「とうとう廃部か」
放課後、志野高士は所属する空手部の道場の前で呟く。
目線の先には、戸口の横に掲げられた古めかしい大きな看板がある。『高森学園御影流空手部』と達筆で書かれたそれは、創立からずっと同じものを受け継いでいるはずだから三〇年以上前のものになる……らしい。
「ま、いまさら感慨も何もないんだけどね」
肩をすくめて、高士は引き戸を開けた。
見知らぬ下着姿の女の子が、こちらに背を向けて着替えている。
高士は、しばらくその場で固まった。場所を間違えたのか。いや、ここはどう見ても見慣れた道場でまちがいない。どうしていいかわからず、その場で立ち尽くし続ける。
ちょうど青いジーンズを脱ぐところらしく、白い脚を片方上げていた。ブラウンの長い髪と白い背中と下着が眩しい。細すぎず太すぎない健康的な肢体が道場という無骨な場所との対比で輝きを放っていた。
女の子がこちらを振り向く。
目が合ったとき、向こうも固まってしまった。
何か言うべきか。声をかけるべきか。どうしようか迷っているより先に女の子が悲鳴を上げる。
「きゃああ!」
「うわあ、ごごごめんなさい!」
言うや、高士は外へ飛び出した。
後ろ手に戸口を閉めて、我に返る。もう一度看板に眼をやって、ここは自分が放課後にいつも通っている道場で間違いないことを確認する。やはり、おかしいのはあの女の子のほうだ。
ここで逃げたら自分が覗いたことになりかねない。かといって、もう一度戸口を開けて、中に入るべきか。
迷っているうちに、戸口が少し開いた。
「あの、ごめんなさい」隙間から、先ほどのブラウンヘアの女の子が顔を出した。
「あなた、ここの御影流空手部の方ですよね? 私、入部希望のものです」
「入部希望?」
「はい、そうです」
女の子が微笑む。
「ずっと外でお待ちしてたんですけど、入り口に鍵もかかっていなかったので、そのまま先に入って道着に着替えちゃおうと思ったんです。……驚かせてしまってすいません」
高士は「はあ」とだけ答える。
「よくわからないけど、とりあえず着替えちゃってよ。眼のやり場に困るから」
視線に気づいた女の子が自分の胸元を見る。白い下着に包まれた胸の谷間が丸見えになっている。
「きゃああ、ごめんなさい!」
女の子があわてて戸口の奥へ引っ込む。
事情はまだよくわからないまま、しばらく外で待つこと数分。再び中から「どうぞ。着替え終わりました」の声を聞いてから、ようやく中に入ることができた。
見慣れた道場の真ん中で、先ほどの女の子が空手着姿でかしこまって立っている。高士が近寄ると、深々とお辞儀をした。
「先ほどは大変失礼しました。改めまして、私、ヒトミ・ハインツ・香坂と言います。本日、この高森学園に転入してきたんです。いろいろわからないことも多いと思いますが、どうぞよろしくお願いします」
「おれは志野高士。えっと、ひとまずはよろしく」
「タカシ、――タカシ先輩ですね。どうぞよろしくお願いします」
そういって、ヒトミは邪気のない笑顔を浮かべた。
着こなしと立ち振舞い、そして腰に巻かれた黒帯からもかなりの経験者だとわかる。均整のとれたスタイルは、手入れのいきとどいた真っ白の空手着によく似合っている。
だが、何よりも眼を引くのはナチュラルブラウンの長い髪と碧い眼のほうだ。
「留学生なの?」
「はい、ドイツのハンブルグから来ました」
「こんな時期に?」
「はい!」
ヒトミが元気よく答える。
「ドイツで父が御影流空手を教えていて、私も小さい頃から習っていました」
あどけなさが残る顔立ちは、たしかに日本人の血を感じさせる。ノーメイクなのに欧米人特有のはっきりした輪郭を持ちながら、東洋人の親しみやすさがある。冷たく澄ましているより、いま浮かべている愛くるしい笑顔がよく似合っていた。
「そういえば入部希望だって言ってけど、……もしかしてうちの空手部に?」
「はい! ――あ、失礼しました。押忍、そのとおりです」
ヒトミが両手を交差させてからお辞儀する空手式の礼をやり直した。
長い睫毛に囲まれた大きな碧眼に希望と期待、そして憧憬の色が見てとり、高士は嫌な予感がした。
「……入部希望って言ってたっけ?」
「押忍!」
ヒトミが両拳を握って、笑顔で答える。
「それってもしかして、うちの空手部が御影流発祥の道場だからとか?」
「押忍」
「じゃあ、ひょっとしてドイツからわざわざ来たのも入部が目的だったり?」
「押忍!」
予感は的中した。高士は天を仰ぎたくなる気持ちを抑え込み、顔をしかめる。
「あの、どうかしましたか?」
様子に気づいたのか、ヒトミが尋ねる。
しばし考え込んだあと、高士は口を開く。
「ダメ」
「え?」
高士はため息をつく。
「うちの部に入ることはできないってこと」
「どうしてですか」
「入部できない、っていうよりも、入っても無駄っていうほうが正しいかな。この部はもうすぐで潰れるんだよ。廃部が決定したばかりなんだ」
しばらくふたりの間に沈黙が流れた。
「ええー!?」
ヒトミが大声をあげる。
「どどどうしてですか? だって、この空手部はあの御影流空手が生まれた場所ですよね?!」
「あー、やっぱりそういう認識なのね」
高士は肩をすくめる。
「ドイツから来たばっかりの子が御影流、御影流って言うから嫌な予感がしたんだけど」
御影流空手――。
「空手王」御影義人が創立した空手流派である。世界中に支部を持ち、多くの門下生を抱える一大流派だ。
スポーツ化する既存の空手界の流れに異を唱え、実戦的強さを徹底的に追求することで知られている。当初は世間や空手界から異端視され、既存の大会には出ることができず活動は極めて限られていた。当然教える場所もなかった当時、変わり者で知られる高森学園初代理事長、高森一城が御影義人と意気投合して、園内に道場を建てて指導の場を与えたのだ。
始めの頃は激しい思想と稽古内容から学ぶ者は少なかったそうだが、御影義人と高弟たちが数多の格闘技と戦い勝利していくことにより知名度をあげていき、ついには世界中の全格闘技の中で「最強の空手」と呼ばれていくようになり、今日は巨大な空手組織となったのである。
つまり、ヒトミが言うように、この高森学園空手部こそが発祥地なのだ。
「それはもう遥か昔の話。その後、御影流が世界的な一大流派になったあと、最大の支持者だった初代の学園理事長と仲違いしたらしくてね。以来、うちの部とはもう無関係だよ」
高士は腕を組んで、話を続ける。
「それどころか、イタいツラいダサいアブないの代表みたいな部になってるから、今どき誰もやるやつはいなくなってね。――で、つい先日、学園側から廃部の通達を受けた、っていうわけ」
ヒトミのほうをみると、茫然としているのがわかる。それはそうだろう。ドイツからわざわざやってきて、憧れと目的があっさり消えてなくなりましたでは納得できないだろう。さすがにかわいそうではある。
「……そういうことだから。悪いけど帰ってくれる?」
しかし、どうすることもできない。むしろ、はっきりした態度をとったほうがよい。できるだけ素っ気なく言って、話を打ち切ることにした。
「もし空手をやりたいのなら、ほかの流派の空手部がたくさんあるから、そっちに入るといいよ。この学園、クラブだけは無駄にあるから」
しかし。
「そんなのいやです」ヒトミが叫んだ。「私は、この日本に本家の御影流空手を学びにきたんです」
高士は何も言えなかった。さすがに不憫すぎる。
ふたりの間にしばしの沈黙が流れた。
「あの、廃部の原因って部員が少なくて、活動成果をあげていないからですよね?」
俯いたまま、ヒトミが言った。
「そうだけど」
高士は答える。
「だったら、今からでも盛り上げれば、廃部を取り消せるんじゃないんですか」
高士は眉を寄せる。言っている意味がよくわからなかった。
「やっぱり私を入部させてください」
ヒトミが顔をあげて、詰め寄ってきた。
「私がこの伝統ある空手部を建て直してみせます!」
一瞬、ヒトミの言っている意味がわからなかった。だが、輝く碧い眼が本気だとわかり、高士は慌てる。
「いやいやいや。建て直すって無理でしょ?」
「そんなの、やってみなくちゃわからないじゃない」ヒトミは強い口調で言った。「何もしないで諦めるなんて、私にはできない。だったら、なんでもやる! 絶対に諦めないんだから!」
高士は完全に気圧された。ヒトミの顔が真剣そのものになっている。おそらく何を言っても無駄だろう。
困った。
正直、困った。
自分しかいない空手部だったら、躊躇いもなく廃部にできる。だけど、ひとりでも部員がいるかぎり、うっちゃってしまうわけにはいかない。かといって、これ以上汗臭い空手部中心の生活を続けるのはうんざりだった。
なんとかヒトミを諦めさせることを考えたほうが得策である。
そのとき、高士の脳裏にあるアイデアが閃く。
「よし、わかった。それじゃあ入部テストをしようか?」
一転、声の調子と態度が変えて、高士はヒトミへまっすぐ向き合う。
「きみにどれほどの実力と情熱があるのか、試させてもらう。みごと合格して、おれを納得させられることができれば入部を認めよう。そうなれば、きみは正式な部員。部を建て直すため何をしようとかまわない」
高士はヒトミのほうをうかがう。
「押忍、わかりました。ぜひお願いします」
「わかった。では、さっそく聞いておきたいことがある」
「押忍、なんでしょうか?」
「スリーサイズは?」
ヒトミが眉根を寄せる。そして、視線を上に巡らせ、質問内容を反芻する。
「あ、あの、その質問は空手と何か関係あるんでしょうか?」
「だから聴いてるんだよ。答えて」
高士は言い切った。
「お、押忍。えっ、えっと、自分でもよくわからないのです」
「なぜ?」
「押忍、服のサイズならわかりますけど、モデルさんじゃないんだし、いちいち測ったりしませんから」
高士は、むっ、と顔をしかめる。なるほど、男では気づかない知識である。
「では、ブラのカップはなんだ?」
「え、F、です」躊躇しつつ、ヒトミが答える。
「素晴らしい。まずは合格。では、技の確認に入るとしよう。では下履きを脱いで」
今度こそヒトミが固まった。
「押忍?」
「聞こえなかった? 下履きを脱いで。あと、道着の上のTシャツも」
ヒトミが瞬きをする。
「どうしたの? 入部したいんじゃなかったの」
「え? いや、でも、それと空手の入部試験とはどんな関係が……」
「早く脱いで!」
タカシは真顔で強く言った。
しばらくためらったあと、ヒトミは「押忍」と小さな声で言ってから、上衣の前垂れの下に手を入れる。途中で後ろを向くと、すとんと下履きが床に落ちる。次に両手を上衣の中にひっこめてもぞもぞとやって、器用にTシャツも脱いだ。
「押忍。これでいいんですか?」
前に向き直って、ヒトミが言った。手で襟と前垂れをおさえて、少しでも肌を隠そうとしている。
「よし、いいだろう。では、次にそのまま三戦立ちになって」
高士は脚を肩幅ほどに開き、膝を内側に曲げて、全身を絞り込むように直立する。
「お、押忍」
ヒトミもあわてて同じ姿勢を取る。素っ頓狂な指示や質問のあとの不意をつかれた形になった。
「へえ。基本の立ち方がしっかりできているね。よく稽古しているのがわかる」
「押忍。ありがとうございます」
むき出しの白い下半身がまぶしい。神聖な道着を中途半端に着ているため、背徳的で艶めかしさが引き立っている。
「じゃあ、ゆっくり右拳から正拳中段突き」
「押忍」
何本か中空に突かせる。
「そこで止めて」
「押忍」
ヒトミが右拳を突き出したままの姿勢を維持する。
「その体勢を維持したまま。絶対に動かないこと。いいね」
「押忍」
高士はヒトミの両肩に手を置く。
「三戦立ちで身体を絞り上げる際は、どこに力を入れるか、わかっているかい」
「臀部と丹田、脇腹です」
ヒトミが淀みなく答える。じつに優秀である。
「そのとおり。だけど、余計なところに一切力を入れてはダメだよ。力むと、受けや攻撃のときに動きが遅くなる。……では、チェックしてみよう」
そう言って、高士は拳の甲の部分でヒトミの身体のあちこちを軽く叩いていく。両脚からはじまり、腰、尻、脇、背中。そして、
「ずいぶん柔らかいね」
大きく盛り上がった胸のところを叩く。微動だにしたなかったヒトミの身体が一瞬すくむ。
「えっと、そこはさすがに引き締められないんですけど……」
「口答えしない」
「押忍」
拳の甲を押し当てて、ぐりぐりとまわす。柔らかい。素晴らしい感触である。道着の上からも、厚手の布の下にあるもののボリュームがよくわかる。
「あ、あの……」
たまらず、ヒトミが口を開いた。
「どうしたの? これぐらいで音を上げるようじゃ入部を認めるわけにはいかないなあ」
「お、押忍。がんばります」
返事と同時に、拳を開いて道着の上から胸をわし掴みにした。
「きゃあ、ちょっと」
「耐えるんだ」高士は一喝する。「不動心だ。どんなことにも耐えられる強い精神がなければ、入部を認めるわけにはいかない」
そう言って、いっそう強くボリューム満点の膨らみをこねくりまわす。
「あの、ちょっとまってください。やっぱりこれっておかしいですよね? 空手と関係ないですよね?」
「ある! おれを信じろ!」
高士は胸から手を離して、ヒトミの正面に立つ。そして、道着の襟に指をかけて一気にかき開く。
みごとな乳房が飛び出した。
「やはりノーブラだったか」
言うや、ヒトミの両脚を払う。
すっかり動揺しているため、あっさり倒れ込んだ。
ここまでやったら、もうあとは止まれやしない。尻もちをついているヒトミに覆いかぶさる。
「空手遣いがこんなにあっさり倒されちゃだめだなあ。寝技に持ち込まれたら戦力半減。組み敷かれてしまうぞ。こんなふうにね」
むき出しになった白い肩を両手で押さえつけた。
ヒトミが身をよじって逃れようとするが、素早く両脚の間に割って入って組み伏せる。
「さあ、ここから本格的な入部試験だ。途中で『まいりました』は通じないから覚悟して」
あくまで真顔を崩さずに言い放つ。
ヒトミは驚きと恐怖と羞恥で眼を丸くしている。いま自分の置かれている状況を理解しきれていないといった感じだ。
高士は身を乗り出して、強引に唇を奪う。「んっんんぅ~」という声を聞きつつ、強引に舌をねじりこむ。
ヒトミが必死に顔をそむけて逃れるようとする。高士はその隙を見逃さなかった。脱げかかっている上衣を掴んで、ひっぺがす。ただし、全部を脱がさぬよう両腕に残したままにして、手の自由を奪う。ちょうど万歳をするような格好になった。
ヒトミが下から見上げている。つぶらな眼の奥の輝きが驚きと恐れで揺れている。
高士は可憐な少女を屈服させた興奮と背徳感に突き動かされる。夢中で左側の乳首に吸い付く。口内に含んで舌先でつつき、転がし、舐め回す。
「やっ、止めて、止めてくださいっ」
ヒトミが激しくもがく。
やがて抵抗が小さくなった。頃合いとばかりに高士は顔を上げて、白い肌の上を舐め回す。左右の乳首を指でいじり続けながら、双丘の谷間に何度もキスをして、下腹部のほうへ移動する。途中、かわいらしい臍で止まり、舌先を入れる。
「ひゃあっ」
舌を這わせながら、下着の上から秘部に触れる。指先で薄い布の向こう側の様子を伺い、一線を越える。
柔らかい陰毛の手触りを感じつつ、さらに奥へ分け入っていく。途端、ヒトミが身を反らした。
「あの、さっきからいったい何をするんですか……」
「いいコトさ」
片手で自分の下履きの腰紐をほどき、パンツごとずり下ろす。怒張しきった逸物を握りしめて、ヒトミの秘部にこすりつける。
「だ、だめえ……」
どんどん弱々しくなる声を聞きながら、女性器の襞の形を亀頭でなぞっていく。ゆっくり反応を窺いながら、カリの出っぱりを使い、外側の肉の花びらを押し広げて粘膜の入り口をこすりあげる。
なんとか閉じようとするヒトミの脚を、両肘を使って固定する。亀頭を使った愛撫を丹念に続けていく。
「うぅぅ」
ヒトミが呻く。抵抗が弱まっていくのがわかる。そろそろだろうか。高士もすっかり高ぶっていた。
秘部の割れ目に、先端を強く押し付ける。
「いくぞ」
高士は腰ごと突き入れた。
ヒトミが形の良い顎を上げて、今まででいちばん大きな声をあげた。肉壁の中を逸物が突き進む。周囲から圧迫される。行く手を阻む膣内の抵抗を無視して、さらにさらに奥へと侵入していく。
「あぅあぅ」
声にならない苦悶の声を漏らして、ヒトミが身体の下で、もがこうとしている。高士は腰に力を込める。
「ああぁ!」
ヒトミがひときわ大きな声をあげる。逸物の先端が最深部に到達した。周囲から締め上げられる。一呼吸おいて、高士は腰の動かし方を変える。突き入れる動きから引き抜く動作に。完全に抜く前に、また中へ潜る。あとはそれを繰り返す。
動きにあわせて、Fカップのバストが揺れる。壮観である。健康的なプロポーションをした美少女を犯している実感が全身を満たしていく。
さらに腰の動きをはやく、小刻みにする。
逸物から伝わる電気信号がある一線を越えて、射精をうながす命令に変わる。さらにさらに腰をはやく振った。
限界が来た。高士は最深部へ突き挿れて射精する。
下腹部に力を込めて、ありったけの精液を注ぎ込もうとした。
射精の感覚がおさまったところで、高士はゆっくり逸物を引き抜く。ヒトミのほうは四つん這いのまま、ぐったりしている。
だが、「試験」を終わらせる気はまだまだなかった。
ぐったりしていたヒトミを抱え起こして、あぐらをかいた自分の上に座らせる。
これで向き合って抱き合う形になった。
目の前にきたヒトミにキスをする。唇を強く吸ったあと、舌を入れて口腔内をかき回す。抵抗はなく、すんなり舌が入る。上顎から歯茎、頬の裏側と丹念になぶり、ヒトミの舌に絡ませる。
互いの口の脇から唾液が溢れ、こぼれていく。
一旦口を離して、形のよい顎についたそれを舐めとった。そしてまた赤い唇を奪う。舌を絡ませて、ふたりの唾液を混じり合わせた。
呼吸することも忘れて唇を堪能し続けたあと、ヒトミの白い尻に手を回して腰を軽く浮かせる。
真下には、そそり勃つ高士の一物があった。
位置を定めて、降ろす。
「あうう」
ヒトミが声を上げてのけぞる。
硬度を取り戻した一物を深々と膣内に突き立てると、腰と手を使って出し入れをする。
高士の身体の上で、ヒトミが上下に揺れる。それに合わせて、甘い吐息と荒い息遣いが流れる。
すっかりスムーズに動けるようになった。
官能の声がヒトミの口からこぼれる。自分から腰を振っている。
「もう……もう……だめ……」
かすれた甘い声で耳が火傷しそうだった。
高士は空いている片手で白い乳房をすくい上げる。
重たい。掌から零れそうだ。
柔肉全体を揉みしだいたあと、鴇色の乳首を人差し指と親指の間に挟み、つまむようにいじる。指の腹の上でこねったあと、ボタンでも押すように押し込んだりした。
顔を近づけて、強く吸う。
ちゅうちゅうという音が響く。その音で、また興奮する。吸う力を強める。もっと音が大きくなる。そして興奮する。
「だめ、そんなに強く吸っちゃ、だめ」ヒトミが喘ぐ。
その声でまた興奮する。
乳房から手を離して、尻を掴む。両手でしっかり持って、激しく上下に揺する。
たまらずヒトミが声を上げてのけぞる。
「くうっ」
高士は込み上がる射精前の感覚に歯を食いしばる。
一呼吸ついてなんとか持ち堪えて、ヒトミを後ろに寝かせるように倒して体位を変える。ヒトミの身体は驚くほど柔らかく、どんな姿勢にも応えてくれる。両脚を手で掴んで、大きく押し開いた。
位置を調整して自由に腰を動かせるところを見つけると、あらためてヒトミの膣内に逸物を深く潜り込ませる。
ヒトミがまた甘い声をあげた。
高士の腰の動きに合わせ、大きな胸がダイナミックに揺れる。
秘所がぶつかりあい、淫猥な音が響く。
快楽の刺激が大きな波となって襲ってきた。今度は耐えられない。
いちばん深いところに突き入れて、膣内の奥で放つ。
逸物の中の管を熱いものが流れていく。
堰を切った濁流のイメージが頭の中を焼く。下腹部に力を込めて、最後の一滴まで振り絞った。
荒い息を続けながら、ヒトミを見下ろす。
汗まみれで赤く火照った双丘が上下している。
高士は手を伸ばして、それを揉んだ。
滑らかな手触りで、突きたての餅のように柔らかく、掌の中で形を変えていく。
鴇色の先端部を指先でいじる。
硬くなったままである。
高士は呼吸を荒いまま、いじり続ける。力加減に気をつけながら、引っ張ったり、押し込んだり。グミを指先で弄んでいるような感覚になってくる。子どもの頃、いつまでも他愛ない手遊びを続けていたときを思い出す。
しばらくそのままでいると、呼吸が整ってきた。
「もう、終わりですよね?」
濡れた眼でヒトミがこちらを見上げている。
高士は首を横に振った。
「まだだよ」
驚くヒトミの反応を無視して、彼女を抱き起こす。
「触って」
高士はヒトミの手を掴んで、自分の逸物を握らせた。
まだ半立ちで、濡れ光っている。
重ねた手を動かしてしごく。
ヒトミの手のぬくもりと感触が伝わってくる。やってることは同じなのに、いつも自分でするのとは異なった感覚に逸物が包まれる。
戸惑うヒトミの顔を見つめる。
改めて思う。美しい少女だった。欧米人の端正な顔の造りながら、どこか人懐っこい柔らかさを持っている。素材は大人びているのに、年齢にふさわしいあどけなさを残している。名前のとおり、長いまつ毛で彩られたつぶらな瞳が印象的だ。
見つめているだけで、また新たな情動が湧いてきた。
すでに自分の手を離しているが、ヒトミの手は逸物をしごき続けている。
そして、それは硬度を取り戻していた。
高士はヒトミにキスをして、再び覆いかぶさる。
唇を何度も奪って、顎や頬、鼻すじ、耳から首筋へと吸いつく。ときどき舐めあげて、唾液の塗りたくった。
胸元へ移り、両の乳房を手で寄せて乳首を吸った。ちゅばちゅばと母乳を求める赤子のように吸う。
「も、もう、いいですよね? もう許してしてください」
ヒトミが高士の後頭部に手をあて、なんとか引き離そうとする。だが、高士は離れることなく、一層強く乳にむしゃぶりつく。
ふたつの乳首ができるだけ近づくように乳房を寄せる。巨乳だからこそできる。
「痛いです。やめてください」
苦悶の声を聞いて、ようやく乳房から離れる。
大きく息をついて、次にヒトミの片脚を大きく持ち上げる。ヒトミの身がよじれ、半身のうつ伏せに近い形になる。そのまま腰のくびれに両手を添えて固定し、硬さを取り戻している逸物を潜り込ませた。
「ふああ」
ヒトミが床を顔に伏せる。
いままでいちばん動きやすい体位だから、責めたては最初から激しかった。リズミカルに腰を振り、ヒトミの奥へ奥へと侵入してかき回す。膣から抜けないように気をつけつつ、腰をグラインドさせた。左右に振ったり、上下に動かしたり、遠慮なく責め立てる。
高士は手を伸ばして、後ろからヒトミの乳を揉む。下向きに垂れる乳房は掌にたぷんと乗って、その量感を伝えてくる。
ヒトミの口から甘い呼気が漏れる。
高士もまた昂ぶってきた。慌てて、動くのを止める。あまりにもリズミカルに動けるため、すぐに絶頂に達する。動き続ければ、耐えることできず射精するだろう。
どうしたものか?
思考することを取り戻したとき、四つん這いのままでヒトミが首をまわして、こちらを向いた。
どうしたの? おわったの? まだ済んでないよね?
ヒトミが眼で、そう問いかけてるような気がした。
高士は再び起動した。
無我夢中で腰を振り、ヒトミを突き立てる。肉がぶつかりあう音とヒトミの声が響く。
考えた自分が馬鹿だった。遠慮も配慮もしない。何度でも果ててやる。
先も後も忘れて、いまこのときの快楽にすべてを委ねる覚悟を決めて、ヒトミの膣内を突きまくる。
すぐ達した。
白い尻を掴んで固定し、できるだけ奥に潜り込んで放つ。
下腹部から背中を伝って、快楽の電気が駆け上ってくる。しばらく甘美な時間に意識を奪われる。
やがて射精し終わって、ようやくヒトミの尻から腰をひいた。
女性器と逸物の間に光る糸がのびる。膣から白い粘液が溢れる。大量に射精(で)た証拠だった。
高士は息を吐いて、脱力する。
目の前には、支えを失ったヒトミが床に伏せている。荒い息遣いで、背中が上下する。白い尻の谷間からは精液が零れていた。
高士はゆっくり彼女を仰向けにする。
すっかり惚けた表情で、ヒトミが見つめてくる。
しばらく目線を合わせたあと、手を伸ばして、彼女の赤く染まった頬を撫でる。
「大丈夫かい?」
「お、押忍」
ヒトミが潤んだ眼をしたままうなずいた。
高士は微笑む。
「よくがんばったね。ここまでついてこれるとは思わなかったよ」
「押忍、ありがとうございます」
ヒトミも微笑んだ。
「よし、それじゃあ最後まで続けよう」
「え」
ヒトミが大きく眼を見開く。
だが、高士は満面の笑顔でヒトミの身体の上に跨る。
「ちょ、ちょっと、ちょっと待ってください、まだ続けるんですか!?」
「当たり前だろう、おれが担当する入部試験を甘くみてもらっちゃ困るなあ」
悪びれもせず、高士はヒトミを見下ろして言った。
「えへへ、また勃っちゃったよ、ほら」
「わ、わぷ!」
逸物がヒトミの口に差し出される。不意のことに、ヒトミが必死に口を閉じて顔をそむける。
「うー、ん~~」と呻き、突き出された逸物を拒む。だが、押し付けられた逸物が唇と歯を割った。
「歯を立てちゃだめだからね。言うとおりにしないと入部できないから。ここまでがんばったんだから、最後までやり遂げなくちゃね」
ヒトミの頭を抑えて、高士は跨る。膣内とはまた違った感覚に包まれる。
しばらくそのままでいたが、やはりヒトミのほうからのアクションはないと判断して、自分から腰を動かす。
ヒトミが顔をしかめ、苦しげな声を漏らしている。
だが、高士は動くことをやめず、唇を犯す。
両眼を強く閉じたヒトミの目尻に涙がにじんでいる。
奉仕する気がない口腔内の刺激よりも、美少女の苦悶の顔と声に興奮した。
しばらく腰を振り続けて、すこし射精(だ)した。
逸物をヒトミの口から引き抜いて、彼女の顔から降りる。
身を起こしたヒトミがあわてて口元を手で押さえる。眉をよせ、しかめ顔でしばしの逡巡のあと、そのまま口を開ける。
赤い舌と一緒に白いものが手のひらの上に零れおちる。
「だめだよ、ぜんぶ呑まなくちゃ」
高士は言った。
美少女のヒトミが自分の精液を口から零すところもみたかったのでこれはこれでよかったのだが、飲み干してほしいというのも本音だ。
「じゃあ、代わりに……」
高士の手がヒトミの身体に伸びる。
もう一度ヒトミを押し倒して、今度は顔の上ではなく胸元に跨った。ちょうど彼女の胸の上に腰を下ろす形になり、逸物を乳房の間に置いた。そして、白い量感たっぷりのFカップを手で押さえて挟み込んで腰を前後に動かした。
「ふええ」 ヒトミが声にならない悲鳴を漏らす。「まだするんですかぁ」
「どうしたんだ? 試験はまだ終わってないぜ。はぁはぁ、この程度で音を上げるようじゃ、入部は、認め、られない、ぞ!」
前に突き出すたび、亀頭部がヒトミの顎や唇に当たる。たまらずヒトミが顔をそむける。
嫌がっている。
でも、それがかわいい。興奮する。
もはや、ヒトミのどんな仕ぐさも興奮を高める材料にしかならない。
すぐに射精感がきた。
白い汚液が先端から迸って、ヒトミの顔にかかる。
まだまだ。
高士は逸物を激しくしごく。
「え!? え!?」
「くっ!」
また精液が迸り、ヒトミの顔を直撃した。
「わっぷ!」
完全に不意をついて、ヒトミの口の中に入る。
ふー、ふー、と荒く呼吸をしながら、また逸物を乳房の間に挟み直して腰を振りたくる。
「まだまだまだ!」
「ちょっ、やめっ!」
「ぐぅっ!」
精液が三度ヒトミの顔面を襲う。
「はにゅう!」
ヒトミは声にならない叫びを漏らした。まともに浴びて、眼を開けることもままならない。三回目とは思えぬ量だ。
一滴残らず絞り出したのち、高士は「ふう」と満足げに息を吐く。
ヒトミの顔が自分の精液にまみれている。眉間から鼻梁、唇にかけてこびりつき、前髪にも飛び散っていた。
高士は乳房の間の逸物をゆっくり引き、亀頭部を乳肉の間にしっかり埋没させる。そのまま谷間から飛び出さないよう腰を動かし、左右の乳を互いちがいに動かして、亀頭にこすりあわせる。
寄せた双丘から逸物をそっと引き抜くと、おもむろに両手を離した。
くぱぁ。
ヒトミの両乳の間で精液が糸をひいた。
これでやりたいことはすべてやった。
我に返った高士は、横たわるヒトミを見つめた。
「ヒトミ、っていうんだっけ? だいじょうぶか?」
「なに言ってるんですか……これって空手と全然関係ないですよね?」
「うん。ごめん」
さすがに嘘はもうばれている。覚悟はできている。でも、このあとの反応が、やっぱり怖かった。
「いいんです。でも、これで入部を認めてくれますよね?」
ヒトミがゆっくり身を起こして、こちらを見る。
しばらく高士は言葉が出ず、押し黙っていた。だが、
「う、うん」
「うん、じゃなくて押忍、ですよ」
「押忍」
「よくできました。――じゃあ、続き、しましょ」
「え!?」
高士は驚きの声をあげる。言われた意味がわからずにいると、ヒトミの白い手が伸びて逸物を握る。
「うふっ!」
恍惚とした眼でうなだれ気味のそれを見つめ、ゆっくりしごく。ヒトミの紅潮した顔に、高士を咎める様子はない。きっかけはどうあれ、ヒトミは初めての行為をいたく気に入ったようだ。
高士は悟った。
「よし、わかったよ。空手部のことはまかせとけっ!」
「押忍。よろしくおねがいします!」
そう言って、ヒトミは無邪気な笑顔を浮かべた。
【了】