※この作品はR-18です。

ツギハグクルシュとアヤマツ六連星   作:クラムP

9 / 30
2『リセットボタンは突然に』(宙吊り拘束愛撫)

 

 イ タ ダ キ マ ス ッ !

 

『蕾にどんな大輪の■が咲くか、■開く前にわかるものか!』

 

 私を蕾と評した方がいた。

 

『■がそなたの■■の見届け人になろうではないか』

 

 無茶な言い分で、私の想いを肯定して下さった。

 

『■がおる。フェ■スがおる。■■■は一人ではない』

 

 迷いなく私の在り方を示して下さった。

 

『うむ……■■■の■■は、やはり■■』

 

 ………何……を……?

 

『■■、■■■■……』

 

 ………言っ……て…?

 

『』

 

『』

 

 

 ああ———ゴ チ ソ ウ サ マ で し た ッ !

 

 

 

 

 

 

 

♦

 

 

「お目覚めになられましたかィ」

 

 『女』が目覚めたのは暗い部屋。

 彼女に声をかけたのは、外套に身を包む壮年の男だった。

 

「あなたは…?」

 

「これから高貴な身となられる方に、名乗れるほどの名は持ちませんで。あしからず」

 

 女の風体は、淑やかな令嬢と言って相違ない。

 しかし、本人は現状をまるで飲みこめないようで、琥珀色をした切れ長の瞳を困惑に揺らすばかり。

 

「本日より、あっしがお嬢様の指導を務めやす。ちょいと不作法かもしれませんが、ご容赦くだせェ」

 

 砕けた物言いの男は、令嬢に四つの事実を教えた。

 

 令嬢が記憶喪失である事。

 ここはあ(・)る(・)団(・)体(・)の住み処である事。

 団体の統括者の指示で、令嬢の寝食の世話は彼らが行う事。

 彼女にはそのうち、一つのお役目が与えられる事。

 

「先日、さるお貴族さまが戦没されましてなァ。その死を隠すため、お嬢様には替え玉としてお働き頂く予定だったんでさァ」

 

 その貴族の死は彼らにとって都合が悪く、背格好の似た令嬢が代理を担う予定だったそうだ。

 

「……?」

 

「ここまではよろしござんすかねェ、お嬢さま」

 

「あっ。すみません、まだ状況が受け止めきれなくて」

 

 緑髪の令嬢は男の言葉に何か引っかかりを覚えるも、うまく言語化できない。

 

「いやいや、何も思い出せなんだらそうなりましょうや。おかしなことなンざありやせんぜ」

 

 男は寄り添うように慰めると、最後にこう告げる。

 

 

「ひとまず今日はここまで。明日からよろしく頼みまさァ————『クルシュ』様?」

 

 

 『クルシュ』が感じた違和感。

 それが彼女の『加護』に由来するものだと、この時の彼女は気づかなかった。

 

 

 

♢

 

 

 『クルシュ』はこの世に生きる二十歳の女として、最低限の道義と分別を備えると自認している。

 

 しかし、己が何者かを知らず。土地や人、それに紐づく顔や歴史に覚えが無く。礼法や武術も、経験を伴わぬ知識では実用に至らず。

 

 自分が何をどこまで出来るか想起できない。

 何をするにもたどたどしく、自信が持てない。

 故に、学び直す必要があった。

 

 龍と王国との盟約の歴史。王選と国内外の情勢。公爵家とその縁者の顔と名前、領民や諸侯との関係性。

 この先、公爵として振る舞うにあたり、課題は山積みである。

 

 幸い、教育者として優れる『先生』らのおかげで、『クルシュ』は公(・)爵(・)令(・)嬢(・)と(・)し(・)て(・)恥じない教養と佇まいを修めていった。

 

 知識の蓄積は記憶喪失の『クルシュ』の精神の安定にも繋がり、彼女は積極的に彼らの授業に臨むようになった。

 

 そうして、瞬く間に時は過ぎた。

 

——書に記された、カルステン家の『牙を剥く獅子』の家紋を指でなぞる。

 

 『クルシュ』はなぜか、その紋章に親しみと誇らしさを覚える。

 王家に次ぐ、大貴族に成り代わり働くという重責にも関わらず、不思議と重荷には感じなかった。

 

 むしろ望むところだ、と。

 誰に言われるでもなく、彼女の中に強い意志の灯火が育ちゆく。

 

(記憶が無くとも、立ち止まってなどいられない)

 

 生まれた時から、獅子は獅子なのだと。

 そう、証明するかのように。

 

 

 

 

♢

 

 

 『クルシュ』が慣れた手つきで紅茶を喫する。

 

「作法も勉学もだいぶ習熟なされたようで。てぇしたモンですなァ」

 

「『先生』方の熱心なご指導の賜物です」

 

 彼らの教導に不満はない。

 独りで生きる術を持たぬ今、差し伸べられたこの機会は逃すべきではない。

 その判断に間違いはないはずだ。

 

 陽光届かぬ部屋は外出こそできないが、意外と暮らすのに不便はない。

 影武者の育成は秘事ですから、という『先生』の文句に今は頷いた。

 活動が本格化すれば一定の裁量は与えられる、らしい。それまでの辛抱と考えて。

 

「いやいや。記憶がねェのに取り乱さねェで勤勉に励まれたからよォ。まさに高貴な方となられるにふさわしいってモンでさァな」

 

「何も分からぬまま騒ぎ立て、あなた方の不興を買っても良い事はないでしょうから。私自身のため、と弁えております」

 

 実際、令嬢は自身の落ち着き様に驚いていた。

 己を失ったというのに、自分は自分だという確信に揺らぎがない。

 

(私は元より、かなり面皮の厚い人物だったのでしょうね)

 

 自らの肝の太さに、思わず物笑いする。

 

「分かりませンぜ? ウチの大旦那みてェに『万夫不当の一文無し!』とか盛大に騒がれれば、案外もっと好感を得られるかもしれねェ」

 

「……大旦那さまとやらは、ずいぶん大仰な方のようですね」

 

 まだ見ぬ、己を影武者へ仕立てんとする統括者への評価を更新する。

 

 

 その時。

 

 

「……あれ、…す、みません。少し、めまいが…」

 

 令嬢の思考に霞が差し、瞼(まぶた)が勝手に落ちてゆく。

 

「いえいえ、御心配なさらず。今日の授業は、お嬢様がなさることは何もございやせンので。では——伽(とぎ)の指南を、始めやしょうかィ」

 

 彼女の耳に入った言葉は、それで最後。

 『クルシュ』の意識は闇へと沈んだ。

 

 

 

 

 

 

 

♦

 

 

 ——ぴくっ!♥ ぴくんっ!♥

 

 令嬢の骨盤を支える肉が、痙攣を起こす。

 

「……へ? ……え?」

 

 体内を駆け巡る未知の刺激に、『クルシュ』の意識が覚醒させられる。

 

「おォ、ちょうどようござんした。こっちもひと段落した所でさァ」

 

 目覚めた令嬢はなぜかランジェリー姿。

 体は疲労と倦怠感に包まれている。さらには、

 

「なぜ、私に鎖が繋がれているのですか?」

 

 彼女の首と手足には、天井から伸びた鎖と枷。

 明らかに穏やかではない状況。

 

「あァ、お嬢様にぶっ飛ばされちまわんようにって。大旦那からのありがたいご配慮でさァな」

 

「…であれば、私にも配慮頂けるとありがたいのですが」

 

「無論、そっちも抜かりはありませンぜ。ほゥれ」

 

 男がすぐ傍の昇降機をガラガラと引く。

 

「何、を!? 重っ…!」

 

 体が浮き上がり、逆さに吊るされる。

 天井に引かれた手足。猫のように丸まった体。手足の端に体の重みが集まり、体の自由を失う。

 

「っ、貴方がたは! 何がしたいんですか!」

 

 唐突な異常事態に、つい声が荒ぐ。

 

「そういや話の途中でござんしたねェ。今は性教育の授業。貴族の女に必要な指南の一つでさァ」

 

「だからといって、なぜ体を拘束する必要が?」

 

 『クルシュ』は憤懣(ふんまん)を強める。

 

「授業の意義は認めましょう。ですが、このように拘禁される謂れはありません。どうか今まで通りの形で、教鞭を振るってはくださいませんか?」

 

 感情を抑えつけ、努めて柔らかい物腰で、冷静に主張する。しかし、

 

「すいやせんねェ。授業はもう、始まってンでさ」

 

————ちゅぷ♥

 

「え………?」

 

 股ぐらに、異物感が湧く。

 最初、それが何かわからなかった。

 

 理解すべきじゃないと、理性が訴える。

 理解してはならないと、本能が叫ぶ。

 

——くにゅ♥

 

 『クルシュ』が事実を呑み込むより早く。

 男の硬い指が、彼女の陰部に侵入していた。

 

「ひっ!?」

 

 全身から一気に血の気が引く。

 Y字に広がったモモの間に、『先生』の手指が滑り込んでいく。

 そのまま無遠慮に秘所の線が撫でられると、

 

 くちゅぅ♥

 

「あぅ!? えっ…!?」

 

 凍り付く背筋とは裏腹に、陰部からじわじわと広がる——熱。

 

「ひっ、うっ、あっ♥」

 

 甘い、艶を帯びた声。

 それが己の口から出たのだと、『クルシュ』はすぐには理解出来なかった。

 

 くちゅ…♥ ずむむ……♥

 

 状況は動揺する令嬢を待ってはくれない。

 指はさらに薄桃色の閉じた割れ目を押し開く。

 

 くちゅ…くちゅ…♥

 

「何を…して、うっ! ふ…ぅ……!♥」

 

 全くの未知。

 『クルシュ』の知識の何もかもが役に立たない。

 身に宿る加護や体術を想起できない今の彼女では、この状況を覆せない。

 

「おっほ、結構結構」

 

 障害が無いのをいいことに、『先生』はそのまま肉花弁を掘り進む。

 

 ぷちゅ♥ くちゅっ…♥ ぴちゃっ…!♥

 

 摩擦や痛みはない。

 伝わるのは、己が生んだ水気と滑動する異物の圧迫感だけ。

 

「すげェ濡れとりやすでしょう? 一度絶頂するまで、よゥく準備しやしたんでねェ」

 

「あっ!♥ そんな、とこっ! やめてくださっ! ひっ!♥」

 

ぐちゅ! ぐちゅ! ぐちゅ! ぐちゅ!♥

 

「あああっ! つよっ♥ 止まって…♥ 止めて、くださいっ!♥」

 

 熱を帯びた膣口から水音が耳に届く。

 自身の女性器が奏でるはしたない音色に、『クルシュ』の貞操観念が悲鳴を上げる。

 

(こんな…このままでは……いけない!)

 

 自由と主権の強奪。己を蔑ろにした凶行に、『クルシュ』の心に怒りと嫌悪が沸き立つ。

 

 

——それを合図に、彼女の下腹部に刻まれた印が、鈍く輝きを放つ。

 

 

「へへッ、ぶふぅうーっ!」

 

 男は印の輝きを確認すると、おもむろに令嬢の処女膜に向け、強く息を吹きかけた。

 息吹が裂隙を越えると、

 

——————ビクン!♥

 

「あひぃっ!?♥♥」

 

 体内を衝撃が突き抜け、『クルシュ』の背筋が一気に反り返る。

 

 

「や゛っ…あ゛っ♥ な♥ なに…?♥」

 

 ただ、吐息をかけられただけ。

 それだけで『クルシュ』の怒りも気勢も、一気に消し飛んだ。穢れを知らない貞淑な粘膜が、ハジメテの快楽を思い知らされたのだ。

 

「だいぶ敏感になってやすねェ。呪印の効果も捨てたモンじゃねェってか」

 

「は……?」

 

「これでさァ」

 

 男は、令嬢の下腹部に印された紋様を指さす。

 

「コイツの効果は、お嬢様があっしらに嫌悪や抵抗、反発感情を抱かれますと、カラダの感度を上げるってモンでさ」

 

 呪印。『先生』のひとりが発動した呪術。

 強い制約をもたらす効力もない、粗末な術式ではある。しかし、それでも『クルシュ』のカラダを炙るには十分な代物であった。

 

「はっ、はぅ♥ …こ、こんなぁ…♥」

 

 股から脳髄にまで抜けた刺激の余韻で、頭を切り替えられない。

 彼女は完全に、男たちの術中に嵌まっていた。

 

「続けますぜェ」

 

「やっ! まだ! あひっ!♥♥ あっ…♥ ああ…!♥」

 

 角ばった手が膣口を再度かき混ぜる。

 

 ぬちゅ!♥ ぬちゅ!♥

 

「う~~っ!♥♥ ううぅぅ~~♥♥」

 

 開口部を、先ほどより何度も、強く、ねちっこく。指の感触がより明確に、より鮮明に分かるように。

 

ぬっ♥ ぬっ♥ ぬっ!♥

 

「はっ!♥ うあっ♥ なっ♥ こんな…!♥ しら、知らなっ…!♥♥」

 

 這い上がる熱い波に晒され、高揚が隠せない。

 瞬く間に解された花びらは愛液を垂らし放題。

 もはや貞淑さなど、カケラもみられない。

 

 『クルシュ』の体は呪印と昏睡中の開発によりすっかり出来上がり、本人の意識すら置き去りにしていた。

 そんな強制開発敏感生娘ボディに、トドメの一撃。

 

——ぐにゅうう!♥♥

 

 包皮を剥かれ、赤くせり出した陰核を捩(ね)じられ、

 

「はぅ゛!♥♥ やあぁ゛!♥♥」

 

 『クルシュ』に、電流走る。

 

「あっ゛!?♥ ひっ゛!♥ ああ、あ゛あ゛あ゛っ!!♥♥」

 

 宙吊りのまま、積もり積もった快楽物質が、遂に弾けた。

 

 ビ ク ン ッ ! ! ♥ ♥ ♥ 

 

「!?♥♥♥ !?♥♥ !?♥♥」

 

——ビクン♥ ——ビクン♥

 

 恥部に指を突っ込まれたまま、元・戦乙女が自覚的な、生涯初のオルガズムに堕ちる。

 

「ほおお、見事なイき様で。やっぱ起きてっと、反応がもらえて良いモンですなァ」

 

 宙吊り拘束手マン責めで悶え果てる令嬢を他所に、『先生』が他人事のように呑気な感想を述べる。

 

「あ……♥ あぇ……♥」

 

 調教の順調な滑り出しを見届けた男の顔には、勝ち誇ったような笑みが張り付いていた。

 

 

 

♦

 

 とぽ…♥ とぽとぽ…♥

 

 甘く痺れる肉穴から、快感を示す愛汁が床へと滴る。

 

「とりあえず、快感ってモンを分かって頂けやしたかねェ」

 

 絶頂の余韻を咀嚼し、『クルシュ』の頭がようやく再起動を始める。

 

 しかし、

 

「えっ!? ————んんんぅ!!」

 

 『先生』に弁明を求めようとした『クルシュ』の言葉が、口枷によって遮られた。四肢に加え、意思表示の手段をも失う。

 

「ん゛!? んん゛ん゛ーー!!」

 

 混乱の渦中の『クルシュ』。

 せめてもの抗議の意志を込め、男を睨む。

 

「その意気でさァ。こっからも、優しくご指導させて頂きやすからねェ。いつも通り勤(・)勉(・)に頼みますぜ、お嬢様?」

 

 彼女の受難は、まだ序の口に過ぎなかった。

 

 




IF③.『クルシュ』を眠らせずに伽の授業を始める
『クルシュ』授業の必要性を疑問視・拒絶→痺れを切らして襲い掛かる『先生』→偶発的に加護を用いて『先生』3名殺害→『クルシュ』逃亡→『怠惰』追撃→死亡。

進行度
Lv0清廉無垢な健忘令嬢
エピソード記憶ならびに、本人と関連性の高い意味記憶の喪失
淫紋開発 膣
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。