ お゛っ♥♥♥ まだ気持ぢ良、ぐ……っ!♥♥ ん゛ぅぅ゛♥♥♥♥」

 

 突きながら陰核をほじってやれば、面白いように奥が締まる。

 どこまでも具合の良くなる雌穴に惹かれ、ついつい楽しんでしまう。

 

 ドチュッ!!♥♥

「おぉおおお゙おおぉ゛っ♥♥♥♥♥♥」

 

 打てば響く淫乱っぷり。

 その正体は水魔法と呪術による仕込み、だそうだ。

 

 女は『眠り姫』を脱した直後より、感度を極限まで高められたらしい。

 今や、昼夜発情の炎が絶えぬほどに。

 その証として、背中一面に描かれた呪印は今も爛然と輝き、女の性感を引き上げていた。

 

 ドチュ♥ ドチュドチュ♥♥ ドチュドチュドチュ!♥♥♥

「ひがっ♥♥ お゛っ♥♥♥ くあっ♥♥ あっあっあっあっあっ゛♥♥♥♥♥♥」

 

 火傷しそうなほど熱く煮えた胎の奥。

 ソコを続けざまに叩いてやると、女はイキながらなお昂りを増していく。

 

 ゴリゴリ♥♥♥ ゴリュ♥♥ ズグググッ!♥♥♥

「あ゛~~~~♥♥♥♥ あぁ゛~~~~~♥♥♥♥♥」

 

 かつてはやんごとなき出の姫君だったらしいが、今はこうして膣壁を押し広げられて憐れに啼き散らす有様だ。

 よほど天運に見放されたのだと、男は密かに同情を覚えた。

 

「ふーーっ!♥ ふーーっ……♥ ……あっ♥♥ あっ゛!♥♥♥ お゛ぉお゛…♥♥♥ い゛ぐ!♥♥♥ あっ♥ ああっ♥♥ はあぁ!♥♥♥ あぁ゛、ぁああああ!♥♥♥♥」

 

 いくら息を整えようと、仕込み済みの躰は一突きごとにまたイキ果てる。

 果てた直後だろうと構いはしない。

 快楽に身を強張らせる雌の後ろから体重をかけて押し倒し、毎度別の場所をグリグリ抉ってやり、入念に男の味を教え込む。

 

 白紙の記憶に、常時発情期の肉体。

 

 わざわざ迂遠な調教など要らない。

 このまま潰れるまで抱き続ければ、勝手に色情魔へ堕ちることだろう。

 なんて都合が良い。あまりにも容易い仕事だ。

 ついでにこの極上の雌で、もう少し遊ばせてもらうとしよう。

 

 

————そう、思っていた。

 

 

「はあ……さて、次はどう戯れる? 妾の貴重な時を割いてやっておるのじゃ。その価値も知らず——無為に過ごす暇など無いと心得よ」

 

「………………は?」

 

 シーツに跪かせて抱き潰していたはずの女。

 彼女がふとこちらを振り向いたと思ったら、冷え切った眼差しでこちらを射貫いてきた。

 

 豹変。そう言い表すほかない。

 先ほどまで、あられもなくイキ狂っていたではないか。

 今も彼女の穴には、男のモノがハメ込まれている。目線も立場も男の方が上のはずだ。

 なのに彼女の視線は、男を見下し値踏みするかのよう。

 

「何を呆けた顔をしておる。醜いなら醜いなりに、少しはましな面構えをせぬか。その不細工な顔で妾の興を削ぐでない」

 

 女は「ふん」と小さく鼻を鳴らし、軽蔑の態度を隠さない。

 

「なんじゃ。まさか、妾が教導の最中に無様に倒れ伏すとでも思うたか? つけあがったものよな。貴様ごとき凡庸が、妾を量ろうなどと思い上がるとは」

 

「い……いえ、も、申し訳ございません……」

 

 自然と謝罪が口からこぼれてしまう。

 

「ふ……ふう…………♥」

 

 慇懃な態度の女は萎縮した逸物を引き抜くと、立ち上がって男を見下した。

 股から精を垂れこぼす姿すら、威厳に満ちあふれて見えるのは何故だろうか。

 

「『先生』なぞ、ただの方便に過ぎぬと理解しておろうが。貴様は所詮、妾の無聊を紛らす為の駒よ。妾を飽きさせぬことこそ、貴様の存在の意義であると知るがいい」

 

「は……? は、はいっ」

 

 己が身分も知らぬただの女に成り下がったと言うのに、彼女は当たり前のように自らを貴人と称する。

 当たり前のように、己がこの世の中心だと疑わない。

 

「分かれば佳い。であれば、さっさとそのみすぼらしい臓物を妾に捧げよ。妾の消閑の為に、身を粉にする栄誉をくれてやろうではないか」

 

 下人を見下す紅の瞳が傲然と輝き、嘲笑を湛えた美貌が場を支配してゆく。

 その尊大さに、男はただ圧倒される。

 眩い存在感に目を灼かれ、己が下位であることを否応なく自覚する。

 

 

——成り立ちからして凡百とは違う、生まれながらに完成した個がそこにはいた。

 

 

 膣で九度、陰核と乳首で二度、尻穴で七度。

 情交と絶頂の経験を経て、彼女は学習を終えた。

 今を以て、男のペースに付き合う理由は消失したのだ。

 

「さて、励めよ凡夫♥ 夜が明けるまで蒙昧なりに、妾を興じさせるがいい♥」

 

 ここから先は、『彼女』の為だけの時間だ。

 

 

 

 

 

♦

 

 き゛ゅぅううう♥♥♥

 

「うぐぉっ!お、おぉぉ……!」

 

 情けない呻きが漏れる。

 肉棒が高貴なる名器に乗られ、言葉をなくす程強く締め上げられたのだ。

 

「く……♥ んお…♥♥ ……はっ♥ ははは♥♥ ははははははっ♥♥♥♥」

 

 逸物の感触を反芻したのち、捕食者が高らかに笑う。

 鎖に縛られたかのように、まるで身動きが取れない。がっちりと急所を捕縛され、『先生』は腰を振るどころではない。

 

「くくっ♥ なんとも聞くに堪えぬ声よ♥ 肥え太った畜生の唸りすら、こうも失笑を誘うことはあるまい♥」

 

 気色ばむ『プリシラ』が、まな板の上の鯉と化した男を嘲笑った。

 

 にゅる♥♥ にゅるにゅるにゅるにゅるっ♥♥♥

 

「はがっ! お、ぉぁぁぁ!」

 

 何層にもなる膣襞が蠢き、男根を責め立てる。

 カリ首を固く掴まれたまま陰茎が執拗に愛撫され、『プリシラ』の意のまま弄ばれていく。

 訳が分からない。

 彼女の腰は馬乗りのまま微動だにせぬというのに、膣肉だけが縦横無尽に蠕動し、男根を扱いてやまない。

 

「くはっ♥♥ はははっ♥♥ どれ♥ こうか♥ こうであろう♥ 教え子に良いように嬲られて、何が『先生』かっ♥ 役に立たぬ拙き心得しか持たぬならば、そのような大層な肩書、犬にでも喰わせてしまうがいい♥」

 

 ぬぢゅ♥♥♥♥

 じゅるじゅるじゅるじゅるっ♥♥♥

 

 無数の触手が絡まるかの如く、尚もぬめりきった雌肉が纏わりついて離れない。

 性感を極限まで煽る才媛名器が、貪欲に、凶悪に、熱烈に男の脳内を快楽の毒で満たす。

 

「うあ……! で、出る……!」

 

 男も一応、女衒として名を馳せたもの。

 だが、己の上に乗る上位者の前ではまるで無力。

 凶悪な快感に翻弄されるがまま、雌壺の中で陰茎が爆発しそうだ。

 だが、男にもプライドがある。なにより、この至上の名器をあともう少し——、

 

「これ、誰が我慢など許した?♥」

 

 キュウゥッ!♥♥♥

 

「おおおおおおっ!?」

 

 ドクンッ!!♥♥♥♥ ドクンッ!♥♥ ドクドグッ!♥♥♥ ドグッ!♥♥♥

 ゴクッ♥ ゴクッ♥ ゴクッ♥

 

「ん゛……!♥♥♥ んん……♥♥ は……はははっ♥」

 

 あえなく精が弾け、射精したそばから膣奥へ白濁が吸い取られていく。

 巧みなる膣遣いの前に、我慢など許されなかった。これでは、文字通り種馬のようだ。

 

「はあ……♥♥♥ それでも♥ んっ♥ 牡の本分を忘れておらぬことだけは…評価してやろう♥」

 

 上からの物言いに比して、『プリシラ』は表情をうっとりと蕩けさせる。

 感度抜群の子宮に精子の奔流を浴びせかけられた彼女もまた、悦喜の果てに至ったのだ。

 胎を染め上げる牡液の感触に浸るその顔は、色に堕ちた淫婦そのものであった。

 

 

 

 

 

 

♦︎

風の刻

 

 ぐじゅ♥♥ ぐじゅる♥♥ ぐじゅ♥♥

 ぐじゅるるるるる♥♥♥♥♥♥♥

 

 モチモチと、ウネウネと、言葉に尽くせぬ柔軟さで男根が搾り上げられる。

 ベッド際に座らされた男は、いやらしく舞い踊る『プリシラ』の肉壺に翻弄されるがまま。

 

「んんっ♥♥ どうじゃ♥ これが弱いのであろう?♥ ふっ♥ ほれほれ、腰が浮いておるぞ♥ せめて虚勢ぐらいは張らぬかたわけ♥」

 

 かつてのプリシラは、剣の達人の動きをしっかり見ただけでそっくりそのまま陽剣を達人の如く扱ってみせた。

 その類稀な観察眼と圧倒的な学習能力を性技の習得に費やし、男を圧倒したのだ。

 

 びゅぐっ!♥♥ びゅくっ!♥♥ びゅくっっ!♥♥ ごくっ♥♥ ごくん♥♥♥

 

 五度目の射精。まだ夜半を回ったばかりというのに、ハイペースが過ぎる。このまま搾取を続けられれば、陽の目を見ずに枯れ果てることだろう。

 しかし、赤い唇を嗜虐的に緩め、満足げに微笑む魔性を止める術を男は持たない。

 そう思った時、

 

「飽いた」

 

 熾烈な快楽に耐えるだけだった男の膝の上で、『プリシラ』が急に逸物から腰を浮かせた。

 

「貴様の体は役立たずの木偶か? このまま妾にだけ腰を振らせ、高みの見物でもする気か。いい気なものよな」

 

 それは彼女へのもてなしを怠った、不作法者を咎める為であった。

 

「自らの価値を示さず、妾を倦(う)ませると言うのであれば、もはや貴様に用はない。その首、妾が手ずから縊り飛ばしてやるまでよ」

 

「そ、そんな……!」

 

 見下ろす眼の切れ味に、ゾッと寒気が駆け抜ける。

 喉元に突き刺さる本物の殺意。選択の余地は皆無だと、魂が理解した。

 情事にドハマリした『プリシラ』が欲するは、彼女を愉しませる玩具のみ。無能な塵芥など、いつまでも視界に入れてやる理由はないのだ。

 

「……承知、いたしました。鋭意努力いたします」

 

「そも、初めからそれが貴様の役目であろうが。つくづく愚鈍極まる奴輩よ。……じゃが、その怖気づいた牡を奮い立たせるくらいはしてやろう。感謝せよ」

 

 殺気が緩んだかと思えば、怯えすくんだ陰茎を見やり、唇に悪戯な笑みが浮かぶ。

 ころころと変わる彼女の機嫌に、男としては気が気でない。

 

 

「妾を見よ」

 

 

 『プリシラ』が腰を揺らして両手を掲げると、乱れた着衣がはだけ落ちる。

 

 その瞬間、男の五感の機能が奪われた。

 

 否、彼女の一投足を見逃さぬため、集約されているのだ。さんざん彼女の魅力を思い知らされた牡が、哀れにもさらに釘付けにされていく。

 

「妾の玉体こそ、この世の至宝。この肌を拝むこと、末代までの栄誉とせよ」

 

 太陽の如く煌めく橙髪、紅玉そのものを嵌め込んだような切れ長の瞳、シミひとつない白磁の如き肌。真珠のように光る汗。

 

「おお、おおお……!」

 

 生まれたままの『太陽姫』が、惜しげも無く男へと披露された。

 

「この脚も」

 

 しなやかに締まった大腿を誇示し、強調するように指で撫で上げ見せつける。

 

「尻も」

 

 側面を指が昇り、厚く実った殿部に到達すると、その丸みを弧を描くようになぞる。

 

「腰も」

 

 贅肉などカケラもない胴まわりの線をなぞり、腹部と胸部の境界線に掌を這わせる。

 

「胸も」

 

 男が見た事もない豊満さの乳房を持ち上げ、揺らしてみせる。生まれ持った天性の骨格が生み出した、天然もののJカップ。

 

「これぞ、妾である」

 

 男と同じ類別の生き物とはとても思えない。

 世界広しといえど、これほどの美貌と洗練された肉体を兼ね備えた存在などそうはいまい。

 その稀なる牝によるセックスアピールを前に……ビキビキと、肉棒が再び硬くそそり立つ。

 

「ふん、正直者め。まあよい、妾の艶姿に余人が魅せられるは当然の理よ♥ ……されど、妾は望みもせぬ希望を叶えてやるつもりは無い──さあ、貴様はどうする?」

 

「──っ! ……『プリシラ』様! もう一度、もう一度! 私と、褥を共にして頂けませんか!!今度こそご満足頂けるよう、全力を尽くします!」

 

 男は迷わず、直球で懇願する。

 雇い主からの指示も忘れた、本心からの言葉であった。

 

「妾と相語らいたいじゃと? ……弁えよ凡俗」

 

 その言葉に温もりは無い。

 しかし、天を仰ぎ見る剛直の先端を、熱のこもった肉壺がゆっくりと呑み込んでいく。

 

「もう忘れたか? 貴様は単なる駒よ。今宵は初めから妾による、妾の為の戯れである……♥」

 

 支配的な魅力を持つ魔性のぬかるみに沈み、甘美な波が男を襲う。

 赤玉が出ようが構わない。彼女に焼き尽くされるのであれば、男は本望だった。

 

 

 

 

 

 

♦

 

 

 時が過ぎ、空が白み始め、屋敷に人の気配が増える。

 

 ずんっ♥♥ ずるるる…!♥ にゅぶっ♥ にゅぶっ♥ にゅぶっ!♥ ──ぶぴゅるっ!♥♥♥ びゅりゅ!♥♥♥

 

 『プリシラ』の腕に抱かれたまま、鈴口から精を漏らす。触れる全てが心地良く、男は幸福の只中にあった。

 

「うぉ……あぁぁ」

 

 嗚咽するのみで、男には言葉を紡ぐ力も無い。

 目の前の牝から無限に供給される快楽に、神経が焼き切れていく。

 自身の輪郭すら曖昧になり、下半身から押し寄せる暴力的な悦楽に支配されるがまま。

 

「うっ…ふっ……♥ んんん゛…!♥♥♥ …ふはっ♪♥ んふ……♥ はっ♥ んっ♥♥ んん゛んっ♥♥♥」

 

 『プリシラ』もまた、自身の体が生む過剰なまでの性感に身を焦がすも、それを上手に乗りこなし、さらに情交に耽溺していく。

 

「ふっ♥ 先程の、威勢はどうした?♥♥ ああっ♥♥ 足りぬ♥ そのように情けなくゆする程度で、妾を♥ んっ♥♥ 満たせるものか♥ ほれ♥ 妾の胎を埋め立てるつもりで突かぬか♥♥♥」

 

 男の倍以上はアクメ汁を噴いたにもかかわらず、なおも『プリシラ』が優勢。

 汁だくまんこはさらに具合が良くなり、男を溶かす凶器として、今も我欲のままに陰茎を扱き回していた。

 

「はっ♥♥ あくっ♥ くうぅうう♥♥♥ ほお゛っ!♥♥ また♥ 先が、太くなったな♥ くくっ……♥ 出すのであろう♥♥ あっ♥ くはっ♥ そのように欲目むき出しで、分からいでか♥」

 

 男は限界であった。それでも『プリシラ』の膣内に一滴でも多く注ぐ。その決心だけは揺るがない。まさしく今、彼女に全てを捧げる気でいた。『プリシラ』へ尽くすことに、なんの躊躇いもない。

 

「お゛!♥♥ お゛お゛お゛!♥♥♥ 醜い鼻息だけは立派な、雑な腰遣いよ♥♥ 工夫の一つも感じぬ♥♥ 『先生』が♥ あ゛っ♥♥ 聞いて、呆れる♥♥♥ さあ♥ 奥に出すがいい♥ 妾の奥に届くように、せいぜい猿の如く盛るがよい♥♥」

 

 痛罵(つうば)絶やさぬ『プリシラ』であったが、乱心のまま膣奥をこそぎ回す男の勢いを受け、秒単位でイキ続けている。

 人の身の上限を超える快楽信号の異常生産に晒され、さしもの彼女すら正気のままではいられなかった。

 

「────あひっ!♥♥♥ お゛お゛!♥♥♥♥ お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!♥♥♥♥♥♥ 」

 

ビュルルッ♥♥ ビュルルルルッ♥♥♥ ビュグ♥ビュグ♥ トプ♥トプ♥トプ♥トプ!♥

 

 残った精子を全て投入した射精。

 一夜漬けで男は、『プリシラ』の子袋を白く染め上げることに成功した。

 しかしその代償に、精魂尽きてグッタリと崩れ落ちる。この一晩で、名うての女衒だった男は、完全に壊れてしまった。

 

「はあぁ……♥♥♥♥ ……さて」

 

 そんな、身を粉にして彼女に尽くした男に対して『プリシラ』は、

 

 

「──臭い。妾の鼻を腐らせる気か。これ、誰ぞおるか。湯殿の準備をせよ」

 

 

 扉の向こうに待機する使用人へと呼びかける。

 彼女は部屋を後にするまでの間、男へ一瞥たりとも寄越すことはなかった。

 

 かつての彼女ならば、持てる限りを尽くした者に対し、ただ蔑むような真似することは絶対に無かった。しかし、今の彼女は、

 

 

——『プリシラ・バーリエル』は、まだ世界の美しさを知らない。

 

 

 プリシラは自己中心ながら、他者を理解することを怠らなかった。しかし、『プリシラ』の世界には己しかいない。

 

 生まれながらの完成した人格であろうと、人はひとりでは愛を育むことは出来ない。

 

 閉鎖環境で他者を知らず、増長された肉欲に夢中だった『プリシラ』には歪んだ自己愛しか存在せず。ようやく出会った他者も、都合の良い道具としか見做せなかったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♦

 

 

「それでも、彼女はいずれ元の自分へと至る。大河の流れを逸らして時間を稼ごうと、結局流れ着く先は変わらない。いずれは、再び君の障害として立ちはだかるだろう。——まぁ、彼女を生かしたのは、他ならぬ君の意思。ワタシはそれを最大限尊重するのみだけどね」

 

「ったく、いちいち言い方が回りくどいんだよ。さっさと殺しとけば良かった、って言いてぇんだろ?」

 

 助言のフリをしてちくちくと刺すオメガ。当然、そんなことはシュバルツだって承知の上だ。

 何なら、プリシラ・バーリエルとは恨み骨髄の間柄だ。さっさと処分してしまいたいのは山々なのだが。

 

「あの女は、バーリエル領を動かすには自分かシュルトの血が必要になるようあらかじめ細工をしてた。ガキの方が行方知れずの今、どんだけ憎たらしかろうがあの女を使うっきゃ無ぇ。ほんと、最後の最後まで厄介な奴だぜ」

 

 王選候補は残すところ、エミリアと『クルシュ』のみ。しかし、統治者を失ったバーリエル領に暴走されてはかなわない。大望に向け、内憂の芽は摘んでおくに限る。

 

「君の好きにするといい。ワタシはどちらを選んだとしても、その結果を見届けるだけさ。けれど、もしかしたら今になって、直接手を下すことに躊躇いでも覚えたのかと思ったよ。そちらの道に戻るのもかまわないが、道筋を改めて整える必要はあるからね。前もって教えておいてくれると助かるよ」

 

「……」

 

「安心したまえ。保身の為に敵対者を取り除くなんて、至極人間らしい理屈じゃないか。それは人非人の思考なんかじゃない。君は依然として君のままだよ。自信を持って、大手を振って前へ進むといい」

 

「……言われなくても、とっくに覚悟は決まってんだよ」

 

 そうだ。分かっている。

 『プリシラ』のような危険因子は長く生かしてはおけない。

 

 障害となるものは迷わず殺す。あの数十回も繰り返した王都でのループから、シュバルツは殺し続けた。

 殺人など、最早ただの作業でしか無い。

 

『あら、殺してしまうのね』

 

 脳裏によぎる声音を、あの子への気持ちで塗り潰す。シュバルツのやり方は変わらない。

 シュバルツはもう、この道を進むと決めたのだから。

 

 




プリシラ様の尊厳破壊は「愛を取り上げる」こと一択。次はエルザ回。
〇プリシラ・バーリエル
炎のような生き方をした女。弱点は己以外の愛すべきもの全て。逸脱した優秀さと審美眼、なにより高みへと昇華する崇高な思考を併せ持つ存在。他者への敬意も理解も持つものの、気分屋で人が悪い。ザ・帝国マインド。彼女は既に失われ、ルイの自死に伴い目を覚ました彼女の残骸は、自己愛と探求心の赴くまま、性交へと傾倒する。それが誰かの思惑とは理解していても、今気持ち良ければそれでいい。

バスト順(公式ではない)
変異後クルシュ(L→P)>プリシラ(J)>エルザ(J)>シャウラ(??)>クルシュ(G~H)>フレデリカ(G)>エミリア(F)>レム(F)>ミディアム(E)>アラキア(E)>テレシア(D~E)>エキドナ(C〜D!?)>メルティ(C)>アナスタシア(B)>ラム(B)>メイリィ(A)>フェルト(A)>リューズ・オメガ(AA)>ペトラ(AA)
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